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(24.10.3) 中国経済のハードランディングの可能性 政治優位が経済を崩壊させる

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 ここに来て中国経済の減速がますますはっきりしてきた。中国物流購入連合会が発表したPM I(製造業購買担当者景気指数)が8月と9月の二ヶ月にわたって50を下回ったからだ(指数は9月まで11ヶ月連続で減少)。

 中国の統計数字の見方は難しい。たとえば地方から上がってくる数字は政治的脚色が施されているのでまったく実態を反映していない。
GDPなどは特に顕著な例で党中央が10%と言えば10%と言う数字があがってくるし8%と言えば8%になる。
もともとまともな集計をしてないから、報告数字は鉛筆をなめているだけで「何が党中央が喜ぶか」だけの数字に過ぎない。

 そうした中でPM Iは中国の大手企業820社の経営部門の担当者が自分の所属する企業の景況感を反映させた報告で、中国製造業の実態を最もナウな感じで捕らえることができていると市場では判断している。
今回の数字を見ると中国の製造業、特に素材関連の金属や製鉄部門の企業は在庫の増加に悲鳴を上げているようだ。

 それはそうだろう。
中国の最大の貿易相手国だったEUは景気減速に悩んでおりマイナス成長に陥っている。
国内では不動産投機熱のあまりの広がりに不動産融資を絞ったため不動産価格の暴落が起こっている。かつて日銀が不動産融資を徹底的に抑えて日本の不動産バブルを崩壊させたがそれと同じだ。

注)中国の不動産価格暴落の実態は以下の記事を参照。http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/231127-834b.html

 さらに9月に入って日本との間で尖閣諸島問題が発生し、中国政府は日本企業に対する嫌がらせのために、日本からの部品の輸入を全品検査の対象にしたり、日本に対する素材の輸出規制をし始めた。
確かに日本企業にとってはピンチだが、在中の日本企業のGDPは日本のGDPでなく中国のGDPだから、日本企業を締め付ければ締め付けるほど中国国内の生産を締め付けることになる。

注)中国が自らの首を絞めている有様は以下の記事に記載しておいた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-3e0c.html

 すっかり世界の資金は中国を諦め、上海総合指数は低下の一途をたどっている。中国から足の速い投機資金が逃げ出しているのだ。
中国中央銀行もこのままでは中国経済が減速することは明白なので、今までは物価上昇を恐れて吸い上げていた資金を急遽大量に放出し始めた。

注)上海総合指数の推移は以下のチャートで確認できます。
http://stock.searchina.ne.jp/data/chart.cgi?type=chart_mon&code=SSEC

 日銀の白川総裁が中国経済について「過剰設備の廃棄が進まない中、在庫調整圧力が増している」とコメントしていたが、今まで行け行けドンドンで生産設備を増やし増産してきたが、生産物(鉄鋼等)が売れなければ生産調整(設備の廃棄)をして減らすより他に手はない。

 
 今までの高成長期には隠れていた中国リスクがこのところ目立つようになっている。
一人っ子政策による高年齢化と労働力不足は日本と同様に経済の活力を阻害するし、水不足は年がら年中深刻だし、今までは垂れ流しだった公害問題が表面化し始めた。
そして尖閣諸島問題で日中間の表面的な友好関係が崩れて本音の敵対関係になってきており、日本の資本が中国から逃げ出した。

注)日本の資本が中国を見切り始めた内容は以下参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-8165.html

 私はしばらく前まで中国の景気減速はソフトランディングして、日本で言えば石油危機とそのあと程度の影響10%程度のGDP成長率が4%程度に落ちた)だと推測してきたが、どうやらハードランディングの様相を呈してきた。
その一番の理由が日本との経済戦争で、現在のようなグローバルな社会では経済戦争は仕掛けたほうも仕掛けられたほうも互いに消耗してしまう。
日本は経済中心の国だが中国は政治中心の国で、経済実態を無視しても政治的な立場を重視する。
日本と戦争だ
」人民解放軍が敵意を煽っている。

 しかし冷静になって考えれば、中国の日本企業は中国人を1000万人規模で雇用して、しかもEUやアメリカへの輸出の稼ぎ頭だ。その日本企業の生産をストップさせる措置は蛸が自分の足を食べるのとなんら変わらない。
それでも政治優先の戦略を中国は取り続けるだろう。
これでは中国が成長を続けることは不可能で長年続いてきた高度成長は一気に奈落の底に落ちてしまいそうだ。

なお、中国経済については以下のカテゴリーに纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43974941/index.html







 

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