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(24.10.23) NHK「中国文明の謎」 中華の源流 幻の王朝を追う

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 このところ中国には虐められっぱなしだから、日本人の間ではすっかり中国嫌いが蔓延している。
そうなると日本人は「坊主にくけりゃ袈裟までにくい」となって、中国製品も中国の文化も、そして歴史についても中国とつくものは何でも無視しようとするが、これは正しい態度ではない。

 第二次世界大戦で日本の軍部はアメリカやイギリスを「鬼畜米英」(鬼や家畜)とヒステリックにわめき、その結果両国の文化や政治姿勢のまともな分析をせずにものの見事に敗戦をした。
相手がにくければにくいほど研究分析するのがアメリカ流なら、存在そのものを無視するのが日本流で、この日本の態度ではいくら戦争を行っても勝てない。

 今回NHKで「中国文明の謎」と言うシリーズ番組を開始したが、中国分析には格好の番組でその第一回目は「中華の源流 幻の王朝を追う」だった。
幻の王朝とは「夏王朝」のことだが、私が学生時代だった半世紀前までは「夏王朝」とは単に伝説上の王朝で実際には存在していなかったと教わった。

注)もともとは「中華」と言う文字は「中夏」だったと言う。夏王朝の子孫が中国人という意味に使う。

 しかし近年中国考古学会の発掘調査で、4000年の昔河南省二里頭の地に、夏王朝の宮殿跡が発掘され、その人口規模は約2万人で当時としては屈指の巨大さを持った都市であることが確認された。
河南省二里頭と言っても日本人にはどこだか分からないと思うが、地図で確認したら黄河の南で現在の洛陽が近い
中国の原点はやはり黄河周辺で揚子江周辺でない。

 この夏王朝が中国と言う4000年の歴史を持った大帝国を支えるソフトウェアを初めて発明したと言う。
なぜ中国はヨーロッパのように分裂国家にならず、統一国家になったかの謎を教えてくれるソフトウェアだ。

注)この番組では中国は統一方向にベクトルが働くとの主張になっていた。もしこの説が正しいと隣国に実に厄介な大国がいつまでも居座ることになる。

 発掘調査の結果二里頭には特別な形態をした宮殿跡が見つかっている。
まず南に大きな門(南大門)があり、そこを入ると広大な広場が広がり、その奥に王の住まいの宮殿がそびえていると言う構造である。
イメージの沸かない人は映画ラストエンペラーで最後の皇帝溥儀(そのときは幼児)の皇帝就任式で群臣が拝謁する儀式があったが、あの紫禁城の広場や宮殿と同じ構造である。

 この場所で行われる儀式を宮廷儀式と言われるが、これこそが中国4000年の統一国家のノウハウという。
ポイントは皇帝と臣下が直に向き合って皇帝の権威を認める儀式で、中国特有のものだ。

 通常神権政治と言われたエジプトメソポタミアそしてヨーロッパのキリスト教国も)では王は神の代理人であり、神から王権を授かっている形式(王権神授説という)をとり、王の権威は神が担保してくれる。
臣下は神に対して拝謁しているので王に拝謁しているのではないが、一方中国は神なき社会であり、人間が人間に向き合い皇帝に対して拝謁をする。
 

 最もそれだけでは権威が高まらないので、夏王朝では当時中国東北部の精霊であった龍を取り入れ、その化身が国王であるとし、すべての文様に龍をあしらった。
衣類や王が座る椅子や手に持ったシャクにもこの龍の文様が描かれている。

注)龍は自然の象徴ではあるが神でないので国王を凌駕する存在ではない。国王が龍と一体化して人間力と自然力を兼ね備えていると言う感じだ。

 中国ではこの宮廷儀式こそが力のシンボルなので、現在の中国政権でも胡 錦濤が皇帝に擬せられ、各国政府要人が胡 錦濤にあうときは拝謁の儀式が強要される。

注) 誰が見ても不思議なのは胡 錦濤は一歩も動かずまた表情を変えず、各国要人は胡 錦濤のところまで行って「拝謁至極」なんて言っている。
他国であれば両者が近づき場合によったら肩を抱き合うのだが、それは中国流でない。


 中国は分裂しては統一を繰り返してきたのだが、ベクトルはあくまでも統一にあり一時的な分裂が終ると再び中央集権国家として力強く蘇るとこの番組は言いたいようだ。

 こうした番組は中国との共同なくしては制作できないから中国的な統一思想を紹介しているが、私にはいささか異議がある。
あまりに中国の覇権主義が眼に余るので、チベットやウイグルや蒙古はソビエト・ロシアと同じように分裂してもう少し静かな国家になってほしいと思っている。
しかし番組ではますます中国は中央集権国家として周辺諸国を飲み込んでいくと言のでは、隣にヤクザが住んでいるのと同じで日本には立つ瀬がない。

 何とか覇権国家中国を分裂させる手段はないだろうか。そうした視点でこの番組をトレースしていくことにした。

なお、世界史の記事は以下に纏めて入っております。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat49743035/index.html

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コメント

こんばんは。神戸の哲郎といいます。
本当ですよね。チベットやウイグルは独立出来たらいいですよね。でも現実は少数民族の血を薄める為に中国は政府をあげて漢民族の流入に心血を注いでますよね。国家が少数民族を根絶やしにしようとしているって流石中国ですね。最近、僕が勝手に危惧している事があります。それは日本国内に住み着く中国人が急激に増えている事です。
これも中国政府の意向によるものなんでしょうかね?なんて1人で心配しています。生活保護の不正受給、犯罪、スパイ活動,脱税その他,に勤しんでいる輩がたくさんいますが、大丈夫なんか?日本!と思わず心配になってしまいます(笑) まさか中国政府の意向でって事もあり得る話ですよね。 中国の人口の1割でも日本にやって来たらえらい事ですよ。一時民主党が言ってた在日外国人に選挙権なんて絶対駄目だけど、在日外国人から献金受けてる国会議員はもっと駄目だと思いました。

投稿: 哲郎 | 2012年10月24日 (水) 02時57分

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