« (24.8.16) 韓国のイ・ミョンバク大統領の大変身 俺は反日家だ!! | トップページ | (24.8.18) ロンドンオリンピックが終ればスペイン経済の後始末だ!! »

(24.8.17) ネパール経済について調べてみたけれど 講義はできるだろうか?

Cimg73951
(トシムネさん撮影

 普段ネパール経済について考えたことも調べたこともなかったが、この夏の後半にネパールの高校を訪問することになって、「ネパールと日本経済」について講義することになった。
懸命に資料を取り寄せて調べてみると以下のようなことが分かった。

 日本とネパールとの間の経済関係はほとんどないに等しく、ネパールにとっての最大の輸出・輸入先はインドで約65%前後を占めている(日本は1%)。
地理的にもネパールはインドに向かって開けており、信じられないことに仏陀の生誕地はネパール国内にある。宗教もインドと同じヒンドゥー教徒が圧倒的に多い。ネパールはインドの文化圏といえる。

 輸出品は繊維製品が圧倒的に多く、何か明治初期の日本のようだ。一方で輸入は石油商品と工業製品であり、貿易収支は常に赤字になっている。
この貿易収支の赤字をカバーしているのが出稼ぎ収入であり、また各国からの援助でまかなっている。

 ネパールは国内に十分な産業がないため若者は出稼ぎに出ざるをえず、最近は新規に35万人規模出稼ぎに出ていて、GDPに占める海外からの送金は約25%だ。
国内にあるのは農業繊維産業だけという構造だが、それでも4%程度のGDPの伸び率を示している。
最もGDPが伸びているのは海外送金が毎年10%程度の割合で増加していることが大きい。

 出稼ぎで国家経済をまかなっているのはフィリピンと似ているが、ネパールはフィリピンと異なり工場誘致の可能性が小さい。
その最大の理由は電力不足で国内には水力発電所があるものの、計画停電でかろうじて切り抜けている。

 火力発電所を持ってないためだが、反対にいえば環境に配慮したエコ国家とも言えそうだ。
こうした国では工業化よりも観光業の振興のほうが経済発展をしやすい
本来ならスイスのような観光立国になっても良さそうだが、長い間内戦で国軍とマオイストの間での戦闘が続いていたため観光客の誘致もままならなかった。

 また道路事情が極端に悪くインドとの幹線道路以外無きに等しい。
このインドとの幹線道路が止まると首都カトマンズに物資が運びこれなくなる。
迂回路もないのだからマオイストの指令でゼネストが始まれば、すぐにカトマンズは冷えあがると言う構造になっている。
だから政治の安定が何より大事だが日本と同様政治はまったく安定せず、最近国王が退位したものの憲法の制定もできていない(暫定憲法はある)。

 ほとんどが山岳地帯のため道路は山道で、隣村の町に行くのにも移動は航空路を頼らざる得ない。物資の輸送も地方ではヤクや人間だから、尾瀬のボッカとさして変わりがない。
私が今回行く高校のある場所も飛行場からは徒歩で15kmほど山越えをするという。
電気もガスもなく山小屋とさして変わりがないようなところだそうだ。

 一方ネパールにはエベレストをはじめとする世界の最高峰の山々が林立しおり、スイスのアルプスと同じだ。
かつては本格的な登山家しか訪れることがなかったが、最近はヒマラヤトレッキングがさかんになり、観光客も50万人を越して来た。
最も日本の外国人観光客は約900万人弱だからそれに比較するとまだ圧倒的に少ない。

 ホテル等の観光施設は首都のカトマンズ以外は整備されておらず、交通の便は極端に悪いのでなかなか観光客が増加しないが、しかし潜在的なポテンシャルは抜群だ。
もし一般道路が整備され、トレッキングロードも整備されれば、ネパールに観光客が押し寄せるだろう。
そうすればネパールの若者も海外に出稼ぎに出なくても済むようになり、自国の自然に誇りをもって生きていくことができるのではないだろうか。

 今回行く高校の生徒にはそうした国つくりをするのが最適だと話してみたいが、果たして納得してくれるだろうか。

なお、ネパールに行いくことになった経緯等は以下参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat49306274/index.html

|

« (24.8.16) 韓国のイ・ミョンバク大統領の大変身 俺は反日家だ!! | トップページ | (24.8.18) ロンドンオリンピックが終ればスペイン経済の後始末だ!! »

評論 世界経済 ネパール経済」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (24.8.16) 韓国のイ・ミョンバク大統領の大変身 俺は反日家だ!! | トップページ | (24.8.18) ロンドンオリンピックが終ればスペイン経済の後始末だ!! »