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(25.2.26) BS歴史館 2.26事件 このときから軍国主義国家になった!

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  私はNHKが放送している「BS歴史館」のファンだが、長い間日本の歴史に興味を持っていなかった。
日本史を真面目に学んだのは高校時代だが、それは歴史ではなく史観、それも唯物史観を学んだだけだった。

 日本史の教師は飛び切り有能な共産党員で、日本の歴史が悪徳な支配層がかわいそうな人民を搾取し続けた歴史で、さらに日本の支配層は周辺の平和に暮らしていた朝鮮人や中国人を軍事力で征服したとんでもない軍国主義者だと教えた。
こんな日本人にならないようにみんなで反省しよう

 私はまったく日本史を学ぶことが嫌になり(悪逆非道な祖先の話にはうんざりした)その後長く日本の歴史に興味を持っていなかったが、井沢元彦氏の「逆説の日本史」を読むことによって唯物史観の桎梏から逃れることができた。
今は日本史のファンで好んで「BS歴史館」を見ている。

注)日本史を学ぶ上で井沢元彦氏の「逆説の日本史」ほど優れた本はない。未だに日本人悪人説を信じている人は是非この本を読むことを勧める。

 今回の「BS歴史館」は2・26事件である。今から77年前昭和11年1936年)の2月26日に青年将校に率いられた1483名の将兵が首相官邸や警視庁を襲い、時の政府首脳だった大蔵大臣高橋是清内大臣斉藤実侍従長鈴木貫太郎陸軍教育総監渡辺錠太郎ら9名を殺害した事件だ(首相の岡田啓介は難を逃れた)。

 日本の歴史ではクーデターは非常に少ない。東南アジアや中近東や南アメリカやアフリカではクーデターが日常茶飯事だが、日本では時の権力者蘇我入鹿を殺害した大化の改新や明智光秀が織田信長を殺害した本能寺の変程度が在るだけで、日本にクーデターなど起こるわけがないと思われていた。

 それが1483名もの将兵によって首都を制圧されたので上を下への大騒ぎになってしまった。
私はこの昭和初期の歴史について知識がすくなく、昭和の始めから軍国主義一色の時代だと思っていたが、本当の意味で軍国主義国家になったのはこの2.26事件以降であるという。

 特に第一次世界大戦の後の10年間ぐらいは戦争を嫌悪する気持ちが強く、軍縮の時代で信じられないことに軍人は世間からいじめにあっていた。
「この税金泥棒が、のこのこ電車に乗ってるぞ!!!」
昭和11年は満州事変が起こって5年たっているがまだ世間の風潮は必ずしも軍国主義の風潮に染まっていなかった。

注)戦後の日本では左派系の教師から自衛隊に勤務している人の子女がいじめにあってきた。ちょうどそんな雰囲気だった。

 こうした中で陸軍内は十分な軍事費の捻出ができないことにいらだっており(だから満州事変が解決しないと考えていた)、この閉塞状況を何とか打破しようとの動きが活発化していたという。
一方は天皇中心の精神主義で乗り切ろうとした一派で皇道派といい(明治維新と同様に天皇を中心にした国体改造を考えていた)、もう一方は官僚組織を整備して大蔵省と渡り合い国家予算を陸軍の支配下に置こうとした一派で統制派と呼ばれていた。
実はそれ以外に功なり名を遂げた陸軍大将の一派があり、この長老は何も変化がないことが最善と考えていた。

 2.26事件を引き起こしたのは皇道派に属する陸軍仕官学校出身の30歳未満の青年将校大尉以下)だったが、信じられないことにこのクーデターは皇道派上層部との打ち合わせがされていなかった
上層部とは真崎甚三郎大将をはじめとする皇道派の将軍たちである。

 真崎はクーデターが発生してから初めてこの事実を知り、さっそく占拠されていた陸軍省内にいた磯部村中安藤と言った青年将校にあいに出かけ「とうとうやったか、お前たちの心はよう分かっている」と激励したものの、本心は当惑の絶頂にあったらしい。
あいつら、俺の許可も得ないで先走りやがって・・・・・・・・・・・

 当惑はその後真崎がとった行動に現れているのだが、さっそく皇道派の将軍を集めて翌27日の午前中に陸軍大臣告示を作り上げた。とりあえず統制派に先手を打ったわけだ。
君たちの行動は国体を明らかにしようとする真心に基づくものと認める」というもので、さらに軍隊に対する告示で「皇軍であることを認める」というものだったが、告示で解決すると思ったところなどはクーデターとしてはのんびりしすぎている。

 真崎が本当にしなければならなっかたのはすぐさま陸軍を掌握して反対派の統制派の幕僚を逮捕するか殺害し、さらに無用の大将たちの権限を奪い、天皇に有無を言わさせずに皇道派の内閣を作ることだっただろう。
告示ではなくで抑えなければクーデターは成功しない。

 そしてこのもたもたが昭和天皇の反撃を許すことになった。
昭和天皇は本当の意味の平和主義者だったからこうしたクーデターを心から憎み、特に側近が殺害されたことで怒りが頂点に達した。
「(明治)憲法に違反し、明治天皇の御勅諭に背き、国体に背き、明徴を傷つけ、朕が最も信頼せる老臣をことごとく倒すは、真綿にて朕が首を絞めるに等しき行為なり

 昭和天皇は自ら軍隊を率いて反乱軍を鎮圧するとまで言明したので、皇道派の真崎は窮地に陥った。なにしろ皇道派とは天皇中心の昭和維新を起こす立場の人たちの集まりだから、天皇に叱責されては立場がない
首都には戒厳令が敷かれ2万の軍隊が青年将校を取り囲んだ。
すっかりしょげた真崎は青年将校に投降を呼びかけこのクーデターは発生後4日間で収束した。

 私は思うのだが昭和天皇日本が窮地に陥ったときに常に最後の決断を下している。この2・26事件を収束させたのも昭和天皇だし、太平洋戦争を終結させたのも昭和天皇だった。
昭和天皇は歴史上の天皇の中でも際立って英明な天皇だった。

 だがその後の経緯は昭和天皇の意思とは別に軍国主義国家に一直線に進んでいった。
統制派はこれを好機と捉え、皇道派将軍や将校を一斉摘発して勢力をそぎ、一方でクーデターを阻止し得なかった老将軍を引退12名中7名)させることで、統制派幕僚が陸軍の実権を握った
後は政党政治家を脅して(又クーデターが起こって殺害されますよ)政府を陸軍の支配下に置くことにより、太平洋戦争に突き進んでいったという。

注)日本が軍国主義国家になったのはこの2・26事件が契機でそれまではか必ずしも軍事一色ではなく、又陸軍内も一枚岩ではなかった。

なお日本の歴史シリーズは以下に纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat47308511/index.html

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なお出版の経緯については以下に詳述してあります。

http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat53203102/index.html

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