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(24.11.24) NHK 中国文明の謎 第2集 漢字誕生 王朝交代の秘密

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 私は小学校以来漢字に悩まされてきたので、「この漢字さえなければ勉強がどんなに楽しかったかわからない・・・・アルファベットだったら良かったのに・・・」思ってきたが、どうやらそれほど単純ではなかった。

 今回の中国文明の謎のテーマは「漢字誕生 王朝交代の秘密」だったが、そもそも漢字が誕生したのは今から3600年前から始まった殷の時代だと言う。
殷王朝はその前の夏王朝を滅ぼして約500年に渡って栄えた軍事大国で、その政治は神聖政治だったと言う。

 王は神の信託を受けて政治や軍事をつかさどるのだが、神と王との会話は甲骨文字という漢字を使って行われた。
漢字は主として亀の甲羅に書かれたのだが内容は「今度の戦争に勝てるか」「私の最愛の姫は病気から回復するか」「今年は豊作か」とかもっぱら神に吉凶を尋ねる手段だったという(卑弥呼の政治はこれを真似たのだろうか?)。

 亀の甲羅に神託を記載しそれに熱した青銅器の棒を甲羅に押し付けると、裂け目ができその裂け目の形で王が吉凶を判断した。
これは王と神だけが知るメッセージだから、一般人民に見せてはならずすべて王が管理していた倉庫にそっとしまわれていたという。
その甲骨文字殷墟から大量に発見され中国古代の政治が明らかになってきた(殷王朝の500年間、漢字は門外不出だった)。

 番組で強調されていたのはこの甲骨文字が現在の漢字とよく似ているためすぐに解読ができ、今ではほとんどの甲骨文字の解読が済んでいると言う。
これは他の古代文字に比べると信じられないような特色で、たとえばエジプトのヒエログリフやメソポタミアの楔形文字は長く解読ができなかった。

 
 ところが漢字を独占していた殷王朝が今から3000年前殷と周との関が原の戦い牧野の戦いという。両軍あわせて100万以上の軍勢が戦った)で、殷は一日で周の軍門に下ってしまった

注)このあたりになると中国の歴史の深さを感じる。この頃日本は縄文時代の初期の頃で日本全体の人口も数十万人程度だったから、牧野の戦いに動員された兵士より少なかったことになる。

 この戦闘の記述は司馬遷史記に記載されていて「殷の兵士は戦わずして敗走した」となっている。
司馬遷が生きたのはBC2世紀からBC1世紀にかけてだから牧野の戦いから900年近く経過しているのに、どうしてそのときの戦況が分かったかというと漢字で記録されていたからだ。

 実はからに政権が移ったときに漢字の使用法に革命的な変化が起こった。殷ではもっぱら神との会話に使用されていたのだが、周ではそれを契約や命令や記録等の現在われわれが漢字を使用する方式に変えた。
なぜ周が漢字を使ってコミュニケーションをとろうとしたかは、その統治形態が封建制度だったからだという。

注)周は殷を打倒するために多くの部族を結集して殷と戦った。そのため戦後は周王朝は部族連合の長の形をとらざる得なかった。これが封建制度である。なお殷は独裁国家だったので他の部族を武力で支配していただけだった。

 周は日本の徳川幕府と同じような多くの部族(藩)との共同統治だったので、その部族に領土の保全を約束し一方で周に軍事協力をさせる契約が必要だった。
それを周では殷でもっぱら神託に使用していた漢字を利用して記載した(言葉ではなく文字で明示した)。

 漢字は表意文字でアルファベットのような表音文字ではない。だから意味さえ分かれば言葉が異なっても内容を理解できる。
これは私たち日本人が今でも漢文を書き下し文で読んでいるのと同じで、異なる部族相互間でも十分意思疎通ができた。

 実はこのことが中国が多民族国家であるにもかかわらず統一王朝ができる理由だと言う。
漢字さえ分かれば発音を無視してコミュニケーションを図れるので漢字文化圏ができてしまう。
日本人も明治期までは自由に漢文を駆使していたので宮崎滔天孫文と筆談で自由に会話を交わしていた(私も最近おゆみ野で中国人と漢字でコミュニケーションをした)。

 「漢字のあるところ中華ができる」と言うことだが、確かに漢字を媒介して多民族を束ねることができるので、分裂しても中国は常に統一王朝に向かってベクトルが働くことになる。
この番組のテーマもこの統一へのベクトルだが、それなら統一王朝が末期に農民反乱によって分裂して行った歴史をどうとえらえたらいいのだろうか。
統一王朝は分裂しても漢字を媒体に再び統一文化圏の再構築に成功すると言うことだろうか。

 12月の第3話は秦王朝の登場だ。興味を持ってみることにしたい。

なお第一話は以下に記載してあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-57d6.html

別件)現在おゆみ野近郊の苅田郷で陶芸展が開催されております。開催日や場所は以下のパンフレットを参考にしてください。
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