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2012年9月

(24.9.30) 対中国投資の急ブレーキ 中国の政治リスクは大きすぎる

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 ようやくここに来て日本の企業家も目が覚めてきたようだ。
中国に対する直接投資に急ブレーキがかかり、すでに進出している工場でも拡張や店舗展開を見直し始めた。

注)12年第3四半期に入り直接投資に急ブレーキがかかり、リーマンショック後の冷え込みと同水準になってきた。

 中国はここ数年8%以上の経済成長をしており、一方日本は名目的にはまったく経済成長をしていなかったから(デフレだったのでその分実質成長はしている)、成長に乗り遅れるなとばかり大企業も中小企業も中国もうでをしていた。
おかげで海外進出企業の約75%は中国にある。

 しかしこの中国一辺倒はリスクが大きすぎる。中国経済が減速すればたちどころに日本企業の業績悪化に見舞われるし、それに何より尖閣諸島問題ですぐに日本企業に対する焼き討ちや略奪が横行する。
昔だったら「北京の55日」のようにすぐに日本軍を派遣して日本人とその財産を守るのだが、今はそうした植民地時代ではない。

 中国政府に暴動と略奪を阻止するように依頼するのがせいぜいだが、実際は中国政府が裏でこの暴動と略奪をけしかけているので略奪も暴動も思いのままだ。
日本企業はその損害賠償を中国国内法に基づいて請求しても、中国は法治国家でなく放置国家だから「賠償責任はあげて日本政府にある」と涼しい顔だ。
おかげでジャスコ平和堂ミツミ電機パナソニックも損害は泣き寝入りになりそうだ。

注)日本の損保会社と暴動特約が交わされていればその範囲で保障を得られるがそうした企業でも逸失利益(工場や店舗を休業することで失った利益)は保障されない。

 「もしかしたらここはアル・カポネのシカゴ時代と同じで、暴力が自由にはびこる世界なのではなかろうか・・・・・・・」ようやく企業人がそう考えるようになった。
日本は歴史的な円高で国内投資はまったく振るわず、もし間違って国内投資に傾斜しようものならシャープのように倒産の危機に見舞われてしまう。
したがって国外投資直接進出やM&A等)は緊急の課題だが、一方で中国への進出は今後も続く尖閣諸島問題のトラブルに巻き込まれてしまう。

 経団連の米倉会長が「尖閣諸島問題で話し合いをしろ、このままでは中国進出企業が暴動の餌食になる」と首相批判を始めたが経済的にはそうでも領土問題は政治問題だから首相は一歩も引けない。
やはりここは中国以外の投資先を見つけるべき時期にきたのだ。
幸いにミャンマーベトナムと言った好条件が期待できる投資先が存在し、インドネシアも有望だ。
こうした国々とは領土問題で角を突き合わせることがなく、また過去の謝罪などは要求されないから中国と異なりもっぱら経済的視点だけで進出ができる。

注)領土問題がなぜ話し合いで解決が不可能かは以下の記事で述べておいた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-a3f7.html

 中国はあまりに政治リスクが高すぎ、暴動と略奪が日常茶飯事に発生するし中国政府はすべて日本のせいだと居直るから賠償もままならない。
米倉会長がいくら話し合いを進めても解決不能問題だから企業は略奪、暴動、サボタージュ、放火、不買運動に備えざるえない
だから中国からの日本企業ばなれはまことに正しい選択と私は思っている。

なお、尖閣諸島問題の記事は以下に纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat51088450/index.html

 

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(24.9.29) 医療費の増大と日本の将来 医療費が国を押しつぶす 一体どうすりゃいいのだろう?

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 厚労省のまとめによると10年度医療費総額約37兆円になり、前年対比で3.9%の増加、国民所得に占める割合は11%になったと言う。
日本は世界最速の老人大国で、65歳以上の人口が10年現在で23%であり、今後とも急速に老人化率は高まっていくのだから、医療費は増加することがあっても減少することはない

 私も66歳だから老人の一人で、年をとってみると分かるが体のあちこちに年がら年中支障が出てくる。
耳が聞こえないのはともかく、歯は毎年のように詰め物が取れてしまうし、右足は常に坐骨神経痛で痛むし、最近は左胸に影があると脅されて3ヶ月ごとにCTスキャンをしなければならなくなった。

 それでも私の場合はその程度だが、毎日のように四季の道で会っている女性は病院とジャスコ以外に行く場所がないらしく、「今日は整形外科よ、明日は血圧の薬をもらいに行くの」なんていうのが挨拶代わりになっている。
実際老人になると病院に行って病気談義をするのが一番の楽しみになり、互いにウンチクを披露しあって医師顔負けの知識を持っている。

 老人の病院通いはそれ自体はほほえましいが、日本国全体で考えた場合そうも言っていられない。
何しろ医療費の約4割は公費負担だからその額は15兆円規模になり、一般会計予算を90兆円とすると17%程度が医療費と言うことになる。

 厚労省はこのままでは国の財政が破綻するとの危機感を持って、後発薬の使用を勧めたり、入院日数を短縮する指導をしたり、生活保護者の一部が無料の医療費を幸いに向精神薬を大量に入手して暴力団に横流していることを禁止したりしているが、ほとんど効き目がない。

注)横流しの実態はNHKで報道されており以下の記事を参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/23919.html

 それは当然で日本中老人だらけといっていいような状況で、特に70歳以上の老人になれば医療費は10%ですむのだから、具合が悪ければとりあえず病院に駆け込むのが常態化している。

 日本では輸出産業が崩壊してしまい、GDPはほとんど増加しない。
その中で唯一高度成長している産業が医療分野で毎年4%前後成長しており日本の景気を下支えしている。
高度成長の恩恵を受け日本においては医者になれば最高の高収入が約束されるので、どの大学の医学部も最難関の入試倍率になっているし、鎌取駅のホームの反対側に設置されているカンバンは医院ばかりだ。

 
 老人はますます増大し、しかもたっぷりと病気を持っているから老人医療機関としてこれほどいい顧客はない。
ますます医療費は増大しGDPに占める医療費の割合は現在の11%程度から瞬く間に20%程度には行きそうだ。

 問題はそれをどのようにして負担するかの問題で、現在のような公費負担40%、患者負担10%、保険料50%では政府や自治体の財政は持たないだろう。
厚労省が心配しているのもそれで負担割合が一定なら確実に公的負担は崩壊する。

 負担割合の問題では70歳以上の老人自己負担が10%と言うことが問題で、何度も言って恐縮だが層としての老人は世界で最も裕福な人々で、個人資産1500兆円のほとんどを持っている人々である。

注)日本人の年寄りが裕福なことはクローズアップ現在でも取り上げていた。http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-7c38.html

 その最も豊かな人々の医療費を10%にし、一方相対的に貧しい現役サラリーマンの医療費が30%と言うのは「強きを助け弱きをくじく」以外の何者でもない。なぜこんな金持ち優遇策をとるのだろうか。
確かに老人には私のような貧困階層もいるが、それは貧困対策として手当てをすべきもので、医療費の支払いの負担能力の平等性から言って70歳以上の老人の医療費を10%にする理由にならない

 70歳以上になりかつ裕福な人々はいくらでも医者にかかって医療費を支出してもらうべきで、そうすれば日本のGDPは上がってこの業界に従事する人々の所得の向上になる。
貧乏人は医者にかかるのが大変になるが、老人に病気があるのは当たり前で特に慢性の病気は医者に行こうが行くまいが病状が改善するようなことはない
老人にとっては単に神様のお迎えが徐々に近づいてきてそれにあわせて身体にガタが来ている状態が病気だ。

 繰り返すが日本に残された唯一と言っていい産業が医療(介護)分野だ。金持ち優遇策を止めて金持ちの老人から若者と同じ医療費を徴求して公費負担を減らし、合わせて産業振興をはかるチャンスだ。
老人は資金的には弱者ではなく単に体力的な弱者なのだから、それは蓄えた資金でカバーすべきものと私は思っている。

なお日本の経済成長を医療分野が担うべきと言う記事は以下に纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat48360072/index.html

 



 

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(24.9.28) ためしてガッテン  アルツハイマー病の予防と回復法

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  私は自分がアルツハイマー病の初期ではないかといつも悩んでいる。
何しろ物忘れが極端に激しい。人の名前などは聞いた端から忘れるし、2週間もすると長年付き合っていた人の名前さえ忘れてしまう。
現役の頃長い出張をして帰ったら、まずはじめにしなければならないのは同僚の名前の確認だった。
名簿表をこっそり出して名前の再確認をしていたものだ。

 私の記憶障害は小学生の頃からで、小学6年生になった頃は教科書の漢字が読めなかった。漢字をまったく覚えられないので仕方がなくふり仮名を振っていたのだが、おかげで教科書がふり仮名だらけになってしまった。
当時自分が書けた漢字は一、二、三のような数詞と山や川と言った画数の少ない漢字だけで、少し複雑な漢字は読むことも書くこともできなかった。

 今ではこうしてブログを書いているがパソコンのワープロ機能を使用しているから書けるので、自筆で書けなどと言われるとひらがなだらけになってしまう。
この記憶障害は何とかならないものだろうか・・・・・」悩んでいたら「ためしてガッテン」でアルツハイマー病の予防と回復の番組を放送してくれた。

 アルツハイマー病の原因は脳にアミロイドβと言う老廃物がたまって、これが神経細胞を破壊し、脳を萎縮させるからだと言う。
私など相当脳が萎縮しているはずで、恐ろしくて脳のMRIなど撮ることもできない。
うっかりとって「山崎さんの脳はマウス並みですね。これで生きていられるんだからギネスブックに最小の脳で生きている男と登録しましょう」なんて言われたら世界的に恥をかいてしまう。

 私はアミロイドβは年齢を重ねるにしたがってたまる一方だと思っていたが、実際はたまりやすい人とそうでない人がいることが最近分かってきたという。
嬉しいことに体内にはこのアミロイドβを分解する酵素があり、それをインスリン分解酵素と言う。
もともとインスリン分解酵素はインスリンを分解するための酵素だが、暇なときは副業として脳の中にたまり始めたアミロイドβを分解してくれる。
したがってアルツハイマー病の予防はこのインスリン分解酵素を脳内にたっぷり蓄え副業に励ませればいい。

 インスリンとインスリン分解酵素との関係は以下のようだ。
糖分の食べすぎで血液中に糖分が溢れてくるとインスリンが大量に出て血液中から糖質を体内にしまいこんでくれる。
このインスリンが糖分の除去をした後も血管中に残っていると今度は低血糖になるので、インスリンを適当な水準まで下げなければならない。
その酵素がインスリン分解酵素でこれが本業だ

 ところが糖分の取りすぎで血液中にインスリンが溢れかえってくると、インスリン分解酵素が本業の仕事をせっせとはじめてとても副業まで手が回らなくなる。
そうすると脳内にアミロイドβがどんどん蓄積されアルツハイマー病が進行すると言うメカニズムのようだ。

 したがってためしてガッテンでは「何しろ血糖値をあげない食事をすることが一番だ」と勧めていた。
ダブル炭水化物の食事などはもってのほかで常に腹八文目にしておくのがベストと言うことになる。
また血液中の炭水化物を燃焼させる適度な運動や、筋肉を増やして糖質を燃やすことを勧めていた。

 私のように年がら年中運動を行い、この年齢にしては信じられないようなマッチョの体格を維持しているのに、それでもアミロイドβがたまっていくのだろうか。
少し糖質をとりすぎていることは確かなので、これは控えることにしてもいまだに「なぜ私がこれほど記憶力が悪いか」さっぱり分からないのだ。

なお認知症関連の記事は以下に纏めてあります
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/nhk_4/index.html

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(24.9.27) 金持ちが金を使わなければ消費は拡大しない クローズアップ現代の指摘

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  9月12日に放送されたクローズアップ現代の「富裕層ビジネス最前線」はとても面白かった。
金を使わせるならリッチな階層に使わせようと言うことで、デパートが富裕階層だけを狙ったエクセラントルームを開設して、4年で富裕層の売上げを倍増させたり、JR北九州がスペインの超豪華列車の旅をまねて「クルーズトレイン」と言う企画を立ち上げようとしている事例を紹介していた。

 日本は消費低迷が続いて久しいが、それは価格が毎年のように低下するデフレ経済で消費者は待てば待つほど商品価格が下がることを知っているからである。
百貨店ではこの5年で20%ほど売上げが落ちてきており、今までのように貧しい人を対象にした商売をしては限界で、これからは金持ちをターゲットにした商売に転換しようと言うことのようだった。

 私のような貧しい生活をしている者は「そうかい、デパートは私のような貧乏人を切り捨てるのかい」といやみの一つも言いたくなるが、実際問題として金持ちに金を使わせると言う戦略は理にかなっている。
貧乏人は何人集まっても貧乏人だから、デパートのようなもともと高級志向の店が貧乏人相手の商売をしていたら倒産してしまう。

 実は日本には非常に多くのリッチな階層がいる。アメリカの調査会社の調査で100万ドル(8千万円以上の資産を持っている人数を調べると、一位はアメリカで306万人、次が日本で182万人であり、日本の人口がアメリカの3分の1程度だと言うことを考えれば、日本は世界に冠たる富裕王国だ。
それは個人資産が1500兆円規模もあることでも分かるが、この資産を持っている者がほとんど老人であることが問題を複雑にしている。

注)金持ちに老人が多いのは高度成長期に不動産や株式で資産を増加させたからで、その後のバブル崩壊をうまく乗り切っていれば今は100万ドル以上の資産家になっている。

 老人は浪費を好まず倹約家なのが普通で、物を消費するよりは貯蓄に励んでしまう。その結果郵便局金融機関に貯金が積みあがり、この貯金で国債を購入しているのだから、浪費をしているのはもっぱら国家と言うことになる。
この資金の流れを直接富裕層が消費に向かうように誘導しようと言うのが、デパートやJR九州で行っている金持ち限定企画と言うことのようだ。

 私も政府に使わせて不要なダムの建設や東日本大震災の瓦礫処理での過大請求などを許容するよりは、お金を持っている人が直接使うのが最も健全だと思っている。
不幸にして私は貧困階層で、もっぱらユニクロダイソーほっかほか亭を愛用しているが、私が日本全体の消費拡大に貢献していないことは確かだ。

 九州JRの企画の超豪華1週間の旅では費用は一人当たり55万円で、私などは目をむくが金のある人とはサービスが費用に見合っていれば喜んで金を出す階層をいう。
今まで金を使用しなかったのは豪華絢爛たる夢を見させてもらえる商品がなく、せっかくの金が持ち腐れになっていたからに他ならない。

 超リッチの市場規模は10兆円と見積もっているものの、10兆円使用させるためには超豪華な買い物や超豪華の旅の企画が必要で、「あなたは特別でございます」と言うエリート心をくすぐらなければならない。

 1990年のバブル崩壊以降日本の中流階層は崩壊し、金持ちと貧乏人の二極化が進んでいる。
圧倒的に多いのは貧乏人だがこれに合わせて販売戦略をとるとどうしてもダイソーイメージになってしまい、消費拡大にはつながらない。
やはり金持ち老人に金を使わせないと駄目だと気がついたようだ。
 
なお日本の経済成長に関する記事は以下に纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43696146/index.html

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(24.9.26) 領土問題は意地と面子のぶつかり合い だから解決不能

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 冷静に考えれば領土問題は意地の張り合いであり、ほとんどが面子の問題にすぎない。そこに経済的利益があるといわれていても本当にそうかは実際に開発を行ってみなければわからないことが多い。

 日本は中国との間に尖閣諸島、韓国とは竹島、そしてロシアとは北方領土問題でいがみ合っているが、本当にそうした島々が相互の国家にとって死活問題かというとまったくそんなことはない。

 尖閣諸島は単なる無人島にすぎず、竹島も韓国が実効支配するまではここも無人島だった(今は韓国軍が駐留している)。
北方4島には人が住んでいるが、ロシアから見たら極東であり長く見捨てられた土地にすぎなかった。
最近でこそプーチン大統領の肩入れで港湾や公共施設の整備が進められているがロシアヨーロッパ地域に比較すると明らかに僻地だ。

注)竹島がなぜ韓国領になったかについては以下参照
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/20522_7e99.html

  尖閣諸島がきな臭くなったのはこの周辺に石油やガス資源がイラク並みに埋まっていると1970年に国連が発表したからで、その直後1971年中国と台湾が領有権を主張し始めた。
それまではどの国も単なる無人島としか思っていなかった(正確に言うと日本人が一時期住んでいたことがある)。
現在中国が尖閣諸島周辺で石油掘削を行っているが、実際にどの程度の石油が埋蔵されているかは掘ってみないとわからない。

