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(23.3.20) AIJ金融検査の限界 垂れ込みがなければガサ入れはできない

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 「そりゃ、無理と言うものよ」思わずつぶやいてしまった。
マスコミの言う「なぜ金融庁はAIJの検査を早期に実施しなかったのか」と言うバッシングのことである。

 今日(19日)も毎日新聞に「不審な4点 なぜ放置」と言う金融庁のバッシング記事が載った。
確かに個別に見れば不審な内容だが、だからといって金融庁がAIJを本格的にガサ入れするには不十分な内容だ。

 そもそもマスコミは金融庁を買いかぶりすぎている。私はかつて金融機関で何度も検査を受けたから知っているが、検査官が実務者より優秀であることはほとんどない。
それは当然で20世紀の最後の10年、日本経済が失われた十年に入ってからアメリカの要請で金融検査の強化が叫ばれたが、金融庁にはまったく人手がなかった。

 仕方なしに大学の研究者やコンサルタント会社でくすぶっていた人材を急遽集めて、最初は嘱託にしその中で検査官として適正があった人を正式な検査官に採用した。
しかし金融実務の世界はディリバティブに移っていたので、ほとんどの検査官は何のことだかさっぱり分からない。
そこでアメリカの金融当局が採用していたチェックリストをそのまま翻訳し、それを基にチェックリストに金融機関が「問題あり」と自ら記載していたことをそのまま検査報告書に書いていたのが実態だ。
これでは福島第一原発の原子力・安全保安院の検査とまったく同じだ

 それでも経験をつめばそれなりに検査のレベルは上がるが、金融機関としても金融庁から毎回お叱りを受けるのはたまらないから、まずい案件は子会社やケイマン諸島のヘッジファンドに移してしまう
日本の金融機関はそれでも相対的に節度はあるが、アメリカの金融機関はやりたい放題だ。
だから親会社の金融機関をいくら検査しても問題は発見できない。

注)システム障害のような明確なトラブルがあるか、あるいは資金ショートすることが確実になった場合や、法令違反があった場合のように誰が見ても問題だと分かる案件以外の問題点を金融庁が独自で探し出すことはほとんどない。

 大銀行でさえこうした状況なのだからAIJのような投資顧問会社に至っては検査もないのと同然だ。
検査を強化するには人材がいるが国家公務員は削減の方向にあり検査官でさえ削減の対象だ。
せいぜいチェックリストを送付し、投資顧問会社が自ら問題ありといってきた内容について監査報告をまとめるのがやっとだろう。

 毎日新聞が言う専門家が指摘した不審点の4つは以下のとおりだが、AIJから簡単に反論されるだろう。

① 約2000億円の年金資産に対し、取引高は延べ57兆円でこれではデイトレーダー並の取引で年金資金の運用とはいえない。

 想定されるAIJの反論
当社の運用実績が高いのはまさにデイトレーダー並みの取引を行っているからで、これが当社のノウハウである

② 資産運用をする場合、投資顧問会社とは別に資産管理会社が運用利回り等を計算して信託銀行を通じて報告する。今回の資産管理会社は役員をAIJの淺川社長がかねていた。

 想定されるAIJの反論
資産管理会社の運用利回りについては信託銀行がさらにチェックを行っており厳正さが担保されている

③ AIJの運用受託報酬が少ない。安全運用の場合は預かり資産の0.3%程度、積極運用であれば0.7%をとるがAIJは0.01%程度。このようなことはありえない。

 想定される反論
当社はできるだけ多くの収益を顧客に還元している。それゆえ最も顧客に信頼された投資顧問会社として年金資金の担当者から信頼されている

④ 証拠金取引の現金を保管している金融機関から証拠金取引の内容について質問されたが回答しなかった。

 想定される反論
銀行には資金を預けているだけで融資を受けているわけでないので顧客情報を開示することはできないのは当然だ

 以上の4つはいづれも外部から見た疑問点で、これだけで金融庁が動くはずがない。
金融庁が本当の意味でガサ入れをするのは内部の垂れ込みがあって拠書類が揃っているときだけだ。
それまではうわさの域を出ないので検査をしても反論されるだけで、しないほうが良いとの結論になってしまう。

 マスコミでは金融庁が検査をしなかったことへのバッシングが続いているが、金融庁にはそうした検査能力はないのでそもそもないものねだりと言うものだ。
だから年金担当者は常識で判断するしか方法はない。
ITバブルが崩壊しようが、リーマン・ショックが起ころうがAIJはそれをすべて見通してきたかの様な運用成績を上げている。他のヘッジファンドが総倒れのときにAIJだけが世界の経済を見通していたなんてことがあるだろうか?」と疑問を持つことだ。

なおAIJに関する記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/aij/index.html

(別件
昨日おゆみ野クリーンクラブのカンパを依頼しましたが、そっさく何人かの方が応じてくださり心から感謝いたします。花見までには塗装を終了させておきます。

なお、依頼文は今月いっぱい下記に継続して掲載いたします。


従来おゆみ野四季の道の清掃関係や塗装関係費は自費で調達してきましたが、生活費がかさみ思うに任せなくなってきております。
おゆみ野在住者で、かつ四季の道を日常的に利用されている方で、四季の道を世界でもっとも美しい道にする活動に賛同される方に、ペンキ代のカンパをお願いいたします。

① カンパは一人3000円(ペンキ1.8L 一缶の値段)をお願いできないでしょうか。年間のペンキは約20缶程度です。

② カンパの件数、金額は毎月1回このブログで報告します。また決算報告は年1回行います。

③ 賛同していただける方は以下の口座に送金いただければ幸いです。なお送金していただいた場合は同時にこのブログのメール機能を使ってその旨連絡いただけると幸いです。

・千葉銀行 鎌取支店(092)
・おゆみ野クリーンクラブ 普通預金口座(3743511)

 

 

 

 

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