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(24.6.7) 中間層の崩壊とオバマ大統領の苦戦 11月の大統領選挙に勝てるか

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 オバマ大統領が再選に向けて大苦戦を強いられている。最新の世論調査ではオバマ氏支持が47%、ロムニー氏支持が45%だが、心配の種は時間が経つにつれてオバマ支持層が少なくなってくることだ。
かつてあったオバマ支持率は70%から40%に激減している。

 アメリカ国民がオバマ大統領を見捨てだしたのはいくらたっても経済が上向かず失業率は8%台を維持し、年収2万ドル160万円程)以下の低所得層が増大し、今では6人に1人がこの低所得層だからだ。
アメリカは世界で一番裕福な国ではないのか。それなのに俺はテント暮らしで食料は慈善団体の寄付に頼よっている。俺は大学院卒だぞ」怨嗟の声が満ち満ちている。

注)日本では年収200万円以下を貧困層としているが日本でもこうした階層が増えている。

 だがいわゆる中間層が減少しているのは先進国共通の現象で、アメリカだけでなくヨーロッパでも発生しており、そして日本ではこれから大々的に発生する。
一般に中間層とは定職を持っていて、家と自動車があり子供に十分な教育を授けることができる階層で、その国の屋台骨を支えている人々のことを言う。

 こうした中間層はアメリカではGMのような大工場の労働者公務員教員階層を言うのだが、アメリカでもヨーロッパでもこの工場労働者がいなくなってしまった。
工場が先進国から消えているためで、そうした工場は中国やインドやブラジルや東南アジアに続々と建設されていて、こうした新興国の経済の牽引役になっている。

 アメリカではGMやクライスラーが倒産したときに、オバマ大統領は自身の最大の支持母体が喪失することを恐れて謀略ともいえる手段でトヨタを陥れた。無理やり濡れ衣を着せ、アメリカでトヨタ車が減少した分だけGMの車が売れる状況を作りGMを再建した。
トヨタこそいい迷惑でおかげで世界最大の販売量を誇っていた超優良企業が世界第3位の並みの企業にまで転落させられてしまった。
しかしオバマ大統領としてはGMがつぶれて労働者がいなくなれば、そもそも再選などおぼつかないので、こうしたダーティーな手段も戦略の内なのだ。

注)トヨタ車追い落としのダーティーな手段は以下参照。
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat38892627/index.html


 アメリカでは中間層の喪失を富裕層の拡大で補ってきた経緯がある。
医者や会計士や弁護士や為替や金融のディーラーやfacebookのようなIT産業の成功者やスポーツマンが富裕層を形成していて、こうした人々の所得はますます拡大している。
富裕層は人口の約5%程度だが、富の約60%を占有してしまった
アメリカ人は努力すればこうしたリッチになれる」と言うのが共和党の主張だが、実際に起こっている現象は中間層が崩壊して貧困層になだれをうって落ちていることだ。

 日本においてももう少し経つとこの現象が明確になるだろう。長い間日本では輸出産業が中間層の雇用を守ってきた。
シャープパナソニックソニートヨタニッサン日立という企業群だが、今こうした輸出産業が日本から消えようとしている。
アメリカでは消えた中間層のGDPを超リッチな一部の人の所得で支えているが、日本では医者を除けば最初から超リッチなどいないので、GDPそのものが減少するだろう。

 オバマ大統領にすれば大ピンチだ。今はFRBのバーナンキ議長の尻をたたいて超緩和策をとり続けているが、これで景気が上向くとしても裕福になるのは超リッチ階級だけだ。
しかも間の悪いことにヨーロッパには激震が走り、中国もインドもブラジルも経済が失速し始めた。
このため何とか好調を保っていたアメリカ経済にも黄色信号がともってきた。

注)金融の超緩和策で資金を利用するのはヘッジファンドぐらいしかないので、所得が増えるのはそうしたディーラー階層だけ。

 オバマ大統領の再選は可能だろうか。現状ではとても可能だという状況でなく、このまま推移すれば落選は確実だろう。
オバマ大統領の次の一手はなんだろうか。罪もないトヨタを血祭りにあげてGMの救済をしたが、二匹目のドジョウを狙うのだろうか。

 本命は為替管理をしている中国だが、為替の自由化ができれば中国元はかつて日本が360円から80円まで円高になったように元高にすることで中国の輸出産業を崩壊させることができる。
それともアップルと特許紛争を繰り返しているサムスンを米国市場から締め出して米国のIT産業を守りきることだろうか。

 オバマ大統領の再選戦略がとても気になる段階になってきた。

注)今回は日本は狙われないと思う。そもそもサムスンのようなターゲットにする会社がないし、狙っても何も出てこない。

なお、アップルとサムスンの特許紛争の経緯は以下参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/23101-f108.html

 

 

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