注)尖閣諸島は1894年に古賀辰四郎氏が探検し、翌1895年に明治政府が沖縄県に編入するとの標杭を立てている。
かつてはカツオ節の製造工場があり250名が働いていたが現在は無人島。

 領土問題は純経済学的に考えるとほとんどペイしない。
竹島が典型的だが、ここを領有するために韓国は軍隊を派遣し港湾を整備して食料や生活物資を運んでいるが、そのことによる経済的メリットはほとんどない(観光開発を行っているが実際には単なる岩礁に過ぎないのでちっとも面白くない)。
かつては漁業権の問題があって日本漁船の締め出しを行ったが、今日本の漁業者は激減し漁業資源は海外から輸入しているから竹島周辺の漁場が日本の死活問題にはならない。

注)1953年に韓国大統領が李承晩ラインを引いて日本漁船を追い出した頃は日本は水産資源がなくては動物性たんぱく質をとることができずほとんど死活問題だった。

 尖閣諸島についても日本は海上保安庁の船舶を遊弋してこの島の実効支配を続けているものの、今では海上保安庁の船舶のほとんどをこの水域に派遣しなければならないような状況になっている。
そして中国の監視船漁船とバトルを繰り広げており、これなどは両国の意地と意地がぶつかり合っているだけで、互いに気苦労の種が存在しているだけだ(最近は台湾の監視船まで現れて一層海上保安庁は多忙になった)。

 北方領土にしても、もし本当に返還されても日本人がこの島に住むことはほとんどない。
北海道に行ってみれば分かるが北方領土の近くの北海道東部は非常な過疎地で毎年のように人口が激減している。
今住んでいる老人の寿命がその町や集落の寿命となっている場所が多い。
北海道でさえそうした状況なのにさらに北の僻地に日本人が住むはずがない(かつての屯田兵のように政治的意図を持っている人以外は住みそうにない)。

注)日本は2005年を境に人口減少国家になっておりその減少速度は加速している。地方の自治体は住民すべてに平等なサービスを実施することができなくなり、過疎の住民を一箇所に集めてそこにだけサービスを提供しようとしている。僻地まで面倒を見切れないのが実情。

 領土問題は純経済学的に考えれば双方の国家にとって手放したほうがはるかにメリットが大きいのにそうしないのは、意地と面子、はっきりいえば感情的に許せないからだ
その証拠は何かと言うと中国人が気が違ったように卵を大使館にぶつけ、ジャスコや平和堂の店舗を略奪しているのを見ても分かるし、イ・ミョンバク大統領が「日本人は歴史を学ばないので俺が教えてやる」などと大統領としてはあまりに軽率な発言をするのを見ても分かる。
理性的に考えているのではなく感情が高ぶるのだ

 領土問題については通常以下の原則が成り立つ。

① 領土問題は実効支配しているほうが絶対に有利

② 相手が返還の意思がない場合は、この状態を覆そうとすれば戦争に訴えるしか方法はない。


 通常は実効支配している側は黙って支配しているのがベストの選択だから何もしないのが戦略的に有利で、もし軽率に動くと相手を刺激して極端な行動をとらせることになる

・イ・ミョンバク大統領が竹島に上陸して「島の支配権は韓国にあってこのことを理解しない日本人を教育する」などと日本を刺激すると日本は国際裁判所にこの問題を提訴する措置をとった。

・日本が竹島の国家保有を実施したとたんに中国各地で暴動と不買運動が発生した。


 戦争については、経済的メリットがない島を奪還しようとして戦争を起こすような国はまれだから(突発的な事件は起こる)、実効支配は半永久的に続く。
もし両国が理性的に考えて、両国とも領有権の棚上げに同意したり、両国での共同管理にするような妥協が図れれば領有権問題は解決するが、こうした理性的対応はほとんど期待できない

 領土問題は何度もいうように意地と面子の張り合いだから、いつまでも互いをののしりあう感情的対立が半永久的に続くことになる。
日本は中国と韓国(それにロシア。ただしロシアは戦勝国なので中国や韓国のような被害者意識はない)との間に常に感情の爆発の火種を抱えているので一時的に友好関係が築けたと思っても、すぐに元の木阿弥になって憎しみあいが続くことになる。

 はっきり言ってしまえば国家としての日本は中国と韓国(とロシア)との間に絶対に友好関係は築けない。
そう思って友好だなどという幻想に悩まされずに、いたってビジネスライクに冷たく付き合うのが最善の対処方法だろう。

なお尖閣諸島関連の記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat51088450/index.html

 

 

 

 

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(24.9.25) これはひどい  東日本大震災の復興予算が食い物にされている

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 信じられないようなことが起こっていた。復興予算と称して黒い頭のねずみが徘徊し、一方実際に必要な予算が確保されていないと言う実情をNHKがすっぱ抜いた。

 先日(9月9日)放送されたNHKスペシャル「東日本大震災 追跡 復興予算 19兆円」と言う番組である。
この復興予算19兆円はその半分を増税でまかなうことになっており、来年度から25年間にわたって所得税、住民税、法人税数%上乗せすることになっている。
私を含め多くの方々は「復興予算なら痛みを分かち合おう」と思ってこの措置に賛成したはずだ。

 しかし復興予算19兆円最終的には23兆円)は復興とはとても関係しない予算に振り向けられていたり、反対に必要とされる場所には振り向けられなかったり、あるいは瓦礫処理費用を業者が過大請求をしてぼろもうけの手段にされている。

 NHKで報道された驚くべき内容は以下のようなものだった。

① 東日本大震災の復興とは関係ないもの

・ 調査捕鯨と反捕鯨団体対策費用(将来東北地区の漁業者の捕鯨が再開されたときの準備

・東京国立競技場の補修費用(
地震が発生したとき崩壊の危険がある

・北海道と川越の刑務所での職業訓練費(瓦
礫処理等の訓練をさせて出所後に役立たせる

・岐阜県にあるコンタクトメーカーの工場建設費用(
将来仙台市で事業を拡大して従業員を増やせる可能性がある

・治安対策のための警備自動車の配備(
過激派が東北各地に潜入して騒動を起こす可能性がある

・燃料電池研究の補助金(
原子力に変わる新たな技術の研究

・沖縄国頭村の海岸道路の工事(
津波対策

・海外青少年との交流事業(
10日間のうち2日間被災地の見学に当てている


 いってみれば何でもいいから復興と関連付けて各省庁が予算の分捕り合戦をしているだけに過ぎない。
特に経済産業省関連では「成長分野の産業の育成と被災地への波及効果」があればいくらでも補助金を出すようにしており、認可した510件のうち9割は被災地以外の企業等への補助金になっていた(上記のコンタクトメーカーの例が相当する
こうした東日本大震災復興とは無関係な予算が、NHKが今回分析した第3次補正予算9.2兆円のうち2.45兆円にのぼり、4分の1は無関係な予算となっていた(23兆円の4分の1と仮定すると約6兆円は震災復興とは関係ない予算になる)。

② 本来復興のために支出されないとおかしいが支出されないもの

・岩手県大槌町の商店主が共同でグループ再建資金の申請をしたが却下された(岩手県の予算枠が150億円で、水産業や建設業と言った雇用にすぐに結びつく案件が優先されて、個人商店は後回しにされている

・気仙沼市の開業医への支援の遅延(
公立病院を優先的に復興させるため、開業医の支援はほとんど行われていない。気仙沼市の村岡医師は病院の再建に9千万円、医療器具に5千万円の費用を投下したが、支援金は建物の復旧費1470万円だけだった。

村岡医師は約2億の借財を抱えて気仙沼市で懸命な医療活動をしているが、多くの開業医は自己資金での復旧ができず、他県の勤務医に転出していた


 特に村岡医師の孤軍奮闘振りには思わず目頭が熱くなった。震災前35あった医療機関のうち21が震災にあい、そのうち復旧したのは7機関で、半分は医療活動をやめたか縮小している。

 そうした中で地域医療のために踏ん張っている村岡医師に対する支援が必要費用の1割程度だと言うのはどうしたことだろう(関係ない企業への補助金が2.45兆円もあるのに)。
震災復興とは関連しない予算はいくらでもあっても、本当に必要な人に対しては支払われないのには憤りを感じる。

③ 復興予算の支出の管理がずさんで業者の鴨になっている事例。

・各自治体間で瓦礫処理1トンあたりの費用が最高と最低では7倍の差がある。最高は石巻市で最低は東松山市だが、瓦礫の量はほとんど同じなのに費用は石巻市は40億、東松山市が5億強になっている。
なぜ瓦礫処理に約7倍の差が出たのかの理由は以下の二つ

a. 東松山市では瓦礫を回収するときに現地で分別してから処分場に持ってきたが、石巻市ではすべて持ち込んでから処分場で分別していた。この分別作業に多くの資金が費やされている。

b. 東松山市では業者の見積もりのチェックを厳格に行ったが、石巻市ではまったく行われなかった。このため業者が過大請求をしてきたが、「どうせ国の予算だから」と言う理由ですべて支払った。

 特に石巻市のずさん管理が目立っているため、現在石巻市では業者の請求書の再チェックを行っている(まったく行政が機能していなかったのだから当然だ)。東松山市と同様にコストを抑えている釜石市は入札制度を導入していた。

 上記は自治体が業者の鴨にされている例であり、過大請求をまったくチェックをせず見逃していた例である。
国の予算だからいくらでも使え」と言う態度は相当問題があるといわざるを得ない。

 こうして復興予算は各省庁と事業者に食い物にされ、その反対に必要な人にはいきわたらない実態が明らかになってきている。
こんなひどいべらぼうな話があっていいものだろうか。

なお東日本大震災関連の記事は以下にまとめて入っております。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43206851/index.html

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(24.3.24) ボランティア教師奮闘記 受験モードに入ってきた

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 驚いている。高校受験のテストのレベルの高さにだ。
私は今ある中学3年生の受験生の数学英語国語の指導をボランティアでしているのだが、受験が近づいてきたのでこの少年が受けようとしているある私立の入試問題の過去問の研究を始めた。

 この私立高校はいわゆる名門校ではないがその次の程度の学校で、特待生のクラスもあってこの特待生クラスの偏差値は相当高い。
しかし、所詮は高校入試のレベルだからたいしたことはあるまい。俺だって昔は優等生だったじゃないか!!!」

 そう思って過去問をとき始めて愕然とした。
数学などは簡単に解けると思ったが、いくら頭をひねっても解法の仕方が分からない。何かとても難しい一筋縄ではいかないような設問ばかりである種の特殊なトレーニングをしなければとても太刀打ちできないレベルだ。
なんという問題だ、推理小説の謎解きみたいだ・・・・・・・・・・

 昔私が大学生だった頃、超有名中学に入ろうとしていた小学生を教えたことを思いだした。
当初小学生が学んでいるようなレベルだからいかようにも教えられるとたかをくくっていたが、その子供の母親から「この子はこんな問題も解けないのですよ」と示された問題を見て脂汗が出た。
小学校の算数は方程式を使わないで植木算とか鶴亀算とか一つ一つ解法の仕方が異なり、それをすべて覚えてないと解けない。

 
 私は驚愕してその日から1週間自宅に引きこもり、大学の授業をすっぽらかして中学受験用算数の問題を解きまくった。ようやく解法をすべて会得したときは実にほっとしたものだ。

今回もあのときと同じだ。このままでは高校受験の問題一つまともに教えられないじゃないか・・・・・・・
このところ毎日時間があれば受験対象の高校の過去問をといていたら、ようやくこの学校の数学の問題の癖がつかめてきた。

 毎年ほぼ同様のパターンの設問がなされ、当初トリックのように見えた設問も明確な傾向があり、解法のパターンも一定なことに気がついた。
どうやら出題をしている先生がいつも同じでひっかける場所も同じじゃないか・・・これならどうにか対応ができそうだ

 数学については展望が見えてきたが、英語国語はひどく長い長文が出てきてこちらも一筋縄では行きそうもない。
文章そのものは特に難しくはないのだがとても長く50分と言う制限時間の範囲で回答を埋めるのはとてもできそうにない。
困ったな・・・・これは二度読みの時間がなさそうだ。読みながら回答を埋めていくしか手はなさそうだ」そう教えることにした。

注)通常は一度通して読んで2回目に設問を見て回答するのだが、そうした時間的余裕がない。

 しかし高校の入試問題がこんなにタフだとははじめて知った。すでに高校を卒業してから半世紀がすぎている。もう二度と受験などはないと思っていたが、ボランティア教師を始めてそうは言っていられなくなった。
私自身が受験するわけではないが、受験生に如何にしたら入学できるかは教えなくてはならない。
自分自身が根をあげるような問題のレベルの高さに目が回りそうだ。

注) 老人になると早く計算したり長文の英文や日本文をすばやく読むことがとても苦手になる。それに読んだ端から内容を忘れていく。
運動をしても体の動きが鈍くなっているが脳の働きも同じらしい。とにかくスピード競争に弱い。だから私が名門校やそれに順ずる高校を受験したら一つも入学できそうにない。

別件)現在ボランティアで中学生の数学と英語の指導を行っています。
希望者を募集しておりますので希望者はこのブログのメール機能等を使用して連絡してください。
詳細は以下の記事参照。

http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/post-f027.html

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(24.9.23) 踏んだり蹴ったりの日本企業 今度は税関で締め付けられている

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 こういうのを踏んだり蹴ったりというのだろう。中国進出の日本企業を壊すだけ壊しておいて、こんどは日本企業の輸出入の妨害を始めた。
中国には主要な港の税関が11箇所あるのだが、そのうちの5箇所北京、上海、天津、青島、広州)で特に日本からの輸入品の全量検査を始めた。

 通常税関の検査はサンプル検査で特に信用できる企業が輸出入をしている場合はほとんどフリーパスに近い状態になる。
ところが先日の尖閣諸島問題でこじれると「江戸の敵は長崎」とばかり、意図的なサボタージュを税関が始めた。

 この全量検査をされるとやたらと時間がかかって生産計画に支障が出るばかりでなく、倉庫の保管料や船舶の停船料もかかり、日本の輸出入品のコストが増加し競争力が阻害される。
本来日本からの輸入や、中国の日本企業の輸出だけを狙った検査は違法でWTO違反なのだが、中国の税関はこれをそっと実施しているので事実の証明が難しい。
文句を言っても「国内法に基づき粛々と業務をこなしている」と涼しい顔で返答をするだけだ。

 日本のような国は特定の国を狙った業務妨害は絶対にしない公平な国だが、中国はその対極にある何でもありのヤクザ国家だ。
2年前中国漁船が日本の海上保安庁の船に体当たりした時も、中国は税関でのサボタージュ(全量検査)やレアアースの輸出禁止措置をとった。

 今回も尖閣諸島問題でこじれたのだが、前回よりさらに悪質で、パナソニックの工場やイオンや平和堂の店舗を破壊略奪し、その被害額は日本の損保会社の見積もりで数十億円から数百億円規模にのぼっている。
本来はこうした暴動を取り締まらなかった中国政府がこの責任を取るべきだが、日本企業が中国国内法にしたがって弁済を請求しても、「責任は日本政府にある」と言ってびた一文も出そうとしない。
中国には法はあってないようなものだから、泣くこと地頭には勝てない。

 一般に暴動や戦争の被害については損保会社も支払いに応じることがなく、「暴動特約」がある場合にのみ損保会社は損害賠償に応じる。
それとても中国官憲の被害確認作業が必要で、実際は中国官憲は知らぬ顔のハンベイだから被害額の特定もできない。

 被害を受けた工場や商店は踏んだり蹴ったりでこれでは何のために中国に進出したのか分からなくなってきた。
当初は中国人の賃金の安さに注目したのだが今ではタイより賃金は高騰して低賃金でなくなっている。
中国人の所得が向上したので今度は中国人相手の商売に切り替えたのだが、中国人はただ略奪をするだけで当局は意図的にこの略奪を黙認している。

 これならアフガニスタンパキスタンに進出したほうがましなくらいで、世界中を見渡してみても中国ほど無法と略奪が思いのままの国は珍しい。
それも日本の進出企業だけを狙った無法と略奪だから、当然日本政府は抗議を繰り返しているものの完全に足元を見られている。

 何しろ日本はアメリカと仲たがいして日米安保条約が空洞化しているため、日本一国ならいかようにも料理できると中国は安心しきっている。
核もミサイルもない日本など赤子の手をひねるようなものだ
最善の対応はアメリカにワビを入れて日米安保条約の再構築を図り、アメリカの核の傘の中にもう一度入ることだが、オスプレイの配備問題でもめているのが実情で、とても修復とまではいっていない。

 日本政府が何を言っても中国政府は日本企業に対する締め付けを強化するだけだから、ユニクロのように中国企業になりきって「尖閣諸島は中国の領土」と垂れ幕をだすか、あるいは中国から撤退するかしなければならないような状況になってきた。

