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(24.4.28) 小沢一郎氏の無罪と小沢包囲網 ライオンは檻に入れろ

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 小沢一郎元民主党代表政治資金規正法違反を問われていた事件で地裁無罪判決を出した。
私は22年10月9日に「小沢元代表に対する検察審査会の強制起訴は無理筋 」(リンクが張っております)と言う記事を書いて、小沢元代表が無罪になることを確信していたから判決そのものには驚かない。
しかし裁判長が「限りなく黒に近いが証拠がないので無罪だ」と言う趣旨の判決を下したのには笑ってしまった。

 もともと政治資金規正法ざる法で、政治家本人を逮捕するには秘書との共謀の事実を立証しなければならない。
公職選挙法では選挙関係責任者(第一秘書等)が逮捕されると政治家も逮捕される連座制をとっているが、政治資金規正法はこの連座制をとっていない
だから「共謀などない。知らなかった」と言えば明白な証拠がない限り政治家本人を有罪にすることは出来ない。
実際は明確な証拠など望むべくもないから政治資金規正法で政治家を有罪にすることなど出来ないのだ(鳩山元首相も親からの資金援助を得ており、それを政治資金収支報告書に記載しなかったが起訴されなかった)。

 小沢氏は今回一貫して「知らなかった」と主張しており、一方検事側は秘書の石川知裕氏の供述調書を唯一の証拠としてあげていたが、供述調書は検事のでっち上げであることがほとんどであり、今回もでっち上げの事実が判明した。
したがって唯一の証拠がでたらめなのだから、どう裁判を行っても小沢氏を有罪にすることは不可能なのだ。
日本では証拠なく人を裁くことは出来ない。

 では一体なぜ無罪になることが分かっている小沢氏約1年半にわたって裁判に釘付けにさせたのだろうか。
小沢氏は「私の政治家としての抹殺が目的だ」と主張しているが、私もそう思っている。

 小沢氏はまれに見る豪腕と選挙の強さを発揮するが、その政治姿勢は反米親中であり、また選挙のためには消費税増税に反対して「国家財政より選挙」といういたってご都合主義のポピュリズムの政策をとることが多い。

 小沢氏は民主党が選挙で大勝した09年12月、小沢チルドレン143名の国会議員を引き連れて中国の胡錦濤国家主席詣でをしてアメリカの心を逆なでした。
このためオバマ政権は小沢氏の息のかかった鳩山、菅両首相と首脳会談を開催することをしなかった(野田首相と首脳会談を開くのは野田氏が明確に反小沢の姿勢をとっているため)。

 また小沢氏は野田政権が推し進めている消費税増税には一貫して反対しており、おりあらば小沢チルドレンを使って野田政権を引き摺り下ろそうと画策している。

 そのため小沢氏はアメリカと野田現政権と自民党アメリカ派からにらまれており、水面下でこの反小沢連合が結成されている。
政治資金規正法で小沢氏を訴追することは検察は無理であることは分かっていたが、反小沢連合の水面下の圧力を受けて検察は検察審査会を誘導した。

 まず検察審査会を開かせ、ずぶの素人を集めた検察審査員を、でっち上げの検事調書でだました
秘書が共謀をみとめている
これで検察審査会は強制起訴が妥当と判断した。
反小沢連合の目的は強制起訴にしてその間小沢氏の政治活動を止めるのが目的だから、もちろん無罪であってかまわない。
おかげで野田政権消費税増税法案を何とか国会に提出するめどまでは立った。

 だがしかし今回地裁で無罪になったので今後の民主党の対応が難しい。
腰ぎんちゃくの輿石幹事長は小沢氏の党員資格を回復すると語ったが、一方反小沢氏の前原政調会長は判決が確定するまでは党員資格を回復しないと表明している。

 水面下では検察側が上告するかどうかで綱引きが行われている。野田政権としては上告してライオンを檻に入れておきたいが、証拠なくこのまま裁判を続けるのはかなり難しそうだ。
野田総理の腹一つだろう。

注)私はアメリカとの関連を考えると上告して小沢氏を檻に入れておく方法をとると思っているが、民主党内小沢派の巻き返しもあって情勢は混沌としている。

なお小沢一郎氏にかかる裁判については以下にまとめてあります。
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/22109-e16d.html

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