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(24.9.26) 領土問題は意地と面子のぶつかり合い だから解決不能

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 冷静に考えれば領土問題は意地の張り合いであり、ほとんどが面子の問題にすぎない。そこに経済的利益があるといわれていても本当にそうかは実際に開発を行ってみなければわからないことが多い。

 日本は中国との間に尖閣諸島、韓国とは竹島、そしてロシアとは北方領土問題でいがみ合っているが、本当にそうした島々が相互の国家にとって死活問題かというとまったくそんなことはない。

 尖閣諸島は単なる無人島にすぎず、竹島も韓国が実効支配するまではここも無人島だった(今は韓国軍が駐留している)。
北方4島には人が住んでいるが、ロシアから見たら極東であり長く見捨てられた土地にすぎなかった。
最近でこそプーチン大統領の肩入れで港湾や公共施設の整備が進められているがロシアヨーロッパ地域に比較すると明らかに僻地だ。

注)竹島がなぜ韓国領になったかについては以下参照
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/20522_7e99.html

  尖閣諸島がきな臭くなったのはこの周辺に石油やガス資源がイラク並みに埋まっていると1970年に国連が発表したからで、その直後1971年中国と台湾が領有権を主張し始めた。
それまではどの国も単なる無人島としか思っていなかった(正確に言うと日本人が一時期住んでいたことがある)。
現在中国が尖閣諸島周辺で石油掘削を行っているが、実際にどの程度の石油が埋蔵されているかは掘ってみないとわからない。

注)尖閣諸島は1894年に古賀辰四郎氏が探検し、翌1895年に明治政府が沖縄県に編入するとの標杭を立てている。
かつてはカツオ節の製造工場があり250名が働いていたが現在は無人島。

 領土問題は純経済学的に考えるとほとんどペイしない。
竹島が典型的だが、ここを領有するために韓国は軍隊を派遣し港湾を整備して食料や生活物資を運んでいるが、そのことによる経済的メリットはほとんどない(観光開発を行っているが実際には単なる岩礁に過ぎないのでちっとも面白くない)。
かつては漁業権の問題があって日本漁船の締め出しを行ったが、今日本の漁業者は激減し漁業資源は海外から輸入しているから竹島周辺の漁場が日本の死活問題にはならない。

注)1953年に韓国大統領が李承晩ラインを引いて日本漁船を追い出した頃は日本は水産資源がなくては動物性たんぱく質をとることができずほとんど死活問題だった。

 尖閣諸島についても日本は海上保安庁の船舶を遊弋してこの島の実効支配を続けているものの、今では海上保安庁の船舶のほとんどをこの水域に派遣しなければならないような状況になっている。
そして中国の監視船漁船とバトルを繰り広げており、これなどは両国の意地と意地がぶつかり合っているだけで、互いに気苦労の種が存在しているだけだ(最近は台湾の監視船まで現れて一層海上保安庁は多忙になった)。

 北方領土にしても、もし本当に返還されても日本人がこの島に住むことはほとんどない。
北海道に行ってみれば分かるが北方領土の近くの北海道東部は非常な過疎地で毎年のように人口が激減している。
今住んでいる老人の寿命がその町や集落の寿命となっている場所が多い。
北海道でさえそうした状況なのにさらに北の僻地に日本人が住むはずがない(かつての屯田兵のように政治的意図を持っている人以外は住みそうにない)。

注)日本は2005年を境に人口減少国家になっておりその減少速度は加速している。地方の自治体は住民すべてに平等なサービスを実施することができなくなり、過疎の住民を一箇所に集めてそこにだけサービスを提供しようとしている。僻地まで面倒を見切れないのが実情。

 領土問題は純経済学的に考えれば双方の国家にとって手放したほうがはるかにメリットが大きいのにそうしないのは、意地と面子、はっきりいえば感情的に許せないからだ
その証拠は何かと言うと中国人が気が違ったように卵を大使館にぶつけ、ジャスコや平和堂の店舗を略奪しているのを見ても分かるし、イ・ミョンバク大統領が「日本人は歴史を学ばないので俺が教えてやる」などと大統領としてはあまりに軽率な発言をするのを見ても分かる。
理性的に考えているのではなく感情が高ぶるのだ

 領土問題については通常以下の原則が成り立つ。

① 領土問題は実効支配しているほうが絶対に有利

② 相手が返還の意思がない場合は、この状態を覆そうとすれば戦争に訴えるしか方法はない。


 通常は実効支配している側は黙って支配しているのがベストの選択だから何もしないのが戦略的に有利で、もし軽率に動くと相手を刺激して極端な行動をとらせることになる

・イ・ミョンバク大統領が竹島に上陸して「島の支配権は韓国にあってこのことを理解しない日本人を教育する」などと日本を刺激すると日本は国際裁判所にこの問題を提訴する措置をとった。

・日本が竹島の国家保有を実施したとたんに中国各地で暴動と不買運動が発生した。


 戦争については、経済的メリットがない島を奪還しようとして戦争を起こすような国はまれだから(突発的な事件は起こる)、実効支配は半永久的に続く。
もし両国が理性的に考えて、両国とも領有権の棚上げに同意したり、両国での共同管理にするような妥協が図れれば領有権問題は解決するが、こうした理性的対応はほとんど期待できない

 領土問題は何度もいうように意地と面子の張り合いだから、いつまでも互いをののしりあう感情的対立が半永久的に続くことになる。
日本は中国と韓国(それにロシア。ただしロシアは戦勝国なので中国や韓国のような被害者意識はない)との間に常に感情の爆発の火種を抱えているので一時的に友好関係が築けたと思っても、すぐに元の木阿弥になって憎しみあいが続くことになる。

 はっきり言ってしまえば国家としての日本は中国と韓国(とロシア)との間に絶対に友好関係は築けない。
そう思って友好だなどという幻想に悩まされずに、いたってビジネスライクに冷たく付き合うのが最善の対処方法だろう。

なお尖閣諸島関連の記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat51088450/index.html

 

 

 

 

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コメント

海上保安庁の船舶を尖閣諸島周辺に釘付けにしといて警備が手薄になった日本近海での麻薬の海上輸送に拍車をかけたりしてるんじゃないかと心配してます。支那と朝鮮はそれくらいの事を平気でしますもんねぇ。しかも国を挙げて…

投稿: 哲郎 | 2012年9月26日 (水) 10時52分

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