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(24.11.17) NHKクローズアップ現代 眠れる日本の宝の山 日本は森林資源大国になれるか?

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 本当に可能だろうか、考え込んでしまった。
先日NHKのクローズアップ現代で「眠れる日本の宝の山、林業再生への挑戦」と言う番組を見た感想である。

 そこでは日本は森林大国で国土の3分の2が森林で、しかも戦後盛んに植林された杉やヒノキがちょうど伐採期をむかえているという。
この宝の山を有効に利用できれば、ドイツのように木材関連の従事者数は自動車産業に匹敵する規模になり、日本の基幹産業になれると言う。

 しかし日本ではこの宝の山をまったく活用しておらず、伐採されて市場に出荷された木材は需要者がおらず、大分県日田市の市場の例ではセリが成立しない事例が続出していた。
そして国内産の木材の価格は暴落しており、1975年当時の価格の4分の1程度に落ち込んでいる。

 なぜ日本の木材に需要がないかというと、外材のような規格化が進んでおらず、日本の建設業界の需要にこたえられないためだそうだ。
日本の木材では家はたてられません。規格化と品質が均一でないととても大量生産の住宅建材としては利用できません」と住宅メーカーから言われている。

 かくして日本では国内産材の自給率は3割弱で、残りは外材の天国になっている。
一方ドイツでは自給率が5割程度で、国内資源の利用が進んでおり、木材の運輸、家具製造、森林観光、バイオマス等の関連産業を含めると83万人の雇用を生んでおりこれは自動車産業の雇用78万人より多いのだという。

 なぜドイツが木材産業を発展させ基幹産業にすることができたかの理由は森林官という制度の効果で、森林官は切り出された木材の情報を山中からIT端末ですぐに市場に通知し、需要と供給のミスマッチが生じないように管理していた。
それに比較して日本は生産と需要がまったく切り離されており、生産者は需要動向をまったく把握しないまま伐採を行い、その結果不良在庫の山を築いている。

そうなのか、原木はいくらでもあるのに規格化が遅れ、かつ市場動向を無視して生産しているために国産材は暴落しているのか、なんとも惜しい話だ・・・・・

 実は私はかつてと言っても40年以上前だが、森林関係の融資を担当したことがある。それは農林公庫の代理貸しといって、公庫の貸し出し事務を請け負った融資だが、当時やたらと林道資金の融資が多いのに驚いたものだ。
すでに外材の脅威に日本産材はさらされていたが、日本では森林組合が日本中に林道を作りまくっていた

 国内産材は幼木が多かったためまだ市場に出せず、森林組合の仕事は林道という土木建設に特化していた。
こんなに日本中の森林に林道を作っていいものだろうか、単なる自然破壊ではなかろうか・・・・」融資をしながらそう思ったものだ。

 実際その後の日本林業の実態を見ると日本産の木材は外材に追われてまったく売れなくなり、せっかく作った林道はほとんど使用されずに自然を破壊しただけだった。
そしてその破壊を食い止めるためにさらに資金を投入すると言う悪循環に陥っていた。

 しかし40年の歳月が経過し今日本の森林は収穫期を迎えた。
林道を使用できる環境は整ったが、一方で国産材に対する需要は低迷したままだ。

 地方の製材所が日本の住宅建材の規格化に乗り出し、需要を掘り起こせるようになれば、確かに日本の林業の未来は明るい。
そうなってほしいが、これだけ外材に席巻されている木材市場を取り戻すためには関係者の非常な努力を必要としそうだ。
日本の基幹産業として育つためにドイツのような森林官制度の創出や、規格化の為の製材業者への投資や、それを支える融資体制の整備が待たれる。

なおクローズアップ現代のシリーズは以下に纏めて入っております
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/nhk_2/index.html

 

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