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(24.6.23) 国連の虚しい会議 リオ+20 グリーン経済の試み

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 国連の会議はいつも虚しさを漂わせるものだが、今回のブラジルのリオデジャネイロで開催された「リオ+20」(リオトゥエンティー)もそうした会議だった。
リオに約120カ国の首相や閣僚を集めたものの、集まっただけで何も決まらずに閉会したからだ。

 「リオ+20」とは不思議な命名の会議だが、1992年にここリオで開催された最初の地球サミットから20年後の記念すべき会議と言う意味だ。
地球サミットは地球の環境保護が主要テーマになった初めての国連の会議であり、運動の中心はヨーロッパだった。
地球温暖化対策生物多様性の維持と言ったコンセプトはすべてヨーロッパ主導で進めてきた運動で、今回の会議の主要テーマであるグリーン経済もヨーロッパ産のコンセプトである。

 地球の環境維持についてヨーロッパ、分けてもドイツやフランスが熱心なのは環境保護に熱心な国柄もあるが、本当の理由はこれがヨーロッパの復権につながると判断しているからだ。

 たとえば地球温暖化対策では京都議定書が締結され目標が未達成の国は達成した国にペナルティーを払う仕組みが採択された。
もっとも最初から未達が予想されたアメリカと中国そしてインドがこの議定書から抜け結果的にペナルティーを支払うのは日本(とカナダ)になったのは、日本はヨーロッパの復権の意図を理解していなかったからだ。
ヨーロッパは不満だったろうが、それでも日本から資金をふんだくることができたのだからまずまずの成果だ。

 グリーン経済も同じ思想の延長線上にあって、グリーン経済を未達成の国から達成した国にペナルティーを支払わせることを目的にしている。
さっそく中国の温家宝首相が異議を唱え、考え方は承認するが義務は負わないと表明した。
先進国だけで勝手にやれ。ペナルティーは払わないぞ」と言う意味だ。

 グリーン経済とは、環境対策に配慮した持続可能な経済を目指すと言うもので、今回のグリーン経済では特に「自然に負荷をかけない農業の推進」が強調された。
なぜ農業かというと、1992年から20年経ち、人口が55億人から70億人27%も増えたこと、その間食料は47%も増えているのに、食料がいきわたっているのは裕福な国だけで人口の4分の1は一日200円以下で暮らしているからだと言う。

人口増加より食糧増産のほうが大きいならば分配の問題だろう」と私などは思ってしまうが、この食糧増産方式が自然破壊と二酸化炭素の増大をもたらせているので、農業の開発方式をグリーン方式に改めなければならないと言う。
略奪農法ではなくて自然再生農法が必要だと言うことのようだ。
そして自然再生農法ならば後進国でもできるというのがこのコンセプトのミソだ。

 ワールド・ウェーブ・トゥナイトではその一例としてブラジルで行われている多品種栽培方式を紹介していた。
1970年代まではモノカルチャの農業だったが、土地がやせて病気が蔓延したことからブラジルのトメアス地方ではコショウカカオアサイーを植えて人口の森を作っていた。

 こうすると自然が再生し、地味が肥えて、さらに多くの作物を栽培しているので価格変動にも強いのだと言う。
もっともこれはブラジル全土で広まっている農法ではなく実験的農法のようだった。

 今回の「リオ+20」はいつものように失敗で、国連主導の会議の限界を露呈している。いくら120カ国の首脳を集めても先進国、新興国、途上国の溝は埋まらない。
それにこの会議を主導してきたヨーロッパは経済危機でグリーン経済なんていっている余裕がなくなってきた。
ドイツのメルケル首相が会議に出席しなかったのがそれを象徴的にあらわしている。

 結論はいつものようにヨーロッパがしたいなら自分のところだけですれば良いということになった。。
日本もヨーロッパの尻馬に乗ると京都議定書の場合と同様、日本だけがヨーロッパから金をせびられるので、(学習効果があったと見えて)まるで積極性がなかった。
こうして「リオ+20」はまったく熱気のうせた空虚感だけが漂った会議となった。

なお地球温暖化対策の茶番劇については以下の記事を参照してください。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/23121-cop17-9ea.html

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