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(24.12.25) NHKの日本国債への警告 「安倍さん、本当に国債増発ばかりでいいの?」

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  NHKが「日本国債」と言う番組で安倍総裁に警告を発した。「本当にそれでいいのですか?」と問うている。

 すでに日本は世界最悪の1000兆円規模になっている公的債務があり、そのうち700兆円日本国債になっている。
安倍総裁は今回の衆議院選挙の期間中「日銀を政府に隷属させて建設国債を日銀に引き受けさせる」と公言していた。
言うことを聞かせるように日銀法を改正する」とも言っている。
白川日銀総裁はほとんど壁際に追い詰められ、政府との物価上昇率2%の確約を迫られつつある。
何でもいいから日銀券を刷ればデフレから脱却しインフレになる。だからドンドン印刷してばらまけ」安倍総裁の経済政策だ。

注)安倍総裁の金融政策については以下の記事で批判をしておいた。http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-23a0.html

 確かに紙幣をばら撒けばインフレになることは確かで、これはロシアのエリツィンが最も得意とした政策だった。
エリツィンは遊説をするときは飛行機いっぱいに印刷したばかりの紙幣を積んで、遊説先でばら撒いた。
もらった市民はすぐさま闇でルーブルドルに代えて保管したがそうしないとたちまちのうちにルーブルが紙くずになってしまうからだ。

 当たり前のことだが経済規模が拡大しない限り紙幣の増刷はインフレだけをもたらし、給与生活者と年金生活者に塗炭の苦しみを残す
安倍総裁は円の増刷で公共工事を拡大すると言っているが、不要な拡大工事は今度はその後のメンテナンスに莫大な費用が必要になる。
首都高が開業から50年たちボロボロになっており、最近では中央高速笹子トンネルで天井壁の落下が発生したばかりだ。
現実は新規公共工事をするよう余裕などなく、メンテナンスで手一杯と言うのが実態なのに、また無駄な箱物だらけにするつもりだ。

 そうした状況を見て日本国債を喜んで購入していた金融機関が、現在国債の発行現場では消極的になり始めている。
みずほFGでは総資産165兆円のうち5分の1約33兆円が国債の購入に当てられている。
なぜ今まで金融機関が国債の購入に応じたかというと、国内には他に有力な貸出先はなく、一方で日銀がただ同然の資金供給をしてくれるので利回りが1%程度でも鞘が抜けるからだ。
昨年1年間で収益が1500億円になりました」と言っていた。

注)現在金融機関にとって最も安全で確実に収益を挙げる方法が日銀からただの資金を借りて日本国債を購入する方法で郵貯や簡保はこれ以外の運用をしらない。

 しかし日本国債にもリスクがあり、現在1%程度の利回りが上昇すると持っている国債の価格は減価するのでたちまちのうちに金融機関は含み損を抱え倒産の危機に陥る。
ギリシャ並みの40%、ポルトガル並みの23%、アイルランド並みの19%になったらどうしようかと言う問題だ。

 だがなぜか日本国債の利回りは1%程度に張り付いたままだ。最大の理由は日銀が市場で国債を買い支えているからで、日銀の保有する国債は80兆円規模にふくらみ、特に今年だけで40兆円国債購入を実施した。
大丈夫だ、もし国債の価格が下落しそうになれば日銀が購入してくれる。ラストリゾートは日銀だ!!!」

 日本の一般会計予算は約90兆円で内半分の45兆円は国債発行でまかなわれている。それに相当する金額を日銀が市場から買い上げているのだから、実際は国債の日銀引受となんら変わりがない。

 この状況を見て海外のヘッジファンドが日本国債の空売りを仕掛けてきている。利回りが1.5%になれば収支がトントンで3%になれば莫大な利益が出る相場にかけている。
世界的な投資家ジム・ロジャースがシンガポールで講演を行った。
日本は少子高齢化で人口が減少し、移民の受け入れには消極的だ。社会保障費は毎年1兆円規模で増大しているが、生活水準の引下げには応じようとしない。
仕方なく国債発行で帳尻を合わせているが限界が近づいた。今日本国債の値下がりにかければ莫大な収益が上げられるだろう

 日本の財務省は日本国内だけの国債消化が行き詰ると見て海外投資家に日本国債の購入を呼びかけている(今ジリジリと海外投資家の保有が増大している。従来は国内で95%の消化を行っていたが最近は90%程度に落ちてきた)。

 NHKの警告はこうだ。
確かに今までは国内の金融機関が国債購入に応じてくれた。また国債価格の低下を防ぐために日銀が市場で国債を購入している。
しかし国債の発行額は毎年のように増大し、金融機関の購入限度を越えつつある。限度を越えれば国債は紙くずになる。そのときは必ず来るがそれは何時か


なお、日本の財政・金融政策については以下に纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/1/index.html

 

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