 中国は政治リスクの高い国だ。何かと言うと尖閣諸島問題で「愛国無罪」の大合唱が始まり焼き討ちと略奪が行われる。
こうした国からはさっさと撤退することを私は勧めるが、もし留まると言うのならユニクロのように中国企業になり、それでも焼き討ちをされれば諦めるしか手はないのだろう。

なお尖閣諸島問題に関する記事は以下に纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat51088450/index.html

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(24.9.22) スマートフォンはiPhone5に変えよう  スペックが気に入った

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 信じられないかも知れないがけっこう私は新しもの好きなのだ。
新製品が出た」などと煽られると気もそぞろになる。
今私が注目しているのはこの12日にアップルが発表したスマートフォンのiPhone5のことだ。画面が従来の3.3インチから4インチに拡大され、通信速度が格段に速くなったと言う。
それにデザリングというiPhone5をルーター代わりにして無線LAN形式でパソコンにつなげることができる機能が備わっているらしい。
なんと魅力的な製品なんだろう・・・・・、これならどこでもパソコンを持ち運んでインターネットにつなげるじゃないか・・・ すごい」何か興奮してしまった。

 最もいくら興奮しても私がこのスマートフォンを入手して本当に利用するかというとほとんど期待できない。
何しろ私は電話が嫌いでまず使用しないし、Web検索などは自宅のパソコンで十分だし、Eメールもパソコンを使用している。
だからスマートフォン自体はほとんど利用しないし、自慢のデザリングもパソコンを外部に持ち出すことがないので無駄だ。
だからiPhone5のスペックに興奮しているだけなのだ。

 最初購入した携帯電話はソフトバンクのものだったが、結局パソコンのそばに置いておいただけで何の利用もしなかった。
あまりに馬鹿馬鹿しいので携帯電話をやめようかと思っていたときにスマートフォンが売れ出したので、ドコモのギャラクシーに買い変えた。
ほぼ2年前のことである。
スマートフォンぐらい使ってないと時代に遅れる・・・・

 私は当初このギャラクシーサムスンの製品だとは知らなかった。ドコモが販売しているのだから日本メーカーの製品だと思っていたがすでに2年前には日本のメーカーはサムスンにまったく歯が立たなくなっていたわけだ。

 スマートフォンは携帯に比べるとそこそこ面白かったのでメールの確認に使ったり、カメラを利用したりTwitterで現状を報告したりはしたが、やはり飽いてしまった。
一番の理由は電話をかける相手がほとんどおらず、Eメールはスマートフォンの入力機能ではイライラしてしまうし、Web検索はパソコンでしているので結果的にパソコンのそばに置いているだけになった。
それでもドコモには通信料を8000円から9000円程度支払い続けているのでなんとも費用対効果の薄い道具だと自分でもあきれ返っている。

注)私のスマートフォンは上記のように携帯していることがまれだからほとんどつながらない。Eメールでの連絡が一番なので連絡はEメールでしてください。

 ドコモとの契約期間は2年間であり、もう少しで満了になるのでスマートフォンの利用をやめようかと思っていた矢先に、このiPhone5が発売された。
また新し物好きの気持ちがこうじている。
販売はauソフトバンクからだが、従来の経験でソフトバンクは田舎などに行くとまったくつながらないことが多いので今度はauがよさそうだ。

 たとえiPhone5を購入しても今までとは同じ固定電話仕様になりそうだが、それでも新しいものは一応手に触らないと気持ちが治まらないのでドコモとの契約が切れたら変えるつもりだ。
それに韓国のイ・ミョンバク大統領は「日本は弱くなったのでどんなに日本を貶めてもいい」との趣旨の発言をしているので、もう私はサムスンの製品を使用しないようにするつもりだ。

なお、スマートフォン関連の記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat46019633/index.html

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(24.12.21) 文学入門 高橋和巳 「堕落」

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 今回の読書会のテーマ本は高橋和巳氏の「堕落」である。高橋和巳氏と言えばいわゆる全共闘時代の人には懐かしい小説家だ。
私が学生だった頃、高橋氏は最も人気のあった小説家で、当時左翼学生が必ず読んでいた朝日ジャーナルに氏の代表作になった「邪宗門」を連載していた。
いまから40年以上も前の話だ。

 私は20才台の10年間に高橋氏の小説や評論をほぼすべて読んだが、このようにその人の全作品を読んだのは高橋氏井上靖氏に限られる。
私は今も昔も氏の作品は好きだが、しかし現在ではほぼ忘れられた小説家と言ってよく本屋に行っても文庫本すら置いてない。

 氏が39歳の若さで癌で死去したのは1971年のことだったが、当時最盛期を迎えていた全共闘運動はその後急速に下火になり、日本の高度成長とともに忘れ去られていった。
そして高橋氏も同時に忘れ去られたのだが、その最大の原因は中国の文化大革命に肩入れしすぎたからだと私は思っている。

 当時の氏の評論を読むと文化大革命精神革命と位置づけ、「単なる経済的・政治的革命だけでは革命は成就できず、次に精神革命を行うことによって初めて理想的な社会が生まれる」と何度も述べている。
しかし毛沢東が起こした文化大革命は中国共産党内部の権力闘争にすぎず、走資派といわれた実力者をガキを煽って権力の座から引きづり下ろした一大闘争にすぎなかった。

 結果として1000万人に及ぶ中国人が走資派と言うレッテルを貼られて殺害されたが、これが高橋氏が望んでいた精神革命であったはずはない。
高橋氏は純粋に精神革命を望み文化大革命に夢を託したが、実際はそんなものはこの地球上のどこにもなかったと言うことに過ぎない。

 だから高橋氏が文化大革命の帰結を見ずに死去したのはある意味で幸せだったと言える。もし帰結を見ていたら純粋すぎる高橋氏の精神は崩壊したはずだ。
崩壊と言えば高橋氏の小説は何かとても暗く、主人公は何らかの意味で精神的に崩壊していくのだが、今回のテーマ本の「堕落」もその例に漏れない。

 この小説の主人公は元右翼運動の活動家青木隆造で、満州国の建設に携わり、その後満蒙開拓団を組織して敗戦を向かえ、戦後アメリカ兵と日本人の間で生まれ捨てられた二世の子供たちを兼愛園という施設で育てていくことで余生を過ごそうとした政治的人間である。

 本人は満州国が滅んだことで思想的に敗北し、二度と社会の前面に出ないと決心していたのだが、思いがけず兼愛園の活動が新聞社によって顕彰され、副賞200万円を得たことから「堕落」の生活が始まる。
兼愛園の事務職員の女性と関係を持ち、そして副賞の200万円を持って兼愛園から出奔し、そして場末の安宿に泊まり歩き安酒を飲む生活を繰り返して、最後に青木隆造の金を狙ったチンピラと諍いになって、このチンピラを殺害してしまう。
 
 高橋氏はこの小説で何をいいたかったのだろうか。
一度政治的に挫折したものは再び挫折するものだと言うことだろうか。
あるいはかつて満州に純粋に王道楽土を築こうとした右翼がいたと言うことだろうか。
そして満州国が自身の夢とは反対の政治的野望へと転化したことに失望し、満蒙開拓義勇団に最後の夢をかけながらそれすらも失敗した右翼思想家の精神の荒廃を扱おうとしたのだろうか。

 かつて私の左翼の友達が「極右と極左の精神構造は同じだ」と言っていたことを思い出す。
高橋氏は全共闘運動と言う極左運動を支持しながら、同じ精神的土壌を持った極右の思想家にシンパシーを持っていたようだ。

 この小説では今ではほとんど知られなくなった当時の満州国の実質的な権力者たちが登場する。
元関東軍参謀や満州国の主計課長(実質的な国家予算の権限者)や満鉄調査部員(実質的なスパイ)、関東軍の嘱託(いわゆる満州浪人)であり青木隆造もそのうちの一人だ。

 この小説を読むと当時の右翼の思弁のありようが良く分かるのだが、そうしたことに興味を持つのは現在では歴史家以外にはほとんどいないだろう。
大川周明といわれても「その人誰??」と言うのが実際なのだからこの小説の今日的意義は小さいが、しかしそれでも満州国と言う幻の王国が13年間にわたって存続し、それを支えていた人々がいたことは確かだ。
私はこの小説を読んで初めて右翼思想家を理解したが、やはり読者層の限られた小説と言うことは言えそうだ。

なお、私は前に「高橋和巳の残した遺産」と言う記事を書いているのでそちらも参考にしてください。
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/21418-fb99.html

また読書会関連の記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43898465/index.html






 

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(24.9.20) 中国人嫌いの日本が鎖国に入る日 「中国とは付き合いたくない症候群の蔓延」

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 日本人は本当は外国人が嫌いである。なぜ外国人が嫌いかというと主義主張を押し付けて適当なところで妥協してくれないからだ。
日本人同士だったら必ず妥協が図られるので落としどころが分かるが、外国人が入るとこの妥協がまったく効かなくなる。

注)日本は「和の国」で話し合いで何でも解決できると考えるが、アメリカや中国は「原理原則の国」で絶対に譲らない一線がある。このあたりの分析は井沢元彦氏の「逆説の日本史」に詳しい。

 
  戦後約50年間アメリカ人という民主主義と市場経済を標榜するグローバニズムの人々との戦いで、これは日本が全面的に妥協相手は妥協しないので)することで収めてきた。
繊維輸出問題も、自動車輸出問題も、金融の自由化問題も最終的にはアメリカの主義主張を認め、何とか当方は実をとろうと努めてきたものだ。
日本が太平洋戦争の敗戦国でアメリカの軍事力の庇護の下にどうにか生きながらえていることは明白だったから、それ以外の選択肢はなかったといえる。

 アメリカとの関係はこのように長い交渉史の中で何とか折り合いをつけてきたが、21世紀に入って新たなグローバリズムが現れこれとの折り合いがはなはだ難しさを増している。
今度のグローバリズムは中国の覇権主義(中華思想とも言うで、中国の言うことはすべて正しく日本の主張は「小日本鬼子」のたわごとだと断罪するグローバニズムである。

 覇権とは厄介なものだ。「強い者の言うことはつねに正しい」と言うことだから昔の砲艦外交となんら変わらない。尖閣諸島周辺に警備艇を何隻も派遣して日本の海上保安庁の船舶とバトルを繰り返し、結果的に「勝ったほうが島を領有できる」と公言する。

 こんな厄介な国と付き合わなければならない日本は不幸で日本人はますます中国人嫌いになってきたが、こうした場合の伝統的な対処方法が日本には存在する。
それは鎖国と言って「あんたとは絶交よ」と宣言することで、一回目は菅原道真が行った唐との間の鎖国、二回目は徳川家康から始まって家光で完成したキリスト教国との鎖国だ。

 通常鎖国体制に対する評価は低い。特に徳川幕府が行ったキリスト教禁止のための鎖国はその後のヨーロッパにおける産業革命による技術革新から完全に取り残され、気がついてみれば西洋の植民地一歩手前まで追い込まれていたといわれている。
この場合の技術革新とは特に戦争技術の革新であるが、日本の戦争技術は関が原の戦いの水準で止まり、むしろ後退していた。
だから鎖国なんてすべきでない。家康も家光も愚かだ」といわれてきた。

 だが、本当にそういえるのだろか。日本人はアメリカとの付き合いで散々苦労し、今又中国との付き合いで途方もなく消耗させられている。
私が若い頃は学生はアメリカ嫌いと相場が決まっていて「ゴー・ホーム、ヤンキー」と叫んでいたが、今は中国人嫌いが蔓延している。
メイド・イン・チャイナなんて絶対に買わない」まわり近所の人が不買運動をしているほどだ。

 中国はヤクザと同じで、それに抗議をすれば生卵やペットボトルを投げつけられ、「小日本は歴史を反省していないと講釈さえたれられるのだからかなわない。
いっそのこと、こんな厄介なヤクザとは付き合わないほうがいいんじゃなかろうか・・・・・・」こう思うのは当然だ。

 日中間の貿易は日本側から見れば最大の貿易相手国だし、中国から見ればアメリカ、西欧に次ぐ第3位の貿易相手国だ。
日本からはすでに多くの直接投資がなされ会社数は3万社を越え、中国人の従業員は1000万人規模だ(海外の直接投資の約75%が中国と言われている)。

 だからとても鎖国とはいえない状況だが、精神的には完全に鎖国体制に入ってきた。
何とか中国との接触を最低限にできないものだろうか・・・・・・・・」
会社も個人もそう考え出したので、おそらく現在をピークとして会社は徐々に中国から撤退し、日本人は中国の観光を止め、中国製品の購買を控えていくだろう。
日本は再び伝統的なメンタリティーの鎖国体制に回帰して、中国との付き合いを最小限にする方策を模索するに違いない

なお尖閣諸島関連の記事は以下に纏めてあります
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat51088450/index.html

別件)ブログ「おゆみ野四季の道」のカウンター10000を「おゆみ野四季の道 新」に加えました。

 

 

 

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(24.9.19) 隣にヤクザが住んでいる場合の付き合い方 中国と言うヤクザ対処法

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 隣にヤクザが住んでいて境界線問題でもめたらどうしたらいいのだろうか。
お前と俺の家の境界線は垣根じゃなくてお前の庭の中にあるその石ころだ。その証拠はその石に愛国無罪と書いてあるだろう」なんて脅されたらどうすべきなのだろうか。

 何せ相手は無頼の徒で核兵器だとかミサイルだとかおっかない飛び道具をいくらでも持っていて「月夜の晩だけじゃねえぞ!!」なんてすごむのだから、こちらはおちおちと眠れなくなってしまった。
こうした時しばらく前までは星条旗おじさんと言う何でもしゃしゃりでてくるおじさんがいて「この場はあっしに任せておくんなせい。悪いようにはいたしやせん」なんて止めてくれていた。

 しかしここ数年星条旗おじさんとはめっきり疎遠になってしまったのだが、それは由紀夫兄さんがいままで星条旗おじさんに貸していた家を無断で追い出そうとしたからで、「がある。国外か県外だ。最低でも県外に出て行け」なんて言って大喧嘩になった。
星条旗おじさんは怒ってしまい「ならいい。お前んちで何が起こっても俺はしらねえ・・・・」とへそを曲げた。

 由紀夫兄さんはそれでも「平気の平左」だったが、実際にぼくの家の周りにニイ・ハオ組とかアニョン・ハセヨ組とか言うヤクザがこしてきて、ここ数日垣根のことで毎日ののしりあいが続くようになってしまった。
最もののしっているのは相手だけでこっちは家の隅にかたっまって静かにしているだけだけど・・・・・

 
 実は最初は隣に越してきた人がヤクザだとは知らなかったのだ。
何しろ愛想はいいしその人の家にいくと「熱烈歓迎」なんていっておいしい中華料理は食べさせてくれるし、パンダのぬいぐるみまでお土産にくれた。
だからとうさんもかあさんも「お隣はいい人らしいから、友愛でいこう」なんて言って、お隣が引越し当初で自動車も蛍光灯もなかったときに家の自動車と蛍光灯を貸してあげていたのだ。

 ところが最近になってぼくの家の石にペンキで「愛国無罪」なんて文字を書いて、「ここまでは我が家だからお前らはでていけ」なんて急にすごむもんだからとうさんとかあさんは腰を抜かさんばかりに驚いた。
とうさんはぼくに「貸していた自動車やパナソニック蛍光灯を返してもらうように交渉に行け」なんて自分が行けばいいのにぼくを使いに出させたんだ。

 ぼくは仕方ないから「今まで貸していた自動車と蛍光灯を返してください」と言ったら、生卵を投げつけられ、何か組の若衆なんていう人が、僕んちの自動車や蛍光灯をたたき壊してしまった。
そんなことをしたら星条旗おじさんにいいつけるから」とぼくも精一杯すごんで見せたけど、相手はせせら笑って「星条旗のアニイとは手打ち済みだ」なんて蛙の顔にションベンだった。

 ぼくはあまりに悔しいので由紀夫兄さんに「にいさんが星条旗おじさんを怒らせるからこんなことになったんだ。ぼくんちだけじゃ何にもできないじゃないか」と言ってみたけど、兄さんはオスプレイというおもちゃを出して遊んでいたときで癇癪をおこし「こんなものいらねえ」とおもちゃをぼくに思いっきり投げつけた。
実はこのおもちゃは星条旗おじさんからもらったものなんだ。

 とうさんとかあさんはおびえているだけだし、由紀夫兄さんはヒステリーを起こしているだけだから、ぼくもどうしていいか分からないんだ。
本当は引越しをしたいのだけど引越しをするお金はなくなってしまい、ここに住み続けるより仕方ないとかあさんは泣いていた。

 ぼくは本当に困ってしまい親類の石波のおじさんに何かいい知恵はないか聞きに言ったんだ。
石波のおじさんはいつも一家言ある人で頭はとてもいい人だといわれているんだけれど何か持って回った言い方をいつもするんだ。
このときも「そういう時は集団的自衛権しかないと心得よ」なんていうんだ。

