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(24.9.10) ロドリゴ ネパール日誌 その6 「トレッキングルートの開拓」

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(衣類を川で洗濯していた)

 ネパールGDPと言う経済基準から見たらとても貧しい国で、ジャポンGDPの100分の1と言う水準でございますが、実際の生活水準は数字ほどは低くございません。
それはこの国の人々の生活が、農村部を中心にほとんどが自給自足の生活で成り立っており貨幣経済のウェイトはせいぜい1割から2割程度だからであります。

注)貨幣経済のウェイトを1割とすると実際の生活水準はジャポンの10分の1程度になる。

 それでもやはり貧しいことは貧しいので、クナーカ大主教様はネパールの僻地と言われるここディリチョール村を何とかして支援できないものかと日夜考えておられました。
この地域の農産物はトウモロコシジャガイモが主ではあまり取れず、果物はりんごが農家の庭先になっておりました。
見てみるとりんごの木はほとんど品種改良をされておらず、実を大きくする摘果てきか)の作業がされていないため小粒で表面ががさがさなりんごでございました。
りんごの価格は非常に安く2個で5円で購入できましたので、1個の値段は2.5円と言うことになります。

 クナーカ様はこの地区のジャポンで言う農業改良普及員の方とりんごの商品価値を高めて市場で販売する方法について議論をされておられましたが、普及員の方はまったく乗り気ではありませんでした。
品種を改良しても売るところがない
実はここネパールの西部は交通の便が極端に悪く、作っても市場に出す手段は飛行機に限られており、一方で飛行機代をかけて市場に出すほどの高品質のりんごは作れないと言うジレンマに陥っていたのでございます。

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りんごで村おこしは無理か・・・・
クナーカ様はりんごによる経済改革は諦めたようでございますが、それならと旅行客相手のトレッキングルートの開拓を始めることを考えられました。
ここディリチョール村標高2600mの場所にあり、その周囲は4000m級の山々で囲まれており、また近くにはカンジローバという6883mの美しい聖なる山がそびえていたからでございます。

注)子供たちにこの村で一番好きなものものは何かと聞いたら「カンジローパ」と答えておりました。

 ネパールのトレッキングルートエベレスト8848m)が見られるエベレスト街道アンナプルナ8091m)が見れるアンナプルナ・トレッキングルートが最も有名ですが、そこにカンジローパ・トレッキングルートを加えようとの計画でございました。
カンジローパは標高は他の山に比べると見劣りしますが、ここは秘境といわれたネパールの中でも最も秘境であり、何か19世紀のヨーロッパアルプスの黎明期のように、このルートを開拓した人はまだ皆無なのでございました。

マリヤ、ロドリゴついて参れ。カンジローパのルートを開拓する
クナーカ大主教様のご命令とあらば悪魔の薬と言われているコカ・コーラさえ飲むのが主に仕える身の定めでございます。
朝の6時からマリア様ロドリゴは19世紀にマッターホルンに初登頂したウィンパーになったような気持ちで登り始めました。

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雲に隠れているがこの先にカンジローバ6883mがある

 川を渡ったゲストハウスの反対側にある小集落から目の前の山に一気に登り、そこから稜線伝いに4000mのピークまでルートを開拓するのがクナーカ様の今回の計画でございました。
登り始めると信じられないことに小集落から山に向かって道がついておりましたが、後で気がつきましたがこれは牛追いの道でございました。
ここネパールではジャポンと異なり3500m程度の標高でも樹木や草が生い茂り、平らな山頂は牛の放牧地として夏場は牛が放たれていたのでございます。

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(今回登った3460mのピーク)

 われら三名は牛追いの道をたどりながら稜線に出てそこから稜線伝いに4000mのピークを目指したのでございますが、牛道は牛の好みによってあちこちに通じていて、ちょうどジャポンアルプス獣道けものみち)のようでございました。
三時間程度登ったところで3460mのなだらかな草原のようなピークに達しました。
そこから前方を見ると三つのピークを上り下りしなければ4000mの頂上には到達できないことが分かりました。

 実はこの時期ネパールは雨季で午前中は晴れていても午後からは驟雨になり、そうなるとこの高さでは霧が立ち込め方向感覚が分からなくなることでございました。
クナーカ様は意気軒昂でさらに前に進まれようとされましたが、ロドリゴがお止めしたのでございます。

大主教様ここまで三時間、4000mのピークまで行きますとさらに三時間程度はかかります。午後は必ず驟雨になりますので帰りは道を失い遭難することも考えられます。
大主教様にもしものことがあれば、ロドリゴは悪魔の酒のコカ・コーラを飲んで主にお詫びをしなければなりません。どうか今回のルート開拓はここまでにいたしてくださいませ


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3460mの頂上は牛の放牧地になっていた

 クナーカ様はとても残念そうでございましたが、お優しい方ですのでロドリゴコカ・コーラを飲ませるのは忍びなかったと思われそこから引き返すことにしたのでございます。
出発したのが6時、帰り着いたのは11時頃でございましたが予想どうり昼からはひどい雨模様になりました。
こうしてカンジローパ・トレッキングルートの開拓は来年に持ち越されたのでございます。

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(これがネパール料理

 その日の午後はこの村の長老で、ポーター頭のパドム君の父親にあたる人から食事の招待を受けておりましたので我々は喜んで招待を受けました。
ネパールでは土間が普通なのですが客室だけは板敷きになっておりました。
そこでこれが本場のネパール料理というものを食べさせていただきましたが、ネパールでは客だけで食事をし招待主はその場に現れない慣習でなんとも不思議な感じでございました。
 

 こうして布教の6日目が過ぎたのでございます。

なお、ロドリゴ ネパール日誌のその1からその5は以下のカテゴリーに纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat50362744/index.html


 

 


 
 


 

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