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(24.11.22) 文学入門 川上未映子「乳(ちち)と卵(らん)」 これが小説なら読む必要はない

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 石原慎太郎氏が芥川賞の選考委員を辞めたがこれは当然だと納得した。
川上未映子氏の「乳(ちち)と卵(らん)」という2008年の第238回芥川賞受賞作品を読んだ印象である。

 今回の読書会のテーマ本はこの「乳(ちち)と卵(らん)」だが私が従来描いていた小説のイメージとはまったく異なる作品だ。
通常小説にはテーマがあったり作者が訴えたい情念のようなものを感じるのだがこの小説にはそうしたものはまったくない。
またアメリカ映画によくあるひと時の憩いや楽しみや手に汗握るスリルもない。

 ただ淡々と会話が交わされていてその会話に意味がなく、あえて言えばスマートフォンや携帯やパソコンでおこなわれているチャットに最も近い。
おしゃべりがあるのだが内容はまったくないあのチャットである。

 最も小説だから登場人物が登場すると言うものはある。登場人物は3人で、30代後半の独身を通して東京に住んでいる妹と、結婚をしたが離婚をし今は大阪で娘と暮らしている同じく30代後半の姉、そしてその娘の3人だけだ。
その姉が豊胸手術を受けに娘と一緒に東京にやってきたと言う設定だ。

 娘は親との会話を一切拒否し、すべて筆談でしかコミュニケーションをとらず、興味があるのは女性の生理の卵子だけだ。
一方姉の方は豊胸手術にしか興味を示さず、姉妹二人(娘は一緒の行動をとらない)で近くの風呂屋に行っては、姉が他の女性の乳房の品評を行う。
ぶどうの粒のような色だとか、男の靴下のように垂れ下がった乳房だとかの会話が交わされるがそれだけだ。

 通常こうした小説では母親と娘の葛藤だとか、あるいは別れた夫との再会だとかが描かれるものだが、ここでは卵子の話と乳房の品評会がなされているだけだ。
これが小説なのだろうか??????」

注)ただし1箇所だけクライマックスがあって、親子が「ほんまのこと」を言うために卵を頭で割るシーンがあるのだが、何か唐突な場面展開で少しもリアリティがなく私は無視している。

 小説の存在意義は、多くの人にはそのときはわからないが将来に起こる何かを予言して書かれるものだと私は思っていた。
芥川龍之介が言っていた「僕の将来に対する唯ぼんやりした不安のようなものであり、カミュの異邦人に出てくる主人公の殺人の動機が「太陽が眩しかったから」であったりした、あの予言のような言葉である。

 だからこそ私は小説を読んできたのだがチャットであればただ時間の無駄だ
さらに言うとこの小説の文体は明らかに現代文に挑戦している。

巻子らは大阪からやってくるから、到着の時間さえわかっていれば出合えぬわけはないし、ホームはこの場所ならひとつやし、わたしは前もって聞いておいた到着時間を携帯電話に入力して、通話ボタンを一回押して記憶していたのでその点は安心、歩きながら無数にある円柱にぴったりと巻かれているつるつるの広告を何回も何回も横切って、しかし広告に使われている老俳優の着物の柄が、鏡餅なのかうさぎなのかがこれでは分からないな、電光掲示板を確認してから階段を気がついたら数えていて、登っていって、新幹線が色々はく大きな音によろけるくらい圧されながらも、すぐに巻子を見つけることができた。

 このようにだらだらと文章を続けて最後までこの文体が変らない
私は読んでいて途中で何を言っているのか分からなくなったので、勝手に句読点を入れて読んだ。
そうやって最後まで読んだが、なんとも時間の無駄だった。
チャットには本来意味がないのだから当然だが、これが芥川賞を受賞していることに驚いてしまった。
そうか、現在の小説はまったく意味も重要性もなくただ言葉をたれ流しているだけなのか・・・・・・・・・・・

 石原慎太郎氏が恥ずかしくなって選考委員を辞めた理由が良く分かった。
これでは芥川賞を誰が受賞しようともまったく読む理由などなさそうだ。

なお、読書会の感想文いついては担当のメイコさんがとても詳細な文章を作成しています。私の感想とはまったく異なりますので参照してください。
http://yamazakijirou1.cocolog-nifty.com/shiryou/2012/11/241124-bedc.html

また文学入門については以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43898465/index.html
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat31264874/index.html

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