ぼうず、よく聞くのじゃ。世の中にはどうしようもないヤクザな人間がいる。いくらぼうずが”平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した”なんて言ってみても、それはお前の決心であって相手の決心ではない。相手はせせら笑っているだけだじゃ。
だからその場合は街の住民で自警団を作ってみんなで街を守るんじゃ。それを集団的自衛権という


 そういえばフィリピーナの奥さんや、べトナミアンのおじさんもヤクザに脅されていたからみんなで何とかしようと言うことになった。
星条旗のおじさんにもワビを入れてみんなでニー・ハオ組に対抗することになったのだけど、やはり自分でも体力をつけてがんばらなければならないから、ぼくは今少林寺のカラテを習っているんだ。
このカラテはニー・ハオ組から破門された人たちがひそかに武芸を磨いたものだそうで、師匠はジャキー・チェンといっていた。

 とりあえずぼくはここまでしてみたけれど、ほかによい方法はないものだろうか。他の人にも聞いてみたいものだと思う。

なお、尖閣諸島問題は以下に纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat51088450/index.html

また2年前に起こった尖閣諸島での当て逃げ問題は以下参照
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat41333196/index.html
 

 

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(24.9.18) なぜ中国人は自国の財産を破壊するのか? 愛国無罪という20世紀の精神構造について

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 「黒い猫でも、白い猫でも、鼠を捕るのが良い猫だ」と言ったのは中国の改革開放路線を推し進めた鄧小平氏だが、この言葉を真に理解できるか否かが20世紀と21世紀を隔てる思想的境界線になる。

 現在中国各地で尖閣諸島の領有権をめぐり反日暴動が繰り返されており、中国に進出したジャスコの店舗が略奪にあったり、パナソニックの工場が焼き討ちにあっていた。
そこで次の問いに答えてもらいたい。

 略奪されたり放火された店舗は中国のものか日本のものか?」
もしこの問に「日本のもの」答えたら20世紀の思想の所有者で、「中国のもの」と答えたら21世紀の思想の所有者である。

 20世紀はイデオロギーの時代で特にマルクス主義の帝国主義論が盛んだったが、そこでは「外国資本が現地の労働力を搾取して剰余価値を収奪している」と説明された。
そのため中国では毛沢東路線が継承されていた間は外国資本は一切入れず自力更生で国づくりをしていたが、その実際は国づくりなどはできようもなく現在の北朝鮮と同じように世界の最貧国のままだった。

 中国が現在のように日本を凌駕する経済大国になったのは鄧小平氏が「黒い猫でも、白い猫でも、鼠を捕るのが良い猫だ」といって外国資本の導入を積極的に進めたからで、もちろん日本資本もその一つだ。
中国の特別区や大都市には日本をはじめとする外資が押し寄せている。

 外資が作り出す付加価値はもちろん中国のGDPであり、日本のGDPでない。
付加価値なんて言うと何のことか分からないが、労働者の賃金管理者の報酬今では管理セクションに多く中国人が進出している)、政府や地方公共団体に支払う税金、それに再投資のための減価償却費である。

 もちろん投下資本に対するロイヤルティーは支払わなくてはならず、日本に対して株式配当等は行っているが、それを収奪と見るのが毛沢東であり、当然の報酬と見るのが鄧小平氏の立場である。
歴史を見れば貧困の毛沢東と豊かな鄧小平の対比であり、当たり前のことだが単なる貧乏人の労働者だけでは富の生産はできない

 そこで再び質問をしてみよう。
中国の暴徒はなぜ自国の生産設備を壊し、自国の労働者の職場を破壊するのか?

 21世紀の精神から見ると暴徒が破壊しているのは中国ジャスコであり、中国パナソニックであって、それらは中国の労働者によって建設され生産された重要な職場だ。
そこを破壊することは蛸が自分の手足を食べているのとなんら変わりがなく、彼らの叫ぶ「愛国無罪」と言う言葉は中国人に対する冒涜に過ぎない。

 一方日本人の間にも中国ジャスコ中国パナソニックが襲撃されると、あたかも日本が襲撃されるような気持ちになる人がいるが、実態は中国人の資産を壊しているのだから、日本人がとやかく言う筋合いのものではない。
中国国内のことは中国人が勝手にやってくれ」私はそう思っている。

注)日本企業が海外に資本を投下するときには国家リスク(政治リスク)を評価して行っており、中国で反日暴動が起こるのは折込済みだから、日本企業にとっては自己責任の範囲である。

 中国人が中国ジャスコを襲い、中国パナソニックの工場を破壊すればするほど、中国のGDPは低下し、中国人の職場は失われていく
20世紀の精神は相変わらず「愛国無罪」だが、実際は中国を破壊しているだけだ。
国を愛することは国を破壊することと言う壮大なパラドックスだが、一時代前の精神構造をもって21世紀に向かおうとしているのだから、こうした過ちは致し方ないのかも知れない。

 今中国で起こっていることは毛沢東の亡霊と鄧小平氏との戦いだが、鄧小平氏とってはさぞや迷惑なことだろう。

注)現在現地の日本の企業に勤める中国人は約1000万人だが、その人たちの職場が危機に瀕している。

なお、尖閣諸島問題については以下のカテゴリーに纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat51088450/index.html

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(24.9.17) ロドリゴ ネパール日誌 その10 最終稿

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  かくして10日間に及んだネパールの布教の旅は終ったのでございます。
前にも書きましたように首都カトマンドゥ現在と中世が無理やり同居をしているような街で、バイクや自動車や人力車の騒音があまりにやかましく、通りをおちおち歩けないような蝉噪極まる街でしたのでロドリゴは好きになれませんでした。

 一方われらが訪問したディリチョール村には自動車やバイクはまったくなく、すべての荷物はロバが運んでおり、道は舗装などどこもされていない泥濘の道で、水は山から引いて下水はそのまま川に流されておりました。
なにか江戸期や明治期のジャポンを彷彿とさせるような雰囲気で、とくに学生(小学校から高校まで)は純朴さながらで知識欲が強く、また身体には脂肪がほとんどないので実に美しいスリムな体形をしておりました。
クナーカ大主教様ディリチョールに着くと気持ちが和むとおっしゃっておられましたがロドリゴも同じ気持ちでございました。

 われらが泊まったゲストハウスには学校の英語の先生とその兄弟3名が3畳の部屋に寝泊りしておりました(いくら何でも三畳はせますぎるので、おそらくわれわれがゲストハウスの3室を使ったので一時的な措置だったと思われます)。
先生はさすがに知的な雰囲気で、頼むと英語の教科書と数学の教科書を見せてくださいましたが、意外とレベルは高く数学などはジャポンとさして変わりがないレベルでございました。

 しかし生徒は教科書を持っておらず先生がマジックボードに書く問題や事例を帳面に書き写して勉強をしているようでございました。
かつてジャポンでもドイツのターヘル・アナトミアという医学書を杉田玄白様たちが互いに書き写しておられましたが、それとまったく同じなのでございます。

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左が高校一年の少年。私の周りを離れなかった。右はゲストハウスの管理人に奥さんの弟。いつも子守をしていた。手を合わせて「ナマステ」と言うのが挨拶

 この英語の先生の弟は高校一年生でございましたがロドリゴのする一挙手一動が珍しいらしく私のそばをまったく離れなかったのでございます。
私の手伝いをしようとしてリックの詰め込み作業などを懸命に手伝ってくれました。
私はお礼に持っていたテニスボールや帳面をこの少年に与えましたが、少年の持っている帳面に比べると途方もなくジャポンのそれは高品質だったのでございます。

 思えばクナーカ大主教様にネパールの布教を命じられたものの、1年間この村に留まって布教活動をすることができなかったことが唯一の心残りでございます。
ロドリゴはネパール語はナマステダンニャバードしか覚えられなかったためでございますが、ニワトリの頭としてはそれでも努力をした結果でございます。
ニワトリと言えばここゲストハウスの管理人が飼っていた哀れないじめられっこのニワトリを思い出します。
私だけが頼りだったあのニワトリは一人では餌を食べることもままならない様でございました。

 ここネパール西部秘境の中の秘境で、特に飛行機の便は最悪でございました。
しかしそれだけに残されている自然は手付かずで、クナーカ様のトレッキング・ルート開拓が成功すれば又違った観光面の飛躍があるように思われました。

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3460mのトレッキングルートに放牧されていた牛。なにかスイスの情景に似ていた

 もっともここ10年、ジャポンの観光客はネパール国内の内戦を恐れて減少したままで、その間シナコリアンの進出が目覚しくなっております。
カトマンドゥの売り子もロドリゴたちを見て「ニー・ハオ」とか「アニョン・ハセヨ」とか声をかけてきますのでジャポンの地位は確実に低下しているように思われました。
クナーカ様の「何とかジャポンの観光客誘致に成功したい」と思う気持ちはロドリゴにひしひしと伝わるのでございます。

 今ロドリゴは帰宅後正体不明の湿疹に悩まされており、ダニが身体を襲撃しているのではないかと思って医者に行きましたが、原因は明白になっておりません。
来年ダニの襲撃を撃退できればクナーカ様とトレッキングルートの開拓をしたい気持ちはあるのですが、それは又来年考えることにいたしたいと思っております(終わり)。

なおロドリゴ ネパール日誌のその1~その9は以下に纏めて入っております。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat50362744/index.html

 

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(24.9.16) 反日デモの暴徒化と中国の苦悩  不買運動は効果がないし反日デモは反政府運動に転化する

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 ここにきて世界中が大騒ぎになっている。
アメリカでは預言者ムハンマドを冒涜したと言われている映像が流れて、アメリカのリビア大使や特殊部隊員計4名が武装集団に襲われ殺害されている。
エジプトやイエメンやモロッコ等でもアメリカに対する怒りのデモが頻発して収拾が着かない。
日本を含めた西欧社会では表現の自由が認められているが、イスラム社会では宗教的タブーが強く、特にムハンマドに対する冒涜はすぐに暴動に発展してしまう。

 アメリカだけかと思っていたら日本でも尖閣諸島を国有化したとたん中国は反日キャンペーンを始めた。
海監の中国公船6隻が尖閣諸島の日本側領海に侵入して示威行動を始めている。
日本側の退去命令に対して中国側は「日本の監視船は中国の領海から退去せよ」と逆に命令している有様だ。

 さらに中国当局は、① 日本製品の不買運動の容認や、② 中国漁船の尖閣諸島周辺での操業再開、③ 日本と中国の人的交流を中止をする旨の通知を日本側にしてきた。
何か日清戦争前の日中関係に酷似してきて一触即発の雰囲気だ。
状況は日を追って激化し本日(15日)の北京からの映像を見ていたら中国の学生が北京の日本大使館におしよせいつものように生卵を投げていた。

 中国各地では日本製品の不買運動が始まったが、しかしその効果は限定的だろう。100年前とは違って世界はグローバルに結びつき特に日本製品の不買運動は同時に中国労働者の職を奪うことになる
 
 何しろ日中間の貿易収支は常に日本側が赤字で毎年200億ドル約1.5兆円)程度の赤字を出している。
日本からの輸出品は工作機械や半製品が主で、これを使用して中国で完成品を作っては日本やアメリカ、EUに完成品を販売している。
工作機械や半製品を購入しなければ中国製品ができないのだから自分で自分の首を絞めているようなものだ。

 さらに言うと完成品を輸入しているのは日本だから不買運動は日本でこそ効果がある。私のかみさんは今日電気掃除機を買い換えたが「もう中国製品は買わない。日本製品を買ってきた」と不買運動を始めていた。
ブランドは日本ブランドでも衣類や電気製品はほとんどがメイドイン・チャイナだから、中国人の作った日本製品のオンパレードで、メイドイン・ジャパンを見つけるのは至難の業だ。

 かくして不買運動をすればするほど中国国内の労働者が困るだけだけで(日本の現地メーカーも困るが)、日本としては中国が不買運動をすることを大いに奨励するのが得策だ。
がんばれ、不買運動だ。日本に鉄槌をくだすために中国から職をなくそう!!!」

 現在の世界経済は国家の枠を超えて結びついているので、経済を愛国心で締め上げようとしても実際は無駄なのだ。
特に中国は世界最大の貿易黒字国で、貿易黒字国が不買運動をするなんて論理矛盾もはなはだしい。
俺は販売者だ。だから作ったものの不買運動をしよう


 中国政府としては当面中国公船を尖閣諸島の日本側領海に遊弋させ強気なところを見せることと、2年前の中国漁船当て逃げ事件のように運動家を煽って海上保安庁の船に漁船をぶつけることぐらいだ。
尖閣諸島周辺ではきな臭い事件が起こるだろうが、大使が殺されるアメリカのことを思えばたいしたことはない。
日本の海上保安庁は実に優秀だから中国公船とのバトルでも負けないだろう。

 一方で政府の意図を越えて中国国内で日本に対するデモが広がっており、50箇所を越す都市で反日デモが燃え盛っている。
今はインターネットの時代だから煽ればすぐに燃え盛る。
通常中国のような独裁国家はデモは許されないが、反日デモだけはガス抜きとして許されるし、政府公認のヤクザが反日デモを意図的に煽っている。
しかしこの反日行動はじきに反政府行動になる可能性が高い

 考えても見てほしい。尖閣諸島問題は中国にとって最重要の課題ではない。中国では貧富の差が拡大して共産党のボスやその周辺の政商たちはますます富み、いっぽうで農民工は貧困のままうちすてられている。なにかロマノフ王朝の末期のような格差社会だ。
中国では格差是正こそが緊急の課題だ。

 政府に不満を持っている大衆にとってデモが許されるのは反日デモだけだから、これを利用しない手はない。
当初は反日デモでも日本が対応を変えなければ(実際は変えようがない)、怒りの矛先は共産党指導部に転化する。
弱腰の胡錦濤政権を倒せ中国動乱の始まりだ。

 日本は不買運動をされても(中国に進出している企業を除けば)痛くもかゆくもないし、日本が中国の脅しに屈しなければ勝手に中国がひっくり返る可能性が高い。
こんなチャンスは願ってもないことだ。
野田政権は中国の騒乱がますます広がるように意図的に中国を刺激するのが日本にとって最も国益になる行動と言える。
ようやく独裁国家にほころびが出ようとしている。喜ばしいことだ。

なお、中国の社会問題については以下に纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat48428075/index.html

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(24.9.15) ロドリゴ ネパール日誌 その9 「ジュムラからの脱出」

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ジュムラ飛行場とジュムラのホテルをこうして何往復かした

 ネパールでは飛行機は何で飛ぶかご存知でしょうか。
ジェットエンジン」とか「揚力」とか答えたらそれは間違いなのでございます。
実はネパールでは飛行機は「政治力」で飛ぶのでございます。

 われら布教団一行がジュムラから脱出しようとして2日間この村に足止めされていたことは先に述べました。
われらが乗るべき飛行機そのものは1週間にわたってこのジュムラ飛行場に現れず乗客は溢れかえっておりました。

 クナーカ様はジュムラからネパール・ガンジー行きのタラ航空を諦め、他のルートによる脱出を検討しておりました。
ロドリゴだけは徒歩でガンジス川の波頭まで歩き、他のメンバーは他の航空会社の便でネパール・ガンジー近くの飛行場まで行って、そこからは自動車をチャーターしネパール・ガンジーにいくと言う脱出計画でございました。

 しかし信じられないようなことが起こったのでございます。
通訳のフッド君が「政治力」でタラ航空の飛行機を飛ばしてしまったのでございます。
フッド君はネパールで最も著名な大学の一つを出たのでございますが、友人の多くが役人や新聞記者になっておりました。

 そこでフッド君は新聞記者の一人に電話をして「ネパール布教団のジャポン人一行がジュムラの村に閉じ込められて帰国できない。タラ航空は色々理由を挙げているが本当の理由はパイロットが飲んだくれて操縦をしないためで、このままいくと国際問題になる。この事実を新聞で取り上げてほしい」と依頼したのでございます。
新聞記者はカトマンドゥにあるタラ航空本社に事実関係を確認しにいったのですが、驚いたのタラ航空の本社でさっそくネパール・ガンジーの事務所にジュムラへ飛行機を飛ばすように指令が出たのでございます。

 それまで「機体が壊れた」「パイロットが結婚式に出向いている」「今は飯の時間だ」気流の悪いのでジュムラに飛行機を飛ばすのはきちがい沙汰だ」などといっていた職員が打って変わって愛想がよくなリました。
そして信じられないことにはタラ航空はこの航路が定期運行路線であることを思い出してくれたのでございます。

