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2012年3月

(24.3.31) BS歴史館 聖徳太子は存在したのか

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 今回のBS歴史館は英雄伝説シリーズの第二回目として「聖徳太子は存在したのか」と言うテーマだった(これは1月に放送されたものの再放送)。
私などは「存在したのは当たり前じゃないか。その証拠に日本の紙幣はしばらく前までは聖徳太子のオンパレードだったじゃないか。日銀が俺たちをだますことはあるまい」と思ったものだ。

 今回のメインゲストは作家の童門 冬二氏と歴史家の北村多加史氏だった。
童門氏の基本的立場は「聖徳太子は集合代名詞であって、われわれが現在知っているような事績は7世紀前後の推古朝官僚群の事績だ」と言うものであり、一方北村氏の基本的立場は「聖徳太子の事績には誇張があるが、聖徳太子が厩戸皇子(うまやどのみこ)「574年から622年」であり、皇子が多くの事績を残したことは間違いな」と言う立場だった。

 私などはかつて歴史を習ったときに、「厩戸皇子」と「聖徳太子」ではあまりに言葉のイメージが違うのに驚いたものだ。
一方は厩(うまや)の前で生まれた皇子であり、一方は聖のごとき徳を備えた皇太子なのだから、「何で厩戸なんてひどい名前を付けたんだ、親の顔が見たいと思ったがこれは誤解だった。
当時は動物名を付けるのは強い男をあらわしており、蘇我馬子入鹿なんて名前のオンパレードだった。

 今回この歴史館では聖徳太子の事績なるものをあげてその一つ一つを検討していた。一般に言われている事績は以下のとおりである。

① 憲法17条の制定
② 冠位12階の制定
③ 仏教の導入
④ 隋に遣隋使を派遣
⑤ 斑鳩の宮の造営

 この中で最も槍玉に上がったのが憲法17条の制定である。この制定が厩戸皇子だと言うことは厩戸皇子が死んでから約100年後にあらわされた日本書紀720年)にしか記載されていない。
日本書紀そのものは国家公認の歴史書で、実際はその前にもいくつかの歴史書が編纂されていたが(日本書紀の編纂者は以前の歴史書を当然見ていた)、残念ながら現在に残っていない。

 歴史家で日本書紀解読の第一人者と言われている森教授によると、巻き22の推古朝の部分はある特定の書き手が書いており、それは漢字の間違いの特徴から分かるのだと言う。
だから「聖徳太子時代の憲法17条そのものの写しでなく、100年後にそのときの文体のセンスで書いたもの」だと言う。
だから憲法17条は制定当初のままではなく、変更が加えられている」と言うのが森教授の立場だった。

 憲法17条とは実に奇妙な制定法だ。現在的な感覚ではとても憲法とはいえない。
童門氏が「これは現在で言えば国家公務員法だといったのでようやく理解できた。

 一条は現代語訳にすると「一にいう。和をなによりも大切なものとし、いさかいをおこさぬことを根本としなさい。人はグループをつくりたがり、悟りきった人格者は少ない。それだから、君主や父親のいうことにしたがわなかったり、近隣の人たちともうまくいかない。しかし上の者も下の者も協調・親睦(しんぼく)の気持ちをもって論議するなら、おのずからものごとの道理にかない、どんなことも成就(じょうじゅ)するものだ」というものだ。http://www.geocities.jp/tetchan_99_99/international/17_kenpou.htm

 これを読むと当時の推古朝の有様が良く分かる。当時は天皇が一応頂点にいたが実際は豪族間の共同体であり、諍いが絶えずほとほと困りきっていたようだ。今の民主党と同じだと言えばイメージがわくだろう。
お前ら、少しは協調したらどうか」と意味だ。

 今回のBS歴史館を見て一番印象的だったのは「歴史書は勝者の歴史書であり、日本書紀は大化の改新で勝利した中大兄皇子(後の天智天皇)と中臣鎌足の勝利宣言だ」と言う指摘だ。
敗者は豪族の雄蘇我氏であり、勝者は天皇家と後の藤原氏である。

 日本書紀では蘇我氏は散々な書き方をされており、特に蘇我氏甘樫丘(あまかしのおかに朝廷を凌駕する宮殿を造り天皇家を滅ぼそうとしたと記載してあるが、発掘調査では平屋建ての建物が数棟あるだけだった

 だが天皇家としたら滅ぼした蘇我氏が極悪人でないと困るのでそのように記述したのだという。
しかしそうなると推古朝の事績が実際は厩戸皇子蘇我馬子共同作業であったことが問題になる。
極悪人だが立派な政治家だった」では具合が悪い(日本書紀以前の歴史書には共同作業と書かれていたはずだ)。
そこで日本書紀ではすべての事績を厩戸皇子のものとし蘇我氏をはずした。しかも都合のいいことに厩戸皇子の子の山背大兄王は蘇我氏と仲たがいしてその後滅ぼされたので、どのように高く評価しても現政権には支障がない。
すべては厩戸皇子の事績としよう。そして聖徳太子としてあがめるようにするのが人身掌握術だと言うことになった。

 これを歴史家の北村氏は「許される嘘」と表現していた。

なお日本史に関する記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat47308511/index.html



  

 





 

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(24.3.30) 閉鎖社会日本の現実  外国人介護福祉士の試験結果

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(ブログ「ちば公園のベンチから」に掲載されている利根川から見た朝日。このブログでは毎日のように利根川の朝日の写真を掲載しています

 日本はやはり閉鎖社会ではなかろうかとしみじみ思ってしまった。
1月に実施された介護福祉士検定試験の結果が発表されたのだが、EPA(経済連携協定)で受け入れたインドネシア人94名のうち合格者は35名で、他に1名のフィリッピン人の合格者がいたため外国人の合格率は37.9%だと言う。

 日本人を含めた全体の合格率は63.9%だと言うからインドネシア人にとって合格するのは並大抵のことではなさそうだ。
インドネシア人の介護福祉士候補者は4年間日本で介護の現場にいられるのだが、3年間の実務経験が受験条件だから実際に試験を受けられるのは4年目の1回だけになる(ただし特例として不合格者でもある一定の成績をとればもう一年間試験を受けられる。なお合格すればそのまま日本で仕事ができるが不合格になるとインドネシアに帰らねばならない)。

 37.9%と言う合格率は看護師試験の外国人合格率10%に比較すればはるかに高いが、厚生労働省の本音は外国人労働者の排除にある。
なぜそれが分かるかと言うと厚生労働省は試験において外国人に一切配慮をしないからだ。

 インドネシア人が日本語を覚えるのも大変なのに、ましてや一般の日本人でさえ読むこともできないような言葉を平気で試験問題に出す。
たとえば「嚥下という言葉が試験問題に出ているが、私はこの言葉を読むことも内容も知らない。
私のように大学を出て金融機関で40年近く勤務し、誰が見ても日本人そのものの私が知らないことを、日本語がまともに理解できないインドネシア人が知っているほうがおかしい(ただし来年からはすべての漢字にひらがながふられる)。

 厚生労働省としては介護福祉士専門職だから当然こうした漢字を外国人も知るべきだと思っているようだが、それなら厚生年金基金689人も天下っている厚生労働省と旧社会保険庁の資金運用担当者にインドネシア人と同様の試験を課したのか聞いてみたいものだ。

 基金の運用担当者は専門職である。
運用担当者として天下る以上は、金融機関での3年間の実習とディリバティブを含む運用関連知識の試験を受けるべきだ(特にディリバティブの契約書は英語だから英語で出題する。専門職だから当然だ)。
そうでなければAIJにころりとだまされ、厚生年金の特例運用部分が食いつぶされてしまうし、実際そうなっている。

 厚生労働省のダブルスタンダードはひどいものだが、さらにひどいと思われるのは介護報酬の支払い基準である。
介護対象者3名に介護者1名を配置するのが基準で、この介護者に対し厚生労働省は介護料を支払っている。
この場合の介護者は日本人であれば介護福祉士の資格を持ってなくともかまわないが、外国人の介護福祉士候補者はカウント対象外になっている。

 日本人なら誰でも介護者と認定するのに外国人の場合は国家試験を通らないと一人前に扱わない。
しかし日本にやってくるインドネシアの研修生は本国で介護士の認定を受けた人ばかりで、日本のど素人よりはるかに仕事ができる。
しかし実態はそうでも受け入れ施設では厚生労働省から介護料が支払われないので自腹を切って雇わなくてはならない。

 このため外国人研修生を受け入れる介護施設は毎年のように減少し、それに伴ってインドネシアやフィリピンから日本にやってくる外国人研修生も減ってきて、そのうちにゼロになりそうだ。
だがこれこそが厚生労働省の目的だから、試験にはできるだけ難しい漢字を出すし、介護料は一切支払わない(最近や夜勤だけは支払うようになった)。

注)研修生の推移 08年 104名、09年 406名、10年 159名、11年 119名。

 なぜ厚生労働省がサボタージュとも言えるような研修生に対するひどい仕打ちをするのかというと、このEPA締結に伴う研修生の受け入れは経済産業省と外務省が主導しているからだ。
経済産業省としては国内産業の空洞化を防ぐ目的で日本製品の輸出先で高関税をかけられないようにしたいし、そのためには国内産業を開放して相手国の要望を聞き入れなくてはならない

 日本において閉ざされた産業部門としてはこの医療・介護部門農業部門しかない。
特に医療現場は四六時中人手不足だ。だから外国人研修生を受け入れると現場では大助かりだが、厚生労働省としては天下り先のようなメリットはまったくない。
何しろ相手は海外で厚生労働省は海外に利権を持っていない。
経済産業省や外務省の得点だけになる外国人研修生など受け入れるな。ポーズだけして最後はゼロになるような制度をつくれ。制度の所管はわが省だ」と言うことだ。

 日本は省あって国家がない。輸出産業亡き後の戦略的な産業は老人が世界で最高速度に増えている医療・看護の分野しかない。
しかしここは厚生労働省の所管で、厚生年金基金のような天下り先がない限り外国人研修生を受け入れるメリットはない。
だから国家試験と制度の両面から外国人労働者を締め出すのが厚生労働省の戦略になっている。
嘆かわしいことだ。

なお、経済成長と医療部門の関係の記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat48360072/index.html


別件 )
先日おゆみ野クリーンクラブのカンパを依頼しましたが、そっさく何人かの方が応じてくださり心から感謝いたします。花見までには塗装を終了させておきます。

なお、依頼文は今月いっぱい下記に継続して掲載いたします。


従来おゆみ野四季の道の清掃関係や塗装関係費は自費で調達してきましたが、生活費がかさみ思うに任せなくなってきております。
おゆみ野在住者で、かつ四季の道を日常的に利用されている方で、四季の道を世界でもっとも美しい道にする活動に賛同される方に、ペンキ代のカンパをお願いいたします。


① カンパは一人3000円(ペンキ1.8L 一缶の値段)をお願いできないでしょうか。年間のペンキは約20缶程度です。

② カンパの件数、金額は毎月1回このブログで報告します。また決算報告は年1回行います。

③ 賛同していただける方は以下の口座に送金いただければ幸いです。なお送金していただいた場合は同時にこのブログのメール機能を使ってその旨連絡いただけると幸いです。


・千葉銀行 鎌取支店(092)
・おゆみ野クリーンクラブ 普通預金口座(3743511)

 



 

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(24.3.29) シャープの悲しい方向転換 液晶パネルからの撤退

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 私のように家電と言えばシャープで特に液晶テレビAQUOS(アクオスと思っているものにとっては、衝撃的な悲しいニュースだ。
かつては液晶パネル液晶テレビで世界を席巻していたシャープがとうとう液晶パネル部門から撤退を始めた
台湾ホンハイグループシャープ本体約10%669億円)の資本の投入を求め、さらにシャープが誇った大型液晶パネルの堺工場子会社)に約47%660億円)の出資をもとめたからだ。

注)この措置により堺工場はホンハイとシャープが47%づつの資本をもち、残りはソニーが持つことになった。ソニーはいづれ資本を手放すと見られ、そのときにこの工場の本当の所有者が決まる。

 シャープの連結売上高はリーマンショック後減少傾向にあったが、それでも何とか利益を確保してきた。しかし12年3期は円高の影響と液晶部門の価格の低下があまりに激しく、とうとう当期利益は▲2900億円の最悪の結果になってしまった。
パネルも液晶テレビも作れば作るほど赤字が膨らんでいる。

注)シャープの連結決算の推移
           売上高      当期利益
09年3期      2.8兆円   ▲1258億円
10年3期      2.8兆円       43億円
11年3期      3.0兆円      194億円
12年3期      2.5兆円   ▲2900億円


 
 今や液晶パネル韓国LG電子27%)とサムスン電子26%)が席巻し、次が台湾ホンハイグループ17%)が続いており、シャープのシェアは約7%まで落ち込んでいた。
かつては液晶と言えばシャープといわれていたのに見る影もない。

 シャープの堺工場といえば大型液晶パネルの世界最先端の設備と、環境に配慮した工場として知られ4300億円に上る設備投資を行ってきた。
かつての帝国海軍のイメージで言えば戦艦大和と言う感じだ。
しかし稼働率が50%を割って、このままでは最大2000億程度の減損処理を迫られそうになっている。

注)減損処理とは現在の簿価と将来の収入を計算して、簿価より収入が少ない場合はその金額を資本金から減額する措置。

 液晶パネルは散々な状況だが液晶テレビも韓国勢に席巻され、順位はサムスン電子19%)、LG電子13%)、ソニー10%)でシャープは6位の7%に過ぎない。
日本のメーカーはパネルからテレビまでの一貫生産を続けてきたが、世界の趨勢は世界中から安い部品を調達して最も人件費が低い場所で組み立てる方式に変わっている。
シャープの今回の措置は大型液晶パネル部門から撤退し(スマートフォン等の小型液晶パネルの生産は続ける)、資源を成長部門に向けようと言うことだが、現状では何がシャープの成長部門か見えてこない。

 シャープには同情を禁じえない。すばらしい技術開発力は持っていてもこの円高を乗り切ることはできない。
何しろ競争相手の韓国ウォンはリーマンショック後対円で4割相当、台湾ドルは3割相当減価したのだから、こうした環境下で日本で生産を行うなんてことは自殺行為と言える。
サムスンLG電子ホンハイも技術水準ではほぼ日本メーカーに近づいており、大型液晶テレビ部門では韓国勢がすでに凌駕している(アメリカの見本市でその実力を見せ付けていた)。

 このところ若干の円安傾向があるが、EUもアメリカも金融緩和措置によってかろうじて景気を支えているだけだから、いつ再び円高に触れるかわからない。
日本はすでに輸出産業にとっては最悪の環境になっており、NECもパナソニックも非成長部門の切り離しに躍起となっているが、このシャープの液晶パネル部門の身売りはその中でも象徴的事件だ。

なお日本経済の成長問題については以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43696146/index.html

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(24.3.28) 北朝鮮の瀬戸際外交 人工衛星とミサイルの区別は誰にもつかない

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 隣にやくざが住んでいると夜もおちおち眠ることもできない。北朝鮮のことである。
先月末にようやく米朝合意が締結され、北朝鮮の核実験、ミサイル発射、ウラン濃縮活動の一時停止の見返りに、アメリカが人道的食糧支援をすることになった
そうか、北朝鮮もようやく世界情勢を理解できるようになったんだな・・・・キム・ジョンウンになって協調路線に転換か・・・」そう世界が思ったがトンでもない間違いだった。

 今月に入り突如人工衛星の打ち上げ実験を4月中旬に行うと発表したからだ。
北朝鮮は過去2回人工衛星と称する発射実験を行っているが、北朝鮮の言う人工衛星のかけらは天空のどこにもない。
それは当然で北朝鮮は人工衛星を開発する技術はなく、あるのは核弾頭だけだからだ。
また北朝鮮が挑発行動を始めた。米朝合意は一体なんだったんだオバマ大統領が本気で怒っている。
イランとイスラエルが一触即発の状況なのに、今度は北朝鮮が核ミサイルで脅しをかけ始めた。
せっかく国内経済が好転しはじめたのに、世界情勢が混沌として石油価格が高騰したら選挙に勝てない。

