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(24.4.8) インドネシアの挑戦的試み 地熱発電

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 インドネシアで非常に挑戦的な地熱発電の取り組みが行われている。
昨日(5日)のワールド・ウェーブ・トゥナイトの特集で紹介されていたのだが、インドネシアの電力事情は非常に逼迫して、これを地熱発電で解消しようとの試みだ。

 インドネシアの経済成長は年率6%程度で中国よりは低いがなかなのもので、首都ジャカルタは今建設ラッシュだ。
かつてといっても15年ぐらい前だが、シンガポールに出張したときに現地の駐在員に「帰りはジャカルタに寄ってみようか」と相談したところ、「山崎さん、あそこは泥棒の巣でおちおち街も歩けないのだから止めなさい」と忠告されたのを思い出したが、それが嘘のような発展振りだ。

 このインドネシアにとっての発展のアキレス腱は電力である。元々インドネシアは石油産出国で日産160万トン程度サウジアラビアの10分の1程度)の産出だが、近年石油資源の枯渇がはなはだしい。
かつては石油輸出国だったのに07年ごろから輸入国に陥っている。
しかもインドネシア政府にとって頭が痛いのは、かつての石油王国の時代の名残でガソリン価格や灯油価格を補助金で安価に抑えてきたのが裏目に出ていることだ。
昨今の原油価格の値上がりにより政府の補助金がうなぎのぼりに増大している。

 政府としてはガソリンや灯油価格を市場価格にしたいものの、インドネシアでは灯油で炊事を行っている家庭が多く、灯油価格の値上げはすぐさま社会問題になってしまう。
どうしたらいいんだ、石油は先細りだし生活向上に伴うエネルギー需要は増大の一方だ。ここは地熱発電に将来をかけるより仕方がないのではなかろうか・・・」政府が大決断を行った。

 インドネシアには活火山150箇所もある世界最大の火山国だ(日本は110箇所)。
この地熱を利用した地熱発電所を建設できれば原発27基分程度の電力供給が可能となると試算した(単純計算では日本は原発20基程度の電力になる)。

 しかしインドネシア政府には地熱発電所を建設する資金も技術もない。そこで外資を導入して地熱発電所の建設を後押しすることにした。
一般に地熱発電所が建設できる場所は国立公園になっていて開発が制限されている。
このため地熱発電所に限っては国立公園内の建設を認め、さらに発電された電力は石炭発電所の電力の30%UPの価格で買い取り、しかも30年間の買取保証までつけることにした。
この措置により世界の地熱発電業界は色めき立った。日本からは住友商事約1200億円のプロジェクトに参加している。

 インドネシアの試みはとても示唆的だ。日本には54基の原発があるが、ほとんどの原発が活動中止に追い込まれていて今後再開のめどが立たない。
現在はかつて使用していた火力発電所を再稼動させ電力供給を行っているものの、いつ原油やLNGが高騰するか分からない。

注)野田内閣は関西電力大飯原発の再開に向けて安全基準を設定したが、地元の自治体は大反対をしている。
再開できても小さなトラブルが発生するたびに運用を中止せざる得ないから(
実際は小さなトラブルは常時起こる)実質的に原発の運用は不可能になっている。原発の時代は終ったのだ。

 日本も火山王国だ。
日本の安全保障のためにもこのインドネシアの地熱発電の試みを参考に火山国日本の自前のエネルギー確保に走るべきではなかろうか。
そう思えてならなかった。

なおインドネシア経済の発展状況については以下参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/nhk4-6a92.html

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