 もっともロドリゴだけはクナーカ大主教様の心温まる指示で一人徒歩で苦難の旅をし晴れて聖者になる予定でございました。
ところがクナーカ様から「イエズス会の本部に問い合わせたら”ロドリゴだけは聖者にしない。そんなことをしたらオラウータンでさえ聖者になる”と反対しており、仕方がないからタラ航空の飛行機に乗ってジャポンに帰ろう」とのお話がございました。
かくしてロドリゴもタラ航空の飛行機に乗ることになったのでございます。

 しばらくして搭乗の手続きが始まりわれらは搭乗控え室に通されました。しかしそこは乗客予定者で溢れかえっており、1週間飛行機が飛ばなかったことによる乗客でごった返しておりました。
はたして全員搭乗できるのだろうか、もしかしたらダブル・ブッキングがあって実際は乗れないのではなかろうか」と不安感が頭をよぎりました。

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ようやくやってきたタラ航空の飛行機

 飛行機はなかなか現れず午後になりようやく2機の飛行機がここジュムラ飛行場に舞い降りてきたのでございます。
この飛行機は18人乗りですので全体で36名乗れるのですが、どう見ても控え室にいる人数はそれを上回っているようでございました。

 係りの国家警察の係官が飛行場に通じるゲートを空けると突然一人の若者が係官の制止を振り切って飛行機に突進しようとしました。
屈強な係官が若者を追いかけ首根っこを押さえて飛行場の外に追い出しましたが、マリア様のお話ではこの若者は航空券を持たずただ乗りをしようとしていたとのことでございます。
飛行機のただ乗りはジュムラでは日常的にあり係官とのバトルが繰り返されているようでございました。

 われら一行は2機のうちの1機に優先的に乗せるように国家警察の係官が誘導しておりました。何しろこの飛行機はジャポン布教団の救出機ですのでそのように指令が出ていたのでございましょう。

 しかし収まらないのはネパールの方々です。われらの背後にはまだ多くのネパール人がおり、乗れなくなった数名のネパール人がこの飛行機に乗ろうとタラップにしがみついておりました。
俺は航空券を持っているのになぜ乗れない」そのように叫んでいるようでございました。
それを国家警察の屈強な係官が実力で引きずり落としていたそうでございますが、これも最後に乗ったマリア様の目撃情報でございます。

注)ロドリゴはダブル・ブッキングがあると予想して真っ先に飛行機に乗り込んでおりました。

 

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国家警察の女性係官。気さくに写真に応じてくれた

 かくしてジュムラに来てから3日目にフッド君の政治力でここから脱出ができたのでございます。
パイロットは2名でコクピットのドアーはあいておりましたので、パイロットの会話が聞こえたのですが、フッド君によるとそれは以下のようなものだったそうでございます。

正パイロットお前がいつまでも食事をしているから、ジュムラの到着が午後になってしまったではないか。ここは気流が悪いんだから午前中に飛ばなければ駄目だ

副パイロットそんなことを言っても腹が減ってはどうにもならないだろう。あんただって飲んだくれていたではないか

 われら布教団一行はこのようにして3日目に必死の思いでネパール・ガンジーに飛びそこからカトマンドゥに帰ることができたのでございます。

注)なおネパールの名誉のためにいっておきますが、飲んだくれの航空会社はタラ航空だけのようでございました。

なおロドリゴ ネパール日誌のその1~その8は以下にまとめて入っております。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat50362744/index.html

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(24.9.14) 難聴者への福音 拡聴器革命の進展 補聴器は淘汰されるだろう

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  私は耳の病気に一生涯付きまとわれている。
右耳真珠腫性中耳炎の手術をしたのが36歳のときだったが、それ以来右耳の聞こえは極端に悪くなった。
それでも当時は左耳が聞こえていたので何とかなったが40代のはじめに左耳も突発性難聴になり、以来通常の人の3分の1程度の聴力になってしまった。

 それが年を取るにしたがって老人性難聴が始まり、今では通常の会話も難儀している。
見知った人であればその人が何を言うかは大体見当がつくので適当に相槌を打っても支障がないが、初めてあった人や外国人になると会話はさっぱりだ。
会議に出てもまともに話が聞けないので最近は会議に出席するのも億劫になってきた。

 すっかり人前に出るのがいやになっていたが、信じられないことに最近デジタル技術の発達で音声拡聴器が急速度に発達してきてついに骨伝導型の拡聴器まで現れた。
骨伝導とは鼓膜からではなく耳のそばの骨を通して音声を聞く方法である。

 耳の悪い人は通常補聴器を使用するのだが、これを使用した人は誰でも気がつくがコスト・パホーマンスが極端に悪い
通常片耳で20万円程度し、両方で40万円もするのだが、眼鏡と違ってつけたからといってすぐに聞こえがよくなるわけでない。
何回も調整を行ってやっとこさで耳に合ってきても、聞こえはややましと言う程度で付け続けるのが億劫になる。
それに使用する乾電池が特殊でやたらと高く家計に響くほどだ。

注)補聴器と拡聴器の違いは前者は医療器具、後者は音響装置の位置づけ。

 私も何回か補聴器を購入しては机の奥深くにしまいこみ、今では机の中は補聴器の見本市のようになっている。
すっかり補聴器がいやになり聞こえなくても聞こえる振りをして過ごしてきたが、しかし変化が現れた。最近は音響メーカーや電機メーカーが高性能の拡聴器を発売するようになり、ついに骨伝導型の拡聴器が2万円以下で発売されるようになった。

注)私の右耳の鼓膜は一度摘出され、そこに体の一部の皮膚を縫いつけたもので感度が非常に悪い。あまりに聞こえが悪いので空気伝導は諦めていた。

 私が使用し始めたのは伊吹電子の「iスマートボイス」と言うのだがこれがなかなか優れもので、今までテレビの音声を20レベルで聞いていて周りに迷惑をかけていたが、この拡聴器を使用すると15レベルで十分に聞こえる。

注)私が使用しているテレビはシャープのアクオスでその音声表示のレベル

 最もクリア感はいまひとつで、私が期待していた眼鏡をはじめてかけたようなクリア感はないが、今までに比較するとはるかにはるかにマシだ。
「よかった、これでテレビの音声で悩むことはなさそうだ」嬉しくなった。
会話についてはやや音声が割れるが、それでも今まで相手が何を言っているのか不明であった言葉が聞き取れるようになったので、これも許容範囲だ。

 まだ会議のような多数の人がいるところでの使用はしていないので聞き取りが可能かどうかは分からないが、こちらは今後テストを繰り返して見ることにする。
私のように内耳に問題があって空気伝導が期待できない難聴者は残された道は骨伝導でこれも駄目になってしまうとまったく会話が聞き取れなくなる。

 66歳になって神様のお迎いが近いので、「まあ耳が聞こえなくてもいいや」なんていっては見ても、人が話をしている会話に入っていけないのはとてもつらい。
会議などは資料がそろっていない会話だけの会議などは何が話されたかさっぱり分からないから、後で発言者に確認を取らなければならない。
聞くと「あんた、会議で何を聞いていたの」なんて不審な顔をされるがいたし方がない。

 しかし生きている甲斐があったというものだ。
デジタル技術の発達はすばらしく、拡聴器のレベルは年々アップしついに補聴器に迫り始めた。
価格が十分の1で機能が同じならば補聴器に未来はない。
いままで暴利を貪りその実効果の少ない補聴器メーカーはこれから淘汰されていくだろう。
拡聴器が眼鏡レベルの価格で購入できるようになり、しかも機能は補聴器並みなのだからこの長く停滞していた業界にも革命が起こりつつある。

 なお私が難聴になった経緯やその後の対応については以下に纏めてあります。難聴で悩まれている方には読んでもらいたい内容です。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat46049516/index.html

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(24.9.13) ロドリゴ ネパール日誌 その8 「ジュムラに閉じ込められる」

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(ジュムラの朝市。小学生のような子供も売り子だった

 昨日は一日中ジュムラの飛行場の周りでネパール・ガンジー行きの飛行機を待っていましたが飛行場には飛行機が現れず、国家警察の係官も暇をもてあましておりました。
翌日は実に良く晴れ渡り視界は良好でこれ以上の飛行機日よりはなかったのでございます。
まあ、今日こそは飛んでくれるだろう」一同はそう期待して10時までにジュムラ飛行場に待機しておりました。

 通訳のフッド君が事務所に何回も掛け合いに行っているのですがなんとも要領を得ないのは昨日と同じでございました。
ジュムラに飛ぶべき飛行機が故障したので他の飛行機をまわそうとしている・・・・
パイロットが結婚式にいってしまったのでパイロットがいない・・・・・
気流が悪いので今日飛ばすわけにはいかない・・・・
フッド君が理由を確認するたびに理由が変わるのですが、結論はジュムラに飛行機は来ないと言うことのようでした。

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(薪売りの女性。燃料はほとんどが薪だった

 われらが乗るべき航空会社はタラ航空といいジュムラとネパール・ガンジー間を飛ぶ唯一の航空会社でございました。
ジュムラにはタラ航空以外の航空会社も就航しているのでございますが、残念ながらカトマンドゥに出る便はなかったのでございます。

注)カトマンドゥに出るには一旦ネパール・ガンジーに出ないとならない。

 われらは仕方なく飛行場の周りでネパールの人々と同じように座り込んで時間をつぶしておりましたが、12時ごろ爆音が聞こえたので喜び勇んで飛行場に駆けてけますと、タラ航空ではなく他の会社の飛行機でございました。
その後も数機ここジュムラに飛行機が飛んでまいりましたが、いくら待ってもタラ航空は飛んでこなかったのでございます。

 前にも述べたようにジュムラから陸路はあるのですが、雨季は道が泥濘と化して自動車も人もまったく通行が不能のようでございました。
したがってここは陸の孤島のようなもので何とかしてネパール・ガンジーまで飛行機で脱出する必要があったのでございます。

 さすがにクナーカ大主教様も不安な気持ちになられたのでございましょう。
タラ航空をいくら待っていても無駄かも知れない・・・・・他の会社の飛行機でネパール・ガンジー近くの飛行場まで運んでもらって、そこから自動車をチャーターしてネパール・ガンジーに出てみようか・・・・・

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荷物は人力かロバが運ぶ)

 ネパールの国内線のチケットは外国人はドル払いで、しかも倍の値段と言うべらぼうな条件で購入しなければなりません。
クナーカ様は全員からドル紙幣を集めて「今日タラ航空の飛行機が来なかったら明日は他の会社に変えて、不便でも自動車を乗り継いでカトマンドゥに向かおう」と決心されておられました。
しかしドルを集めてみたところ布教団8名の費用に1名たらなかったのでございます(フッド君はネパール人なのでルピーで支払っておりました)。

注)タラ航空のジュムラ事務所にはドルが置いてなくしたがってキャンセルしても払い戻しはカトマンドゥまで行かないと返してもらえないのでございます。

 結局その日もネパール・ガンジー行きの飛行機は現れず、われらは再びジュムラのホテルにつかれ切った気持ちで戻ってまいりました。
その夜、クナーカ様からロドリゴはひそかに呼びだされたのでございます。

ロドリゴよ、お前はディリチョール村の布教活動に失敗し、わがイエズス会の中で一番のアホといわれ、このままではエンサイクロペディア・エスパニカにそのことが記載されてしまう。
それではお前は世紀を越えてのアホになってしまうので、何とかお前に挽回の機会を与えよう

クナーカ様、どうしたらよろしいのでございますか?」

目の前の川に沿って道が続いておる。泥濘の道ではあるが、この道を歩いて下り運よくガンジス川の波頭のベンガル湾に達すればお前ははれて聖人になれる。
わが祖国エスパニアのサンチャゴ巡礼の道と心得よ

しかしクナーカ様、もし不幸にして行き倒れたらどうしたらよいのでございましょうか
心配いたすな、わしはエンサイクロペディア・エスパニカの編集長と懇意だ。その場合は殉教者として名を千載に残そう


 クナーカ様のあまりにお優しいお言葉にロドリゴは嗚咽をしてしまいました。
ロドリゴは聖人になるか、殉教者になれるのだ
その晩は興奮してダニの巣のベットに寝ていることも気にならなかったほどでございます。


 こうして8日目の夜がくれたのでございました。

なおロドリゴ ネパール日誌の その1 ~ その7は以下に纏めて入っております。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat50362744/index.html

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(24.9.12) JALの再上場 売り出し価格3790円はfacebookの二の舞

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 10年1月に会社再生法を申請して倒産したJALが、再上場されると言う。
企業再生支援機構から3500億出資を受け、さらに金融団から5200億円の債権の棒引きを受けたことですっかり財務状況が好転し、11年3期1884億円12年3期2049億円連結営業利益を上げるほどの超優良会社に変身してしまった。

 最もJALも懸命に努力し再建を託された稲盛会長手弁当で奮闘努力をしていたし、不採算航空路の閉鎖国際線約4割、国内線約3割)をしたり、グループの従業員の3分の1を削減したりしてしたのだから、再建は企業努力の賜物ともいえる。

 倒産からたった3年弱で再上場にこぎつけたのだから実に立派なものだ。
だがそれにしても再上場に当たっての売り出し価格3790円はいかにも高すぎるのではないか。こんなに高くなる理由が私には分からない。
倒産前の数年間、JALの株価300円前後(倒産時は1円を上下していたのだからそれに比べると12倍も価格が上昇しての再上場になる。

 売り出しの幹事会社の大和証券は売り出し価格の仮条件を3500円から3790円の幅に設定したが、予約が3倍程度になっているのに気をよくして3790円で売り出すことに決定した。
何か最近のfacebookの上場と似ていて、こちらは売り出し価格を38ドル当初の売り出し予定価格の幅は28ドルから35ドルの間だった)で売却したが、上場後日を追って価格が低迷し今は20ドルを切っているので購入者はたちまちのうちに資産を半分すってしまった。

 JALとANAを比較してみよう。JALは3790円、一方ANAは200円程度だが本当にこんなに株価に大差が出るような状況ではない。
12年3月期のJALとANAの財務状況は以下の通りだ。

売上高    JAL 1.2兆円       ANA  1.4兆円
営業利益      2049億円            970億円
総資産          1兆円            2.3兆円
有利子負債    2084億円           9036億円

株価         3790円               200円


 確かに有利子負債は棒引きでANAより7000億円も少なく(利回りが3%と仮定すると約210億円負担が軽い)、不良資産の売却も進んでいるがそれにしてもJALの売り出し価格がANAの19倍とはべらぼうだ。

 それに客観的に見てメガキャリアの将来はかなり厳しい。超優良といわれているシンガポール航空でさえANA程度の収益しか上げられないが、JALが高収益なのは稲盛会長ががんばって徹底的にコスト削減に奔走したからだ。

 しかし今収益が好転し再上場に伴い再びかつての黒い頭のねずみが動き出している。

JALはこんなに高収益になったのだから、閉鎖した国内路線の再開をしてもいいのではないか
ぜひこの子を採用してくれ。国交省の枠があるだろう
賃上げをここまで我慢したのだからこれからは給与アップだ」等々。

 JALは支援機構から3500億円の出資をしてもらい、金融団の債権を5200億円踏み倒すことで身軽になって再建できた。
また欠損金1兆円は今後9年間にわたって利益と相殺できるから法人税の支払いもない。
すべて自助努力で達成したと思うと落とし穴に落ちる。

 債権機構は株式を全額売却し投入した資金3500億円の約倍の回収(約6500億円があることは政府としては願ったりかなったりだろう。
何か政府は眼いっぱい株価を吊り上げてアコギに稼いでいるように見える。

 だが、ANAの株価と比較してみても、また今後日本市場を席巻するLCCの実態を見ても、利益集団が再びJALを食い物にしようと虎視眈々と狙っている実情からも、3790円の売り出し価格は高すぎる。
私はfacebookと同様にたちまちのうちに半額程度になるのではなかろうかと思っている。

なおJALの倒産、およびその再建については以下にまとめてあります。
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/jal/index.html

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(24.9.11)  ロドリゴ ネパール日誌 その7 「ジュムラの飛行場へ」

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(このフェンスの中がジュムラの飛行場)

 ネパールに来てから七日目、われら布教団の帰国の日が参りました。
布教団はゲストハウスで生活していたのでございますが、電気はなく水は谷川の水をゴムパイプで引き入れている生活で、食料はジャポンより持ち込んだものがすべてと言う状況でございました。
寝るのは寝袋ですので何か昔の山小屋どまりの登山と酷似していたのでございます。

 ディリチョール村に入って4日目、ついに食料が底をついたのでこの村を降りなければならなくなりました。
村は貧しくわれらに食料を供給することはできなかったからであります。
明日は帰宅と言う日、クナーカ大主教様はひそかにロドリゴを呼んでお尋ねになりました。