 北朝鮮は今回も人工衛星の発射実験といっているが、人工衛星ミサイルの違いはロケットの先に衛星が積まれているか核弾頭がつまれているかの違いだけだ。
北朝鮮には人工衛星はないのだから、世界各国は弾道ミサイルの発射実験と認定した。
いくらなんでもないものは打ち上げられないだろう
それが世界の常識だが、北朝鮮はなくても人工衛星を打ち上げることができるという。

 09年の人工衛星(実際はそんなものはないのでミサイル実験)発射時はもっぱら日本とアメリカがフィーバーした。
それは日本上空をロケットが飛んだからで、もし核弾頭が装備されていれば日本に対する攻撃に等しいからだった。
このときは中国とロシアは人工衛星と信じたふりをし、韓国のイ・ミョンバク大統領は日本に自制を求めた。
あまり騒いで北朝鮮を刺激しないでくれ

 前回は日本とアメリカだけが反発したが、今回は北朝鮮の肩を持つ中国やロシアも北朝鮮のミサイル発射を止まらせようとしている
いくら北朝鮮の肩を持っても効果はなく北朝鮮は調子に乗るだけで、特に中国に対しては貧者の脅しさえかけている。
わが国が崩壊したら亡命者はみんな中国に逃げるぞ、それでいいのか!!」

 
 結局中国もロシアもヤクザを息子に持った親の立場だと言うことにようやく気がついた。
世間様の強い制裁がなければ息子は立ち直らないだろう」と今回は日本とアメリカに同調している。

 だが親の心子知らずとはこのことを言うのだろう。北朝鮮はまったく反省するそぶりを見せない。
人工衛星の発射実験は宇宙の平和利用のためであって、米朝合意の枠内だ。アメリカからとやかく言われる筋合いのものでない」鼻息が荒い。

 北朝鮮がミサイル発射実験を止めないのは、北朝鮮には核以外には何もない国だからだ。
最も核兵器を持っているだけでは駄目でその運搬手段がいる。それが今回のミサイル発射実験で、小型化した核弾頭を装備できればアメリカ、ロシア、中国と肩を並べる核軍事大国の仲間入りをする。

キム・イルソン主席生誕100周年の記念すべき金字塔」だ。

 日本人は軍事に疎いから「国民が飢えているのに何で軍事力ばかり増強するのか?」と不思議がるが、軍事力こそが食料調達の手段であることは今回の米朝合意を見ても分かる。
核弾頭をぶっ放されたくなければ食料をよこせ

 だから誰がなんと言おうとミサイル発射実験は行われるだろう。
ロケットの先には核弾頭を擬したレプリカが装備されているだろうが、これを北朝鮮は人工衛星と主張するはずだ。
おそらく射程距離は8000km程度で、グアムやアラスカあたりは射圏内に入る。
アメリカにとっては実に悩ましい交渉相手で、一方中国やロシアは手に負えないヤクザな息子を今後ももてあますということになる。

なお09年のミサイル発射実験の記事は以下参照
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat33268425/index.htm

また北朝鮮関連の記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat47152576/index.html

http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat33268425/index.html 

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(24.3.27) 佐倉朝日健康マラソンに参加した ひどい結果だ

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 それにしても昨今のマラソンブームについては驚いてしまう。昨日(25日)千葉の佐倉市で開催された佐倉朝日健康マラソンに参加したのだが、その参加人員の多さに驚いてしまった。
この大会はフル以外に10km3kmの種目があるのだが、フルだけでも7000名弱、全体では12000名だと言う。

 元々は千葉のローカルな大会で、出場選手もそこそこですぐにスタート地点に到達したのに、今回はスタートの号砲がなってからスタート地点を通過するのに2分以上かかっていた。
スタートは岩名運動公園の陸上競技のトラックなのだが、目いっぱいに選手が並んでいる。
しばらくはイモ洗いの状況でとてもスピードを出すような状況でない。
ついにマラソンブームもここまで到達したか・・・・」感無量だ。

注)このマラソンブームの火付け役は東京マラソンの開催にこぎつけた石原都知事である。マラソンが都市の再生に役立つことを明確に認識した日本の最初の政治家といえる。

 今回私はちはら台走友会のメンバー10名と一緒に参加したのだが、私自身の成績は散々を通り越して目を覆わんばかりの内容になってしまった。
私は今シーズン3回フルマラソンを走ったが、昨年11月のつくばマラソンは4時間3分、今年1月の館山若潮マラソンが4時間11分、そして今回の佐倉朝日健康マラソン4時間23分9秒だった。
走れば走るほど遅くなるのだから頭を抱えてしまう。

 最も理由は明確でこのところ練習量が加速度的に落ちている。
もう十分年を取ったのでこれからは楽しんで走ることにしよう」なんて悟ったとたんに練習にシリアスさがなくなってしまった。
日常的におゆみ野からちはら台にかけての13kmは走っているのだが、前半はちんたらと歩くよりはマシと言う速度であり、途中のちはら台駅でコーラを飲んで一休みして、そこから少しまじめに走るのが日課になっている。
かつては最初から最後まで飛ばしていたのが夢のようだ。
これでフルマラソンの記録が維持できると思うほうがどうかしている。

 もっともゆっくり走るようになって景色が良く見えるようになってきた。
ランナーなら良く知っているがシリアスなランナーはほとんど周りの景色を見ていないし覚えてもいない。
私の場合でもかつては地面の具合あそこは砂利道だとか右回りがきつかったと言うようなこと)や前にいるランナーのコスチュームフォームは覚えていても景色はほとんど記憶になかった。

 しかしスローランナーになったおかげでこのコースが印旛沼の周辺を回っていることに始めて気がついた。
沼らしいものがあるのは前から知っていたが印旛沼だとはまったく知らなかったのだ(正確に言うと2年前にここが印旛沼と知ったのだが、その後まったく忘れていた)。

 印旛沼江戸時代を通して3回も干拓と運河の建設が計画されそのたびに失敗してきたいわくつきの沼だ。
この沼は利根川と東京湾を結ぶルートの中央に位置する。
ここに利根川と東京湾を結ぶ用水路ができれば利根川が氾濫しそうになったときの放水路としても利用できるし、江戸川以外の交通路としても利用できる。
また印旛沼を埋め立てて農業用地新田開発)にもすることができるので、豪商の染谷源右衛門や老中の田沼意次水野忠邦が幕府の威信をかけて取り組んだ事業だ。

注)実際は江戸幕府はこの事業に成功せず、昭和になってようやく放水路が完成した。

 このようにゆっくり走ったおかげで印旛沼を堪能できたのだが、何しろ私は走友会のメンバーだ。走って何ぼの世界に生きているのに景色を眺めているようでは情けない。
このままでは引退間じかの老ランナーになってしまいそうなので対応策を考えないといけないところまで追い詰められてしまった。

なお ちはら台走友会の記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat44088639/index.html

別件 )
先日おゆみ野クリーンクラブのカンパを依頼しましたが、そっさく何人かの方が応じてくださり心から感謝いたします。花見までには塗装を終了させておきます。

なお、依頼文は今月いっぱい下記に継続して掲載いたします。


従来おゆみ野四季の道の清掃関係や塗装関係費は自費で調達してきましたが、生活費がかさみ思うに任せなくなってきております。
おゆみ野在住者で、かつ四季の道を日常的に利用されている方で、四季の道を世界でもっとも美しい道にする活動に賛同される方に、ペンキ代のカンパをお願いいたします。


① カンパは一人3000円(ペンキ1.8L 一缶の値段)をお願いできないでしょうか。年間のペンキは約20缶程度です。

② カンパの件数、金額は毎月1回このブログで報告します。また決算報告は年1回行います。

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(24.3.26) 厚生年金基金崩壊の危機と日本の年金制度

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 一般に年金制度ほど複雑怪奇なものはない。この制度を正確に理解している人はほんのわずかだろう。
私自身についても基礎年金・厚生年金・企業年金については知っていたが、今AIJ投資顧問会社で問題になっている厚生年金基金なる存在は知らなかった。
この厚生年金基金AIJが倒産したことに伴い自身も倒産の危機にあるのだが、実際はAIJの問題があろうがなかろうがほとんど存続が不可能なフレームワークといえる。

 一般の人はまず名前が難しくて何のことかさっぱりわからないだろう。厚生年金なのかそうでないのかが分からないはずだが、実は厚生年金と企業年金のハーフである。
厚生年金は国家が運営し、企業年金は企業が運営しているのだが、今から45年ほど前にこの厚生年金基金が作られた。

 当時は日本経済の絶頂期で資金の運用先はいくらでもあり高利回りが確保できたが、厚生年金の運用は主として国債の運用だったので低利回りだった。
一方企業年金は積極運用で高利回りが確保できたので、厚生年金の一部を企業年金に運用させ、その高利回り配当を年金受給者に配布する策(代行運用という)がとられた。
厚生年金で運用するより年金額が増えますよ」と言うのが売りだ。

 最もこれは企業年金側の論理で旧厚生省の論理は、厚生年金の一部を企業年金に運用させる代わりに、旧社会保険庁の天下りの確保を図ったものだ。
厚生年金の代行が問題なく行われているか社会保険庁が確認をする必要がある」と言う論理だ。

 こうして両者がハッピーだったのは日本が高度成長期が続いていた1990年頃までで、その後はこの厚生年金基金の悲劇が始まった。
一番の問題点は想定利回りを5.5%としてこの利回りを前提に年金の給付額を決定したことだ。
しかし日本経済はバブル崩壊後投資機会がまったくなくなり、特に日銀が超低金利政策を採用した21世紀に入ってからは、せいぜい利回りは1%前後に落ちてしまった。

 これでは十分な年金は支払えない。本来は支給額を減らせばいいのだが、それには受給者の3分の2以上の賛成がいる。
受給者がそれに同意するのは年金基金が崩壊してまったく年金が受給できなくなるときで、通常は大反対だ。
なぜ利回りがそんなに低いんだ。担当者が無能ではないのか。AIJに投資運用を任せたらどうか」なんてことになる。

 またせめて厚生労働省から代行運用を任されている厚生年金部分を解消しようといても(純粋の企業年金に戻ろうとしても)、代行部分の掛け金を厚生労働省に返さなければならない。
だが、実際は厚生年金基金の4割程度が代行部分を食いつぶしているのが実態だ。
なんということだ、年金支給金額も下げられないし、代行運用からも逃れることができない。これでは年金支給ができなくなった段階で自然死だ」悲鳴を上げている。

注)大企業の場合は企業が資金を出して代行運用を解消したが、中小企業団体の年金基金は誰も資金を出せないため、仕方なしに代行運用を続けている。

 日本には578厚生年金基金があるが、そのうちの約半分が毎年の年金給付が保険料を上回っており、自然死に向かっている
もはやニッチもサッチも行かない状況下になって、さすがに厚生労働省が動き出した。
なにしろ厚生年金基金は厚生労働省の最も大事な天下り先の一つでもある。
代行不足分が発生したら、厚生年金と共済年金の保険料を上げて補填してしまおう。そうすればなんとか厚生年金基金を保存でき天下り先も従来のままだ

 果たしてこの現役の企業従業員と現役の公務員に保険料を上乗せして厚生年金基金を助ける案はうまくいくだろうか。
現在残っている厚生年金基金はほとんどが中小企業の連合体で、しかも業種には建設業運輸業といった衰退産業が含まれている。
こうした厚生年金基金の構成員は毎年減少し、一方受給者は増加している。

 年金問題は政府の泣き所だ。国民年金や厚生年金に目がいっていたら、それまでは影に隠れていた厚生年金基金がAIJ問題で火を噴いた
最も弱いところから崩壊が始まったが、政府は消費税をあげることすらままならずこの問題は自然死が始まるまで見てみぬふりをするだけだろう。

なおAIJ問題の記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/aij/index.html


別件 )

先日おゆみ野クリーンクラブのカンパを依頼しましたが、そっさく何人かの方が応じてくださり心から感謝いたします。花見までには塗装を終了させておきます。

なお、依頼文は今月いっぱい下記に継続して掲載いたします。


従来おゆみ野四季の道の清掃関係や塗装関係費は自費で調達してきましたが、生活費がかさみ思うに任せなくなってきております。
おゆみ野在住者で、かつ四季の道を日常的に利用されている方で、四季の道を世界でもっとも美しい道にする活動に賛同される方に、ペンキ代のカンパをお願いいたします。


① カンパは一人3000円(ペンキ1.8L 一缶の値段)をお願いできないでしょうか。年間のペンキは約20缶程度です。

② カンパの件数、金額は毎月1回このブログで報告します。また決算報告は年1回行います。

③ 賛同していただける方は以下の口座に送金いただければ幸いです。なお送金していただいた場合は同時にこのブログのメール機能を使ってその旨連絡いただけると幸いです。


・千葉銀行 鎌取支店(092)
・おゆみ野クリーンクラブ 普通預金口座(3743511)

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(24.3.25) どのようにして経済記事や政治記事を書くか 質問者への回答

Dscf5307

 最近私のところにどのような資料を使用して経済記事政治記事を書くのかとの問い合わせがくるようになった。
下記もその一つでこの方はFXをはじめようとしていたときに私のブログが検索に引っかかり、質問をされてきた。

注)FXとは外国の通貨を売買して利益を得る取引で為替差益や利回りの相違を利用して収益を上げる。

山崎様

 いつもブログ楽しみにさせて頂いております。質問ですが、山崎様が国内経済、世界経済、国際情勢関連の情報を収集する為に使っているtv番組、webサイト、雑誌やお勧めの著書について教えていただけないでしょうか?

