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(24.3.26) 厚生年金基金崩壊の危機と日本の年金制度

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 一般に年金制度ほど複雑怪奇なものはない。この制度を正確に理解している人はほんのわずかだろう。
私自身についても基礎年金・厚生年金・企業年金については知っていたが、今AIJ投資顧問会社で問題になっている厚生年金基金なる存在は知らなかった。
この厚生年金基金AIJが倒産したことに伴い自身も倒産の危機にあるのだが、実際はAIJの問題があろうがなかろうがほとんど存続が不可能なフレームワークといえる。

 一般の人はまず名前が難しくて何のことかさっぱりわからないだろう。厚生年金なのかそうでないのかが分からないはずだが、実は厚生年金と企業年金のハーフである。
厚生年金は国家が運営し、企業年金は企業が運営しているのだが、今から45年ほど前にこの厚生年金基金が作られた。

 当時は日本経済の絶頂期で資金の運用先はいくらでもあり高利回りが確保できたが、厚生年金の運用は主として国債の運用だったので低利回りだった。
一方企業年金は積極運用で高利回りが確保できたので、厚生年金の一部を企業年金に運用させ、その高利回り配当を年金受給者に配布する策(代行運用という)がとられた。
厚生年金で運用するより年金額が増えますよ」と言うのが売りだ。

 最もこれは企業年金側の論理で旧厚生省の論理は、厚生年金の一部を企業年金に運用させる代わりに、旧社会保険庁の天下りの確保を図ったものだ。
厚生年金の代行が問題なく行われているか社会保険庁が確認をする必要がある」と言う論理だ。

 こうして両者がハッピーだったのは日本が高度成長期が続いていた1990年頃までで、その後はこの厚生年金基金の悲劇が始まった。
一番の問題点は想定利回りを5.5%としてこの利回りを前提に年金の給付額を決定したことだ。
しかし日本経済はバブル崩壊後投資機会がまったくなくなり、特に日銀が超低金利政策を採用した21世紀に入ってからは、せいぜい利回りは1%前後に落ちてしまった。

 これでは十分な年金は支払えない。本来は支給額を減らせばいいのだが、それには受給者の3分の2以上の賛成がいる。
受給者がそれに同意するのは年金基金が崩壊してまったく年金が受給できなくなるときで、通常は大反対だ。
なぜ利回りがそんなに低いんだ。担当者が無能ではないのか。AIJに投資運用を任せたらどうか」なんてことになる。

 またせめて厚生労働省から代行運用を任されている厚生年金部分を解消しようといても(純粋の企業年金に戻ろうとしても)、代行部分の掛け金を厚生労働省に返さなければならない。
だが、実際は厚生年金基金の4割程度が代行部分を食いつぶしているのが実態だ。
なんということだ、年金支給金額も下げられないし、代行運用からも逃れることができない。これでは年金支給ができなくなった段階で自然死だ」悲鳴を上げている。

注)大企業の場合は企業が資金を出して代行運用を解消したが、中小企業団体の年金基金は誰も資金を出せないため、仕方なしに代行運用を続けている。

 日本には578厚生年金基金があるが、そのうちの約半分が毎年の年金給付が保険料を上回っており、自然死に向かっている
もはやニッチもサッチも行かない状況下になって、さすがに厚生労働省が動き出した。
なにしろ厚生年金基金は厚生労働省の最も大事な天下り先の一つでもある。
代行不足分が発生したら、厚生年金と共済年金の保険料を上げて補填してしまおう。そうすればなんとか厚生年金基金を保存でき天下り先も従来のままだ

 果たしてこの現役の企業従業員と現役の公務員に保険料を上乗せして厚生年金基金を助ける案はうまくいくだろうか。
現在残っている厚生年金基金はほとんどが中小企業の連合体で、しかも業種には建設業運輸業といった衰退産業が含まれている。
こうした厚生年金基金の構成員は毎年減少し、一方受給者は増加している。

 年金問題は政府の泣き所だ。国民年金や厚生年金に目がいっていたら、それまでは影に隠れていた厚生年金基金がAIJ問題で火を噴いた
最も弱いところから崩壊が始まったが、政府は消費税をあげることすらままならずこの問題は自然死が始まるまで見てみぬふりをするだけだろう。

なおAIJ問題の記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/aij/index.html


別件 )

先日おゆみ野クリーンクラブのカンパを依頼しましたが、そっさく何人かの方が応じてくださり心から感謝いたします。花見までには塗装を終了させておきます。

なお、依頼文は今月いっぱい下記に継続して掲載いたします。


従来おゆみ野四季の道の清掃関係や塗装関係費は自費で調達してきましたが、生活費がかさみ思うに任せなくなってきております。
おゆみ野在住者で、かつ四季の道を日常的に利用されている方で、四季の道を世界でもっとも美しい道にする活動に賛同される方に、ペンキ代のカンパをお願いいたします。


① カンパは一人3000円(ペンキ1.8L 一缶の値段)をお願いできないでしょうか。年間のペンキは約20缶程度です。

② カンパの件数、金額は毎月1回このブログで報告します。また決算報告は年1回行います。

③ 賛同していただける方は以下の口座に送金いただければ幸いです。なお送金していただいた場合は同時にこのブログのメール機能を使ってその旨連絡いただけると幸いです。


・千葉銀行 鎌取支店(092)
・おゆみ野クリーンクラブ 普通預金口座(3743511)

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