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(25.3.20) 預金者からは課徴金を取れ キプロス問題が火を噴いた!

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 ヨーロッパ経済
はほとんどモグラたたきだ。ギリシャだ、スペインだ、イタリアだといっていたがその都度ECB欧州中央銀行)が何とか押さえていたが、今度はキプロスが火を吹いた。

 キプロスなんていわれても一般の日本人はこの国をイメージしにくい。人口は100万以下面積はオキナワ程度の小さな国で、地中海の東の端にある国だから、本来ヨーロッパ経済に与える影響など皆無のはずだった。
ところがキプロスは観光業の他に金融業がメイン産業であり、はっきり言えばカリブ海のケイマンのようなタックスヘイブンの国だ。

 ここにロシヤ東欧の金持ちの資金が流れ込み、その資金を高利回りのギリシャ国債に投資をして金融機関は高収益を上げていた。
ユーロの一員のギリシャへの投資ですから絶対安全です」がうたい文句だったが、そのギリシャで不正経理が発覚して、ついにギリシャ国債の約5割の債権放棄が実施され、キプロスの金融機関が倒産の瀬戸際に追い込まれている。

 現在キプロスの全金融機関の預金は700億ユーロ約9兆円)だが、キプロス国民の預金はその半分で、残りはロシアや東欧やイギリスの金持ちの預金だ。

 今回キプロスの金融機関支援にECB100億ユーロ1.3兆円)の資金援助を決めたが、その見返りに銀行預金者に約10%の課徴金を科すことにしたので大騒ぎになってしまった。
銀行預金は利息をもらえると思っていたら、反対に罰則金か!!!」
キプロス国民が一斉にATMに押しかけたのでATMの現金が底をついた(19日から課徴金が科せられることになっていたのでその前に降ろそうとした)。

 キプロス国民も納まらないが、ロシア人も腰を抜かさんばかりに驚いた。
せっかくためた金をキプロスに隠していたのに、これでは金の逃げ場所がないではないか!!」

 プーチン大統領は「不公平で専門的な規範に反していて危険」(専門的な規範という意味がよく分からないが)と牽制したが、メドベージェフ首相はもっと正直に「これでは昔のソビエト時代と同じだ」とコメントしたので笑ってしまった。
独裁国家では何時預金が凍結されるか分からないので、国内に預金をおいておくのはアホのすることで、あらゆる手段で預金を国外に持ち出している(中国の共産党幹部や北朝鮮の幹部はすべて国外に資産を移している)。

 なぜ、ECBがキプロスに対して預金者に課徴金を求めたかというと、預金者の半分が外国人のマネーロンダリング資金だからだ。
ドイツのメルケル首相が「ヨーロッパ人以外のマネロン資金の保護をするためにドイツ国民の税金を使用するわけには行かない」といきまいた。

 メルケル首相の言葉は正論だが、実際は世界中にマネロン資金が徘徊しており、ことはキプロスだけではない。
この論理でスペインやポルトガルやイタリアの預金者にも課徴金が科せられるようになったら大変なので、市場は大パニックになって、世界中の株価が大幅に値下がりし、ユーロは売られた。

 ヨーロッパの不良債権問題はまったく解決されておらず、ECBが資金供給をして何とか支えているのが実態だ(いわゆるリフレの経済学でユーロを印刷しまくっている)。
だがユーロ経済の経済成長は止まり、成長資金で不良債権を吸収することができない。ECBがどんなにユーロを支えても、第2のキプロスが火を噴くのは時間の問題だ。

なお、ヨーロッパ経済については以下に纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43160490/index.html


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コメント

いつもありがとうございます。
私、キプロス問題何も知らなかったのです。
勉強不足、努力不足だけではありません。経済センス、才能、が無いのです。
ニュースの時、家内に聞かれたのですが、なんなんだろうね~これとしか答えられませんでした。(笑)
山崎さんに感謝しています。目の醒めるような解説・本当にありがたい、助かります。
今後も経済音痴の私達の為にがんばってくださるよう宜しくお願い申し上げます。

(山崎)わざわざコメントをしてくださりありがとうございます。今後も努力いたします。

投稿: はには | 2013年3月20日 (水) 11時26分

キプロス国民の貯蓄強制取り崩しは日本でも必ず起こる問題です。今の日本国債が意味する真実は国民が直接不良債権を持っているのと同じでで、国家の粉飾会計は民間会計の清算処理で解消するしかないのです。

投稿: pij | 2013年3月21日 (木) 10時39分

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