私はfxを始める為に情報収集している時に見つけたのが山崎様のブログでした。経済指標の数字だけを見るのではなく、多角的な見方で政治情勢や国際情勢を絡めた説明はとてもわかりやすく、山崎様の情報収集方法について知りたくなりました。

お忙しい中、ご面倒なお願いをして誠に申し訳ありませんが、お聞かせ願えませんでしょうか。

 質問をされる方の中には私が特別なニュースソースアメリカのCIAやイスラエルのモサドと関係があるというようなこと)を持っていてそのため世界情勢をいち早く知るのではないかと思われている方もいるが、もちろんそうしたことは一切ない。
私のブログの長い読者であれば、私のニュースソースがNHKであることはよく知っているはずだ。

 しかし日本全国でNHKの放送を見ている方は1000万人単位でいるはずだが、ただ単に見ているだけでは駄目で特別な工夫をしなければ経済情勢も政治情勢もわからない。

 私の工夫について説明をする前に今回質問をされてきた方がFXを始めようとしている方なので、私のブログを見るときの注意を記しておくのが良いと思った。
一番大事な注意点は「経済分析と投資分析は異なり、通常の場合はほとんど関係ない」と言うことだ。
投資活動をしている人はよく知っているが、市場の動きはいわゆるブームによって動き、「赤信号みんなで渡れば怖くない」という状況になる。

 たとえば現在であればEUの経済状況は相変わらず最悪だが、ECBが合計で100兆円規模の資金を銀行にばら撒いたため、市場はEU域内の金融機関の倒産をまったく心配しなくなった。
おかげでユーロはひところ100円以下だったのに今は110円前後まで戻しており、また株価も上昇している。
投資活動は安心感がすべてで安心している間はブルになるが、これは単に金融を緩和しているだけで経済実態は相変わらず最悪だから、経済学的には(原油価格に見るようにインフレが更新しているに過ぎない。

 だから経済分析と投資分析は通常は無関係なのだが、ただ完全に無関係かと言うとそうではなく、投資活動が過熱しすぎると一気に実体経済への調整が始まるリーマン・ショックがその典型で、これは投資活動と経済活動の調整だと考えると理解できる。
現在の金融超緩和も同じ経緯をたどるから投資活動をしている人がいつまでも舞い上がっているとAIJの社長のような運命になる。
以上が私の経済分析を読む上での注意点だ。

注)FXを始めた人のほぼ9割は損失をこうむるが、そうした人は舞い上がるだけで、投資活動と経済活動の調整があることを忘れるからだ。

 次に私のニュースソースの説明に移ると、ほとんどはNHKで特にワールド・ウェーブという番組は重宝している。
昼間は各国の放送がそのまま流されており、夜10時からがワールド・ウェーブ・トゥナイトという形で纏めてくれる。
私はこのワールド・ウェーブ・トゥナイトを録画して毎日チェックしているが、ブログ記事にすべき内容があれば必ず必要事項を文字に落とす
単に見ているだけではほとんど頭に残らないが、文字に落としてから文章を再構築してみると問題点が見えてくる

 再構築した文章に整合性がない場合はどこかに問題点が隠されている。
またブログを記載する場合はたらない知識が必ずあるので、それはWeb検索を行って補強するのだが、Web検索で分からないことはほとんどない。
それも日本人のWebでほとんど足りるのだからすばらしい。日本の知識水準の高さに驚いてしまう。

 それ以外のニュースソースはこれもNHKのドキュメンタリーである。NHKのドキュメンタリーの水準は世界トップでよくまとまっており、これに匹敵する放送局はイギリスのBBCぐらいだ。
私が特に感心しているのはNHKがヘッジファンドの内部に肉薄して放送をしたり、中国の農民工のような中国政府としては見せたくないような内容まで迫っている番組だ。

 こうした伴組を丁寧に見てブログに記載していく行為を繰り返していると、経済や世界情勢についてNHKの解説委員くらいの水準にはすぐになる。
私はこうした作業を5年間に渡ってやってきたが、もしさらにその5年前からこの方法を知っていたらと歯軋りしているくらいだ。

 本や雑誌については必要の都度読んでいるので特別に読んでいると言う感じはない。
私が週間エコノミストをよく読むのは、表題がセンセーショナルでなにか「経済の狼少年」のような雰囲気があるからだ。
狼少年とは普通は揶揄した言葉だが、世界情勢を見るときには狼少年が必要だ。
ただし週間エコノミスト個別の記事は詳細を極めていて、時間のない人が読むのは苦痛だろう。表紙だけ見ていても参考になる。

 また中国の暗部を知るにはVoiceのような月刊誌の記事が参考になるが、この雑誌は中国に対する敵意が丸出しでバイアスがかかりすぎているので、客観的な経済分析には不向きだ。
なにかかつての左翼のアジテーションを聞いているような感じになる。

 新聞は毎日新聞だが、記載してある記事で気になったものは文字に落とし、さらにWebで他の新聞社の記事をチェックしている。いくつかの記事を見ると必要な情報はほとんど揃うので問題はない。

 このFXをされようとしている方に対する最善のアドバイスは、ブログでもfacebookでもtwitterでもいいから、自分がテレビや本や雑誌やその他何でも情報入手に一定時間割いた場合は、それを文字に落としておくことである
文字に落とさないと情報収集に時間を割いたこと自体無駄だし、また人間の記憶は瞬く間に忘れるようにできているから自分が何を思ったかすら忘れてしまう。

 最近私の経済や政治関連の記事をう読んでくださる方が増えているがこれは過去5年間毎日欠かさすブログを記載し続けた結果で、今では自分の過去に記載した記事が参考になるほどだ。

注)私の記憶力はニワトリ並みなので自分で書いたことも忘れてしまう。現役時代ある調査報告を見て感心し、これは誰が書いたのだろうと作成者を見たら自分なのでびっくりしたぐらいだ。

 くどいようだが私の記事は金儲けとは関係ない経済記事である。
投資を行うには市場を動物的感で動き回る必要があるが、それにも一定のトレーニングと素質がいるので自分で努力するより方法はない。
そして投資活動は一種のユーフォリアだと認識して、バブルが崩壊する前に逃げ出せるかどうかが、最大の能力だと認識することだ

なおブログに関する記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43088244/index.html

(別件
昨日おゆみ野クリーンクラブのカンパを依頼しましたが、そっさく何人かの方が応じてくださり心から感謝いたします。花見までには塗装を終了させておきます。

なお、依頼文は今月いっぱい下記に継続して掲載いたします。


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(24.3.24) 千葉習志野警察刑事係長の大失態 長崎県ストーカー殺人事件

523_002

 警察官でも慰安旅行をしたいのは分かるが、その間に重大事故が起こってしまえば責任を取るのが当然だろう。
それを千葉県警は組織的に隠蔽工作をしたのだから罪は重い。

 昨年の12月16日、ストーカー行為を繰り返していた筒井容疑者が長崎県西海市でストーカー先の女性の母親と祖母を殺害した事件のことである。
本件は千葉・三重・長崎にまたがった事件であったため、県警相互間の情報共有に問題があったと警察庁は一旦報告書をまとめた。
しかし事件の詳細が分かるにつれ「情報共有」と言うような高尚な問題ではなく、千葉県習志野署の刑事係長が2泊3日の北海道温泉旅行をするために、仕事をサボったためだと分かった。

 ことの経緯はストーカー行為にたまりかねた女性の父親が12月6日に習志野署に被害届を出そうとしたときに始まる。
ストーカーの被害届の窓口は生活安全課だが、刑事事件に発展する可能性がある場合は刑事課も同席する。

 この日刑事係長は実に不思議な対応をした。
被害届は1週間待ってほしい」といって受理しなかったのだ。
私は当初なぜ被害届をすぐに受理しなかったのかとても不思議に思った。
私もかつて示談金詐欺の被害にあいそうになったとき、近くの警察署に被害届を出しに行ったが、1時間程度の聞き取りを行った後被害届を受理してくれたからだ。
だから被害届自体はすぐに受理してくれるものと思っていた。

 千葉・三重・長崎3県警の調査報告ではこの理由は「他の事件捜査を優先したため」となっていたが、不思議なことに他の捜査事件の内容は明らかにされなかった。
本当は何もなく2泊3日8日、9日,10日)の慰安旅行が控えていたため、その前に仕事をするのがいやだったからだ。

 しかしこの慰安旅行をしている間に、ストーカー行為をされていた女性の友人が筒井容疑者から「(逃げている女性の居場所を教えなければ)お前を殺すぞ」と脅されたり、ストーカー対象先の女性の自宅に何回も筒井容疑者が訪れたり、筒井容疑者の両親が「息子を逮捕してほしい」と訴えたりして、事は緊急の度合いを増していた。

 もし刑事係長が事の重要性を認識して12月6日の段階でストーカー防止法で筒井容疑者を逮捕していれば、その後の殺人事件は起こらなかった。
なぜそう言えるかというと刑事係長が温泉旅行から帰ってきた12日月曜日)にようやく被害にあっている女性からの聞き取りを開始して事件性を認識し14日に被害届を正式に受理しているからだ。

注)木・金・土と温泉旅行に行って、日曜日を休んでようやく月曜日に聞き取りをした。

 しかしこの間に筒井容疑者は実家のある長崎県西海市に移動しており、16日にはそこで女性の母親と祖母を殺害している。

 私もサラリーマンを長いことやってきたのでせっかくの慰安旅行が中止になるのは口惜しいことは良く分かる。しかしそれも程度問題で目の前にある事件についてその重要性をまったく認識せず、旅行がスムーズにできるようにとの判断で被害届を1週間にわたって受理しなかったのは大失態だ。
そして問題の所在が分かったときは犯人は殺人事件を引き起こしていた。

 これは県警相互間の連携のまずさと言うような話でなく、習志野署刑事係長のミスであり、その結果引き起こされた殺人事件である。
しかもその原因が明らかであったのに千葉県警の上層部生活安全部長と刑事部参事官)はこの事実を隠蔽し、さらに報告をすべき千葉県警トップの本部長やNO2の刑事部長にさえ報告しなかった。

 なぜ本部長や刑事部長に知らせなかったかと言うと、この二人は警察庁からの出向者でキャリア組みで(県警を管理監督する立場の人)、千葉県警生え抜きから見れば幕府の隠密のような立場の人だったからだ。
絶対に千葉県警の恥を警察庁に知られるな」と言うことだ。

 
 ストーカー禁止法ができたのは00年で担当窓口は生活安全課だが、それまではこの部署はいたって暇な部署だった。
住民の苦情窓口のようなもので、ここおゆみ野では青少年の夜遊びや器物破壊がひどかったときに私もこの生活安全課を訪問したことがある。
学校と住民の方が協力して対応しなければ非行防止は無理ですね。それに被害届は四季の道の管理者が出すものです」なんていわれてがっかりした経験がある。

 そうしたどちらかと言えばのんびりムードの生活安全課と、通常は非常に忙しいので慰安旅行の前後だけは仕事をしたくなかった刑事課との阿吽の呼吸で、ストーカー防止法は骨抜きにされてしまった。

 事件の発生経緯を見れば明らかに習志野署刑事課そして生活安全課も)の判断ミスなのだから、被害者に真摯にわびて責任を取るのが筋で、隠蔽工作をした県警上層部の責任も明らかだ。


(別件
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(24.3.23) 証券取引等監視委員会の茶番劇 中央三井アセット信託銀行のインサイダー取引

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 ひどい茶番劇だと思わず笑ってしまった。
中央三井アセット信託銀行がインサイダー取引の容疑で5万5000円課徴金を支払うよう証券取引等監視委員会から勧告された話である。

 中央三井アセット信託会社といえば運用資産24兆円の堂々たる企業だ。AIJの2000億とは規模がまったく違うが、そのインサイダー取引の課徴金が5万円程度なのには驚いた
この程度の課徴金ならば私でも払える。

 事件の内容は国際石油開発帝石が10年7月8日に約5000億円の公募増資を行ったのだが、増資前に約47万円だった株式が増資後38万円に急激に値下がりした事件のことである。
値下がり原因は海外の投資ファンド中央三井アセット信託銀行が空売りを仕掛けたからで、これには一般投資家が目をむいた。
おかしいじゃないか、中央三井アセットは事前に増資情報を入手していて空売りを仕掛けたに違いない

注)空売りは値下がりの局面で収益を得る方法。「売り」と言う言葉があるので株式の売買があるような錯覚を覚えるが、実質は将来のある時点の株価の当てっこで下がると思う人が売って、反対にあがると思う人が買う。
現在株価が1000円で将来700円になったら売った人は300円の儲けで買った人は300円の損失になる

 証券取引等監視委員会に調査要請が殺到したので調べてみたら、中央三井アセットのファンドマネージャーがインサイダー取引をしていたことが判明した(海外ファンドの方には監視委員会の調査がおよばない)。
それによると増資引き受けの主幹事の一行野村證券と思われる)の女性営業員から中央三井アセットの男性ファンドマネージャーに帝石の増資情報が知らされていたことが分かった。
男性マネージャーはこの情報を元に約1億円の帝石株を売り抜け、1400万円の利益を得たが中央三井アセットが得た運用報酬は5万5000円だったため課徴金は5万5000円になるのだと言う。

 このインサイダー取引には実に興味深い内容が隠されている。

① インサイダー取引の罰則金が運用報酬と同じであれば(こんなに低ければ)ファンドマネージャーはいくらでもインサイダー取引をするのではないか。

 ② 今回監視委員会に摘発されたのは中央三井アセットだけだが、海外の投資ファンドはインサイダー取引をし放題だがこちらの監視はどうするのか(日本企業だけを萎縮させるだけでないのか)。

 ③ 情報遮断(ファイヤーウォールと言う)というが、実際にはこうした法令順守意識を精神論で説いても無駄ではないのか(罰則がゆるいと精神も緩むのではないのか

④ 男と女の関係は法令を越えるのではないのか。

⑤ 今回の事件は氷山の一角で、実際は日常的にインサイダー取引は行われているのではないか(
日本板硝子や東京電力の増資後も空売りが横行した)。


 かつて私が金融機関にいたときも情報遮断措置には笑ってしまった。
金融庁からの指導は融資部門と証券部門を切り離して情報を遮断せよというものだったので、最初は同じフロアーで仕事をしていたのを階を変えた
しかしそれでも不十分と言うことになって証券部門の入り口のドアーを閉ざし、入退出は証券担当者だけのIDカードだけ許すことにした。
これで情報遮断ができたことになったのだが、同じ会社の職員だから社員食堂は一緒だし、業後は互いに飲みにいくし、人事異動で融資部門と証券部門の入れ替わりは日常茶飯事だし、これでは情報遮断になるはずがない。
まったくの形式的な措置なのだ。

 当たり前のことだが証券部門投資銀行部門)は情報がすべてでしかも早く入手したほうが勝ちなのだから、いくら法令順守を説いても無駄だ。
違反したら銀行免許を取り上げることぐらいをしないとこの問題が解決するとは思われない。
しかし一方で日本の金融機関をいくら締め上げても海外の投資ファンドはインサイダー取引のし放題だから結局はアメリカやイギリスやシンガポールの投資ファンドの一人勝ちになってしまう。
この世界では正直者が馬鹿を見る世界と言える。

 だから監視委員会は告発があれば調査をするが、実際の処罰はないに等しいような罰則になるのは大人の判断をしているからだろう。
今回中央三井アセット信託銀行の住田社長は深々と頭を下げて謝罪していたが、本心は「やれやれ、監視委員会のセレモニーにつき合わされるのはかなわん」と言うところだろう。

なお、金融関係の記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat45467292/index.html

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(24.3.22) アサド政権はなぜ崩壊しないのか 独裁政権の強靭性

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  NHKのワールド・ウェーブ・トゥナイトがシリアのアサド政権が一向に崩壊しないのに痺れを切らして特集を組んだ。
チュニジアやエジプトやリビアでは独裁政権が崩壊しアラブの春が吹き荒れたのに、なぜシリアはこれほど強靭なのかと言う疑問である。
アラブの春が始まってからすでに1年アサド政権による住民弾圧は一向に収まらず、すでに8000人の犠牲者が出ている。

 シリアの人権団体はアサド政権による住民への無差別攻撃を非難して、世界の軍事介入を要請しているが、アメリカもイギリスもフランスもリップサービス以上の介入を差し控えている。
ロシア中国がアサド政権を支持していることもあるが、ここにはリビアにあったような石油利権がない
単なる貧しい国での内乱だから、NATO軍を派遣してアサド政権を倒しても後には混乱が残るだけだし、それを収めようとすれば更なる資金援助が必要になる。
EU域内の経済は青息吐息だし、ギリシャを救うのに手一杯でとてもシリアまでは救えない」これがEUの本音だ。
またアメリカにとってはイスラエルとイラン問題のほうが焦眉の急で、シリアが独裁政権であるかないかはどちらでもいい問題だ。

 NHKの特派員は「自国民を8000人も殺害したアサド政権に正当性はない」と声を大にして叫んでいたが、残念ながらいくら国民を殺しても生き残っている政権はいくらでもある。
中国は文化大革命でほぼ1000万人を裁判なしに殺害したし、隣の北朝鮮では何人殺したか分からないほど国民を殺しまくっている。
アフリカのコンゴでは500万人規模の殺害があったし、スーダンでは今も南と北で殺し合いをしている。
反対勢力がいなくなれば政権は維持できるのだから、殺せば殺すほどその政権は継続する。
だから正当性という言葉は軍事力の前には無力なのだ。

注)通常正当性という言葉は民主国家においては正当な選挙で選ばれた政権と言う意味だし、王政の場合は正当な後継者と言う意味で使われる。「自国民を殺害した政権に正当性がない」という言葉は(NHKの特派員には気の毒だが)、まだ世界的に信認されているわけでない。

