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(24.11.8) トヨタの意外な収益改善 遅れた中国市場参入が吉とでた

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 「人間万事塞翁が馬」とはよく言ったものだ。アメリカでのプリウスの事故をきっかけにしたトヨタバッシング東日本大震災でのサプライチェーンの崩壊、タイの洪水、そして円高とこれだけ災難が降りかかっていたトヨタ自動車の収益構造が改善してきた。

 このたびトヨタは13年3月期の営業利益が1兆円の大台を回復するとの決算見込みを発表した。
08年以前の最盛期では営業利益2兆円単独では1兆円)の超優良企業だったからそれから見たら半分だが、前期12年3期)の3500億円に比べれば大改善だ。
ニッサンホンダが中国市場での苦戦で大幅に収益を悪化させているときにトヨタが収益を改善したのは中国市場への進出がニッサンやホンダに比較して遅れたからである。

 ニッサンは総販売数の約25%ホンダ約20%を中国で販売しているが、トヨタ10%を少し上回る程度でしかない。
トヨタの主要販売先はアメリカ東南アジアでこちらは売上げが完全に上向いてきたので、他の日本メーカーとは反対に収益が回復してきた。

 「人間万事塞翁が馬」だ。しばらく前までは中国進出に一番熱心だったニッサントヨタを凌駕し収益で追い越そうとしていたが、尖閣諸島問題を契機に中国での販売量が昨年の約半分に落ち込んでしまった。

 一方でアメリカ市場では自動車の販売や不動産の販売が上向いている。
オバマ大統領の再選を果たすために、FRBのバーナンキ議長が未曾有の金融緩和を行い紙くずのような不動産担保証券を額面で買い取ったからだ。
何でもいいからくずの担保をもってこい。金はいくらでも刷ってやる。オバマ再選のためだ。景気を回復し失業率を低下させよう!!」

 FRBの金融緩和の効果があって不動産価格が底を打ち、消費者マインドが改善して自動車の販売が回復してきた。

注1)ケース・シラー住宅価格指数(全米20都市の住宅価格)は8月、+2.0%で、3ヶ月連続で上昇している。

注2)アメリカの自動車販売台数は08年のリーマンショック前に戻ってきた。以下のグラフ参照。

http://autoinfoc.com/hanbai/sekaihanbai/h-sekaihanbai-7.html

 それでも営業収益が全盛期の半分なのはトヨタ単独国内生産)では、やっと赤字から黒字になる程度の回復だからだ。
豊田社長は日本国内での生産300万台死守を掲げているが、こちらはまったく利益を上げられない。

 最大の理由は円高で輸出をすればするほど赤字になり、一方で国内市場は成熟しきってディーラーは売ってもほとんど利ざやが残らない。
それでもディーラーが生き残っているのは月賦販売による収益が入るからで、今ではトヨタは金融会社となんら変らない状況だ。

 このように問題は山済みしているが、トヨタは中国に深入りしなかったおかげでいち早く収益改善が可能になってきた。
今度は反対にニッサンが苦境に陥る番だ。
何度も言うが「人間万事塞翁が馬」には驚いてしまう。

注)アメリカの景気回復はFRBによる超金融緩和によるもので、バブルをバブルで消し去ると言う方式だから、又どこかでサブプライムローン問題が再発する。しかしそれまではアメリカの景気は上向きそうだ。

なお、トヨタ自動車に関する記事は以下に纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43946940/index.html


 

 

 

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