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(24.3.30) 閉鎖社会日本の現実  外国人介護福祉士の試験結果

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(ブログ「ちば公園のベンチから」に掲載されている利根川から見た朝日。このブログでは毎日のように利根川の朝日の写真を掲載しています

 日本はやはり閉鎖社会ではなかろうかとしみじみ思ってしまった。
1月に実施された介護福祉士検定試験の結果が発表されたのだが、EPA(経済連携協定)で受け入れたインドネシア人94名のうち合格者は35名で、他に1名のフィリッピン人の合格者がいたため外国人の合格率は37.9%だと言う。

 日本人を含めた全体の合格率は63.9%だと言うからインドネシア人にとって合格するのは並大抵のことではなさそうだ。
インドネシア人の介護福祉士候補者は4年間日本で介護の現場にいられるのだが、3年間の実務経験が受験条件だから実際に試験を受けられるのは4年目の1回だけになる(ただし特例として不合格者でもある一定の成績をとればもう一年間試験を受けられる。なお合格すればそのまま日本で仕事ができるが不合格になるとインドネシアに帰らねばならない)。

 37.9%と言う合格率は看護師試験の外国人合格率10%に比較すればはるかに高いが、厚生労働省の本音は外国人労働者の排除にある。
なぜそれが分かるかと言うと厚生労働省は試験において外国人に一切配慮をしないからだ。

 インドネシア人が日本語を覚えるのも大変なのに、ましてや一般の日本人でさえ読むこともできないような言葉を平気で試験問題に出す。
たとえば「嚥下という言葉が試験問題に出ているが、私はこの言葉を読むことも内容も知らない。
私のように大学を出て金融機関で40年近く勤務し、誰が見ても日本人そのものの私が知らないことを、日本語がまともに理解できないインドネシア人が知っているほうがおかしい(ただし来年からはすべての漢字にひらがながふられる)。

 厚生労働省としては介護福祉士専門職だから当然こうした漢字を外国人も知るべきだと思っているようだが、それなら厚生年金基金689人も天下っている厚生労働省と旧社会保険庁の資金運用担当者にインドネシア人と同様の試験を課したのか聞いてみたいものだ。

 基金の運用担当者は専門職である。
運用担当者として天下る以上は、金融機関での3年間の実習とディリバティブを含む運用関連知識の試験を受けるべきだ(特にディリバティブの契約書は英語だから英語で出題する。専門職だから当然だ)。
そうでなければAIJにころりとだまされ、厚生年金の特例運用部分が食いつぶされてしまうし、実際そうなっている。

 厚生労働省のダブルスタンダードはひどいものだが、さらにひどいと思われるのは介護報酬の支払い基準である。
介護対象者3名に介護者1名を配置するのが基準で、この介護者に対し厚生労働省は介護料を支払っている。
この場合の介護者は日本人であれば介護福祉士の資格を持ってなくともかまわないが、外国人の介護福祉士候補者はカウント対象外になっている。

 日本人なら誰でも介護者と認定するのに外国人の場合は国家試験を通らないと一人前に扱わない。
しかし日本にやってくるインドネシアの研修生は本国で介護士の認定を受けた人ばかりで、日本のど素人よりはるかに仕事ができる。
しかし実態はそうでも受け入れ施設では厚生労働省から介護料が支払われないので自腹を切って雇わなくてはならない。

 このため外国人研修生を受け入れる介護施設は毎年のように減少し、それに伴ってインドネシアやフィリピンから日本にやってくる外国人研修生も減ってきて、そのうちにゼロになりそうだ。
だがこれこそが厚生労働省の目的だから、試験にはできるだけ難しい漢字を出すし、介護料は一切支払わない(最近や夜勤だけは支払うようになった)。

注)研修生の推移 08年 104名、09年 406名、10年 159名、11年 119名。

 なぜ厚生労働省がサボタージュとも言えるような研修生に対するひどい仕打ちをするのかというと、このEPA締結に伴う研修生の受け入れは経済産業省と外務省が主導しているからだ。
経済産業省としては国内産業の空洞化を防ぐ目的で日本製品の輸出先で高関税をかけられないようにしたいし、そのためには国内産業を開放して相手国の要望を聞き入れなくてはならない

 日本において閉ざされた産業部門としてはこの医療・介護部門農業部門しかない。
特に医療現場は四六時中人手不足だ。だから外国人研修生を受け入れると現場では大助かりだが、厚生労働省としては天下り先のようなメリットはまったくない。
何しろ相手は海外で厚生労働省は海外に利権を持っていない。
経済産業省や外務省の得点だけになる外国人研修生など受け入れるな。ポーズだけして最後はゼロになるような制度をつくれ。制度の所管はわが省だ」と言うことだ。

 日本は省あって国家がない。輸出産業亡き後の戦略的な産業は老人が世界で最高速度に増えている医療・看護の分野しかない。
しかしここは厚生労働省の所管で、厚生年金基金のような天下り先がない限り外国人研修生を受け入れるメリットはない。
だから国家試験と制度の両面から外国人労働者を締め出すのが厚生労働省の戦略になっている。
嘆かわしいことだ。

なお、経済成長と医療部門の関係の記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat48360072/index.html