 戦後民主主義教育を受け、日本国憲法を最高の法典と教え込まれた世代から見ると軍事独裁政権は民衆の力ですぐさま打ち倒されるように思ってしまうが、実際の軍事独裁政権はしぶとく生き延びる
たとえば北朝鮮の場合は、日本から若い男女を誘拐し、韓国の高官をラングーンで爆殺し、大韓航空機を爆破し、韓国の警備艇を撃沈させ、さらに韓国領に砲弾を撃ち込むほど勝手し放題だ。
典型的な軍事独裁国家だが、親子3代にわたって悠々生き伸びている。
キム・イルソンが政権をとってから数えるとほぼ65年だ。

 アサド政権は親子二代でほぼ40年だが、なぜ独裁政権が崩壊しないかとの理由を調べるとアサド政権と北朝鮮にはかなり共通点がある。

① 軍事・警察優先主義で何より親衛部隊の強化に努める。
② 反対派は根こそぎ弾圧して生かしておかない(
生かしておくと必ず復讐されるので息の根を止める
③ 西欧の民主主義思想に染まらない(
民主主義思想を身につけるとロシアのゴルバチョフや中国の趙紫陽のように民衆にこびてしまう
④ 中国やロシアのような独裁国家を後ろ盾にする(
リビアのカダフィ政権には後ろ盾がなかった
⑤ 経済状況がいくら悪化しても軍事優先主義を放棄しない(
国民が飢え死にしても親衛部隊の保持を優先する
⑥ 独裁者はどのような状況になっても弱気にならない(
チュニジアのベンアリやエジプトのムバラクは独裁者としては気弱すぎた


 上記のような条件が揃うとちょっとやそっとでは独裁政権が崩壊することはない。
NHKの特派員は、このアサド政権の民衆弾圧を歴史の恥だと思っているようだが、残念ながら歴史は必ずしも民主主義の方向に進むのではないと言うことをアサド政権が実証している。

注)現在はアメリカ型民主主義と中国型覇権主義の相克の時代になっている。もし中国が優位に立てば日本も中国型社会に衣替えすることになる。

なおアラブの春については以下にまとめてあります
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat45123956/index.html


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(24.3.21) 就職戦線異常あり 内閣府の調査結果

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  このたび始めて内閣府が発表した10年度卒業の大学、専門学校、高校、中学の就職状況調査を見て「やはりそうなのか」と暗澹たる思いがした。

 今までの就職状況調査は文部科学省が行ってきた抽出調査なのだが、それによると大卒91.8%、専門学校卒87.4%、高卒93.8%と完全雇用とは言わないがまずまずの数字が並んでいた。
そうか、日本はまだヨーロッパやアメリカのような新卒者にとって超氷河期と言えるような状況ではないんだ」ほっとしたものだ。

 しかしこの文部科学省の調査にはかなり問題があって、そもそも最初から就職を諦めた人は分母に入っていない(失業率と同じ)。
また最近の企業は見習い期間というようなものを設定して、一定期間後に能力がないと判定された人は正社員の登用を拒否している。
そうした色々な問題点があるが、何しろ就職している人の割合なのだ。

 一方内閣府が行った調査はまさにその反対の調査で就職後3年間にまだ同じ職場に留まっている人の割合である。
3年以内に退職した人(その後の経緯は不明)、当初から無職だったりアルバイトをしている人、学校を中退してしまった人(その後の経緯は不明)を加えると大学・専門学校卒の52%、高卒の68%が正社員でないという。
正社員でないからといって就職していないとはいえないが、大卒の半数、高卒の3分の2が不安定な生活をしているという。
かつて私が大学を卒業した頃はほとんどすべての人が正社員だったことを思えば隔世の感がある。

 この内閣府の調査は私の身の回りの状況と一致する。
私の知り合いにとても優秀な子供たちがいる。
長女は著名な大学の理科系の大学院を卒業したのだが、当初内定していた職場を出勤当日に馘首されてしまった。
当時就職内定者の内定取り消しについてマスコミのバッシングがあったので、それの対応で一旦就職させてからの首切りだ(その後長女は他の会社に就職した)。
次女は教育系の文系の大学院を卒業したのだが、高校の講師を続けている。
私の頃も大学院生がアルバイトで講師をしていたが、こうした人は講師はその後大学の教授になるための一時のステップに過ぎなかった。
しかし次女はいつまでたっても講師のままだ。
長男は大学を卒業して一旦企業に勤めたが業績を理由に馘首されてしまった。今はコンビニでアルバイトをしている。

 私が大学を卒業した頃に比べると信じられないような状況だ。私自身は4つの職場から内定をもらっていたが、私が就職活動をそこで止めたのはそれ以上すると断るのが大変だと気がついたからだ。
私が断った職場は今の大学生だったら随喜の涙を流すだろう。

 日本がこうした状況になっているのは日本経済の停滞に原因があるのは言うまでもない。
NECや日立や東芝やシャープといった輸出産業は今では人員削減に大童だ。
国内産業の雄といえば公務員や教員だがこうした職場も財政逼迫の折から採用人員を大幅に減らしている。

 ここ千葉では成田空港が多くの職場を提供してきたのだが、08年に5万人いた職員は11年には4万人になり、1万人も従業員が少なくなっている
航空需要が低迷し、航空会社が首切りを行っているからだ。

 就職戦線は日を追って厳しくなっている。
こうした状況下で学生ができることは遊んでいないで職場で求められる技術を身につけることしかない。技術といっても本格的なものは無理なので最も有効な技術は語学である。
英語や他の外国語を流暢に操れれば就職戦線を有利に進められる。
また日本に就職の場がなくても外国で職場を見つけることができる(今オーストラリアはバブル期以前の日本のように景気がいい)。

 就職ま近になって急に整髪しリクルートルックを着て言葉を丁寧にしても、サラリーマンならみんなそうしているのだからその程度では無理だ。
日本からはこれからも就職場所が失われていくのだから、そうした中でも勝ち残れるよう努力するより他に手はない。
日本の大学生がただ遊んでいればよかった時代は高度成長期だけで、現在は死に物狂いで努力しないと就職できない時代なのだ。

注)日本における唯一の成長産業は医療・介護だと私は思っているが、こうした職場においても規制が厳しく成長産業になっていない。このため学生が正社員として就職する場がますます狭められている。

なお就職問題については以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat47699653/index.html


 (別件
昨日おゆみ野クリーンクラブのカンパを依頼しましたが、そっさく何人かの方が応じてくださり心から感謝いたします。花見までには塗装を終了させておきます。

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(23.3.20) AIJ金融検査の限界 垂れ込みがなければガサ入れはできない

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 「そりゃ、無理と言うものよ」思わずつぶやいてしまった。
マスコミの言う「なぜ金融庁はAIJの検査を早期に実施しなかったのか」と言うバッシングのことである。

 今日(19日)も毎日新聞に「不審な4点 なぜ放置」と言う金融庁のバッシング記事が載った。
確かに個別に見れば不審な内容だが、だからといって金融庁がAIJを本格的にガサ入れするには不十分な内容だ。

 そもそもマスコミは金融庁を買いかぶりすぎている。私はかつて金融機関で何度も検査を受けたから知っているが、検査官が実務者より優秀であることはほとんどない。
それは当然で20世紀の最後の10年、日本経済が失われた十年に入ってからアメリカの要請で金融検査の強化が叫ばれたが、金融庁にはまったく人手がなかった。

 仕方なしに大学の研究者やコンサルタント会社でくすぶっていた人材を急遽集めて、最初は嘱託にしその中で検査官として適正があった人を正式な検査官に採用した。
しかし金融実務の世界はディリバティブに移っていたので、ほとんどの検査官は何のことだかさっぱり分からない。
そこでアメリカの金融当局が採用していたチェックリストをそのまま翻訳し、それを基にチェックリストに金融機関が「問題あり」と自ら記載していたことをそのまま検査報告書に書いていたのが実態だ。
これでは福島第一原発の原子力・安全保安院の検査とまったく同じだ

 それでも経験をつめばそれなりに検査のレベルは上がるが、金融機関としても金融庁から毎回お叱りを受けるのはたまらないから、まずい案件は子会社やケイマン諸島のヘッジファンドに移してしまう
日本の金融機関はそれでも相対的に節度はあるが、アメリカの金融機関はやりたい放題だ。
だから親会社の金融機関をいくら検査しても問題は発見できない。

注)システム障害のような明確なトラブルがあるか、あるいは資金ショートすることが確実になった場合や、法令違反があった場合のように誰が見ても問題だと分かる案件以外の問題点を金融庁が独自で探し出すことはほとんどない。

 大銀行でさえこうした状況なのだからAIJのような投資顧問会社に至っては検査もないのと同然だ。
検査を強化するには人材がいるが国家公務員は削減の方向にあり検査官でさえ削減の対象だ。
せいぜいチェックリストを送付し、投資顧問会社が自ら問題ありといってきた内容について監査報告をまとめるのがやっとだろう。

 毎日新聞が言う専門家が指摘した不審点の4つは以下のとおりだが、AIJから簡単に反論されるだろう。

① 約2000億円の年金資産に対し、取引高は延べ57兆円でこれではデイトレーダー並の取引で年金資金の運用とはいえない。

 想定されるAIJの反論
当社の運用実績が高いのはまさにデイトレーダー並みの取引を行っているからで、これが当社のノウハウである

② 資産運用をする場合、投資顧問会社とは別に資産管理会社が運用利回り等を計算して信託銀行を通じて報告する。今回の資産管理会社は役員をAIJの淺川社長がかねていた。

 想定されるAIJの反論
資産管理会社の運用利回りについては信託銀行がさらにチェックを行っており厳正さが担保されている

③ AIJの運用受託報酬が少ない。安全運用の場合は預かり資産の0.3%程度、積極運用であれば0.7%をとるがAIJは0.01%程度。このようなことはありえない。

 想定される反論
当社はできるだけ多くの収益を顧客に還元している。それゆえ最も顧客に信頼された投資顧問会社として年金資金の担当者から信頼されている

④ 証拠金取引の現金を保管している金融機関から証拠金取引の内容について質問されたが回答しなかった。

 想定される反論
銀行には資金を預けているだけで融資を受けているわけでないので顧客情報を開示することはできないのは当然だ

 以上の4つはいづれも外部から見た疑問点で、これだけで金融庁が動くはずがない。
金融庁が本当の意味でガサ入れをするのは内部の垂れ込みがあって拠書類が揃っているときだけだ。
それまではうわさの域を出ないので検査をしても反論されるだけで、しないほうが良いとの結論になってしまう。

 マスコミでは金融庁が検査をしなかったことへのバッシングが続いているが、金融庁にはそうした検査能力はないのでそもそもないものねだりと言うものだ。
だから年金担当者は常識で判断するしか方法はない。
ITバブルが崩壊しようが、リーマン・ショックが起ころうがAIJはそれをすべて見通してきたかの様な運用成績を上げている。他のヘッジファンドが総倒れのときにAIJだけが世界の経済を見通していたなんてことがあるだろうか?」と疑問を持つことだ。

なおAIJに関する記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/aij/index.html

(別件
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(24.3.19) BS世界のドキュメンタリー 旧ソ連原子力潜水艦の末路

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 原子炉を解体することがこんなにも困難だとは知らなかった。福島第一原発の原子炉のことではない。
旧ソ連が冷戦時代の40年間に建造した原子力潜水艦約200隻の原子炉の解体のことである。
BS世界のドキュメンタリーで2010年にドイツが製作した「旧ソ連原子力潜水艦の末路」が放送されたが、驚くべき内容だった。

 ロシアはソビエト崩壊後の約10年間まったく資金的に余裕がなくなり、世界最高レベルだった原潜の管理を放棄してしまった
200隻放置された原潜は北極のバレンツ海に面したムルマンスク近くのフィヨルドやウラジオストックの岸壁に鉄の塊として浮いているだけだった。
ロシアには原潜を動かすだけの燃料や将兵や、また訓練を怠ったために技術すらなくなり、海軍そのものが実質的に崩壊していた。

注)2000年になってプーチンの努力でようやく経済状況が改善したロシアはクルスクという世界第2位の大型原潜を就航させたが、訓練で魚雷が爆発してバレンツ海に沈んでしまった。ロシア海軍は魚雷をまともに操作できないほど将兵の訓練がなされていなかった。

 この放棄されたロシアの原潜を解体し原子炉を安全な保管場所まで移動する作業を旧東ドイツの技術者がロシア政府から委託されていた。
ロシアには原子炉を安全に解体する技術がなく、一方東ドイツでは古くなったソビエト型原子炉の解体が進められてノウハウの蓄積があったからだ。

 ソビエトの原潜はやたらと大きい。
タイフーン型と呼ばれる原潜は全長170m2基の原子炉を積み、核ミサイルを12基以上搭載して半年以上海にもぐったままでいられ、最高速度は80kmと言うから驚いてしまう。
なぜこれほど大きくしたかというとロシア人の癖で核ミサイルをアメリカより多く積載したかったからだ(数が少ないとロシア人は不安感に駆られる)。

 冷戦時代は互いに核の恐怖に駆られていたが、特に原潜は自国が核攻撃を受けたときの反撃の戦力として最も信頼されていた。
何しろ海の深くに静かにもぐっているから探知されず、自国がすべて崩壊しても原潜は無事だから反撃してアメリカを地上から消し去ることができる。
こうして原潜は戦争の抑止力として働いたが冷戦が終わり、原潜の必要性がなくなるときわめて厄介な荷物になってしまった。

 ロシアには原潜を解体する資金も技術もなかったからだ
仕方ないしにバレンツ海のフィヨルドの間に放置していたものの、たちまちのうちに鋼鉄が腐ってきていつ原潜が沈没して放射能を撒き散らしてもおかしくない状態になってしまった。
この状態を世界中が危惧し、バレンツ海ではドイツが、そしてウラジオストックでは日本がこの原潜解体処理の資金と技術を提供することになった(なぜか日本が行った原潜の解体作業についてのドキュメンタリーはない。私が見過ごしたのだろうか?)。

 解体作業はムルマルスクのネルパ造船所で行っていたが、作業方法は船体を真ん中の原子炉部分と前半分、後半分に3等分して前と後ろからは鉄くず等を回収していた。
一方原子炉は密閉してムルマルスクから約30kmはなれた最終処分場に運んでいた
原潜内にはパイプやケーブルが張り巡らされてここに運転中の放射性物質がたまるので、ケーブルなど安易に切断すると放射能が一斉に放出してしまう。
作業は非常に慎重に手作業で進められ原潜1基解体するのに1年かかるという(原潜は作るときより解体するときのほうが、いたるところが放射能で汚染されている分時間がかかる)。

 こうしてネルパ造船所で解体され密封された原子炉は、バレンツ海が穏やかの夏の数週間の間に浮きドックで最終処分場にゆっくりと運ばれていた。
映像では7基の原子炉が浮きドックに積まれて時速4kmで9時間かけて最終処分場に到着していたが、そこにはすでに40基の密閉された原子炉が保管されていた。

 廃棄された原潜は200隻だから、まだ150隻あまりが解体されずに海上に浮かんでいることになる。
ドイツ人の作業責任者の話ではドイツ技術者が行う作業はここまで、原子炉そのものの解体は放射能レベルが低くなる70年後になると言う。その間原子炉は、この保管場所においていくのだと言う。

 実に厄介な話だ。その70年間密閉容器に穴が開いたり、火災が発生したり、アルカイダに急襲されたり、戦乱が起こったりしたらどうなるのだろうか
原子力は使っているときだけが花で、それを廃棄処理する時になったら地獄だ。
日本においても福島第一原発のように廃棄処理が決まっているものがあるが、実際は70年程度原子炉を冷却した後でないと解体は不可能だから、それまで原発周辺に近寄ることはできそうもない。