ロドリゴ、ネパールに入ってから1週間。さぞやお前のネパール語の研鑽は進んだことであろう。来年までここディリチョール村で布教する自信は固まったであろうな!!」
ロドリゴにはそのご下問が何よりつろうございました。ロドリゴは日夜暇さえあればネパール語を学んできたにもかかわらず、信じられないことに「ナマステ朝、昼、晩の挨拶言葉)と「ダンニャバードありがとう)」以外の言葉を覚えられなかったからでございます。

ロドリゴ、お前はイエズス会一のアホといわれてきたが、わしは信じておった。お前は(能ある豚はへそを隠す)のたとえどおり、その才能をひけらかすことを恥じていただけであろう
ロドリゴは蒼白になり答えたものでございます。
大主教様、お許しください。このロドリゴはどんなに努力してもネパール語はナマステとダンニャバード以外は覚えられないのでございます・・・・

 大主教様はこの言葉を聞いてしばし茫然自失し、じっとロドリゴを見つめ、、そしてはらはらと涙を流されて申されました。
ロドリゴ、ではこたびの試みは単にロドリゴがイエズス会一のアホであることを再確認しただけになってしまったのか・・・・・・・。
考えてみればわしが悪かった。お前に隠された才能があると誤認したわしのほうが悪い


だが、そのようなものをここディリチョール村に残すわけにはいくまい。ここにおいておくとロドリゴはナマステおじさんなんて揶揄されるだけで、イエズス会の名折れになる
かくしてロドリゴもジャポンに帰国することになったのでございます。

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ジュムラの飛行場とジュムラを守っている国家警察の訓練。毎朝走っていた

 翌朝早朝、10時にはジュムラの飛行場にネパール・ガンジー行きの飛行機が到着しているはずでしたので、われら布教団の8名と、通訳のフッド君、それにポーター4人で6時前にディリチョール村を出立いたしました。
そうして15kmの山道を約4時間かけジュムラに到着したのでございます。

 しかし飛行場についてみますとくるはずの飛行機は来ておらず、飛行場を管理している国家警察の職員はいたってのんびりと暇をもてあましておりました。
通訳のフッド君が事務所に行って確認した内容は実に驚くべきことでございました。
ここジュムラとネパール・ガンジー間の飛行機はわれわれがジュムラに飛んで来た5日前の便を最後に一機も飛んでいないと言うのでございます。

注)ジュムラはかつて王党派とマオイストの激戦があった場所で、停戦が締結された2006年以降もマオイストの極左派が武力闘争を宣言して山に立てこもっていると言われている。
そのためジュムラ飛行場は不穏分子をとりしまるため国家警察が管理していた。


 理由ははなはだはっきりせず気流の関係だと言うのでございますが空は青々と晴れ渡りどう見ても気流が悪いとは思われなかったのでございます。
最も山岳地帯にあるここジュムラでは午前中は気流が安定し午後は荒れるので飛行機はほとんどが午前中に離発着するのが普通ではございました。

 その日午後になっても飛行機はまったく現れる気配がありませんでした。
午後は飛行機は飛ばないから今日は駄目かもしれない・・・・クナーカ様はそう申されておりましたが、それでも一縷の望みを持って夕方までこの飛行場の周りでただひたすらうずくまって待っていたのでございます。

 夕刻になりいよいよ駄目だと言うことが判明いたしましたので、飛行場から約1kmあまり離れたジュムラの街のホテルでとまることになりました。
ここジュムラから隣村に道はあるのですが、雨季は泥濘と化し自動車はもちろん人さえも通行ができないため、飛行機が唯一の交通手段なのでございます。
だから飛行機が飛ばないと言うことはこの村にいつまでも滞在しなければならないのでございました。

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このホテルでロドリゴはダニの襲撃を受けた

 ここジュムラには外国人用のホテルはありませんでしたのでネパール人用のホテルでやや高級なホテルに泊まったのですが、そこでロドリゴはダニの襲撃にあってしまいました。
体中がくわれてやけにかゆいのでございます。

 それでも翌日にはここジュムラのダニのホテルを退散できると思ってかゆさを我慢しておりましたが、それはあまりにも楽観的な期待だったのでございます。

 こうして布教の7日目の夜が過ぎたのでございました。

なおロドリゴ ネパール日誌のその1~その6は以下のカテゴリーに纏めて入っております。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat50362744/index.html

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(24.9.10) 電力余剰時代に入った日本 電力不足はありえない

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 笑ってしまった。あれほど大騒ぎをして夏場電力不足に備えたのに実際は一度も電力不足にはならず、特に問題と言われていた関西電力管内でも10%以上の余裕があって計画停電は実施されなかった。

 事前の説明では「もし大飯原発が再稼動されないと最大で15%の電力不足になる」と言われていたのに実際は再稼動がなくても3%の余裕があった。
通常の安定供給の目安は「余裕率を8~10%と見る」いわれているから、確かに安定供給の見地からはぎりぎりいっぱいと言うことになるが、事前説明とは18%の差がある。
政府も関西電力も大いにさばを読んで無理やり原発を再稼動させたわけだ。

 しかし客観的に考えてみると日本は今後電力不足に陥ることはありえず、かえって電力の余剰が生じて仕方のない状況になりそうだ。
その最大の理由は日本から電気や自動車等の輸出産業が消えて、さらに中小の部品工場までも中国やタイやインドネシアやさらに隣の韓国やロシアに逃げ出しているからである。

 日本は世界的に見て最も輸出産業にとって不適な場所でリーマン・ショック後120円台だったドルは80円前後3割~4割前後も円高になり、ユーロは170円前後から100円前後4割前後も円高になっている。
こんな円高で輸出ができると考えるほうがどうかしている。

 たとえばシャープは日本に最新鋭の液晶工場液晶テレビ工場を建設したばかりに在庫が膨れ上がり、ほとんど倒産の瀬戸際まで追い込まれてしまった。
トヨタは日本国内での生産300万台の維持をうたってがんばっているが、収益構造はどんどん悪化し、ニッサンに追い抜かれるのは時間の問題となっている。

注)製造業の隆盛で貿易収支が常に黒字の国家はどのようにあがいても通貨高になり、貿易収支は赤字に転落する。そうすると今度は強くなった通貨を売ることになって所得収支が黒字化する。こうしてイギリスもアメリカも製造業から金融業に転換したが、日本は製造業にしがみつこうとして失敗してきた。

 今回の関西電力の節電目標は10%だったが、大口だけに限れば13%の節電実績であり、この心は「日本での生産を縮小しているから」である。
政府はまだ「この冬場を乗り切るのは難しい」とのキャンペーンをしているが、難しいと言われる北海道電力でも冬場を悠々のり切ると予測しておく。

 北海道電力管内に限れば大口需要者の節電効果と言うよりは人口減少に伴う家庭用電力の減少が大きいだろう。
日本は数年前から人口減少社会に入っているが、特に北海道の人口減少は著しい。
私自身は北海道フリークと言ってよいほどの北海道好きで毎年のように北海道の僻地を走ったり歩いたりしているが、年々街がさびしくなっていく様を見るのはかなりつらいことだ。

 
 このように工場は日本から海外に移り、人口は減少していく社会で電力需要だけが増加するわけがない
かつて日本はすべてが増加するとの仮定の上に道路や新幹線やダムや港湾を整備し、原子力発電もそうした不足を前提に建設された。

 しかし21世紀の日本社会は増加ではなく減少社会だ。発電所も建設するのではなくいかに速やかに閉鎖するのが必要になってくる。
この夏、電力は大げさなキャンペーとは裏腹に有り余ってしまった。
そして今後とも(海外にでも売らない限り)電力は有り余り続けるだろう。
今日本に問われているのは不足ではなく余剰社会をいかに効率よく乗り切るかの知恵だ。
最後にもう一度いうが日本で電力が不足することは(東日本大震災のような大災害時を除いて)ありえない。

なお、21世紀を新しい中世と呼ぶがそれがどのような社会かは以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-4a0a.html

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(24.9.10) ロドリゴ ネパール日誌 その6 「トレッキングルートの開拓」

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(衣類を川で洗濯していた)

 ネパールGDPと言う経済基準から見たらとても貧しい国で、ジャポンGDPの100分の1と言う水準でございますが、実際の生活水準は数字ほどは低くございません。
それはこの国の人々の生活が、農村部を中心にほとんどが自給自足の生活で成り立っており貨幣経済のウェイトはせいぜい1割から2割程度だからであります。

注)貨幣経済のウェイトを1割とすると実際の生活水準はジャポンの10分の1程度になる。

 それでもやはり貧しいことは貧しいので、クナーカ大主教様はネパールの僻地と言われるここディリチョール村を何とかして支援できないものかと日夜考えておられました。
この地域の農産物はトウモロコシジャガイモが主ではあまり取れず、果物はりんごが農家の庭先になっておりました。
見てみるとりんごの木はほとんど品種改良をされておらず、実を大きくする摘果てきか)の作業がされていないため小粒で表面ががさがさなりんごでございました。
りんごの価格は非常に安く2個で5円で購入できましたので、1個の値段は2.5円と言うことになります。

 クナーカ様はこの地区のジャポンで言う農業改良普及員の方とりんごの商品価値を高めて市場で販売する方法について議論をされておられましたが、普及員の方はまったく乗り気ではありませんでした。
品種を改良しても売るところがない
実はここネパールの西部は交通の便が極端に悪く、作っても市場に出す手段は飛行機に限られており、一方で飛行機代をかけて市場に出すほどの高品質のりんごは作れないと言うジレンマに陥っていたのでございます。

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りんごで村おこしは無理か・・・・
クナーカ様はりんごによる経済改革は諦めたようでございますが、それならと旅行客相手のトレッキングルートの開拓を始めることを考えられました。
ここディリチョール村標高2600mの場所にあり、その周囲は4000m級の山々で囲まれており、また近くにはカンジローバという6883mの美しい聖なる山がそびえていたからでございます。

注)子供たちにこの村で一番好きなものものは何かと聞いたら「カンジローパ」と答えておりました。

 ネパールのトレッキングルートエベレスト8848m)が見られるエベレスト街道アンナプルナ8091m)が見れるアンナプルナ・トレッキングルートが最も有名ですが、そこにカンジローパ・トレッキングルートを加えようとの計画でございました。
カンジローパは標高は他の山に比べると見劣りしますが、ここは秘境といわれたネパールの中でも最も秘境であり、何か19世紀のヨーロッパアルプスの黎明期のように、このルートを開拓した人はまだ皆無なのでございました。

マリヤ、ロドリゴついて参れ。カンジローパのルートを開拓する
クナーカ大主教様のご命令とあらば悪魔の薬と言われているコカ・コーラさえ飲むのが主に仕える身の定めでございます。
朝の6時からマリア様ロドリゴは19世紀にマッターホルンに初登頂したウィンパーになったような気持ちで登り始めました。

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雲に隠れているがこの先にカンジローバ6883mがある

 川を渡ったゲストハウスの反対側にある小集落から目の前の山に一気に登り、そこから稜線伝いに4000mのピークまでルートを開拓するのがクナーカ様の今回の計画でございました。
登り始めると信じられないことに小集落から山に向かって道がついておりましたが、後で気がつきましたがこれは牛追いの道でございました。
ここネパールではジャポンと異なり3500m程度の標高でも樹木や草が生い茂り、平らな山頂は牛の放牧地として夏場は牛が放たれていたのでございます。

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(今回登った3460mのピーク)

 われら三名は牛追いの道をたどりながら稜線に出てそこから稜線伝いに4000mのピークを目指したのでございますが、牛道は牛の好みによってあちこちに通じていて、ちょうどジャポンアルプス獣道けものみち)のようでございました。
三時間程度登ったところで3460mのなだらかな草原のようなピークに達しました。
そこから前方を見ると三つのピークを上り下りしなければ4000mの頂上には到達できないことが分かりました。

 実はこの時期ネパールは雨季で午前中は晴れていても午後からは驟雨になり、そうなるとこの高さでは霧が立ち込め方向感覚が分からなくなることでございました。
クナーカ様は意気軒昂でさらに前に進まれようとされましたが、ロドリゴがお止めしたのでございます。

大主教様ここまで三時間、4000mのピークまで行きますとさらに三時間程度はかかります。午後は必ず驟雨になりますので帰りは道を失い遭難することも考えられます。
大主教様にもしものことがあれば、ロドリゴは悪魔の酒のコカ・コーラを飲んで主にお詫びをしなければなりません。どうか今回のルート開拓はここまでにいたしてくださいませ


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3460mの頂上は牛の放牧地になっていた

 クナーカ様はとても残念そうでございましたが、お優しい方ですのでロドリゴコカ・コーラを飲ませるのは忍びなかったと思われそこから引き返すことにしたのでございます。
出発したのが6時、帰り着いたのは11時頃でございましたが予想どうり昼からはひどい雨模様になりました。
こうしてカンジローパ・トレッキングルートの開拓は来年に持ち越されたのでございます。

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(これがネパール料理

 その日の午後はこの村の長老で、ポーター頭のパドム君の父親にあたる人から食事の招待を受けておりましたので我々は喜んで招待を受けました。
ネパールでは土間が普通なのですが客室だけは板敷きになっておりました。
そこでこれが本場のネパール料理というものを食べさせていただきましたが、ネパールでは客だけで食事をし招待主はその場に現れない慣習でなんとも不思議な感じでございました。
 

 こうして布教の6日目が過ぎたのでございます。

なお、ロドリゴ ネパール日誌のその1からその5は以下のカテゴリーに纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat50362744/index.html


 

 


 
 


 

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(24.9.8) 野村HDの中途半端な経営戦略 これでは再びのリストラは免れない

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(ネパールのりんご。日本のりんごより小ぶりで味は素朴

 経営危機に陥っている野村HDの永井CEO(最高経営責任者)が、9月6日に経営戦略説明会を開催して向こう2年間で、10億ドル約800億円)の経費削減策を実施し、アジアに経営資源を集中する選択をとることで16年3期までに税引き前で2500億円の収益を上げる計画を発表した。

注)12年3期の野村HDの税引き前利益は850億円だからその3倍の収益構造にすると言う計画。

 野村HDが現在のような経営危機に陥った最大の原因はリーマン・ブラザーズの西欧・アジア部門の買収が大失敗に終ったからである。
野村HDの海外部門の収支は散々で、欧州、米州、アジアとも赤字だが、特に欧州部門12年3期税引き前利益で約900億円の赤字で、これでは国内でインサイダー取引を繰り返してアコギに稼いでも追いつかない。

注)野村證券のアコギな商法は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/24610-87f1.html

 格付け会社からは完全に見放されてしまい、野村HDの長期格付はイタリアやスペイン並みで、社債やCPで資金調達しようにも誰も購入者は現れそうにない(ムーディーズの格付けはBaa2 でほとんど投機的)。
本来は西欧勢がアジアから撤退しているのでアジア進出の好機なのだが、野村には反転攻勢に転ずる資金力がまったくないためただただリストラにまい進するしか手がなくなっている。

 思えば08年秋に倒産したリーマン・ブラザーズ西欧・アジア部門を買収したときが野村が最も輝いていたときだったが、皮肉にもこのときを境に野村の経営は奈落の底に落ち始めた。
今回の説明会で永井CEOは報道陣の質問に答えて「リーマンの事業買収は成功だったとはいえないが、当時の経営判断は間違っていなかった」と回答している。

経営判断が正しかったために野村HDの経営は追い詰められた」と言うなんとも訳の分からない回答だが、後半は当時の渡辺CEOに対するリップサービスであり、野村の経営者が正式にリーマンの買収の失敗を認めた発言だった。

 だが私からするとこの野村のCEOの発言はあまりに遅い現状認識で、私はすでに09年1月30日の買収後半年の段階で西欧部門の買収が失敗だったことを明確に分析している。
それは少しでも経済が分かり先が読めれば誰にでも分かる理屈で、同じような経済構造を持つ日本、アメリカのバブルが崩壊すれば次は西欧なのは決まっている。

注)09.1.30付けの「野村HDのリーマン・ブラザーズの買収は失敗だった」の記事を参照。当時の野村CEOがこのブログを読まなかったことが現在の経営危機の最大の原因だと冗談を言っておこう。

 野村グループには野村総研という日本で屈指のシンクタンクがついているにもかかわらず、なぜ私でも分かったこうした西洋の崩壊を予想できなかったのだろうかと不思議でならない。
おそらく野村本体と総研間の情報交流はないか、あっても表面的なものだったのだろう。

注)私の勤めていた金融機関でも総研の分析は刺身のツマだった。総研の主任研究員が「どうせ役員はまともに分析結果を読まない」と嘆いていたものだ。

 さらに今回のリストラ策について言及すると、2年間で800億の経費節減ではとても追いつかないだろう。
リーマンショック前約6000億~7000億だった経費が現在1兆円規模に膨らんでいるが、増加分の3000億~4000億はリーマンの元社員に対する人件費やリーマン関連のシステム経費に相当する。

