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(24.8.9) 悲しいほどのシャープの凋落 シャープは再生できるのだろうか?

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 私はシャープの電気製品が好きだ。テレビも電話機も、そしてしばらく前まではパソコンもシャープ製品だった。
シャープの製品は日本の他のメーカーの製品に比べると相対的に安価で品質は申し分なかった。
シャープが一番だなあ
そう長く思ってきたがそれは私が日本人だからで、世界市場ではシャープをはじめ日本の電気メーカーの製品は韓国と中国のメーカーに駆逐され、気がついたら市場は日本だけになってしまっていた。

 日本製品が海外で売れないのは価格競争力がまったくなくなったからだ。
リーマンショック前、120円台だったドルは80円以下となり、ユーロは160円台100円を割り込んでいる。
大雑把に言って4割円高になってアメリカとヨーロッパへの輸出価格が4割も跳ね上がった
また日本の最大のライバル韓国ウォンはこれも4~5割がた円高になっていて、世界ではサムスンとLG電子の電気製品は約日本の半値だ。
韓国製品と日本製品の品質はほとんど同じなのに価格が高いため、アメリカやヨーロッパの市場では日本製品が隅に追いやられ、新興国や後進国では日本製品そのものが存在しない。

 こうして日本の誇る輸出企業だったパナソニックソニーシャープも大赤字に転落したが、中でもシャープの凋落は痛々しい。
シャープは主要な工場が国内にあり、そこで生産されている液晶パネル太陽電池もまったく売れなくなって在庫が5000億規模に膨らんでいる。
在庫がはけてさえいれば資金繰りに窮することはないが、反対に在庫がますます積みあがりつつある。

 現在シャープの有利子負債は約1兆2500億円で、このうち在庫見合い資金が5000億と言うことになる。
借入金には当然返済があり、13年度にはCB(転換社債2000億CP(コマーシャルペーパー3600億の返済をしなければならない。
しかし現在シャープが手持ちしている現預金は2000億程度しかなく返済のめどがたっていない。

在庫製品が販売できなければ償還資金を工面できない。しかも在庫は反対に増加している。どうしたらいいんだ
シャープが選択した方策は台湾のホンハイ精密工業に支援を依頼することで、シャープ本体への出資金として669億円(10%相当、同じく堺工場への出資金660億円(47%相当の出資を求めた。

 当初はこれでシャープの経営問題は解決するかと思われたがそうは問屋が卸さなかった。
間の悪いことにシャープの収益は日追って悪化しており、12年4月から6月期の最終利益は1380億円の赤字に陥いり、通期でも2500億円の赤字になると予測されている。
株価は3月末時点の550円相当から急激に値下がりし、180円台約3分の1に値下がりした。
このためホンハイのシャープ本体への出資が当初契約株価を550円として来年3月待つまでに669億円を支払う)のまま実行されるめどが立たなくなった。

注)堺工場への出資は7月に実施されたがシャープ本体への出資はまだ実行されていない。

 時間が経てば経つほどシャープの株価は値下がりするので、ホンハイからの出資金は出資比率が一定だとすれば3分の1程度になってしまいそうだ。
どうしたらいいんだ。ホンハイの支援だけではもうどうにもならない。メイン行に資金繰りを依頼するしかないのではないか・・・・

 従来シャープはCBCPでの資金調達が主で銀行融資は2000億程度と少なかった。しかし自己資金調達ができなければ金融機関が最後の頼みだ。
みずほFG三菱UFJに泣きついたが、金融機関もタダでは融資に応じない。
人員削減や不採算工場の売却が融資の見返り条件です

 現在シャープは銀行主導での再建その場合は5000人規模の人員削減と工場の売却をしなければならない)か、ホンハイの出資金669億円をそのままにして持ち株比率を30%にあげる場合によっては経営権をホンハイに譲る)かどちらかの選択を迫られている。

 リーマンショック前までは順風漫歩だったシャープはその後の円高にまったく対応できず銀行の傘下に入るかホンハイの傘下に入るか選択を迫られるところまで追い込まれてしまった。
私の大好きなシャープは一体どうなるのだろうか?

注)なおホンハイとの提携契約の内容は以下の記事を参考にしてください。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-d869-1.html

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評論 日本の経済 シャープの経営問題」カテゴリの記事

コメント

液晶テレビ亀山と言われたのに。。。本当に日進月歩の時代ですよね。企業が立ち回りを迅速にしなければいけないのでしょうか。それにしても韓国勢の優勢 日本の電機メーカーは分野にて合併してゆくしかないのでしょうか?携帯の充電器しかりどれにでも対応でき世界中で使用出来る携帯電話に企業統一してほしいものです。

(山崎)企業が生き残る条件は最適な生産環境で生産することで、国籍をこだわらないことです。商品を世界中に売るのであれば無国籍が最適条件です。今後日本の輸出産業は生き残りをかけて海外に出て行きます。
日本の労働者も同じく生き残りをかけて世界に出て行かなければ収入を十分に得る修飾場所はなくなるでしょう。

投稿: みさき | 2012年8月 9日 (木) 09時19分

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