 このロシアの原潜の原子炉の廃棄処理を見ると原子力と言う技術は廃棄技術と一体で、それがないとなんとも厄介な代物だと言うことが分かった。
コスト計算も廃棄後の保管から解体作業まで含めれば実に高価なエネルギーだ。
従来言われていた原発が安価だと言うのは、そのままいつまでも使い続けらればと言う条件下の計算で、実際は20年から40年の間に廃棄される。
原発はコスト無視の軍備としてはともかく、商業的にはまったくあわない技術だということを認識した

なおロシア経済については以下にまとめてあります。http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat44368795/index.html

(別件
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(24.3.18) NHK歴史館 古代都市ポンペイの真相 新発見54体の人骨の謎

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 NHKの歴史館と言う番組で「古代ローマの栄枯盛衰」「古代都市ポンペイの真実 新発見54体の人骨の謎」が放送された。
ポンペイとはベズビオ山の噴火活動でAD79年に一瞬のうちに火山灰に覆われ歴史のかなたに消失した都市である。

 私も一度このポンペイを観光したことがあるが、道路の石畳が整然としており、上下水道も整い、演劇場や風呂の施設もあって今でも住もうと思えば住めるほど近代的な都市だと感心した。

 今回この歴史観の番組には経済学者の榊原英資氏と歴史学者の青柳正規氏がゲスト出演しておりとても楽しげに語り合っていた。
二人ともローマを語ることが楽しくてならないようだ。

 ベズビオ山は噴火が始まった翌日には火砕流が発生してポンペイの町をほぼ20mの厚さで覆い尽くしたのだが、54体の遺体とはその直前に地下室に逃げ込んだ人々の死体である。
火砕流に直接巻き込まれた人の遺体は消失してしまったが、この54体は地下室にいたため消失することなくそのまま窒息死したものと思われる。

 この遺体を分析してみると富裕層や市民や色々な階層の人が逃げ込んでいたが、いずれも健康状態は非常によく下層階級といえども福祉政策に助けられて生活を享受していたことが分かった
残された都市を見てもまた人々の骨を分析しても生活水準は極端に高い。

 私が常々不思議に思っていることは古代ローマというGDPが極限に達した世界が崩壊し、その後なぜ中世と言うキリスト教以外には何もないような貧困な世界が現れたかということだ。
GDPと言う見方をする限り、人類の生活が古代ローマの水準を越えたのは産業革命の成果が現れてきたここ200年程度のことで、それまでは古代ローマの生活から見れば貧困そのものの生活だった。

 このポンペイが消失したAD79年はローマの隆盛期に当たり、ローマの都市は繁栄を極めていた。道路・上下水道・劇場・コロッセウム等都市にはすべてがそろっており、辺境の蛮族はあげてローマ市民になりたかった時代である。
しばらく前のアメリカのようなもので、世界中の人々がアメリカ人になりたがっていたが、ローマでは一定期間の兵役や特別な技能や資金があれば誰でもローマ市民になれた。
アメリカとローマは類似点が多い。アメリカは基本的には移民の国で各国の優秀な人材や食いつめ者を受け入れて発展したがローマも同じ

 ローマ社会は階層社会で上から皇帝・元老院議員・騎士階級・市民・奴隷と言う階級制度があったが、これは中世のような固定的なものではなく、人々は努力と才覚でこの階層社会を上り詰めることができた(アメリカでも努力さえすれば金持ちになれると信じられている)。

 たとえば奴隷でもあっても主人が気に入ってくれたり、またそこそこの資金を提供すれば(これは奴隷にも金を稼ぐ手段があったということ解放奴隷になれ、特に都市部の奴隷は家庭内にいればサーバント執事や家庭教師等)で外で稼いでいればサラリーマンのようなものだったと青柳教授が説明していた。
都市部は豊かだったから都市奴隷に苦役をかすような必要はなく、言ってみれば仲良く暮らしていたと言うのが実情のようだ。

注)古代ローマはジェネラリストが高い地位につき、一方医者や剣闘士や歌手といったスペシャリストは奴隷や市民の職業だった。

 私もかつてベンハーと映画を見ていたときに奇異に思ったのは、奴隷船のこぎ手になっていたベンハーが船が転覆したときにその船団の司令官を助けたことによって、ローマの凱旋式の二頭立ての馬車に同乗し、その後ベンハーはこの司令官の養子になっている。
奴隷でも司令官の養子になれるほどローマ社会は流動的だったといえる。

 ローマがなぜかくも長く繁栄できたかの理由はギリシャの反対の政策をとったからだと青柳教授が説明していた。
ギリシャはポリスと言う都市国家単位で生活し、都市国家間はまったく仲が悪かった。このため戦争ばかりしていたがその最大の戦争原因が食料の調達に支障をきたしていたからだと言う。

 青柳教授の説明によると当時地中海世界の人口は5000万人程度であったが、穀物生産そのものは5000万人を生活させるのに十分な量だったという。したがってこの地域を統一して物の流通を自由にしさえすれば食糧問題は片付く。
ローマはそのために領域国家を形成したが、一方ギリシャは都市国家という単位のために常に食糧問題が表面化して戦争が絶えなかったのだそうだ。

注)簡単に言えばローマは農業の自由化を行いギリシャはそれを拒否して国内農業を保護した。

 ローマ市民の言葉が残されている。「狩りをし、風呂に入り、ゲームをして笑う。それが人生だ
ローマ市民は午前中だけ仕事をし、午後からは社交場でもある風呂に入り、そこに設置されていたゲームなどをして楽しみ、食事は限度を越えて吐きながら(ただし当時はこれは健康法で太らないための措置)食べまくっていた。

 このローマにたそがれが訪れたのは領土拡張が限界に達した2世紀後半ごろからだ。新たに手に入れる領土がなくなれば食料の増産もなくなり一方で長い国境を守るための軍事費や増え続けるローマ市民への社会保障費が負担になる。
いまの日本やアメリカとまったく同じで、致し方なく政府は通貨の改鋳を行い銀貨を目減りさせてインフレ政策をとることになる。

注)現在アメリカ、EU、日本が競争して行っている金融緩和策はこのローマの通貨の改鋳と同じ。

 生産性が上がっていない状況下で通貨の増刷はただひたすらインフレが更新するだけで人々の生活は低下していく。
軍事費を削減し、社会保障費を圧縮すればまだ帝国は生き延びられるがそのようなことをすると、ローマ市民の反発があってそれもできない。
無敵を誇ったローマ軍も給与遅配や装備の更新が滞れば蛮族と戦争しても負け続けてしまう。

 辺境のローマ兵は常に死の恐怖に襲われているため、精神的救いを求めてキリスト教に帰依していったと言う。たとえ蛮族に殺されてもあの世では神の国にいけるからだ
物質的な恩恵を与えられなければ後は精神的な安息を与えるしか方法がない。こうしてローマ帝国はキリスト教を4世紀には国教にしたが、ここまでくればローマが崩壊するのも時間の問題だ。

 榊原氏が「いまの日本もこのローマの末期と同じだが、生活保障費の切り下げ等を甘受して、経済実態と向き合えばまだ生き延びられるが、いつまでもGDPを追い求めていたら古代ローマと同じようになる」と示唆していた。

なお、ローマ史については以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat44866001/index.html

また今回カウンターに「おゆみ野四季の道」のカウンター10000を加えました。


(別件

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(24.3.17) 世紀の大実験 ヒッグス粒子を発見せよ 素粒子に質量を与えるもの

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 いまスイスのジュネーブにあるセルン研究所の実験装置で世紀の大実験が行われていると、NHKのワールド・ウェーブ・トゥナイトが特集していた。
セルン研究所といえば最近ニュートリノが光より早く進むといって世界中を驚かした研究所だ。

 このセルン研究所には地下100mに全長27km加速器が設置されており、この加速器を使って光の速さまで加速した陽子を1500兆回衝突させて、その衝突で分解されて出てくる物質の中にヒッグス粒子の存在を確かめるのだと言う。

 ヒッグス粒子なんていわれても物理学音痴の私には何のことだか分からなかったが、宇宙誕生の鍵を握る粒子でこのヒッグス粒子がないと原子も分子も存在せず、そもそも物質なるものが存在できないのだと言う。

 私は知らなかったが物質の元になっている素粒子には質量がないのだという。
本当かい、素粒子だろうがなんだろうが質量がなければ重さがないじゃないか」とても不思議な感じがした。

 実際は素粒子は質量がなく光の速度で移動している。この素粒子が質量を持ち重くなって光の速度以下になるためには、素粒子を結合する接着剤のようなものが必要で、この接着剤で固めることによって質量をもった物質(原子や分子)ができるのだという。その接着剤の元がヒッグス粒子だという。

注)素粒子に質量があるとさらに分解可能になるから、素粒子がすべての物質の根源であるためには質量があってはならないらしい。しかしこのあたりの考え方は私の想像力の範囲を超えている。

 ただしヒッグス粒子そのものはビックバンのような高エネルギー状態でないと存在せず、温度が下がるとすぐに接着剤になってしまうので実験ではビッグバンと同じ状況を作り出さないといけない。
そのために陽子を光の速度まで加速して衝突させるのだそうだ。
このヒッグス粒子の存在を予言したのは、イギリスの科学者ヒッグス博士で1960年代のことだ。

そうか、動き回るガキを縄で縛り上げると集団になって重くなり静かになるが、質量とはその動きにくさのことか
今回セルンで行っている実験は原子核の構成要素である陽子を光の速度で衝突させ、そのときに分解する物質の中に陽子に質量を与えているヒッグス粒子を発見する実験だと言う。

 研究者の一人が「うまくいけば本年度中にヒッグス粒子の存在が明らかになります」といっていたが、発見されればノーベル賞物の発見になるのだそうだ。
東京大学の素粒子研究センターもこの実験に参加していて、実験データをリアルに受け取って高速コンピュータで分析を行う。
やはり一番最初に発見した研究所にノーベル賞が贈られるのだろうからこれは早いもの勝ちの競争になりそうだ。
日本人として東京大学素粒子研究所にエールを送りたくなった。
がんばれ、ヒッグス粒子を日本で発見しよう!!!」

なおニュートリノが光より早いと言う実験は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/23928-d8f7.html


別件
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(24.3.16) 温家宝首相の警告と太子党薄 熙来(はくきらい)重慶市長の失脚



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 中国の温家宝首相全人代全国人民代表大会)の終了後の記者会見で実に意味深長な発言をした。
文革の再来の危険性があり、特に共産党・国家の指導制度改革を進めなければならない」と発言したのだ。

 「文革の再来とは一体何のことだ」とても不思議な感じがした。
文革そのものは1966年から1976年までのほぼ10年間にわたって中国国内で吹き荒れた、青少年(ガキ)をつかった毛沢東の奪権運動である。
権力を剥奪されつつあった毛沢東が青少年(ガキ)に「唱紅打黒」(共産主主義の原点に戻って腹黒いやつらを打倒せよ)を唱えさせ、毛沢東から権力を奪った実権派を打倒させた運動で、ほぼ1000万人の人が裁判もなく殺害された。

 今回温家宝首相の言葉があまりに唐突に聞こえたので調べてみたら、重慶市の薄 熙来(はくきらい)市長奪権運動のことだと分かった。
薄 熙来氏は革命第一世代の重鎮薄一波氏の息子で押しも押されぬ太子党のエースである。
本人は北京政府の中での最高役職、政治局常務委員日本で言えば重要閣僚)になるつもりだったが、胡錦濤、温家宝の共青団体制の下で干されて重慶市長になった人物だ。

注)中国の派閥争いは太子党共青団との間で熾烈な闘争がされている。太子党とは親が共産党の幹部だった息子連合で、一方共青団とは組織内で実力で這い上がってきた幹部を言う。現在は共青団が権力を握っているが、この秋の共産党大会で太子党の習近平氏が国家主席になることが決定しており、共青団は政治闘争で太子党に破れてしまった。

 この秋習近平氏が国家主席になれば、太子党の薄 熙来氏にはチャンスがめぐってくる。
そのためこの秋の党大会で政治局常務委員になるための実績を上げようと、重慶市において汚職撲滅運動を大々的に展開した。
このための道具が毛沢東の文化大革命時の「唱紅打黒」で、密告を奨励し青少年をあおりにあおり、紅衛兵運動の再来のような状況になっていた。
この運動の先頭に立っていたのが王立軍副市長で、暴力団グループ約400を崩壊させ約6000人の逮捕者を出したと大々的に報道していた。

 「これだけ汚職撲滅の実績を上げれば常務委員になるのは確実だ
薄 熙来氏
としては鼻高々だったろう。
しかしこの運動は、かつての文化大革命運動と同様薬が効きすぎた。
中国では権力者であれば黒社会日本のイメージで言えば暴力団関係の地上げ屋)との関係は誰にもあり、たたけば埃はいくらでも出てくる。
ついに密告で公安局副局長の文強氏までが汚職を暴かれ、すぐに死刑に処せられた(早く殺さないと芋ずる式に汚職が分かってしまう)。

(24.4.11追加
 ところが、最近の報道によると薄 熙来氏の妻が商取引に絡んでイギリス人ヘイウッド氏を殺害したことが発覚した(
こうしたことは汚職社会の中国ではよく起こる)。
このことを知った王立軍副市長が薄 熙来氏の責任を追及したので(
薄 熙来氏を妻と同罪ではないかと言って、追い落としを図ろうとしたので)薄 熙来氏は口封じのため王立軍副市長を殺害しようとした
なお、こうした事実が外国にまでもれてきたのは、共青団派が太子党の追い落としに乗り出したことを意味する

 王立軍副市長は汚職容疑で解任し死刑にされそうになったので、あわてて隣の省にある米国総領事館に逃げ込み亡命を申請した。
黒者社会との関係は重慶市長の薄 熙来が一番だ。特に妻の谷開来は殺人まで犯している証拠物件を持って訴えたのだから米国総領事館は当惑した。

いま中国とことを構えたくない。唱紅打黒運動など中国国内の問題で米国には関係ない」北京政府に王立軍副市長が亡命を求めていることを通報したので、願いむなしく王立軍副市長は北京政府の官憲に捕らえられてしまった。
この状況を一番喜んだのが共青団派の胡錦濤主席と温家宝首相だ。
太子党の薄 熙来がへまをやった。チャンスだ。太子党を追い落とそう
胡錦濤主席と温家宝首相が色めきたった。

 これが温家宝首相がいう「文革の再来を真似て権力を奪取するようなことはするな」という意味である。
薄 熙来氏が汚職にまみれている証拠は王立軍副市長が北京政府に提出しているので、薄 熙来氏の立場は完全にピンチとなり、3月15日重慶市長を解任された。
馬鹿が、調子に乗って毛沢東のまねをしたからだ」と言う意味だ。

 今回の薄 熙来氏の解任は明らかに太子党勢力の拡大に胡錦濤主席、温家宝首相が反撃した構図になっている。
中国の権力争いはへまをやったほうが負けだ
次期主席候補の太子党の習近平氏としては頭痛の種が増えたことになる。

なお共青団派と太子党派の暗闘は以下参照
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/22112-ca1f.html


別件
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(24.3.15) 文学入門 井上靖 天平の甍(いらか)

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  今回の読書会のテーマ本は「天平の甍(いらか)」である。井上靖氏の著名な小説で唐の高僧鑑真和上が、日本に正式な授戒を授けるべく何回もの失敗を省みず渡日してきた話で、何度か映画化されている。
この本を選んだのは私で、私は井上靖氏の小説を高校生から大学生の頃にかけてむさぼるように読んだ。
特に氏の西域物は当時の私の心を強く打った。敦煌楼蘭風濤(ふうとうやそしてこの天平の甍といった小説である。

注)鑑真和上については以下のブログに詳しい
http://homepage1.nifty.com/tosyo/kokuhou19.html

 井上靖氏は京都大学に在籍していたが、京都大学の東洋史科は内藤湖南宮崎市定といったそうそうたる教授陣がいて、中国・西域史のメッカの様な状況だったから、井上靖氏はそこから大きな影響を受けた(井上靖氏自身は哲学科にいた)。
私は氏の小説を読みながら「私も京都大学東洋史科に入って、井上靖のような小説家になりたいものだ」と心底思ったものである。