注)リーマンの職員の給与水準は投資銀行の中でも特に高く、リーマン日本法人の職員の平均給与は約4000万円だった。これを野村HDは全額保障することで買収した。

 これだけの経費をかけて毎年1000億規模の赤字を垂れ流す西欧部門を置いておく理由が分からない。
今回の節減金額800億45%が西欧部門だから、たかだか360億円で焼け石に水だ。

 はっきりしていることは資源をアジアに集中してまだライセンスを持っていないインドや中国に進出し、一方で西欧から撤退するようなドラスティックな経営資源の選択と集中策をとらない限り野村HDの復活は無理だろう。
かつて日本を代表していた証券会社がこれほどの苦難に陥ったのはすべて西欧経済のその後を見誤った経営判断によると言えそうだ。

なお、野村HDの現状の経営状況については以下の記事に纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-ac4d.html

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(24.9.7) ロドリゴ ネパール日誌 その5 「バザーとゲストハウス」


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(バザーで運動靴を売っているところ。一足200円程度で販売した

 5日目は昨日に引き続きこの学校での授業がございました。
ツキージ様は英語の歌を、そしてマリア様は昨日に引き続き盆踊りの指導をすることになっておりました。
ロドリゴはエコノミカの授業が終ってしまっていたので、ガイドのフッド君たちとスコーラのそばでバザーを開催していたのでございます。

 実は明徳学園の生徒が卒業とともに学園に置いていった運動靴が山のように残されており、その中でまだ十分すぎるほど新品の靴を洗って、ジャポンよりここディリチョール村まで運んできたのでございます。
これを販売して売上げをこの村のスコーラに寄付をする計画でした。

 村人は雨期はほとんど靴ははかずもっぱらゴムぞうりですが、乾期には運動靴がとても重宝するものの、ここの村人はアシックス製品のような丈夫で良品質の運動靴を入手できるのはこのバザーだけなのでございました。

注)雨期には運動靴は泥だらけになるのでゴムぞうりのようにすぐに水で洗える履物がよい。

 ネパールの方々は普段はとても物静かなのでございますが、一旦取引が始まると男も女もありったけの声を出して値段交渉が始まり、ジャポンに長らくすんでいたロドリゴにはまるで喧嘩をしているように見えたものでした。
100ルピーよ
馬鹿いうなこんな虫食い野菜は10ルピーだ
虫食いはあんたの衣類だろう
この王族の衣類が虫食いだと、あんたの目は節穴か」なんて感じで怒鳴りあうのでございます。
靴の値段は日本円で200円程度ですのでとても安いのですが、村人はそれをさらに値切ろうとぎりぎりの交渉をしかけてまいりました。

 実は私もジャポンより不要の衣類をかなり持ち込んで販売をしてみたのですが、村の女性に2着で200ルピー200円)と言ったのにまったく無視されて60ルピーしか払ってくれませんでした。
あんたにはこれで十分よ・・・・・」なんて感じで完全にロドリゴは迫力で負けてしまいました。

 ネパールではすべてが交渉で価格が決まり、一物多価という市場経済以前の状況にあります。特に外国人に対しては外国人価格と言うものが適用されるようです。
たとえばマリア様の例ですが、ある商品を50ルピーと言われたのを40ルピーで手に入れたと嬉しそうに話されておられました。
それをポーター頭のパドム君という青年が聞いて「ネパール人だったら10ルピーです」と言うものでマリア様はとてもがっくりされておられました。
信じられないことに外国人にはネパール人の5倍の値段を吹っかけているようでございました。

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管理人の赤ちゃんと子守の小学二年生の奥さんの弟

 ロドリゴはバザーの怒鳴りあいですっかり疲れてしまいゲストハウスで午後は休んでおりました。
ゲストハウスとは村の公民館のような建物で、3階建てでここにこのハウスの管理者の家族5人と、学校の英語の先生の家族3人、それと正体不明の1家族が住んでおりました。
クナーカ大主教様の話では、「ここは管理人以外はいなかったはずだが、いつの間にか住民が増えた」とのことでございます。

 ここの管理人は夫婦と子供二人、それと奥さんの弟の小学生が住んでおりました。
奥さんは二十歳とのことでしたが、どう見てもロドリゴには30歳を過ぎているように思えました。どうもネパールの女性は急激に年をとるようでございます。
また奥さんの弟は小学校の2年生ですがこの夫婦の1歳未満の子供の子守役で学校から帰ると常時赤ちゃんを背負ったり抱いておりました。
昔はジャポンでもよくあった子守でございます。

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管理人の奥さんと子供。二十歳と言うことだが・・・)

 忘れがたいのは友達のニワトリのことでございます。
この管理人の家族は4羽のニワトリを飼っていたのでございますが、一羽のニワトリをボスの雄鶏が見つけると常時羽をつついていじめており餌もまともに食べられないような状況でございました。
哀れと思ってロドリゴが持ってきた米を与えたところ、この哀れなニワトリはそれ以来私のそばを離れないのでございます。
雄鶏は常時餌を横取りしようとしましたので、その都度私が雄鶏を追っ払っておりました。

 思えばロドリゴがゲストハウスに滞在した数日だけがこの雌鳥にとって安息日だったようです。
ニワトリの社会にもイジメが存在し、今もいじめられているかと思うと心が痛むのでございます。

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ロドリゴのそばを離れなくなったいじめられっこのニワトリ。ロドリゴはネパール語の勉強をしている

 こうして布教の5日目が過ぎたのでございます。

なおロドリゴネパール日誌の1から4は以下のカテゴリーに入っております。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat50362744/index.html

 

 

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(24.9.6) NHKプロフェショナル 心臓外科医 天野篤氏 神の手を持った男

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 やはり人間はこうして生きるべきなのだとしみじみ思ってしまった。
天皇陛下冠動脈バイパス手術の執刀医をされた順天堂大学医学部教授の天野篤氏のことである。

 この2月に陛下が東京大学医学部病院に入院され手術を受けられたが、誰もが不思議に思ったはずだ。
陛下の執刀医が東大の教授ではなく、わざわざ順天堂大学の天野教授を招聘して執刀させたからだ。
なぜだろう、東大には心臓のバイパス手術をする専門医がいないのだろうか・・・

 先日NHKの「プロフェショナル 仕事の流儀」と言う番組で天野篤氏を取り上げていたが、その番組を見て天野氏が日本を代表する最高の技術をもった心臓外科医天野氏を置いて陛下の手術を間違いなくやり遂げる外科医はいないことを知った。

 何しろ天野氏の手術の成功率は98%で、年間に約400以上の手術をこなすスペシャリストで、神の手と言われているほど冠動脈のバイパス手術が上手であることを知った。
私はこの世界のことを知らなかったが、通常の心臓外科の専門医の手術件数は年間40件程度と言うから、天野氏はそれだけで10倍近くの手術をこなしていることになる。
そしてその成功率が98%と言うことはほとんどの手術で成功していると言うことだ。

 番組では天野氏が月曜日から土曜日まで順天堂大学病院に泊り込み多い日は一日4件の手術をこなしている様が映し出されていた。
通常心臓病は心臓の周りにある3本の冠動脈が詰まるか、大動脈の弁が壊れて血液が逆流していることがほとんどだ。

 冠動脈が詰まった場合は体内にある9本の不要な血管こんなものがあるとは知らなかった)を摘出してそれを詰まって機能しなくなった3本の冠動脈と取り替える手術を行っていた。
そのとき大切なことは摘出した血管をきれいに清掃して異物が付着しないようにすることと、この血管を残った冠動脈と接合するのだが、血液の漏れが発生しないように上手に接合する技術だと言う。
天野氏はその手先の技術を会得するために若い頃から血管を縫うトレーニングを行い、今でも誰よりも多くの血管を縫う手術を行って腕を磨いていた。

 また大動脈の弁が壊れたときは新たに人造の弁を取り付けるのだが、隙間があると血液が逆流してしまって死亡事故につながるのだと言う。
ここを天野氏は細心の注意で縫い付けていたが、その作業を愚直に行うのが心臓外科医にとって最も大事な素養だと言っていた。

 番組では88歳の老人までが手術を受けて回復した事例や(老人の手術は体力がないので難しい)、過去3回にわたって心臓の手術をして心臓と胸骨が癒着してこれを離さない限り手術が不可能な女性の例がうつしだされていた。
特に後者はなんと14時間に渡る手術をしていたが、通常の作業でも14時間も連続して緊張していれば身体がおかしくなりそうだ。

 しかし天野氏は「一途に一心に」この手術を行っていた。
私はこの手術の風景を見て天野氏に執刀してもらった患者はなんと幸せなのだろうかとしみじみ思ってしまった。
実は私は36歳のときに真珠腫性中耳炎でこの順天堂大学病院で手術を受けている。
順天堂大学病院には技術的に日本で最高位の医者がいることが多く、私が受けた耳鼻咽喉科の助教授は当時から評判が高くその後、日本耳鼻咽喉科学界で非常に高い地位についていた。

 天野氏はどう見ても手術に人生をかけているような人だから学会等とは無関係のようだが、その手術の腕は東大の教授でさえ及ばなかったのだろう。
日本の医学のレベルはこうした天野氏のような医者に支えられており、日本だけでなく世界中のもっとも困難な心臓病患者にとって救世主のような人だ。

 この番組を見て私は日本の医学に対する信頼感を強く持った。
天野さん、なかなかやるじゃないか。あなたは日本の誇りだ
こうした医者が日本に多く排出すれば間違いなく日本は医療大国として復活できる。
なにかとても嬉しくなってしまった。

なお医療を軸に日本の再生を計るべきだと私は思っているが、その詳細の議論は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-03c8.html

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(24.9.5) ロドリゴ ネパール日誌 その4 「スコーラでの授業」

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スコーラの朝礼。校庭は斜面になっていた。横長の建物は寄宿舎。生徒は300人ぐらいいた

 ネパールの学区制はジャポンのそれとは異なり、小学校5年、中学3年、高校2年計10年であり、大学に進むにはさらに2年の予科に通う必要があるのでございます。

 ここディリチョール村にあるスコーラ小中高のいわば一貫教育のようなスコーラで、この近在のスコーラとしては最高学府と位置づけられておりました。
住居が遠すぎて通うことができない高校生は学校の敷地内にある寮で生活しており、とても知的な雰囲気のあるスコーラでございました。

注)もともとここの校舎はジャポンの篤志家が200万円の寄付で建設したものを、ツナーカ大主教様がその後の援助の継続を引き受けたものでございます。

 われわれ布教団はこのスコーラでジャポンの先端知識を披露して、あわせて布教活動の一助にするつもりであり、クナーカ大主教様は高性能の天体望遠鏡をわざわざジャポンより運んで寄付し、天体観測の授業を行う予定でございました。

注)あいにくネパールは雨季のため晴天に恵まれず天体観測は実施できませんでした。

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(マリヤ様の盆踊りの授業で生徒が踊っている

 一員のツキージ様は絵画の専門家ではございますが、その他に楽器を自在に操り歌がとても上手でしたので、スコーラの生徒に英語の歌を2曲指導なされていました。
またマリヤ様は日本語学の専門家ではありますが、今回はジャポンの誇る盆踊りの指導をなさって、多くのネパールの生徒がすっかり盆踊りのファンになってしまったのでございます。

 私ロドリゴエコノミカの担当で、ネパール経済と世界経済について話すことになっており、高校生のエコノミカ専攻の生徒約50名を相手に話し始めました。
ところが信じられないことに生徒は、GDPリーマン・ショックヨーロッパ危機も、またネパール経済が毎年赤字であり、その穴埋めは海外からの出稼ぎ者の送金とジャポンをはじめとする各国の資金援助で成り立っていることも一切知らなかったのでございます。

 話を進めていくうちにどうやらネパールのスコーラにおけるエコノミカとは、ジャポンでいう職業科の授業農業生産の仕方や、家屋の建設の仕方(ネパールでは石をレンガ状に割って積み上げ、間に粘土をつめるだけで家を建設できる)であることに気付きました。
ある生徒に「なぜエコノミカを学ぶか」と聞きましたところ「数学より易しいからだ」と答えたのには笑ってしまいましたが、大学に進む生徒は数学を、高校を出て就職する生徒はエコノミカを学ぶようでございました。

注)なお授業はジャポン語で行い、それを通訳のフッド君がネパール語に翻訳してくれました

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後ろがスコーラの校舎。電灯はなく黒板は古くなってしまったのでマジックボードを使用していた

 生徒は私の話をとても真剣に聞いてくれたのですが、ジャポンにおいてはこうした真剣さはとても期待できそうにありません。
ここの生徒は外部の情報をほとんど知らないゆえに、知識に飢えており何か明治時期のジャポンの学生が持っていた向学心のようなものをネパールの学生はもっていたのでございます。

 また生徒は身体に脂肪がついているような人は一人もおらず、とても体型がスリムでジャポンでいえば体育系の生徒のような体つきをしておりました。
そして女性は概して美しいのですが、信じられないことにネパールの女性は二十歳ごろを境に急速に年をとり、その後はほとんどの女性が干からびた山姥のような形相になるのでございます。
この変化の激しさはジャポンの女性を見慣れていたロドリゴにとってほとんど驚嘆と言っていいほどの驚きでございました。

 おそらく原因は紫外線の影響で肌が浅黒くなることと、かつ女性は農作業の重労働に明け暮れるため一様にやせてしわ深くなり、老衰してしまうのだと思われました。

 こうして布教の4日目が過ぎたのでございます。

なお、ロドリゴネパール日誌の1~3は以下のカテゴリーを参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat50362744/index.html

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(24.9.4) なぜ日本は韓国に負け続けるのか。 スポーツ、経済、そして政治

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 なぜ日本はこうまで韓国に負け続けるのだろうかと思ってしまった。
ここ数年スポーツ、経済、政治と敗北続きだ

 スポーツではロンドン・オリンピックのメダル数で総数は日本が上回ったものの、金メダルは韓国13に対し、日本は7つで倍近くの差をつけられた。
何よりサッカーの3位決定戦で韓国に負けたのが日韓のスポーツのレベル差を象徴している。

 経済でも日本は韓国のサムスン、LG 電子、ヒュンダイに追い越されており、日本の誇ったソニーパナソニックシャープは赤字に苦しみ、特にシャープは台湾のホンハイに助けを求めたが、株価の低迷でどこまで業績が悪化するか分からなくなりつつある。

 自動車もヒュンダイの躍進が目覚しく、かつては世界企業といわれたトヨタが低業績で並みの企業になっている間に、アメリカでもアジアでもヒュンダイの自動車が目立ち始めた。
私が最近訪問したネパールでもヒュンダイの車がやけに目に付いたものだ。

 製造業は完全に韓国に敗れてしまったが、空港港湾ハブ港競争でも完全に勝負がついた。
空港は成田が国際、羽田が国内と言う世界史上まれに見る愚考を繰り広げている間に、日本の地方空港は韓国の仁川インチョン)国際空港をハブ港として利用するようになった。
おかげで地方から海外に飛び立つ人は、韓国のアシアナ航空を利用するので日本のJALは一時倒産してしまった。

 私はハブ港は空港だけかと思っていたら、いまや港湾もハブ港が韓国のプサン港になりつつある。
かつて日本の東京港や横浜港や神戸港は世界の物流拠点だったが、今では日本の港はすべてローカル港になってしまい、世界の物流の中心は上海、シンガポール、香港、シンセン、そしてプサンに移っている。

 先日NHKのドキュメンタリーWAVEで「東アジア物流の大変動 躍進 韓国プサン港」を見てなぜ韓国が物流立国として躍進しているか良く分かった。
現在プサン港には10万トンクラスの貨物船を泊められる埠頭が整備され、1万トンクラスならば一度に40隻の貨物船を捌いている。

 すべての作業がコンピュータで自動化されており、日本ではおなじみの男性のクレーンのオペレータや作業員がおらず、すべて集中監視室で女性のオペレータがモニターを見ながら操作をしていた。
ある企業では日本ならば約120名で行っている様な作業を、韓国ではその6分の121名女性のオペレータが実施しており、見ているとの金融機関の端末の操作のような作業風景だった。

 しかも日本では規制が難しくてなかなかできない24時間体制3交代制で実施しており、コンビニの従業員のような交代風景だったが、物流コストは日本の2~3割りは安いと言うのが、プサン港を管理しているプサン港湾公社の担当者の説明だった。

 こうしたプサン港の躍進は15年前のアジア危機で実質的に韓国が倒産した苦い経験を基にしている。
当時のキム・デジュン大統領は韓国を物流立国として再建する目標を立て、プサン港に集中的に1兆3千億円規模の投資を行い、さらにプサン港周辺を自由貿易地区として関税を免除し、法人税は3年間は徴収しないと言う優遇措置をとった。

