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(25.3.4) NHK特集 イスラムの覚醒 イランの宗教戦略

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 一般的に日本人はイスラム教についての知識がほとんどない。私もシーア派とかスンニ派といわれても歴史的な知識がないため、だからどうしたのと言った対応しか出来ない。

 現在NHK特集で「激動するイスラム」をシリーズで取り上げており、今回の対象国はイランだった。
イスラム社会ではスンニ派が8割程度を占めて、一方シーア派は2割だが、ことイランについてだけ言えばシーア派が9割と言った圧倒的多数を占めている(なぜイランがシーア派国家になったかについては知らない)。

 この両派の対立は元々はムハンマド後継者争いの結果で、スンニ派はムハンマドにつぐ実力者を後継者とした一派で、一方シーア派ムハンマドの娘婿アリを後継者とした一派である。
実力者血筋かという争いだから、どうしても実力者のほうが優位に立ち(血筋を大事にすると無能な指導者でも血統がよいということで指導者になる)、実際イランを除いてどこもスンニ派が圧倒的多数を占め、シーア派は少数派として弾圧されてきた。

 このシーア派国家イランでイラン革命が発生したのは1979年だから今から34年前で、アメリカは中東の要としてこのイランのパーレービー国王体制を支えてきたが、あっさりとイランから追い出されてしまった。
そのときの映像は何回も見たが、アメリカ大使館が占拠されて外交官やCIAの職員が多数補足され、これを奪還しようとしたアメリカの特殊部隊のヘリが砂漠で接触して墜落したりして、何ともアメリカの威信が傷ついた事件だった。

 あれから30年以上もたちイスラム諸国にアラブの春が吹き荒れ、独裁国家が次々に崩壊したが、これを好機として利用することにしたのがイランである。
見よ、わがイランははるか34年前にアラブの春の先駆けを成功している。今チュニジア、エジプト、リビア、バーレーン等でわが国に追随してようやくアラブの春に覚醒した。わが国の対応が正しかった証で、イスラム諸国はイランを中心に団結してアメリカやユダヤを追い落とそう!!」
イランはさっそく国交を断絶していたエジプトモルシ大統領に「イスラム革命」への連帯を呼びかけた。
イスラムはイスラムだ、助け合おうではないか

 イランはイスラエルを標的にした核開発を継続しているため、アメリカ主導の経済制裁で経済的にはひどく追い詰められている。
実質的な貿易の窓口は隣国アラブ首長国連邦のドバイで、ここを中継基地として電子機器等の制裁対象機器を輸入していた。

 一種の抜け道なのだが、これにごうを煮やしたアメリカがさらなる追加経済制裁措置としてドバイ政府にイランと取引のある商社の銀行口座の凍結をもとめた。
イランと取引している商社との取引を継続する金融機関はアメリカの金融機関との取引が出来ない

注)アメリカとの金融機関との取引が出来ないということはドル取引が出来ないということで、世界の金融市場から締め出されることを意味する。

 ドバイには約7000社イラン系商社があり、ドバイ政府によって口座を凍結されイランとの取引が出来なくなってしまった。すでに600社が倒産したという。

 イランはこの経済制裁によって過去1年間に物価が2倍に上昇しているが、この程度で根を上げる国家ではない。
なにしろアメリカの経済制裁は34年も続いていており、それに耐え抜いてきたのだから意気軒高だ。
経済制裁が何だ、全世界のイスラム教徒は団結して、アメリカとユダヤを追い出そう。今やイスラムは覚醒した。誇りを取り戻せ

 中東からアフリカにかけてのイスラム国家はイランを除けばスンニ派が権力を握っている。スンニ派は実力者が支配者になる党派だから社会的に優位に立ちやすい。
一方イスラム社会で貧しく地位のない人々はシーア派となって、宗教心だけが旺盛な人々になっている。イランはイスラム社会のこの貧しき虐げられた人々に呼びかける。
覚醒せよ、イスラムの時代が今そこに始まった

 この動きにイスラム諸国の貧しい国が呼応し始めた。エジプトが典型的にそれで「石油はなくとも、人口が多くとも、わが国には偉大なる宗教心がある
宗教中心の時代を中世というが、今イスラム国家が中世に回帰し始めた。

 アメリカやEUや日本は経済成長の限界に突入し、仕方なしに紙幣を印刷してインフレを起こすことしかできない。
中国やインドやその他の新興国は環境を無視した経済発展のツケを支払わされ始め、北京の空が消えてしまった。そしてイスラム諸国は湾岸の石油産出国を除いて宗教だけの中世に突入している。

注)イスラム国家が中世に突入したことについてはチュニジアのイスラム革命を例示に詳述してある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-58c7.html

なお、アラブの春については以下にまとめてつづられています
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat45123956/index.html

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なお、蝦夷地探訪記等の値段が200円になりましたが、ボリュームが多いとキンドルの最低価格が上がるので、私の意図的な値上げではありません。


出版済み

・ロドリゴ巡礼日誌(
山崎新書 NO1)  定価 200円(サンチャゴ巡礼フランス道の記事です)
・ロドリゴ 失敗記(
山崎新書 NO2)  定価 99円(若者が人生に失敗しないための指南書)
・ロドリゴ蝦夷地探訪記(山崎新書 NO3) 定価200円(北海道東部の過疎地帯を放浪したときの記録)
・ロドリゴネパール日誌(山崎新書 NO4) 定価200円(ネパールの明治時代を思わす山村での教育実習の記録)


なお出版の経緯については以下に詳述してあります。

http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat53203102/index.html

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