 
 「天平の甍」で描かれた遣唐使とはなんとも不思議な制度だと思う。日本の側から見れば唐王朝の優れた政治制度や経済制度および仏教を学ぶために派遣した使節団と言う位置づけだが、唐側の受け止め方はまったく異なっている。

 唐から見ると唐帝国の冊封(さくほう)体制に組み込まれた東夷の和国が朝貢に訪れてきたと言う位置づけで、日本は新羅の次ぐらいの順位だったようだ(しばしば新羅と年賀の席で席順を争っている)。
客観的に見たら大和朝廷が唐と対等であるわけがなく、特に白村江の戦い663年)で唐と新羅の連合軍に大和と百済の連合軍が完膚なきまでに叩き潰されてからは、明らかに敗戦国として唐王朝に朝貢している(それまでは対等外交を求めていた)。
このとおりでございます。決して逆らいませんから良しなにお取り扱いください」と言う意味だ。

注)この大和朝廷の立場は第2次世界大戦でアメリカに完全に叩き潰された後の日本とまったく同じだ。現在日本は独立国と称しているが、安全保障をアメリカに頼っていて他国から見たらアメリカの属国と言う位置づけになっている。

 この「天平の甍」の遣唐使は第9次の遣唐使で、733年のことだった。当時国政は聖武天皇が担っていたが、聖武天皇ほど仏教の普及に勤めた天皇はいない。中央には東大寺法華寺を建立し、地方は国分寺国分尼寺を建立させたが、日本国中を仏教寺院だらけにした天皇だ。

 遣唐使そのものは上に述べたように朝貢使だったが、中国皇帝から「遠いから20年に一度でいいよ」と許可をもらっていたので、毎年の年賀に参加しないで済んでいた。実際唐と大和の間の大海原は危険で、海を越えて朝貢するのも命がけだったからだ。
通常船団は4隻で、1隻あたりの乗組員は100人超だから400名から500名の大使節団だった。
当時の日本の人口は約600万人程度だから、現在の人口比にすれば約10000人規模の使節団になる。

 しかもこの使節団4隻のうち1隻から2隻は遭難してしまうのだから恐るべき損失率といえる。10000人が出かけていって5000人が海の藻屑になると言うイメージだ。
この小説の主題は、鑑真和上を日本人留学僧栄叡(ようえい)と普照の熱意で日本に招聘する話だが鑑真の渡航も2回にわたって失敗し、3回目にようやく成功している(計画を入れると6回目にようやく成功した)。

 「そんなにまでして大和に仏教を広めてどうするの」と言うのは現代人の感覚で、当時は仏教と政治はほとんど分離できないほど結びついていたから政治体制を学ぶことと仏教を学ぶことはほぼイコールだった。
ちょうどイランの政治体制のようで国政の担当者と言えども宗教界の意向を無視できないのは、大和朝廷もイランも同じだ。

 日本の留学僧はちょうどアメリカの戦後のフルブライト留学生のような位置づけで、帰国すれば大和朝廷の政治・仏教政策部門で重きをなすのは確実と期待されていた。実際吉備真備や僧玄昉などは期待されたとおりの活躍をしている。

 いっぽうこの小説に登場する普照栄叡ようえい)などは、日本史に名を残すような人ではなかったが、唐から鑑真和上を招聘することだけで自分の歴史的使命を終えた人である(続日本紀にそのように記載がある)。

 井上靖氏はそうした縁の下の力持ち的存在の日本人留学僧をその筆致で生き生きと蘇らせてくれた。
氏の文章は簡潔で映像的なので、誰でも1300年の昔の留学僧が隣にいる様な息使いを感じることができる。

 第9次遣唐使船で渡唐した留学僧は4人で、普照栄叡鑑真和上の渡日にすべての人生をかけ、戒融は大唐帝国の隅々を放浪して行方不明になり、玄朗は中国人の妻を娶って僧籍を離脱して日本を捨てた。
そして第8次遣唐使船で渡唐した業行はひたすら仏典の写経にすべての時間を費やし、その写経本を日本に持ち帰ろうとしたが、本人もまた写経本も南海の藻屑として消えてしまった。

 この小説は時間をかけて丁寧に読むべき小説である。井上靖氏は手を抜かず1300年の昔の留学僧の実態を描いてくれたのだから、読むほうも井上靖氏の努力に報いる必要があるだろう。
そうすれば天平と言う時代を肌で感じることができるようになる稀有な小説だ。


この読書会の主催者、河村義人さんの感想文は以下をクリックしてください
http://yamazakijirou1.cocolog-nifty.com/shiryou/2012/03/24324-8376.html

なお文学入門の記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43898465/index.html



(別件
昨日おゆみ野クリーンクラブのカンパを依頼しましたが、そっさく応じてくださった方がおり心から感謝いたします。花見までには塗装を終了させておきます。

なお、昨日の依頼文は今月いっぱい下記に継続して掲載いたします。


従来おゆみ野四季の道の清掃関係や塗装関係費は自費で調達してきましたが、生活費がかさみ思うに任せなくなってきております。
おゆみ野在住者で、かつ四季の道を日常的に利用されている方で、四季の道を世界でもっとも美しい道にする活動に賛同される方に、ペンキ代のカンパをお願いいたします。

① カンパは一人3000円(ペンキ1.8L 一缶の値段)をお願いできないでしょうか。年間のペンキは約20缶程度です。

② カンパの件数、金額は毎月1回このブログで報告します。また決算報告は年1回行います。

③ 賛同していただける方は以下の口座に送金いただければ幸いです。なお送金していただいた場合は同時にこのブログのメール機能を使ってその旨連絡いただけると幸いです。

・千葉銀行 鎌取支店(092)
・おゆみ野クリーンクラブ 普通預金口座(3743511)

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(24.3.14) おゆみ野クリーンクラブの活動とカンパの依頼

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 ロドリゴが「おゆみ野四季の道を世界で一番美しい遊歩道にするために、残りの人生をささげよう」と願をかけてから、ほぼ5年の歳月が過ぎた。
その間ロドリゴはほぼ毎日四季の道の清掃作業を行ってきているが、ロドリゴの願むなしくとても目標に到達していない。

 毎日のゴミの量はほとんど変わらず、かえって人口が増えた分増加しているくらいだ。
ただ数年前までは日常的に起こっていた照明塔の破壊や柵の破壊はとても少なくなっている。
夜間公園で騒いでいた中学生が少なくなり、その分ビールの空き缶やタバコやコンビニ弁当の箱が散らかることはなくなっている。
主よ、悪がきがいなくなったのになぜゴミの量は減らないのでしょうか。ロドリゴの試練はいつまで続くのでしょうか?」

 しかし再び春がめぐってきた。すでに梅の花は満開だ。大気は冷たくても冬場のような刺すような冷たさはなくなり、かえって清掃活動をしていると気持ちが良い。
もう少したつと桜の花も咲く。花見の季節を控えそれまでに四季の道のベンチのペンキの補修をしたいと思い立った。

 ベンチのペンキ塗りはとても技術がいる。通常の水性ペンキを塗っているだけでは3ヶ月程度ではがれ始める。やすりではがれそうなペンキを落とし、その上に定着液を塗って、それからペンキを塗らないといくらやっても元も木阿弥になる。

 ロドリゴが昨年の6月ごろまでに塗ったベンチはほとんどはがれてきてしまっている。
放っておくと木が腐り始めるのでその前に何とか補修をしたいのだが、ペンキ代が高く思うに任せない。
今までは生活費を削ってペンキ代に当ててきたが、胸の筋肉は剥げ落ち足はごぼうのように細くなってしまった。

主よ、この貧しいロドリゴはどうすればいいのでしょうか。四季の道のベンチを補修する資金がありません。花見の時期が来るのにペンキははがれたままです

ロドリゴよ、一人悩むことはないぞ。おゆみ野には多くの心深き人々が住んでいる。その人たちに喜捨を求めなさい。ペンキ代を求めれば必ず応じてくれるであろう

注)2年ほど前まで新都市ライフ(UR都市機構の子会社)からの補助を受けていましたが、この制度がなくなったため現在はロドリゴが生活費を切り詰めてペンキ代を捻出しています。
大好きなぶどうパンは止めて、トップバリューの安い食パンに代えました。


(依頼文)

従来おゆみ野四季の道の清掃関係や塗装関係費は自費で調達してきましたが、生活費がかさみ思うに任せなくなってきております。
おゆみ野在住者で、かつ四季の道を日常的に利用されている方で、四季の道を世界でもっとも美しい道にする活動に賛同される方に、ペンキ代のカンパをお願いいたします。

① カンパは一人3000円(ペンキ1.8L 一缶の値段)をお願いできないでしょうか。年間のペンキは約20缶程度です。

② カンパの件数、金額は毎月1回このブログで報告します。また決算報告は年1回行います。

③ 賛同していただける方は以下の口座に送金いただければ幸いです。なお送金していただいた場合は同時にこのブログのメール機能を使ってその旨連絡いただけると幸いです。

・千葉銀行 鎌取支店(092)
・おゆみ野クリーンクラブ 普通預金口座(3743511)

なお、おゆみ野クリーンクラブの活動については以下を参照してください。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat45485858/index.html
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat14593134/index.html
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat41524294/index.html

 

 

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(24.3.13) 週間エコノミストの警告 「円安時代の到来」は本当か?

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 週間エコノミストが「円安が来た」という特集を組んだ。現在の状況は「長く続く円安時代の始まり」だとの判断だ。
確かにこのところの日本経済の実態は「円安時代到来」と判断してもおかしくない兆候がある。

 貿易収支は11年度は赤字で、これは輸出産業が日本から逃げ出してしまった結果だから今後とも継続する可能性が大で、本年1月も大幅な赤字になっている。
もっとも貿易収支が赤字でも所得収支が大幅黒字で結果的に経常収支が黒字であれば何も問題ない。

 ちょうど定年退職者が給与所得がなくなっても年金といままでのたくわえが十分あれば生活にはなんら支障がないのと同様だ。
問題はその経常収支に赤ランプがともったことだ。
12年1月の経常収支が4373億円の赤字になったことに世界中の投資家が腰を抜かさんばかりに驚いた。
日本経済は少なくとも経常収支は黒字と判断していたからだ。
どうしたんだ、円も駄目なのか、かえって米国の経済のほうが底堅いのではなかろうか・・・・・・・・

注)12年1月の財務省統計によると貿易収支は▲1兆3816億円、所得収支が+1兆1326億円だった。
経常収支=貿易収支+所得収支+サービス収支+その他

 このところ資金はドルとユーロに向かい円安の傾向はますます加速しそうだ。さっそく「豪ドルやブラジルレアルが上昇しそうだ」と外貨資金に目が移りだした。

 週間エコノミストの判断は日本は輸出産業の弱体化で経済が弱り、過去のたくわえだけでは生活できないので円安に推移し、2014年には180円の円安もありうるというものだ。
確かに実体経済だけを見ると週間エコノミストの判断も無理からぬところがあるが、私は必ずしもそうはならないと見ている。

 その最大の理由は現在の為替相場の動きは実体経済を反映しているだけでなく、各国の金融政策により多くディペンドしているからだ。
アメリカは11月の大統領選挙をひかえて景気対策一辺倒になっている。
GMやフォードの復活はオバマ政権のトヨタつぶしの結果だが、これが功をそうしてGMは過去最高益をあげるほどになった。

 失業率も徐々に低下の傾向を見せ悩みの住宅価格の低下も底に到達してきたような兆候も見える。
見よ、米国景気は力強く回復してきた」オバマ大統領は鼻高々だ。
しかしこうした米国景気の一見回復基調にある状況はFRBのバーナーンキ議長が史上最大規模の金融緩和策を続けてきた結果だ。
ドルは止め処もなく印刷されて市場にばら撒かれているので(これをヘリコプターで札をまくという)少しでも需要が逼迫したと見られている原油などにはなだれをうって資金が流れ出した。

 これに輪をかけた金融緩和策はECBが行った100兆円規模の金融緩和で、おかげでEU各国の金融機関はユーロでジャブジャブになっている。
もちろん日銀も10兆円規模の緩和を行った。
こうした中央銀行の金融緩和策はその規模が大きい通貨ほど通貨安になる

 その結果実体経済と金融緩和策との綱引きがおこなわれ、為替相場の変動として現れる。現在は日本経済のあまりの悪化に世界の投資家が度肝を抜かして円安が進んでいるが、アメリカの場合は選挙が終わった段階で化けの皮ははがれそうだし(金融引き締めに入る)、EUは再びギリシャやポルトガルの問題が表面化してユーロ安に進むことは大いに予想される。

 繰り返すが外国為替相場は実体経済を反映するだけでなく、各国の金融政策を色濃く反映する。
特に最近のような超金融緩和策をアメリカ、EU、日本が競争で採用すると実体経済より金融政策によって為替相場は左右されやすい

 だから週間エコノミストが言うような一方的な円安局面を予想することは間違いだと私は思っている。

なお為替相場に関する記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat45690596/index.html

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(24.3.12) NHKスペシャル 調査報告 原発マネー

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 さすがNHKと思わせる報道番組が放映された。「調査報告 原発マネー」「3兆円は地域をどう変えたか」と言う番組である。
NHKが44の原発関連の自治体にアンケート調査を実施し、加えて情報公開制度に基づく情報公開を行い、さらに関連市町村のトップや東電、資源エネルギー庁の担当者にインタビューをして纏め上げた調査報告だ。
こうした報道番組はNHK以外のマスコミには不可能だろう。

 この報告によって始めて私たち日本人は原発マネーというものの実態とその流れを知ることができた
それまでは政府や電力会社がほとんど秘密裏に行ってきた原発導入市町村に対する支援の内容と、一方で受ける側の使用方法も明らかになった。

注)とても不思議だったが今までは原発マネーについて十分把握されていなかった。

 特に福島県楢葉町草野町長へのインタビューは迫真だ。
この町には福島第二原発が稼動しているが、福島県はこの原発を廃炉にするよう政府に要望している。
しかし草野町長は廃炉に反対していた。

 その理由は(現在は避難生活をしている町民8000人の生活が原発を設置したことに伴う原発マネーで潤ってきたからで、町の予算59億円の約半分が原発マネーだった。
また町民の3分の1は原発関連の仕事をしており、もし廃炉が決まると楢葉町は職場もなく金もない単なる貧困な町にしかならない。

 現在原発が停止しているため東電からの核燃料税がなくなりつつあり、住民は避難していて住民税も徴収できない。
福島第二原発が廃炉になれば原発マネーは完全になくなるのでそれを見越し、草野町長は他の自治体が嫌がっている「放射性物質の中間貯蔵施設を楢葉町で受け入れてもよい」との意向を国に伝えていた。
他になーにもないんだから、これは皮肉の皮肉だな。受け入れれば政府が何がしか助けてくれるはずだから・・・・・・・・・草野町長の独白である。

 原発マネーとは3種類あって、① 電源3法交付金、② 東電からの寄付金、③ 核燃料税等税金、からなる。
すべてを加えると約3兆円規模になるのだが、いままではその金額や配布の方法や使い道がほとんど分からなかった。

 それを調査するためNHKは原発マネーが約3000億円ともっとも多く配布された新潟県柏崎市の実態調査を行った。
ここでは刈羽原発が稼動しているが、この原発により首都圏の電力の約20%を供給してきていた原発王国である。

 高度成長期の昭和40年代、柏崎市は人口の減少に悩まされていた。職場がなく魅力もない町のため若者がこの町から出て行ってしまうからだ。
時の市長がこの状況に危機感を持ち、柏崎に原発を建設することで職場と交付金を得て地域の活性化を図ることとしたという

