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(24.10.13) がんばれ ソフトバンク孫社長 「今M&Aをしないで一体いつするのだ!!」

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 やはり日本の企業家の中で最もアグレッシブな企業家だとつくづく思ってしまった。
ソフトバンク孫正義氏のことである。
新聞報道によるとソフトバンクはアメリカ3位の携帯大手スプリント・ネクステルT・O・B(株式公開買付)で買収する検討に入ったと言う。
スプリント・ネクステルの株式の時価総額は1兆2000億程度だが、このニュースが発表されるとスプリントの株価は約14%値上がりした。

 ソフトバンクスプリントの株式の3分の2の取得を目指し、買付に要する金額は1兆円を越えると思われている。
スプリントはアメリカ第3位の携帯事業会社だがアメリカではAT&Tベライゾンの二強が圧倒的なシェア(3分の2)を持っていて、スプリントのシェアは約2割程度だ。
アメリカの自動車メーカーで言えばクライスラーのような立場で赤字に苦しみ常に買収の噂が絶えることがなかった会社である。

 孫氏は実にアグレッシブだ。過去に英ボーダフォンの日本事業を約2兆円で買収して携帯事業分野に進出したときも驚いたが、つい先日もイー・アクセスを買収したばかりだ。
それなのに今度はアメリカの携帯会社の買収かい!!!!良く金が続くものだ・・・・・・・

 スプリントのT・O・Bはスプリントの株価が上昇するとそれに合わせて投入する資金も多額になる。市場では「スプリントの株は買いだ」とはしゃぎだしたので必要金額は1兆円をはるかに越え2兆円近くになるかもしれない。

注)T・O・Bでは通常株価をかなり上回る金額で購入金額を決定する。したがって株式を持っているだけでも利益が期待できるがさらに株価を上げておけば更なる利益が期待できる。

 ソフトバンクは金融機関からの融資を期待していてみずほ等3メガバンクは1兆5千億円程度の融資に応じると言う。
日本の金融機関は日銀の金融緩和でジャブジャブの資金を持っているが、融資先に苦慮していたので渡りに舟というところだろう。
また孫氏が強気になったのはソフトバンクの有利子負債が一時の2兆円から5500億円まで圧縮されたことが大きい。
二兆円が何だ。俺の経営手腕ですぐに返済してやる
最も市場は懐疑的でソフトバンクの株価は12日17%も下がってしまった。
孫さん、危ないんじゃないかい・・・・」と言うところだ。

 だが客観的に見ればソフトバンクのスプリント買収は時宜を得ている。
何しろリーマンショック前120円前後だったドルが80円前後と3分の2に減価しているのだから、円さえあれば何でも買えるという状況だ。

 日本の伝統的な大手企業はこうしたときでも石橋をたたいて渡ろうとするが、孫氏は即決即断のワンマン経営者だ。
一般に日本人はワンマンを否定的な意味で使うが日本企業が束になっても勝てないサムスン李会長に対抗するためには、李会長に負けない即決即断が必要だ。

 日本で現在そうした決断力を持っている経営者は孫氏とユニクロの柳井氏しかいない。
歴史的円高の時代、物を売るのではなく外国企業を買収するのがもっとも合理的な選択であることを孫氏が教えてくれている。
日本企業の新しいスタイルとして私は孫氏を応援している。

過去にソフトバンクに関して書いた記事は以下のとおり。
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/2278-sim.html

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