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(24.3.16) 温家宝首相の警告と太子党薄 熙来(はくきらい)重慶市長の失脚



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 中国の温家宝首相全人代全国人民代表大会)の終了後の記者会見で実に意味深長な発言をした。
文革の再来の危険性があり、特に共産党・国家の指導制度改革を進めなければならない」と発言したのだ。

 「文革の再来とは一体何のことだ」とても不思議な感じがした。
文革そのものは1966年から1976年までのほぼ10年間にわたって中国国内で吹き荒れた、青少年(ガキ)をつかった毛沢東の奪権運動である。
権力を剥奪されつつあった毛沢東が青少年(ガキ)に「唱紅打黒」(共産主主義の原点に戻って腹黒いやつらを打倒せよ)を唱えさせ、毛沢東から権力を奪った実権派を打倒させた運動で、ほぼ1000万人の人が裁判もなく殺害された。

 今回温家宝首相の言葉があまりに唐突に聞こえたので調べてみたら、重慶市の薄 熙来(はくきらい)市長奪権運動のことだと分かった。
薄 熙来氏は革命第一世代の重鎮薄一波氏の息子で押しも押されぬ太子党のエースである。
本人は北京政府の中での最高役職、政治局常務委員日本で言えば重要閣僚)になるつもりだったが、胡錦濤、温家宝の共青団体制の下で干されて重慶市長になった人物だ。

注)中国の派閥争いは太子党共青団との間で熾烈な闘争がされている。太子党とは親が共産党の幹部だった息子連合で、一方共青団とは組織内で実力で這い上がってきた幹部を言う。現在は共青団が権力を握っているが、この秋の共産党大会で太子党の習近平氏が国家主席になることが決定しており、共青団は政治闘争で太子党に破れてしまった。

 この秋習近平氏が国家主席になれば、太子党の薄 熙来氏にはチャンスがめぐってくる。
そのためこの秋の党大会で政治局常務委員になるための実績を上げようと、重慶市において汚職撲滅運動を大々的に展開した。
このための道具が毛沢東の文化大革命時の「唱紅打黒」で、密告を奨励し青少年をあおりにあおり、紅衛兵運動の再来のような状況になっていた。
この運動の先頭に立っていたのが王立軍副市長で、暴力団グループ約400を崩壊させ約6000人の逮捕者を出したと大々的に報道していた。

 「これだけ汚職撲滅の実績を上げれば常務委員になるのは確実だ
薄 熙来氏
としては鼻高々だったろう。
しかしこの運動は、かつての文化大革命運動と同様薬が効きすぎた。
中国では権力者であれば黒社会日本のイメージで言えば暴力団関係の地上げ屋)との関係は誰にもあり、たたけば埃はいくらでも出てくる。
ついに密告で公安局副局長の文強氏までが汚職を暴かれ、すぐに死刑に処せられた(早く殺さないと芋ずる式に汚職が分かってしまう)。

(24.4.11追加
 ところが、最近の報道によると薄 熙来氏の妻が商取引に絡んでイギリス人ヘイウッド氏を殺害したことが発覚した(
こうしたことは汚職社会の中国ではよく起こる)。
このことを知った王立軍副市長が薄 熙来氏の責任を追及したので(
薄 熙来氏を妻と同罪ではないかと言って、追い落としを図ろうとしたので)薄 熙来氏は口封じのため王立軍副市長を殺害しようとした
なお、こうした事実が外国にまでもれてきたのは、共青団派が太子党の追い落としに乗り出したことを意味する

 王立軍副市長は汚職容疑で解任し死刑にされそうになったので、あわてて隣の省にある米国総領事館に逃げ込み亡命を申請した。
黒者社会との関係は重慶市長の薄 熙来が一番だ。特に妻の谷開来は殺人まで犯している証拠物件を持って訴えたのだから米国総領事館は当惑した。

いま中国とことを構えたくない。唱紅打黒運動など中国国内の問題で米国には関係ない」北京政府に王立軍副市長が亡命を求めていることを通報したので、願いむなしく王立軍副市長は北京政府の官憲に捕らえられてしまった。
この状況を一番喜んだのが共青団派の胡錦濤主席と温家宝首相だ。
太子党の薄 熙来がへまをやった。チャンスだ。太子党を追い落とそう
胡錦濤主席と温家宝首相が色めきたった。

 これが温家宝首相がいう「文革の再来を真似て権力を奪取するようなことはするな」という意味である。
薄 熙来氏が汚職にまみれている証拠は王立軍副市長が北京政府に提出しているので、薄 熙来氏の立場は完全にピンチとなり、3月15日重慶市長を解任された。
馬鹿が、調子に乗って毛沢東のまねをしたからだ」と言う意味だ。

 今回の薄 熙来氏の解任は明らかに太子党勢力の拡大に胡錦濤主席、温家宝首相が反撃した構図になっている。
中国の権力争いはへまをやったほうが負けだ
次期主席候補の太子党の習近平氏としては頭痛の種が増えたことになる。

なお共青団派と太子党派の暗闘は以下参照
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/22112-ca1f.html


別件
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なお、依頼文は今月いっぱい下記に継続して掲載いたします。


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おゆみ野在住者で、かつ四季の道を日常的に利用されている方で、四季の道を世界でもっとも美しい道にする活動に賛同される方に、ペンキ代のカンパをお願いいたします。

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② カンパの件数、金額は毎月1回このブログで報告します。また決算報告は年1回行います。

③ 賛同していただける方は以下の口座に送金いただければ幸いです。なお送金していただいた場合は同時にこのブログのメール機能を使ってその旨連絡いただけると幸いです。

・千葉銀行 鎌取支店(092)
・おゆみ野クリーンクラブ 普通預金口座(3743511)

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