 このとき出来上がった原発推進制度が電源3法交付金で原発誘致先に交付金が湯水のように交付されたという。
だが、その使い道は公共施設に限っていた。
おかげで柏崎市には博物館等の箱物が150施設もでき、公共施設のオンパレードになったが、皮肉なことに現在はその維持費の工面ができなくなって借金財政に陥っている。
あまりに箱物を作りすぎ維持管理ができなくなったという皮肉な現象だ。

注)建設費は交付金でできるが、運営費には使用できないため市の予算を当てざる得ない。同規模自治体の約5倍の運営費が柏崎市はかかっている。

 一方寄付金については青森県の事例の調査報告があった。
青森県は日本でも有数の貧乏県でそのため原発関連施設を積極的に誘致して交付金を財源にしてきたのは柏崎市と変わらない。
だが青森県はそれ以上に東電からの寄付金による財政運営を行っていた。

 この寄付金は他の電力マネーと異なり東電がじかに市町村や関連団体等に配布するところが違う。
金額は相手次第であり、特に青森県に475億円(寄付金全体では分かっているだけで3000億円と多いのだが、ここに核燃料再処理施設の六ヶ所村があるからだ。

注)再処理施設がないと日本中が使用済核廃棄物で汚染される危険性がある。

 青森県では交付金等を受ける六ヶ所村近辺の自治体は核燃料再処理施設の導入に賛成したが、まったく交付金や寄付金のない他の自治体が反発した。
特に2003年の県知事選挙で現職の賛成派知事が反対派の猛追を受けてもう少しのところで知事職を追われそうになった。
これに危機感を覚えた賛成派知事が電力会社に頼んで寄付金を原発に無関係の市町村にまでばら撒くシステムを作り上げたと言う

注)青森県はむつ小川原地区振興財団という組織を作って、ここに寄付金を184億円を集めさせ、原発と直接関係しない市町村に資金をばら撒いた

 私は今回始めて電源3法交付金や寄付金の存在を知ったが、政府と東電がタッグを組んで貧しい県や市町村に原発を押し付けてきた実態を知った。
もちろん押し付けられた自治体はそれで大いに潤ったのだが、福島第一原発の事故により原子力行政が逆転し始め、原発マネーに頼っていた自治体の財政を直撃し始めた

 何か行くも地獄かえるも地獄と言う状況だ。NHKの調査努力には感謝するが、知れば知るほど難しいと言うのが正直な感想だ。

なお東日本大震災の政治関連は以下にまとめてあります。http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43890139/index.html

 

 

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(24.3.11) BS世界のドキュメンタリー 南京長江大橋に星を 急増する農民工の自殺

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 現代中国を理解するうえで最も不思議で理解困難な制度は戸籍制度である。中国には都市戸籍農村戸籍という区分があり、通常は戸籍の移動はできない。
最も例外はあり、大学に進学したり国家機関に就職したり、国営企業に就職したり、また高額納税者(これは賄賂を出せばと言うこと)であったりすると農村戸籍都市戸籍に変えることができる。
はっきり言えば頭が良いかお金があれば農村住民も都市住民になれるが、そうでなければ農村出身者はいつまでたっても農村出身者と言うことになる。

 今回のドキュメンタリーは南京大橋での自殺を防止する陳さんという人の孤軍奮闘のボランティアを扱った番組だ。
南京大橋は全長4600m長江揚子江)にかかる橋で、ここで自殺する人が後を立たない。
そして自殺者の多くが農民工農村地帯から南京に出稼ぎに来ている農村出身者の総称)で、陳さん自身も農民工であり、なんとか自殺者を救おうと休日は必ず南京大橋で自殺防止の見張りをしている。
南京では(他でも同じ農民工の自殺が圧倒的に多いのだ

 いままで南京大橋で自殺者を救った数は228人だそうだが、そのために陳さんは家計を省みずボランティアにすべての費用を費やしていた。
家計は妻のアルバイトでまかなわれており、一方陳さんは自殺者保養所のような場所を賃借していたが年間25万円程度の出費になっていた。
陳さんもバイト収入だけだから家計は極端に苦しく半年前に切れた電球を取り替えることもできない。
これ以上ボランティアばかりすると離婚する」と妻から言われていたが当然だろう。

 中国の自殺者は年間30万人程度で、日本の3万人に比べると多いが人口比ではほとんど同じレベルで最近は急増しているのだろう。
自殺ランキングのトップはロシアや韓国や日本だと思っていたのに、今では中国も同じかい・・・・・・・・・・」これには驚いた。

 農民工が自殺をする理由は都市の住民サポートをまったく受けられないからで、病気になったら自費だし、学費も補助はなく、商売をしようとしても許可書が降りず、住居も割り当てがない。
そのため農民工は一種のスラムのような場所で寝起きをしており、病気になったら医者にかかれないため悲観して自殺をするという。

 この中国の戸籍問題はおそらく中国における最も深刻な問題だろう。
都市住民は農民工を一種の第2級市民とみなして差別をすることに躊躇しない。
南京大橋での自殺者の7割は農民工だが、南京市民は「だからなんなの、死にたい人は死ねばいい」といういたってさめた態度だ。

 戸籍制度そのものは中国が発祥の地で、中国人は戸(一族に近いという単位で生活をしていた。そのため時の権力者は住民支配の道具としてこの戸籍を活用し、戸ごとに土地を分け与えたり、税金を科したり、兵役を科した
日本でも奈良時代にこれをまねて戸籍制度を作ったが、日本は戸という単位ではなく家という単位で生活していたために形骸化が始まり、武士の成立とともに実質的な戸籍制度はなくなった(ただし現在でも戸籍制度そのものは存続しているが戸単位の把握ではなく家単位の把握になっている。だから日本では正確には家籍制度と言うことになる)。
 
 

 元々は住民支配の手段で都市であろうと農村であろうと人民をその戸単位で把握しようとしたのだが、都市と農村間の富の偏在が始まり、そうとばかりいえなくなってきた。
所得格差は3分の1から5分の1になって、さらに都市部では福祉制度が充実してきているが農村出身者は完全にその恩恵の外にある。
貧しい農民工と豊かな都市住民の格差はますます広がりつつあり、貧しさはさらなる差別の原因になる。
農民工なんか使い捨てだ」都市生活者は本音ではそう思っている。

 この陳さんのボランティア活動は何か貧しく差別された農民出身者の都市住民に対する抵抗のように私には見える。
そうとでもしないと人間として生きていけない農民工の心のようなものを陳さんの活動に感じた。

注)この都市と農村の戦いは中国の今後を占う試金石になる。この問題が先鋭化するとかつての中国で動乱期に必ず発生した農村からの集団亡命(亡民)が発生する。

なおBS世界のドキュメンタリーシリーズは以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/nkk/index.html
 

 

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(24.3.10) BS世界のドキュメンタリー 血塗られた携帯電話 タンタルの争奪戦

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 NHKが放送しているBS世界のドキュメンタリー「血塗られた携帯電話」と言う番組が放映された。
この番組は2011年のシネマ・フォー・ピースの「正義の貢献賞」を受賞していると言う。
作成したのはデンマークのジャーナリストだった。

 私は番組の題名から、「携帯電話に血痕が残っていて、それを追求することで無実の人が救われたような話」と思ったがまったく違っていた。
携帯電話のコンデンサーで使用しているタンタル原石、コルタンをめぐるコンゴ国内での争奪戦の話だった。

 レアメタルはいまや携帯電話やパソコンやスマートフォンに必須の希少資源になっていて、このタンタルもその一種だが、現在はカナダやオーストラリアで採掘されている。
しかし埋蔵量だけで言えばアフリカのコンゴ共和国が全世界の8割を占めている。
現在採掘量が少ないのは紛争地帯のため資本が投下されておらず、コンゴの鉱山では非常に初歩的な手法(佐渡の金山レベル)でこの原石コルタンを採掘してるからだ。

 この番組はその実態を暴いたドキュメンタリーで、われわれが使用している携帯電話は実は「血塗られた鉱物資源を使用しているもの」だと言う主張である。
アフリカの政権は長期独裁政権かあるいは内戦状態になっている国が多いが、ここコンゴも内戦と独裁、そして内戦の繰り返しだ。

 コンゴが独立したのは1960年だが、当時はソ連の後押しを受けた共産党系武装集団と西側の支援を受けた武装集団が内部抗争を繰り返していた。
結果的には妥協が図られたのだが、その後はカダフィ大佐顔負けの独裁主義者モブツ大統領1997年まで32年間の独裁政権を維持していた。
しかし1997年にモブツ大統領は共産主義系のAFDLに政権を追われた。

 モブツ大統領は敵対するツチ族の民族浄化を行ったことで有名で、一方モブツ大統領を倒したAFDLはツチ族の武装集団である(この地帯はツチ族とフツ族の紛争地帯で互いに相手を殺し合い、死亡者は500万人に及ぶと言われている)。
その後も血を血で洗う抗争を繰り返していたが2003年に内戦は一応終結されて現在は西側系の政権になっているものの、その東部は無政府状態で相変わず政府軍とADFL等の武装集団との戦闘が続いている。

注)国連軍が派遣されているが住民の安全が主眼なので紛争の当事者一方を支援することはしていない。

 私にはこのコンゴ内戦の推移がほとんど理解できないが、イデオロギーと民族問題、そして経済の利権が複雑に絡み合って互いに殺し合いをしているというのが実態だ。

 ドキュメンタリーではこの武装集団がいわゆる通行税と称して鉱山労働者から金を巻き上げている(言うことを聞かないと殺されるさまが映し出されていた。
撮影されていた場所はビシー鉱山という場所だったが、ここには2万人弱の労働者が働いていて、何か強制労働施設の労働者並みの生活をしている(イメージとしてはソビエトロシアのラーゲリよりは少しましというレベルで、暴力団に支配されているハンバという印象だった)。

 こうして採掘された鉱物資源を携帯電話の最大手ノキアが使用していて、この事実をジャーナリストは執拗に追いかけていたものの、当然のこととしてノキアの対応は冷たいものだった。
鉱物資源がどのような形で採掘されようとタンタルはタンタルだ」と言うのが本音だから、特別に問題が表面化しない限りコンゴのタンタルを使うことになんら支障がない。

 ジャーナリストは「小学生のような幼児の労働でタンタルを採掘していいのか」と迫り、ノキアの担当者は「問題が明確になれば対応するがノキアだけの問題でないので時間がかかる」と反論していた。
このドキュメンタリーを製作したジャーナリストは正義感に突き動かされて取材をし続けていたが、一方ノキアの場合は企業であり、利益と正義感のバランスをとらないとならないためおいそれとジャーナリストに同調するわけには行かないと言うのが実態だろう。

注)ノキアの担当者が取材を拒否したり、あってもそっけない対応をしていたが正義感だけで動く人との付き合いは大変だ。

 かつて日本でも水俣病や阿賀野川の水銀中毒が発生しても長い間会社も政府もその事実を認めてこなかった。
経済成長が著しいときはそうした社会問題に目をつぶってでも成長させようとするのが実態だから、携帯電話市場と言う先進国での残された数少ない成長産業の芽を摘むことはしたくないだろう。
コンゴで起こっていることはコンゴの問題で、我々は関知していない」とノキアは主張したいが、徐々にそうとばかり言っていられなくなるのが時代の趨勢だ。
だがそれまではできる限りコンゴの内戦には触れたくないと言うのがノキアの立場だろう。

なお、BS世界のドキュメンタリーシリーズの記事は以下にまとめてあります。http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/nkk/index.html

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(24.3.9) ためしてガッテン 毛穴を目立たせない方法

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 今回のためしてガッテンは毛穴を如何に目立たせないようにするかと言うことと、にきび対策だった。
私のような老人になると毛穴より皮膚そのものがしわくちゃになり、いたるところにしみやそばかすができているので、「いまさら毛穴ぐらいなんだ。俺の顔はクレーターだらけだ」と思うが女性や若い男性はそう言ってはいられないらしい。

 特に若い女性で毛穴が目立てばそれだけで結婚条件を狭められてしまうので必死だ。番組で紹介された女性たちも日々毛穴対策に余念がなく、ある女性は皮膚の油を小さな熊手のようなもので引っかいて物理的にとっていた。

 しかしこうした対策はまったく逆効果で皮膚を傷めてしまいその結果毛穴がさらに目立つのだという。
説明者によると「一度広がった毛穴はいかなる対策を施しても小さくならないので、それよりは光の乱反射で隠すほうがいい」とのことだった。

注) 説明によると、毛穴そのものは大きさが変わらないのだが、その周りの細胞がじょうろ状に異常繁殖した結果が毛穴が大きく見える原因だという。
この状態になった細胞は元には戻らないのだそうだ。
なお細胞の異常繁殖を促すのはオレイン酸のような不飽和脂肪酸だと言っていたが、なぜこの不飽和脂肪酸が細胞の異常をもたらすかの説明はなかった。

 光の乱反射とは、毛穴の周りの皮膚がきめ細かいと光が乱反射して、いわゆる逆光で人を見ているような状態になり毛穴が目立たなくなるという。
一方きめ細やかさがなくなったのっぺりした肌やかさかさした肌だと光が拡散せず、一方方向に反射するので毛穴がはっきり見えるのだそうだ。
懸命に洗顔をして油を取りさるとこうしたのっぺりした鏡のような肌になり、また保湿対策をしないとかさかさした肌になり、いくら努力しても毛穴が目立つというメカニズムのようだ。

 そしてきめ細かな肌にするには何しろ肌を傷つけないことが一番で顔の洗い方をやさしくするのがコツだという。
手から落ちない程度にシャンプーを泡立たせそれを静かに顔に塗ればいいと言っていたが、女性ならともかく男性が銭湯でそんなことをしていたら「あいつ、なにかおかしいんじゃないか」なんていわれそうだ。

 どうやらこの毛穴を目立たせないと言う取り組みは女性や草食系の男性にとっての番組で、私のような老人にとってはどうでもいい番組といえた。
それに今回のゲストにはイケメンの男性と女性がいたが、二人が「あ、どうしょう」やべー」なんて騒ぐのを聞きながら「なんと日本は平和なのだろうか」と思ってしまった。

注)にきび対策については興味がなかったので記載しません。

なおためしてガッテンの過去の記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/nhk/index.html

 

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(24.3.8) 日本の空の最後の切り札 LCC(格安航空会社)の就航

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 長い間の懸案事項だった日の丸LCC(格安航空会社)のピーチ・アビエーションの開業が3月1日に行われた。
すでに世界の空はLCCが席巻しており30%程度のシェアを持っているが、日本では数%のシェアに過ぎない。

注)オーストラリアのジェットスターやマレーシアのエアアジア等が国際線に乗り入れている。

 なぜ日本ではLCCの導入が遅れたかと言うと、旧運輸省とメガ・キャリアがタッグを組んで、LCCメガ・キャリア並の安全基準を強いてきたからである。
たとえば機体番号は飛行機に打刻することを求められていたが、通常LCCの機体はリースなのでリース契約が終わった段階でこの打刻の痕跡を消し去る作業が必要になってくる。
また訓練は実機を使用することを義務づけられており、(世界ではシュミレータでの訓練が認められていた)、LCCはそれでなくても少ない機体を練習機として使用しなければならなかった。

 こうして日本の空をメガ・キャリアのANAJALのために囲い込んできたのだが、国内便の乗客数が06年の9697万人をピークに急激に減少し始め、現在はピーク時から1500万人(▲15%)も減少してしまった。
原因は複合的だが最大の要因はこの頃を境に日本の人口が減少し、さらに老人人口が増えてきたことだろう。

 人が減れば乗客数が減るのは当たり前だが、さらに老人が多いということは旅行などは近場で十分で、遠くまで飛行機に乗って出かけることはなくなることを意味する。
温泉なんかは、遠くに行かなくても、ほれ、おらの町にもあるじゃないか!!、何も疲れるために飛行機に乗ることはあるまい」

