« (24.6.20) 四季の道の草刈開始 ついに長年の懸案だった草刈を始めた | トップページ | (24.6.22) ためしてガッテン  成人期へん平足に気をつけろ »

(24.6.21) 野村証券の悪いうわさが再び始まった。

19815_056

 ここにきて野村証券の株価(実際は野村HDの株価)が再びじりじりと値下がりを始め再び週刊誌で倒産説がで始めた。
昨年の12月野村証券危機説が出て「政府資金の投入もやむなし」などと言う憶測が飛びかっていた頃の250円に再び接近している。

注)野村證券のここ10年間の株価はピーク時は2500円程度だったのですでに10分の1に低下している。

 昨年12月の危機説は雑誌ファクタオリンパスの粉飾決済を報道した雑誌)が「野村証券の救済に資本注入の計画」と報じたことから始まり、経済評論家の副島(そえじま)隆彦氏株価低迷、リーマン買収による体力低下、欧州のCDSを大量に販売していること等を根拠にNRI(野村総研)や野村不動産の売却を野村HDが検討しており、野村証券の倒産も年明けごろと報じたことに始まる。

 野村証券はこの副島氏の評論に激怒し「評論家と名乗る人物がネット上で断定的に当社の破綻について語っているようですが、根拠のない憶測であり、現在法的対応を検討している」とtwitterで反論した。
実際それから半年あまりたっても野村証券は健在なのだから、年明け倒産については確かにデマ情報だったことになる。

 しかし野村証券の経営が順調かと言うとかなりの低空飛行であり、税引き前利益が四半期決算で赤字になったり黒字になったりして回復のめどが立っていない。
特に問題なのが海外部門で、08年9月に倒産したリーマン・ブラザーズのヨーロッパ・アジア部門を買収したが7四半期連続の赤字が続いている。

注)野村証券の最近の業績は以下の通りで表面的には特に問題はない。
    2010年 売上 6133億円  経常利益 862億円
  2011年 売上 5803億円  経常利益 571億円
ただし、野村グループ全体(野村HD)では明らかに収益が減少している。
当期利益 2011年 115億、2010年 286億、 2009年 678億


 リーマンのヨーロッパ部門はサブプライムローンをたっぷり含んだディリバティブ商品をEU各国の金融機関や投資家に売りまくっていたのだから、今はまったく商売にならないのは当然だ。
一部にM&Aで成果が上がっているが、ディリバティブこそが収益源だったのでその程度では黒字にならない。

注)リーマンの買収については、「リーマン・ブラザーズの買収は失敗だった」を参照。

 また国内の株式売買手数料は個人客はネット証券を利用するので過去のような収益を上げることはできなくなっている。
仕方なく営業の中心を投資信託や社債の引受に移したが、社債の引受ではインサイダー取引の温床になってしまい金融庁から業務改善命令を出される直前になっている。

注)野村証券のインサイダー取引については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/24610-87f1.html

 海外も駄目、国内も駄目、かろうじて自己ディールで収益を上げて何とか収支の帯を結んでいるのが実態だ。
格付けはほとんどスペイン並みになってしまい、市場からの資金調達に支障をきたしている。

 したがって、こうした状況下では合理化は避けて通れず、NRI(野村総研)や野村不動産の売却がささやかれるのはいたし方ない。
野村証券の買収先として常に名前が挙がるのが三菱東京UFJで、確かに野村を救済できる国内の金融機関としては三菱東京三井住友ぐらいしかないだろう。

 バブル全盛時代、野村証券の収益は大手金融機関の収益を上回り、証券の時代がやってきたと誰もが思ったものだ。
しかし日本経済の失われた20年とまったく歩調を合わせて野村証券も沈んでしまった。
乾坤一擲のつもりでリーマンを買収してみたが、リーマンのディリバティブモデルはヨーロッパでは崩壊しており、野村HDはただ単に高い買い物をしただけに終っている。

 野村証券はどうなるのだろうか。副島氏が言うようにすぐに倒産はしないものの、だからと言って浮揚する条件はまったくない。
日本もヨーロッパも経済状況は最悪で、アジアですら急ブレーキがかかり始めた。
今回の悪いうわさは週刊誌主導だが、JALがそうであったように悪いうわさが出ては消えながら、野村は最終的には大改革をしなければならない状況に追い込まれるのだろう。

なお、野村証券に関する記事は以下に纏めて入っております。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat49538693/index.html

 

|

« (24.6.20) 四季の道の草刈開始 ついに長年の懸案だった草刈を始めた | トップページ | (24.6.22) ためしてガッテン  成人期へん平足に気をつけろ »

評論 日本の経済 野村証券」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (24.6.20) 四季の道の草刈開始 ついに長年の懸案だった草刈を始めた | トップページ | (24.6.22) ためしてガッテン  成人期へん平足に気をつけろ »