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(24.12.16) BSドキュメンタリー 「プーチンの野望」 その1-1

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  私が本格的にブログを書き始めたのは2007年2月だから、それから約6年間記載し続けたことになる。
ずいぶん長い間毎日休まず掲載してきたが、今思うとなぜもっと早くからブログを書かなかったか残念でならない。

  日本で本格的にブログが利用され始めたのは日本語対応がなされた2002年頃からだから、少なくとも2007年より5年前にはスタートできたはずだ。
私が残念に思う最大の理由はその間に発生した政治・経済・社会情勢に対し私が何を考え、何を感じたかの痕跡を残せなかったからだ。
もし、2002年ごろから書いていれば、より深い政治や経済の分析ができていたし、その積み重ねはかなりのものだったはずだ・・・・・・・・

 だがしかし「捨てる神あれば拾う神あり」だ。
NHKが昨年放送し、最近再放送していたBS世界のドキュメンタリープーチンの野望 1~4」を見て、失われた5年を少しでも補うことができると嬉しくなった。

 プーチンが正式に大統領になったのは2000年3月で、身体はボロボロで判断力もなくなっていたエリツィンの後継者に指名された。
映像では2000年1月4日にエリツィンプーチンを大統領府に呼び出して大統領代行に任命するとの体裁をとっていたが、実際はプーチンに追い落とされたのだと私は思っている。

 それまでプーチンは連邦保安庁のトップだったが、連邦保安庁とはあの悪名高かった秘密警察KGBの後継組織である。
エリツィンの家族や側近は汚職のし放題だったから、その証拠をすべてプーチンに握られておりその免責と引き換えに大統領の座をプーチンに譲ったと言うのが実際だろう。

 エリツィンのロシアは経済的には破綻し、又国内ではチェチェン紛争で連邦の更なる崩壊の危機にさらされていた。
プーチンがまず取り組んだのはチェチェン紛争の解決で、プーチンの言うテロ集団独立派)を軍事力で押さえつけることだった。
ロシア軍はソビエト崩壊までは世界最強の軍事大国だったからさすがに戦争には強かったが、ロシアにもアキレス腱があった。
軍事予算が十分に確保できなく、軍隊の士気が地に落ちていたことだ(給与が遅延し装備は旧式のままだった)。

 当時ロシアにはオリガルヒという新興財閥が棟梁跋扈していて、石油、天然ガス、石炭、ニッケル等の鉱物資源、金融、メディア等すべてを抑えていて、国会議員を金で買収していた。
国家よりもオリガルヒが実質的なロシア政府だったといってもいい。

 このオリガルヒプーチンは全面戦争を行うことになったが、当時プーチンが抑えていたのはKGB連邦保安庁と名前を変えていたがKGBと言ったほうが分かりやすい)と軍隊だけだったから、当初は力はイーブンだった。
まず最初にプーチンは国家財政立て直しのため所得税を13%に引下げオリガルヒにも所得税を納めるように要請した。

注)ロシアでは税金を納めないのが普通で、税金の代わりに役人に対して賄賂を送り権益を得ていた。役人は政府から給与がもらえないためこの賄賂こそが生活費だった。

 しかしオリガルヒが税金徴収に大反対のキャンペーンを始めたので、プーチンはまず最初にメディア王グジンスキーを標的に定め、KGBに脱税等の調査を命じて2000年6月グジンスキーを逮捕した(逮捕容疑は山ほどあったがそれまでは警察を買収して逃れていた)。

 グジンスキーは海外に出獄することを条件に逮捕を免れたが、これによりメディアはプーチンの支配下に置かれることになった。
それまで政府批判一辺倒でニュースキャスターが政治家よりも権力を持っていたのが、一夜にしてメディアは政府の犬に変わってしまった(一部のジャーナリストは抵抗したが、ほとんどが不慮の死をとげている)。

 メディアを抑えた後、次は鉱物資源の再国有化政策を推し進め財政の安定化を図ろうとしたが、ここでは石油会社ユコスの社長ポドルコフスキーが立ちはだかった。
プーチン円卓会議を開催して主要なオリガルヒを集めて税金を支払うように要請した。
減税するから所得税を支払い、ビジネスマンは政治に口を出すな」と言うのがプーチンの主張だったが、国会議員をほとんど買収していたオリガルヒは馬耳東風だった。

 反対にポドルコフスキーはプーチンの側近が石油企業を買収する際に多額の賄賂を要求し、本来の価格の2倍の値段で企業買収をしたと言うことを証拠を示して反論した。
こうしてプーチンポドルコフスキーは全面戦争に突入し、プーチンはKGBを使ってポドルコフスキーの側近の脱税や汚職を暴いて次々に逮捕をするようになった。

注)逮捕容疑は山のようにあったが、それまでは警察や裁判所をすべて買収していたので逮捕されなかった。しかしKGBはアメリカの禁酒法時代のアンタッチャブルを真似た特別チームを作り、ポドルコフスキーの側近を次々に逮捕していった。

 ポドルコフスキーは資金力でプーチンに対抗し、特に国会議員選挙ではプーチン派を追い落とすべく、資金的にも行動の上でも、プーチンに反対していた共産党や民主団体を応援した。
しかしこの勝負はプーチンの勝ちで、プーチンは2003年10月にKGBにポドルコフスキーの逮捕を命じ、その後はでっち上げの裁判で10年間の収監を命じた。

注)独裁国家では反対者は監獄にいるか殺害される。
プーチンの最大の敵対者ポドルコフスキーはプーチンが権力を握っている限り監獄からは出られない。


 こうしてプーチンはロシア最大の石油会社ニコスを国有化することに成功し、その後はここからあがる収入で国民に給与と年金を支払うことができるようになった。
それまで貧困のどん底にいた国民は狂喜してプーチンを支持するようになり、プーチンの地盤は磐石になっていった。

注1)ロシアの経済構造については以下の記事参照
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/201124.html

注2)私はこのプーチンがとった措置は何とも野蛮には見えるが、しかしプーチンが愛国者だと言うことは認めている。
それまで新興財閥の思いのままだった政治を曲がりなりにも国民のものに取り戻したのはプーチンの功績だ。
プーチンはKGBと言う秘密警察の力を良く理解しており、その力を使って新興財閥を叩き潰すことに成功した。


(続く)
 
なおロシア経済については以下に纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat44368795/index.html

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