« (25.1.28) とうとう本を出版した。 Kindleの電子図書だ!! | トップページ | (25.1.30) NHK 「南方週末」と中国共産党宣伝部の死闘 どちらが倒れるか!! »

(25.1.29) プロジェクトWISDOM 「グローバル経済の未来は」を見て

24226_026  

  NHKの「プロジェクトWISDOM」を見てすっかり疲れてしまった。
この番組はほぼ2時間に渡りテーマに沿った世界の識者が討論をするという番組で、今回は「グローバル経済の未来」だったが、聞いていても何を言っているのかさっぱり分からなかった。

 理由は二つあって、
 いかに識者が優秀でもその人の主張を数分のあいだに他人に分かるように説明するのが難しいこと
 日本人以外の識者が話す場合は同時通訳を介して聞くのだが、同時通訳者のレベル差が大きすぎることにある

世界の知性が何を言いたいのかもっとまともに訳してくれ」思わず声を出してしまった。

注)国連やその他国際会議でも同時通訳者がいるが、正確に内容を理解することはできないのではないかと思っている。
かつてメドベージェフがオバマとの会談で、話し合われた軍縮の内容を取り違えていた。


 聞いていてもさっぱり識者の主張が分からないのでこうした時は自分で考えることにするしか手はない。

 もともとグローバル社会がいいのか、それとも悪いのかというようなことは立場によって違う。
韓国の例が出されていたがサムスンLG電子のような国際競争力のある企業は関税障壁がなくなりどこの国にでも商品が売れるのがいいに決まっている(反対に弱小企業は関税障壁大賛成だ)。
またアメリカのヘッジファンドにとっては自由に他国の金融市場に入り込んで金儲けができるのがいいのだからグローバル経済擁護に走る。

注)かつて日本は大蔵省が護送船団方式で弱小金融機関を守っていたが、自由化したとたん長銀や日債銀や拓銀が倒産してしまった。

 一方日本農業韓国農業を見れば分かるが競争力のない産業は国際競争で瞬く間に駆逐されてしまうから、グローバル経済なんてトンでもないということになる。
また日本の製薬会社などもグローバル経済に反対しているが、アメリカとの新薬開発の競争に勝てないからだ。
意外なことに日本の医者もグローバル化に反対しているのは現在の日本の保険制度が心地よいからで、これ以上の僥倖はとても望めないためだ。

 TPPに賛成なのは経済団体で、一方大反対なのは農業団体だが、これは日本を産業国家とするか農業国家にするかという選択を迫られているからだ。
かつては輸出産業があげる利益を農業団体に回すことによって調整してきたが、今はそうした利益がなくなったために対立が先鋭化している。
あれもこれも」でなく「あれかこれか」になってしまった。

 数の上では日本はグローバル化に反対する人が多く、TPP参画など遅々として進まないので日本の輸出産業は大企業でも中小企業でも日本以外の生産活動がより自由にできる場所に移ってしまった。
日本が長期停滞しているのは輸出産業を追い出し、一方で国内産業を育てることをせず、土木産業や農業にのみ重点を置いている政策をとっているからだ。
これは意図的に日本を長期停滞させ、衰退させる政策だが、日本に残ったのはこうした産業だからますますグローバリズムには反対することになる。

注)今回の番組のアンケート調査でも自由化には賛成してもグローバル化そのものには反対の意見が多かった。
http://www.nhk.or.jp/wisdom/

 だがこうした社会は新たな職場が増加することはなく、かえって縮小しているから若者にとっては非常に厳しい社会といえる。
国内産業や公務員はよほど成績の優秀な大学を出るか、コネがなければ入れない。
仕方なくコンビニで自給700円から800円程度で働くことになるが、これは新興国や後進国の人々と同じ生活水準だ。
気力のある人は海外に打って出るが、それより親のすねをかじったり生活保護を受けて暮らすほうが楽だから若者はなかなか海外に出て行かない。

 グローバル社会とは企業にとっても個人にとっても有能で能力のあるものにとっては天国でそうでないものは地獄だ。
あるいは先進国では既得権者に有利で新規参入者には不利な社会ともいえる。

 繰り返すが日本の競争力のある企業は日本の閉鎖的な環境を嫌がってすでに海外に進出しているし、元気な若者はマレーシアあたりで働いている。
日本に残った産業は競争力がないから保護主義的になり、また残った個人もますますグローバル嫌いになる。

 安倍政権は国内に新規産業を創設するといっているが、実際は土建業の復活と農業保護に傾くだろう。そうして日本は静かな衰退に向かうというのが最もありそうなシナリオだ。

注)日本の成長産業のあり方については私は何回も医療・介護産業の振興について述べてきたがそれは以下参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-03c8.html

PR記事

私は過去に書いてきたブログを纏めて本にする作業を始めました。月に2冊程度の割合で出版いたします。KindleのKDP(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)を利用していますので、電子書籍の端末を持っている方はアマゾンで購入できます。

出版済み
・ロドリゴ巡礼日誌  定価 99円(サンチャゴ巡礼フランス道の記事です)

なお出版の経緯については以下に詳述してあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-1b22.html

  

|

« (25.1.28) とうとう本を出版した。 Kindleの電子図書だ!! | トップページ | (25.1.30) NHK 「南方週末」と中国共産党宣伝部の死闘 どちらが倒れるか!! »

NHK プロジェクトWISDOM」カテゴリの記事

コメント

いつも、ありがとうございます。
いよいよですね。
電子書籍の端末を用意する時がきたんですな~
本、楽しみです。、

(山崎)電子図書は一旦使用すると止められないほど便利です。

投稿: はには | 2013年1月29日 (火) 11時13分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (25.1.28) とうとう本を出版した。 Kindleの電子図書だ!! | トップページ | (25.1.30) NHK 「南方週末」と中国共産党宣伝部の死闘 どちらが倒れるか!! »