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(25.1.8) NHK 「時代の開拓者たち」 岡田武史監督の中国での挑戦

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(泉谷公園の青サギ 人が近づいても逃げない


 NHKのワールド・ウェーブ・トゥナイト新年スペシャルで放映した「時代の開拓者たち」と言う番組で岡田武史監督が取り上げられていた。
岡田監督は2010年のFIFAワールドカップ南アフリカ大会で日本をベスト16まで引き上げ、あわやベスト8になろうとするところまで行った名監督である。

注)ベスト8をかけたパラグアイ戦ではPK戦までいって3-5で惜しくも敗れた。なおワールドカップ直前までの成績が散々だったので、監督解任の世論が沸きあがっていたがこれを見事に跳ね返した。
私も岡田監督では一勝もできないと思っていたので、深く岡田監督にわびた。そのときの記事は以下参照。

http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/22626-2293.html

 岡田監督は12年度から中国のプロリーグの監督を引き受けているのだが、私はそれまで中国にプロリーグがあることさえ知らなかった。
2004年の設立だから日本に遅れること約10年で、現在一部リーグスーパーリーグと称する)と二部リーグから構成されている。

 岡田氏が監督を引き受けたのは杭州緑城というチームで過去最高は4位(16チーム中)だから、岡田氏を指名したのはスーパーリーグで優勝を果たしたかったからだろう。
岡田監督はあの弱小だった日本をワールドカップでベスト16までした名監督だ。この世界的名監督を招聘しよう

 しかし一年目の成績は期待に反したものだった。最終的にはリーグ11位だったが、一時は最下位まで落ちあわや2部リーグに降格とのピンチに陥っていた。

 なぜ杭州緑城がこれほど低迷したかの原因は、岡田監督の指導スタイルが従来とは異なった自立した選手を前提にした選手起用法にあったからのようだ。
かつて日本でも2002年トルシエ監督の時代は選手の自立は許されず、徹底的にフラットスリーの戦術を叩き込まれ、すこしでも自由な戦術を取る選手はずされていた。

注)私の大好きな柳沢選手が監督の指示どうり動かなかったという理由で5分程度で交代させられていた。

 それが2006年ジーコ監督の頃から選手に自由度を与えて自ら戦術を考えるスタイルに変り、岡田監督も日本代表をそのように指導してきた。
ところが杭州緑城はちょうどトルシエ監督時代の日本の様で、監督やコーチの指示が絶対でそれ以外の行動をする選手は起用からはずされていたという。

 さらに中国特有の問題としてコネ社会があって選手の起用そのものも地区の共産党員の大物とのコネが重要視されていたと言う(番組で正確にそのように言っているわけではないが見ていれば分かる)。
あんた、この選手を使用しないと将来はないぞ」なんて感じだ。

 これでは選手は上の顔色とコネ探しに狂奔するのは無理もない。
それに対し岡田監督はコネを一切無視して、自分で考える選手を起用し続けたという。
今までとの精神的ギャップがあって当初は岡田監督の意思が選手に伝わらなかったが、岡田監督のフェア(日本では当然だが)な選手起用法に、疑問を持っていた選手が少しづつ答えるようになって行ったと言う。

 岡田監督にとっての精神的転機は9月、日本と中国との間で尖閣諸島をめぐり官製デモが吹き荒れていたときに、サポーター30名あまりに取り囲まれたときだという。
岡田監督は「日本に帰れ」と罵声を上げられることを覚悟したが、実際は「ハピーバースデイ」の歌声に囲まれたという。翌日が岡田監督の誕生日だった。

 それまで岡田監督はチームも低迷しているし日中関係はギスギスしているので、「いざとなったら日本に帰ろう」と思っていたが、心に転機が訪れたのだそうだ。
俺は間違っていた。自分のために監督業をしてきたが、本当は選手とサポーターのためにがんばろう」そう思ったのだそうだ。

 13年度も岡田監督は杭州緑城の監督を引き続き引き受けることになった。是非スーパーリーグで優勝して岡田監督の手腕を選手とサポーターに見せてもらいたいものだ。
日本と中国の間には越えられない垣根があるが、ことスポーツではそれを乗り越えることが可能だ。
本当に岡田監督のような人を「時代の開拓者」というのだろう。

なお、サッカーに関する記事は以下に纏めてあります。

http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat44914776/index.html

http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat39952473/index.html

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