« (24.7,26) 極東ロシアが中国に侵食されている。 NHK 大地はだれのものか ロシアを耕す中国人 | トップページ | (24.7.28) ネパールの高校生に日本経済を講義することになった。がんばれ勉強だ!! »

(24.7.27) シリーズ 消費社会はどこへ 食品廃棄物は減らせるか 生産した食料の半分が捨てられている 

20120614_140836

 シリーズの4作目は2010年に製作されたドイツのドキュメンタリーで、「食品廃棄物は減らせるか」と言うテーマを扱っていた。とても生真面目なドイツ人らしいドキュメンタリーだ。

 最初にとりあげていたのは賞味期限で、これはメーカーが一定の品質を保障している期限で、食べたからといって食中毒にはならない期限である。
しかしスーパーやコンビニでは賞味期限(消費期限)が近づくとこうした食料品を廃棄処分にしており、その理由は「顧客が買わなくなるから」だという。

注)賞味期限(おいしく食べられる期限)と消費期限(これ以上経った食品で中毒を起こしてもメーカーの責任でない)は異なるが実際はほとんど同じ意味に使用されている。
なお消費期限問題については以下の記事に詳述してある

http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/20514.html

 
 私は近くのジャスコで食料品を購入しているが、今まで賞味期限(消費期限をチェックしたことはない。
食べてみておかしい味がすれば確かに賞味期限なのだろうが、特別に腐っていない限りは何でも食べてしまう。
しかし一般の先進国の人は違うらしい。
賞味期限が近づくと顧客が購入しないし、もし購入しても期限がきたら捨てるので私どもが捨てるほうが面倒がないのです」と番組に登場した店員が述べていた。

 食料は常に捨てられており、実際はこうしたスーパーやコンビニで捨てられる前に、農場でも大量に廃棄処分されるという。
レポートに出てきたドイツのジャガイモ農家では小さすぎるジャガイモと大きすぎるジャガイモは直ちに畑に捨てられていた。
小売店からの注文で大きさが決められており、それ以外のジャガイモは受け取ってくれないから」と農場主が寂しそうに述べていた。
こうして遺棄されるジャガイモは収穫量の半分に達し、それは掘り起こして霜に当てて発芽させないようにしなければならないのだそうだ。

注)近所の住民が捨てられたジャガイモをかごに拾って入れていた。農業主にとってジャガイモが少しでも役立つことは嬉しいので黙認している。

 フランス最大の卸売市場ランジスの事例も興味深かった。ここでは当日せりで落とされなかった野菜や魚介類はすべて廃棄処分されていた。
もちろんほとんどのものは食べれるので、この廃棄物をフード・バンク貧しい人に無料で食料を配る組織)のメンバーが回収していたが、ホンの一部の回収に留まりほとんどの食料品が廃棄されていた。

注)私は今まで卸売市場に出された食品はすべて競り落とされるものと思っていた。

 このフード・バンクのメンバーに出身がカメルーンの女性がいたが、「カメルーンでは世界中から輸送されてきたバナナの一房も買えない人がいるのに、ここではいとも簡単に捨ててしまう」と嘆いていた。

 国連食料農業機関の推計では収穫された農産物の約半分が何らかの形で廃棄されていると言う。
貧しく飢えている人々を救うのに十分すぎる量だが、実際はそうした貧しい人々の口に入ることなく処分場に廃棄されている。

 どうしたらいいのだろうか。
食料を無駄にしないいくつかの方法が紹介されていた。

① 廃棄物を計量してその情報を調理場にバックアップするアメリカの病院の事例。

② 冷蔵庫のようなしまいこんでしまう器具を使わずに、目に見える形で食料品を保存している韓国人のアーチストの事例。

③ 上記に記載したフード・バンクに食料を回収してもらうか、信念を持ってスーパーのゴミ箱をあさってそれを食料にする事例。

④ 廃棄されたパン(20%相当は廃棄される)を燃料に使って再びパンを焼く事例。

⑤ 食料品から出るバイオガスを使って発電をする事例


 この番組ではこうした事例を紹介していたが、いづれも「いまひとつだなあ。これでは食料の半分が廃棄されているのをカバーする訳にはいかないだろう」と言うのが番組を見ての印象だった。

 番組のまとめで、「消費者は賢く食べ、小売業者は責任を持って売り、行政は廃棄物に罰金を科せ」といっていたが、このうちでもっとも効果がありそうなのは罰金を科すことだろう。

 スーパーやコンビニや卸売業者に対して、一定の重さの食料品の廃棄物に罰金を科せば確かに廃棄物は減りそうだ。
家庭ごみについては千葉市で検討している有料化が有効だろう。

 ただこうした無駄のサイクルはわざわざこの市場経済で多くの人の生活を支えるために行っている無駄だから、実際に実施されると農家やメーカーは生産縮小に追い込まれることは確かだろう。

なお、この消費社会シリーズのNO1は以下参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/post-2667.html

 
 

|

« (24.7,26) 極東ロシアが中国に侵食されている。 NHK 大地はだれのものか ロシアを耕す中国人 | トップページ | (24.7.28) ネパールの高校生に日本経済を講義することになった。がんばれ勉強だ!! »

NHK BS世界のドキュメンタリー」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (24.7,26) 極東ロシアが中国に侵食されている。 NHK 大地はだれのものか ロシアを耕す中国人 | トップページ | (24.7.28) ネパールの高校生に日本経済を講義することになった。がんばれ勉強だ!! »