 これによりルノー・サムスンのような自動車産業がこの地区に進出して、さらに部品工場がその周りに林立したことから、プサンが一大自動車産業基地に変わってしまった。
ルノー・サムスンが作る車は最も港湾費用が安価で便利なプサン港を経由して世界各地に販売しているという。

 日本には65あまりの港湾があるが、韓国のプサンような戦略的に整備された港湾はなくいづれもどんぐりの背比べになっている。
しかも24時間使用ができずにコストがやたらと高い。
何とか馬鹿高く、時間ばかりかかる日本の港を使わない方法はないものだろうか・・・・・・それに東京や神戸までのトラック輸送費が馬鹿にならない・・・・」物流業者の嘆きが聞こえる。

 日本と韓国は特に日本海側からは一衣水帯の間で、コストのかかる陸上輸送で東京や神戸に物資を運ぶよりは船舶でプサンに運んでそこから世界各地に物資を輸送するほうがはるかに安い。
こうして空港のハブ化だけでなく港湾のハブ化が今急速に進んでいる。

 しかも日本企業がプサンの自由貿易地域に工場進出すれば関税はかからず、しかも韓国がアメリカやヨーロッパとの間で推し進めたFTA(自由貿易協定)の恩恵が100%受けられる仕組みになっている。
日本ではFTA締結がいつまでかかるかわからない。なら日本を捨てて韓国で再出発をしよう」そうした部品メーカーが続出しそうだ。

 なぜ日本はこうまで韓国に負け続けるのだろうか。
最大の理由は政治の不安定さ、政治力のなさだと思う。
イ・ミョンバク大統領が5年の任期を全うする間に、日本では5人の総理が交代している。
日本の総理は鳩山氏を除けば韓国の大統領に決して引けをとっているとは思われないが、国内での足の引っ張り合いが激しく政争ですっかりくたびれきってしまい、まともな外交ができない。

 参議院は実際はまったく不要なのだが、この参議院があるために効果的な政策が取れない。
最近では野田内閣に対する問責決議案が参議院で通ったが、これに賛成した自民党は「自ら賛成した消費税増税を野田内閣が行ったこと」を問責理由にするほど支離滅裂になっている。

 私は参議院は不要なので取りやめて衆議院の一院制にし、首相は公選して韓国並みに5年の任期にするか、アメリカやロシア並みに4年任期で2期までとすべきだと思っている。
日本の周りの国の元首はそうして効果的な外交を繰り返しているのに日本だけが幼児的な国内政争を繰り返していていては世界で埋没するだけだ。

注)本来2院制は平民階級と貴族階級がいて両者の利害の調整とする場として設立されたが、日本のように平民階級しかない場合は屋上屋を重ねるだけに過ぎない。

 イ・ミョンバク大統領は日本は「どうしようもない国だから教育してやる」と言っている。いい機会だからミョンバク先生の教えを請い韓国並みの活力ある社会にしようではないか。

なお、韓国経済については以下に纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat44234699/index.html

 

 

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(24.9.3) ロドリゴ ネパール日誌 その3 「ディリチョール村へ」

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カトマンドゥからネパールガンジーに飛びさらにジュムラに飛ぶ)

 おそらくジャポンの人々はネパールの地理についてまったくご存じないのではないでしょうか。私ロドリゴも今回の布教のたびに出るまではカトマンドゥがネパールの首都だとは知っていてもそこがどこにあるのかさえ知りませんでした。

 ネパールはヒマラヤ山脈の主稜を境にして南側に位置する国で北側は中国領のチベットになっております。インドから吹き上げる湿潤な空気がヒマラヤに当たって多くの雨を降らせるため4千メートル程度の高度まで植物が生い茂り、とてもジャポンとは異なった風土になっておりました。

 もともとはインドの一部のような場所で釈迦の生誕地ルンビニは現在ネパールの領土になっております。
熱帯地方の暑さとマラリアに耐えかねたインド人が山奥に逃げてきたり、タイやビルマからも何らかの理由で故郷を捨てたり、一方チベットから政治的宗教的理由でヒマラヤを越えたりしてできた多民族国家がネパールでございます。
何か規模の小さなアメリゴのような国だと言えばイメージがわくでしょうか。

 私たち布教団が訪れるディリチョール村はネパールの西部の山奥にあり、ネパール西部は秘境といわれるネパールでも最も秘境だといわれる場所でございます。
通常のバテレンが訪れるのは国土の真ん中よりやや東に位置している首都のカトマンドゥとその東北に位置する世界最高峰のエベレスト周辺、それとカトマンドゥの西約100kmにある観光都市ポカラ、そしてそこからのアンナプルナ・トレッキングルートに集中しており、それ以外の場所でバテレンの人影を見ることはまず皆無なのでございました。

 われわれ布教団はカトマンドゥからインドとの境のネパール・ガンジーを経由してジュムラという寒村に飛行機で飛び、そこから約15kmの山道をポーターに荷物を担いでもらってディリチョール村に入ることになっておりました。
ディリチョール村までの道はちょうどジャポンの林道のような無舗装の道でございましたが、クナーカ大主教様のお話では「3年前まではこの道はなく、山道しかなかった」そうでございます。

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(左側の川に沿って遡る

 道はところどころで土砂崩れで埋まっているため人かロバでの通行しかできなくなっており、たまに見かけるオートバイ以外は文明と称する乗り物は皆無でございました。
8月はネパールでは雨季にあたり午前中は晴れているのですが午後は必ず雨になると言う気候状態で、いたるところで道路わきから水が流れ落ちておりました。

 ジュムラの村をポーターとともに発ったのが午後3時近くでした。ガンジス川の支流のカルナリ川のさらに支流を遡っていくのですが、この川はジャポンの上高地にある梓川と同様な水量のとても豊富な激流でございました。
そしてこの川の上流には上高地と同様のかなり広い平坦地があり、そこにディリチョール村をはじめ多くの村落が点在しているのでございます。

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3年前に開削された道路。それまでは登山道のような細い道だけが通じていた

 クナーカ大主教様は登山が趣味とあってとても健脚であり、その後を忍者走りの修行を積んだマリア様と私ロドリゴが追うという展開で、その他の方はかなり後方から遅れてついてこられました。

 4時間程度ディリチョール村に入ったのですが、雨足が激しく道は泥濘と化しておりところどころ水没していたため歩行はきわめて難渋をいたしました。
クナーカ様は私たちが泊まるディリチョール村のゲストハウスを当然ご存知だったのですが、あまりに激しい風雨に気をとられゲストハウスへの入り口を見失ってしまわれました。

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(川にはこうした木でできた橋が架かっている

 日が暮れる頃ようやく間違いに気がついて引き返したのでございますが、合う村人に「ゲストハウス、ゲストハウス」と尋ねてようやくたどり着いたときは日がとっぷりと暮れ、さらに後続部隊もなかなか到着せずとても気をもんだものでございます。

 この村には電気がなくあたりは闇夜と化しており、しばらくして後続部隊が到着しても私たちの荷物を運んでいるポーターの若者たちはなかなか到着しませんでした。
ようやく驟雨のなかを若者が到着したのは夜の8時ごろで全員ぬれねずみのような状態でございました。
いやはや村に来るのにも命がけだな・・・」と言うのがその時のロドリゴの実感でございました。

 こうして布教の3日目が過ぎたのでございます。

なおロドリゴネパール日誌は以下のカテゴリーに連続して綴ってあります
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat50362744/index.html
 

 

 

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(24.9.2) 世界の物笑い 東京地裁でのサムスンの勝利 「サムスンに特許権侵害はない」

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 なんとまあ、どこまで日本人はお人好しなのだろうかとあきれかえってしまった。
アップルサムスンの間で争われている特許権侵害訴訟で8月31日東京地裁がサムスンの特許権侵害はないとした判決を出したことについてである。

 争われた内容はアップルの音楽や映像をパソコンとスマートフォンでデータ共用させる技術で、アップル側が特許権侵害を受けたとして1億円の損害賠償を求めていた裁判だ。

 アップルとサムスンは世界の10カ国で特許権侵害訴訟を争っているが、この8月24日にはアメリカのカリフォルニア州の連邦地裁でサムスンの特許権侵害を認め、10億5千万ドル約840億円)の支払いをサムスンに命じたばかりだから、その相違に驚く。

 アメリカと日本の裁判での争点が完全に一致しているわけではないが、アメリカではアップルのiPhoneの牙城を守るためにアップルに味方し、日本では何の戦略も持たずサムスンに軍パイを上げた。

 サムスンは現在では世界最大のスマートフォンメーカーで世界のシェアの32%を占め、アップルの17%を大きく引き離し、もちろん日本メーカーはまったく太刀打ちできない。
いまや日本のソニーもパナソニックもシャープもサムスン(とLG電子)の快進撃の前に赤字の垂れ流しになっている。

 一方でイ・ミョンバク大統領は「日本は弱くなったのでいくらたたいても良く、竹島は韓国の領土で、日本人は慰安婦問題でまったく反省しない(どうしょうもない)国民だから教育してやる」と豪語している。
こんな時に韓国そのものといえるサムスンに勝利の祝杯を挙げさせた東京地裁の政治センスのなさに驚くのだ。

 問題は純法理論的に見てサムスンが特許権侵害をしているかどうかではない。サムスンが韓国の代表的メーカーであり韓国そのものである限り、日本は戦略的にこの裁判を利用して韓国のイ・ミョンバク政権に揺さぶりをかける必要があった
あまり日本を馬鹿にするとサムスンのスマートフォンを日本で売れなくなりますよ」と言うサインだ。

 考えても見てほしい。日本は昨年から貿易収支が赤字になる輸入大国になっている。日本の輸出産業は崩壊して束になってもサムスンに勝てない。
スマートフォンは日本でもアップルとサムスンが席巻しており、日本に残された力はアメリカと同様のバイイング・パワーで、「そんなことをいうと買ってやらないぞ」という脅しだけだ。

 日本人は裁判に政治力を働かせるのは三権分立の立場からあってはならないとナイーブに考えているが、ジャングルの掟がまかり通る国際関係でそんなことを言っていては日本はいつまでたっても敗者のままだ。
ロシアや中国は自由に裁判を操り、アメリカでは愛国心に訴えて裁判を誘導している。

 私がとても残念に思うのはトヨタバッシングの教訓をまったく日本は忘れていることだ。
トヨタ車は世界最高の性能で世界を席巻して、08年度の営業利益は約2兆円という今のサムスンと同じ立場だった。
当時オバマ政権は倒産したGMクライスラー約7兆円の政府資金を投入しててこ入れをしたがまったく業績が回復しなかった。

 そこで世界最大のメーカーでアメリカ車を駆逐していたトヨタに眼を付け、レクサスの事故を最大限に利用してトヨタバッシングを繰り返した。
最初はマットの問題として、次にブレーキペダルが怪しいといい、最後は電子制御装置の問題ではないかとラフード運輸長官が執拗にトヨタバッシングを繰り返した。
一方でリコール隠しの疑いで大陪審に調査を命令して行政と司法とマスコミをあげてトヨタをたたいて、とうとうトヨタを世界企業から並みの会社に引きずり落とした。
その結果アメリカ市場でGMとクライスラーの劇的な復活になったのは記憶に新しい。

 サムスンは今や世界最大の企業で韓国そのものになっている。日本のソニーパナソニックシャープサムスンの前に倒産しそうだ。
こうしたときにサムスンとアップルが特許紛争を繰り返しているのは最大のチャンスではないか。
トヨタがまったく欠陥がなかったのに1000万台のリコールと集団訴訟に追い込まれたように、サムスンがたとえ特許侵害がなくてもこれを政治的に利用しない手はない。

 イ・ミョンバク大統領に「日本と日本企業を貶めればこうなりますよ」となぜメッセージを送らないのだろうか。
東京地裁はなんら戦略を持たずにサムスンに軍パイを上げた。
これでは日本が国際舞台でアホ扱いされるのはいたし方がない。オバマ政権のトヨタつぶしの教訓がまったく生かされないのはなんとも悲しいばかりだ。

注1)トヨタバッシングを再確認したい方は以下に記事をまとめてあります。
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat38892627/index.html

注2)アップルとサムスンの特許権訴訟の詳細は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/23101-f108.html

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(24.9.1) ロドリゴ ネパール日誌 その2

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(カトマンドゥの市内。狭い通りに人と乗り物がひしめいている

 この日(8月20日)はタイのバンコックからネパールの首都カトマンドゥに入りました。時間にして約3時間の旅でしたが、ジャポンとの時差は3時間15分でだんだんと夜が遅くなっていく感じでした。
しかしこの程度の時差は身体には負担にならないようでございました。

 カトマンドゥ国際空港は近代的な建物に改修されておりましたが、かつてはジャポンのJRにあった田舎の駅舎の感じだったとクナーカ大主教様が説明してくださいました(ほぼ40年ほど前にクナーカ様はネパールに探検旅行されておられます)。
20年ほど前までこの飛行場は魔の飛行場と呼ばれ、気流が難しくかつレーダーがなかったため旅客機が次々と墜落しておりました。
困ったネパール政府はジャポン政府に対しレーダー網の整備の要請があったそうでございます。

 その後、ジャポンの政府開発援助でレーダー網の整備飛行場の整備が行われ、今では通常の国際空港になりましたがバンコックシンガポール成田の飛行場に比較しますと、まだ一段も二段も遅れた感じがするのはやむないことだと思われました。

 こうして飛行場はそれなりの整備がされていたものの、飛行場からカトマンドゥの市内に通じる道路は未整備のままで、たった6kmの距離を行くのに40分程度かかると言う大混雑で、「これなら足で走ったほうが速そうだ」と言うのが旅行者全員の一致した意見でございました。

 飛行場を出てしばらくは広い道路なのでございますが、市内はまったくの中世の街並みで道路の幅は自動車がやっとのことで通れる程度でございます。
そこに人とオートバイと軽自動車と人力車が互いにひしめき合い、互いに警笛を鳴らして競争で道を奪い合うものですので、落ち落ち道を歩いているわけにはまいらないのでございます。

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人力車もさかんに警笛を鳴らす

 ロドリゴがジャポンで住んでいるおゆみ野は広い遊歩道がありそこには自動車は一切入れず(作業用の車は特別許可を得て入っております)、また通常の道でも自動車が警笛を鳴らすことはまずないのですが、ここカトマンドゥは自動車とバイクは常時警笛を鳴らし続けなければ動けないので実にやかましいほどの蝉噪でございます。

 この日一日はカトマンドゥで一泊することになっていたため、午後から市内見物に出かけたのですが、中世の街並みに現代が無理に押し込められたような街で、市内には人人が溢れかえっておりました。
カトマンドゥ公表70万人の街ですがとてもその程度の人口の街とは思われず、住民登録をしている人以外の出稼ぎ者で溢れかえっているムンムンするような街並みでございました。

 また意外にも孤児が道路に溢れていて、特に外国人が買い物をする店の前に陣取り、食べ物をねだっておりました。
前にはこんなことはなかったのだが」ネパールに何回か訪問しているクナーカ様の友人がしみじみと申しておりましたが、豊かになるにつれ貧富の差が出てきたのでございましょう。

注)ネパールには近代的な意味での職場が少なく田舎から溢れた農民が首都に集まり、そこでも食べていけない人は海外に職を求めて出稼ぎに出て行くような構造になっております。

 ネパールの人々のほとんどはヒンドゥー教徒多神教であり、シバ神などをあがめておりましたのでクナーカ大主教様は「邪教である」と大変ご不満のようでございましたが、私ロドリゴには何かユーモラスな神々に見えたのでございます。

 
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ダルバール広場。ここだけ車が入ってこない。もし旧市街全体が歩行者天国だったらこれほどすばらしい観光スポットはないのだが・・・・

 カトマンドゥの観光スポットの一つがダルバール広場でここに旧王宮ヒンドゥ寺院が立ち並びここだけが自動車やオートバイが入れないようにしてありましたので警笛で追い回されることはありませんでした。
しかしこの広場に入るには外国人には通行税が科せられ、中世の関所となんら変わりがないことに驚いたものでございます。

注)ジャポンでも戦国末期までは関所は通行税を取るための場所で、大名や寺社が勝手に通行税を取り立てたため、商取引に支障が出ておりました。

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ヒンドゥのシバ神。日本の仁王様

 ロドリゴにとってはこのカトマンドゥはあまりにやかましい街並みでしたので疲れが全身を覆うような感じで、はっきりいえば好きになれませんでした。
早くこの街を離れて秘境といわれるディリチョール村に行きたいものだ」そう心から思ったものでございます。

 こうしてネパールの布教の旅の二日目が過ぎたのでございます。

なお、ネパール日誌 その1は以下参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/24831.html

別件)中学生の数学と英語をボランティアで教えます。詳細は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/post-f027.html



 

 

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