別件 )
先日おゆみ野クリーンクラブのカンパを依頼しましたが、そっさく何人かの方が応じてくださり心から感謝いたします。花見までには塗装を終了させておきます。

なお、依頼文は今月いっぱい下記に継続して掲載いたします。


従来おゆみ野四季の道の清掃関係や塗装関係費は自費で調達してきましたが、生活費がかさみ思うに任せなくなってきております。
おゆみ野在住者で、かつ四季の道を日常的に利用されている方で、四季の道を世界でもっとも美しい道にする活動に賛同される方に、ペンキ代のカンパをお願いいたします。


① カンパは一人3000円(ペンキ1.8L 一缶の値段)をお願いできないでしょうか。年間のペンキは約20缶程度です。

② カンパの件数、金額は毎月1回このブログで報告します。また決算報告は年1回行います。

③ 賛同していただける方は以下の口座に送金いただければ幸いです。なお送金していただいた場合は同時にこのブログのメール機能を使ってその旨連絡いただけると幸いです。


・千葉銀行 鎌取支店(092)
・おゆみ野クリーンクラブ 普通預金口座(3743511)

 



 

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コメント

外国人看護師には、全く同情できません。マスコミの報道がおかしいです。

まず、看護師試験は簡単です。日本人は90パーセント受かります。

なら、外国人はどうだと言うと、ここみて下さい。
http://zhidao.baidu.com/question/323694490.html
中国人が書いています。日本語1級持っているなら、数ヶ月の勉強で受かるそうです。恐らく、この人は中国で看護師のようです。看護師の知識は同じだと言っています。

試験対策で数ヶ月って国家試験としたら短いですね。外国人だから、日本語の看護関係の言葉と、自国と違う試験問題に慣れるために、数カ月必要なのでしょう。ならそれは、試験対策というか日本対策ですかね。

ちなみに日本語1級も簡単です。中国人でできる人は1年で受かります。2年で大抵受かります。英検1級は難しいですが日本語1級は簡単です。理由は難しすぎると留学生が大学入れなず、留学生が減って日本の大学が困るからです。

となると、看護師試験も簡単、日本語1級も簡単。なら、フィリピン人やインドネシア人は何やってるのでしょうか。彼らも正規の看護師ですよね。なら問題は日本語だけですよね。それも日本語のレッスンを日本の補助で受けて、毎日日本語の生活環境で過ごしているのです。

立場を変えてみましょう。日本人がアメリカで看護師になりたいと言う例で。

日本人の正規の看護師で、全く英語ができない人を考えましょう。この人がアメリカ政府の補助をもらい英語の勉強をさせてもらいます。そして看護師として働きます。3年後英語が難しいとして試験に落ちます。

さて、この日本人以外にも、メキシコ人中国人などの看護師がアメリカで働きたいです。彼らは英語を自分で英語を勉強して試験を受けます。彼らからすると、上の日本人は不公平そのものです。甘やかされているようにも見えます。

でも、何故かこの日本人への同情が多く集まります。メディアは英語が難しすぎると言い立てます。変です。

フィリピン人の大臣が、フィリピン人は英語ができるから、日本で看護師として働けるべきだと以前言いました。なんと傲慢でしょうか。私はフィリピン人が講師の英語レッスンをネットで受けています。フィリピン人にこのように考える人は多いです。非常に残念ですが事実です。

どうでしょうか。外国人看護師必要なら、中国で試験やればいいのでは無いでしょうか。日本でやるのと同じ試験です。中国人が大勢自分で勉強して受けるでしょう。フィリピン人にお金を補助して日本語教える必要無いです。

投稿: KING | 2012年3月30日 (金) 13時01分

昨日コメントしたKINGといいます。
昨日は急いで書いたので、初めて書いたのに挨拶すらしていませんでした。

はじめまして、ここ数ヶ月読ませていただいています。
外国人看護師についてコメントさせて頂きましたが、書いたとおりに私の意見は反対です。

もうひとつ、この問題は閉鎖社会とか言うべきでしょうか。そう言って嘆くべきでしょうか。そうは思いません。日本は日本人のためのものです。外国から安い労働力を入れないのは、日本のためになります。20年ほど前の論調は、日本は安い労働力に頼らずロボットによっているとして自賛していました。また、安い労働力があることによる、社会の隔絶、都市のスラム化から逃れていると言うのも有りました。

いつの間にか、外国から安い労働力を入れる事に反対するのが、社会が閉鎖的だとの論調が出てきています。おかしいと思います。陰謀論とかは嫌いですが、誰か安い労働力で得する人が世論を導こうとしているようにも思えます。原発も安全だと世論作りがされていましたよね。

看護師問題では、非常に世論操作を感じます。簡単な試験を難しいといい。なんとかして彼らを日本に残そうとする勢力があるのでは。

ネット上に英語スクールがたくさんあります。フィリピン人講師のです。私も何年もやっています。ちなみに中国語もやっています。フィリピン人は、英語できるから世界で受け入れられると思っています。傲慢です。フィリピン人講師に日本に留学したらと言うと、彼らは日本語難しい、英語で働きたいと言います。中国人に言うと、そんな意見は言いません。素直に日本に留学したいと言います。

語学とは、人間間の交流のために習うものです。彼らはその講師です。でも、フィリピン人にとって交流とは英語での交流です。現地語での交流では無いです。そんなのが語学講師をやっているのは、本当はおかしいですが、そういうのも知ることができる点で、ネットスクールは面白いです。

投稿: KING | 2012年3月31日 (土) 13時12分

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