« (24.3.5) コズミックフロント 太陽系の歩き方 惑星の王 木星 | トップページ | (24.3.7) ECBによる金融の超緩和と原油価格等の上昇 »

(24.3.6) 中国の軍拡と恫喝外交 軍事費大増強は何を意味するか

Dsc01417

 中国の国防費の増額が止め処もなく進んでいる。
中国は毎年軍事予算を二桁の伸びで増額しており、それについて中国は「我々は他国の脅威にならない。中国の国防費の割合は1.28%でこれはアメリカやイギリスの比率より低い」と再三にわたり表明している。
しかしこの言葉を真に受けるような周辺国家はない。

 かつてヒットラーも「ドイツ国防軍の軍拡は自衛のものだ」といっていたし、中国が特に台湾の奪還を狙っていることは周知の事実だ。
日米の軍事担当者が懸念しているのは各国が軍事費の削減にまい進しているとき、一人中国が(正確に言うとインドも)なぜ軍拡に励むかと言うことだ。

 実はこの「なぜ」という疑問は愚問で、軍拡は中国の覇権を確立するためであることは当たり前のことだ。
台湾の奪回、日本との間の尖閣諸島問題、フィリピンやベトナムから南沙諸島や西沙諸島を奪い取ること、そしてチベットやウイグルの独立運動の弾圧に文句を言わせないためである。
悔しかったら軍事力で対抗してみろ

 軍事力についての日本人の最大の誤解は、軍事力は戦争の道具だと思っていることだが、これは真実の一面でしかなく軍事力は多くの場合脅しの道具である。
これは当たり前のことでもし本気になって戦争を始めて、いままで「わが国軍は無敵である」なんていってたのにぼろ負けになれば、それまでの権威も権力も一瞬に失うからだ
実際に太平洋戦争での日本陸軍と・海軍はアメリカの敵でなかったことがばれてそれまで築き上げてきた権力構造を失った(陸士や海軍兵学校を出て延々と努力した結果が無に帰した)。

 米軍のイラクやアフガニスタンの派遣でも米軍の国防総省は軍事介入に常に躊躇する。反対に威勢がいいのは政治家で、イラクはブッシュの戦争だったし、アフガンはオバマの戦争になっている。
軍人が戦争好きだというのも誤解で、本当に戦争になれば自分たちが命をかけることになるので、そうならないように軍人は戦争を避けるのだ。

注)正確に言えば勝てる戦争だけをしようとし、勝敗が分からない戦争を避ける。

 これは動物を見ていても分かることで、多くの大型動物はすぐに取っ組み合いの喧嘩をしない。まず大きさを比べてみて体力差が歴然としている場合は小さいほうが戦いを避ける。
大きさがあまり変わらない場合でも互いに咆えあって迫力のないほうはその場を去る。
問題はどう見ても体力も気力もイーブンな場合で、この場合はガチンコの戦いになり、どちらか一方が傷つくまで戦いは終わらない。
戦争とはこのガチンコ勝負のことで、多くの場合はその前に妥協が図られる。

注)大相撲で八百長が絶えないのは、本気になって戦うとすぐに怪我をして相撲人生を終わってしまうからだ。八百長をしなかった貴乃花が身体をいためて引退したのがその例だ。

 軍事力とは動物の大きさ比べと同じで、やくざがするように「なら一発やるか」とすごむための道具だし、遠山の金さんならさくら吹雪の刺青と同じだ。
だから中国の軍拡は戦争目的ではなく恫喝目的であり他国に恐怖感を与えて中国の領土拡大に文句を言わせない道具なのだ。

 さらに中国の軍事費が問題になるのは、毎年二桁の伸びをしていることだけでなく、実際は隠された軍事費があるためである。
人民軍はアメリカならばNASACIAIT産業がおこなっている、宇宙開発や中国版GPSの開発や、サイバー攻撃を一手に引き受けている。

注)中国から言わせるとアメリカが分担してしている技術開発をたまたま人民軍がしているだけで、これは軍事費ではないと言うことになる。

 確かに日本のように宇宙開発を宇宙航空研究開発機構が行っていれば軍事予算と無関係なことはわかるが、人民軍が行っているのに無関係だと言うのは無理だ。
なら民間に移したらいいのではないか」と主張してみればすぐに化けの皮がはがれる。

 アメリカにとっては中国軍の軍拡はなんとも痛い。財政健全化の切り札として国防予算を5年間で20兆円あまり削減したいのに、中国の軍拡でそれがままならない。
本来なら中東から軍隊を引き上げて中国に対抗したいが、シリアとイランで再び火の手が上がりそうだ。
これは中国が意図的に中東の紛争がこじれるように振舞っているのが原因だ(安全保障理事会で常にアメリカを困難な立場に置くのが中国の戦略)。

 アメリカ軍を中東に釘付けにしてアジアへの展開を遅らさせるのが目的で、「その間に中国沿岸からアメリカ軍を追っ払えるだけのミサイルと空母と潜水艦隊を整備しよう」と狙っている。
もちろん台湾を恫喝で香港化するためだ。

 その先は日本やフィリピンやベトナムとの領土問題を中国とって有利に解決しようと言うのが目的だから、日本にとっては厄介な問題だ。
日本にできることはアメリカとの日米安保条約を強化し、中国の軍事力行使を思いとどまらせ、恫喝にまけないだけの軍備を備えておく以外対処のしようがない。

なお中国の政治・経済については以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43974941/index.html

|

« (24.3.5) コズミックフロント 太陽系の歩き方 惑星の王 木星 | トップページ | (24.3.7) ECBによる金融の超緩和と原油価格等の上昇 »

評論 世界経済 中国経済」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (24.3.5) コズミックフロント 太陽系の歩き方 惑星の王 木星 | トップページ | (24.3.7) ECBによる金融の超緩和と原油価格等の上昇 »