注)ボーリング技術が発達して今ではどこでも温泉を掘ることができ、都会でも温泉が沸いている。

 もう一つの要因は企業が経費節減のために不要な出張を止めさせ、テレビ会議等を利用させるようにしたことだ。
私が職場を去ったのは5年以上前だが、その頃には本店と大規模店、および海外店との間にはテレビ会議が通常の会議として導入されていた。

 こうした状況下でJALは倒産,ANAも赤字に悩み、さらに空港会社は飛行機も乗客も予定の半分にも満たないような状況が続出してしまった。
飛行機は飛ばず、乗客はおらず、滑走路にはウサギが遊んでいる、これを飛行場といっていいのだろうか?」
特に地方空港は誰もが疑問に思うような状況になってきた。

 日本では改革は追い詰められないと実施しない。ようやく(実質)赤字に悩んでいる関空ANAが手を組んでピーチ・アビエーションを就航させた。
日の丸LCCとしての最初の就航で関空・福岡間と関空・新千歳間で航路が開設された。
運賃は大雑把に言ってメガ・キャリアの約半分である。

 メガ・キャリアは本来LCCなど導入したくはなかったが老人は飛行機を敬遠し、サラリーマンは出張が減少しているので、後は若者をとりこむことしか需要の拡大は見込めない。
しかし若者は体力があっても金はない。
仕方ない、若者の需要開拓のためにLCCを導入しよう」と言うことになった。

 LCCは安い分色々な制約があり、荷物の重量制限規定は厳しくチェックされ、駐機場にはバスで乗り継ぎアクシデントの補償はない
もちろん食事は有料だし、座席は御世辞にも広いとはいえない
しかしこうした問題は国内線では大きな問題とはいえない。

 乗っても1時間から2時間の間には目的地に着いてしまうのだから、別段何も食べなくてもいいし持ち込んでもかまわない。
荷物も海外旅行と違って大量にはならない。
もしアクシデントが発生すればJRに乗っていけば済むことだ。

 メガ・キャリアは国内路線を何とか死守しようとしていた間に、国内に乗客がいなくなってしまった。
こうなったら若者の需要を掘り起こさない限り航空会社や空港会社は生き残ることはできない。
LCCが最後の切り札になり、この夏には成田空港を発着する国内線LCCも開業することになっている。

注)ジェットスター・ジャパンとエアアジア・ジャパンが開業する。

なお航空行政に関する記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat39217886/index.html

 

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(24.3.7) ECBによる金融の超緩和と原油価格等の上昇

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 やっぱりと言おうか当然と言おうか、このところの各国中央銀行による金融緩和策の効果が劇的に現れて国際資源価格、特に原油価格の上昇が激しくなった。
通常原油価格の上昇はアメリカによるイラン制裁の強化とそれに対抗したイランのホルムズ海峡封鎖宣言だと思われているが、本当の原因はヨーロッパ中央銀行(ECB)による超金融緩和策実施の結果である。

 EU各国はユーロの維持のために各国に財政規律の強化を訴えたが、財政規律を強化すればするほどギリシャに見るように景気は後退し社会問題が表面化している。
財政規律は維持したい、一方で景気後退は避けたい
このジレンマを解決する手段として各国はECBに圧力をかけ続けた。
俺たちがどうにも動けないのだからECBが何とかしろ~~~

注)政治家は常に財政政策が発動できなくなると金融当局に圧力をかける。

 この動きに押されてECBは昨年12月4890億ユーロ、そして12年2月に5300億ユーロ合計で109兆円)の金融緩和策を実施した。
同時期に日銀も国債等の購入枠を10兆円拡大したが、このECBが行った109兆円とは桁が違う。べらぼうな超緩和だ。

 この措置でユーロ圏の金融機関に対する疑念は一斉に収まってしまった。
やれやれヨーロッパの金融機関には金がジャブジャブにある。これなら銀行がイタリアやスペインの国債を叩き売りをして資金調達に励むことはないだろう。国債は安定し危機はひとまず沈静化だ

 イタリアの国債もスペインの国債も危機ラインの7%から5%台に低下した。
ユーロを持っていても心配なくなったのでこのところのユーロの値上がりはすさまじい。ひところ1ユーロ100円を切っていたのに、今では107円前後で推移している。

 しかし何事も物事には両面がある。確かにヨーロッパの金融機関は資金を潤沢に持ったのだが、ただ持っているだけでは何にもならない。
これを域内の融資にまわせばヨーロッパの経済は上向くのだが、融資はどうしても資金を長期間寝かせることになるし、第一融資対象先などは倒産間際の中小企業ぐらいしかない。

注)政治家が金融機関の貸し渋りを非難することがあるが、実際は金融機関が貸し渋ることはない。ただ倒産間際の中小企業に貸出しできないだけで、それが事実であることは石原都知事が新銀行東京で証明してくれた。

これはやはり安全確実で流動性も確保されているものへの投資が一番だ
現在ドイツの不動産価格が他のユーロ圏諸国の不動産価格の低下を尻目に上昇している。ユーロ圏でただひとつ安全な経済はドイツ経済だけだからだ。
またこのところの原油価格の上昇もすさまじい。1バーレル108ドル前後まで上昇しているがひところ80ドルを割っていたのが嘘のようだ。
鉱物資源価格も頭を持ち上げてきた。

 こうした動きはリーマンショック前の(日本の)金融緩和期とまったく同じで、ヘッジファンドが世界経済は安定したと読んで、リスクをとりに行っているからだ。
ヨーロッパの銀行は金がジャブジャブにある。なら俺たちが稼いであげようヘッジファンドが再び動き出した。

 これはつぶれたバブルを再びバブルで修復する方法だが、過去何回も行われ、結果的により巨大化したバブルになって崩壊した方法だ(グリーンスパン議長はいITバブルの崩壊をサブプライムローンバブルで乗り切ろうとした)。
日本やヨーロッパ(そしてアメリカ)のような成長しきった経済がさらに成長するなんてことは、二十歳を過ぎた成人にさらに身長を伸ばせといっているに等しい。

 経済にも成長の限界がある。ヨーロッパも日本もアメリカもほぼ成長の限界に到達している。それをバブルで修復しさらに成長させようとする方法は麻薬患者にさらにモルヒネをうっているに過ぎない。
私はこうした超金融緩和策が発動されるたびに、「なんと無駄な努力をするものだ」といつもため息が出る。

なおヨーロッパ経済についての記事は以下に纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43160490/index.html

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(24.3.6) 中国の軍拡と恫喝外交 軍事費大増強は何を意味するか

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 中国の国防費の増額が止め処もなく進んでいる。
中国は毎年軍事予算を二桁の伸びで増額しており、それについて中国は「我々は他国の脅威にならない。中国の国防費の割合は1.28%でこれはアメリカやイギリスの比率より低い」と再三にわたり表明している。
しかしこの言葉を真に受けるような周辺国家はない。

 かつてヒットラーも「ドイツ国防軍の軍拡は自衛のものだ」といっていたし、中国が特に台湾の奪還を狙っていることは周知の事実だ。
日米の軍事担当者が懸念しているのは各国が軍事費の削減にまい進しているとき、一人中国が(正確に言うとインドも)なぜ軍拡に励むかと言うことだ。

 実はこの「なぜ」という疑問は愚問で、軍拡は中国の覇権を確立するためであることは当たり前のことだ。
台湾の奪回、日本との間の尖閣諸島問題、フィリピンやベトナムから南沙諸島や西沙諸島を奪い取ること、そしてチベットやウイグルの独立運動の弾圧に文句を言わせないためである。
悔しかったら軍事力で対抗してみろ

 軍事力についての日本人の最大の誤解は、軍事力は戦争の道具だと思っていることだが、これは真実の一面でしかなく軍事力は多くの場合脅しの道具である。
これは当たり前のことでもし本気になって戦争を始めて、いままで「わが国軍は無敵である」なんていってたのにぼろ負けになれば、それまでの権威も権力も一瞬に失うからだ
実際に太平洋戦争での日本陸軍と・海軍はアメリカの敵でなかったことがばれてそれまで築き上げてきた権力構造を失った(陸士や海軍兵学校を出て延々と努力した結果が無に帰した)。

 米軍のイラクやアフガニスタンの派遣でも米軍の国防総省は軍事介入に常に躊躇する。反対に威勢がいいのは政治家で、イラクはブッシュの戦争だったし、アフガンはオバマの戦争になっている。
軍人が戦争好きだというのも誤解で、本当に戦争になれば自分たちが命をかけることになるので、そうならないように軍人は戦争を避けるのだ。

注)正確に言えば勝てる戦争だけをしようとし、勝敗が分からない戦争を避ける。

 これは動物を見ていても分かることで、多くの大型動物はすぐに取っ組み合いの喧嘩をしない。まず大きさを比べてみて体力差が歴然としている場合は小さいほうが戦いを避ける。
大きさがあまり変わらない場合でも互いに咆えあって迫力のないほうはその場を去る。
問題はどう見ても体力も気力もイーブンな場合で、この場合はガチンコの戦いになり、どちらか一方が傷つくまで戦いは終わらない。
戦争とはこのガチンコ勝負のことで、多くの場合はその前に妥協が図られる。

注)大相撲で八百長が絶えないのは、本気になって戦うとすぐに怪我をして相撲人生を終わってしまうからだ。八百長をしなかった貴乃花が身体をいためて引退したのがその例だ。

 軍事力とは動物の大きさ比べと同じで、やくざがするように「なら一発やるか」とすごむための道具だし、遠山の金さんならさくら吹雪の刺青と同じだ。
だから中国の軍拡は戦争目的ではなく恫喝目的であり他国に恐怖感を与えて中国の領土拡大に文句を言わせない道具なのだ。

 さらに中国の軍事費が問題になるのは、毎年二桁の伸びをしていることだけでなく、実際は隠された軍事費があるためである。
人民軍はアメリカならばNASACIAIT産業がおこなっている、宇宙開発や中国版GPSの開発や、サイバー攻撃を一手に引き受けている。

注)中国から言わせるとアメリカが分担してしている技術開発をたまたま人民軍がしているだけで、これは軍事費ではないと言うことになる。

 確かに日本のように宇宙開発を宇宙航空研究開発機構が行っていれば軍事予算と無関係なことはわかるが、人民軍が行っているのに無関係だと言うのは無理だ。
なら民間に移したらいいのではないか」と主張してみればすぐに化けの皮がはがれる。

 アメリカにとっては中国軍の軍拡はなんとも痛い。財政健全化の切り札として国防予算を5年間で20兆円あまり削減したいのに、中国の軍拡でそれがままならない。
本来なら中東から軍隊を引き上げて中国に対抗したいが、シリアとイランで再び火の手が上がりそうだ。
これは中国が意図的に中東の紛争がこじれるように振舞っているのが原因だ(安全保障理事会で常にアメリカを困難な立場に置くのが中国の戦略)。

 アメリカ軍を中東に釘付けにしてアジアへの展開を遅らさせるのが目的で、「その間に中国沿岸からアメリカ軍を追っ払えるだけのミサイルと空母と潜水艦隊を整備しよう」と狙っている。
もちろん台湾を恫喝で香港化するためだ。

 その先は日本やフィリピンやベトナムとの領土問題を中国とって有利に解決しようと言うのが目的だから、日本にとっては厄介な問題だ。
日本にできることはアメリカとの日米安保条約を強化し、中国の軍事力行使を思いとどまらせ、恫喝にまけないだけの軍備を備えておく以外対処のしようがない。

なお中国の政治・経済については以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43974941/index.html

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(24.3.5) コズミックフロント 太陽系の歩き方 惑星の王 木星

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 私のように天体音痴の者にとって、「木星は惑星の王」と言われてもまったくぴんと来なかった。
惑星の王は地球じゃないのかい

 木星が「惑星の王」と言われる理由はなによりその大きさにあって、太陽系の惑星をすべて飲み込んでもまだあまりがあるほど巨大で、地球の1000個分の大きさなのだそうだ。
表面には大赤班と言う赤い巨大なハリケーンの渦巻きがあるが、この大きさは地球とほぼ同じ大きさだという。

注)天文学者のイメージは太陽系の中に、それを一回り小さくした木星系(衛星が60あまり木星の周りを回っている)があるというイメージのようだ。

 もっとも木星は水素ヘリウムの星で地球のような地面はないという。
この木星を始めて詳細に観察したのはガリレオ・ガリレイ1610年のことだった。
そのときガリレオは望遠鏡で木星をのぞいていたのだが、木星の周りに4個の衛星を確認した。
衛星が木星の周りを回っていたのだが、この事実によって当時キリスト教会で言われていた「すべての天体は地球を中心に回っている」のは間違いだと気づいた。

  私はまったく記憶になかったがNASAは早くからこの木星の重要性に気づいており、1973年パイオニア1979年ボイジャー1989年ガリレオという探査機を打ち上げている。
この中で最も活躍した探査機はガリレオ1995年から2003年まで木星とその周りの衛星の探査をし続けた。

 その結果、木星のジェット気流は秒速150メートルという途轍もない早さであることや、大気中には稲妻が光り輝いていることや、サッカーボール大のヒョウが降り注いでいることが分かってきた。

 そして木星の最大の特徴猛烈な重力と磁気だという。何でも引き寄せてしまい、また強烈な放射線を発していて通常の宇宙服レベルでは5分間も持たないほどの致死量の放射線なのだそうだ。
重力が途轍もなく大きいのでそばを通る彗星をほとんど捕まえて飲み込むので、おかげで地球は彗星の脅威から守られている。
もし木星がなかったら地球は50年に1回程度の割合で彗星の激突があるはずだ。木星は太陽系の掃除屋といえる」と研究者が説明していた。

 探査機ガリレオは降下器を持っていてこれを木星に向けて発射した。
木星の重力がとてつもなく大きいので降下器は加速されて弾道ミサイルのようになって木星に突っ込んでいったと言う。
最初は薄いすじ雲が見え、突然雲が切れると水が高温高圧で蒸発している状態になり、さらに奥には水素ガスが液状になり、さらに奥には水素が金属のような働きをしているという。

 「そういわれても、さっぱりわからん」と言うのが私の本音だ。
特に水素が金属のように振舞ってそれが強烈な磁場を形成していると言われてもまったくイメージがわかない。

 また天体学者が興奮していた理由に木星を回る衛星の存在があり、特にエウロパと言う衛星は氷と水の衛星なのだそうだ。
表面は数kmに及ぶ氷だが、内部には地球と同じような水が100km程度の深さで存在し、地底からは熱い熱湯が吹き出ていると言う。
何か北極や南極のようなイメージの地形で、地球でも深海の熱湯の噴出口に生命がいるように、エウロパにもその可能性があるという。

注)地球以外に生命がいるかどうかが天文学者の最大のテーマになっている。

 天体学者はこのエウロパ無人ロボットを送り込もうとしているが、このロボットは氷を溶かしながら海に到着して、そこに生命の存在があるかないかを確認するのだと言う。

 NASAは2011年にガリレオの後継機ジュノーを送り出したが、この探査機では木星の誕生の秘密をとくのが目的だそうだ。
実に熱心にアメリカは木星探査を続けているが、日本もソーラーセイルで動力を補給する探査機イカルスを2020年代に打ち上げると言う。
木星の衛星には生命の可能性があるので、アメリカも日本も本気だ。

 
 天文学者は木星を語るときは興奮してわれを忘れるらしい。
しかし天体音痴の私としては大いに探査をがんばってもらいたいと声援を送ることしかできない

なおコズミックフロントに関する記事は以下にまとめてあります。http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/nhk_5/index.html

 

 

 

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(24.3.4) AIJの粉飾と年金基金の対応 投資顧問会社への委託内容をチェックせよ!!

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 企業年金で私がいつも不思議に思っていたのは期待利回り5%前後に設定されていることだ。
私が勤めていた企業年金も5.5%程度の期待利回りだったが、実際はこの数字に到達していなかった(不足分は親会社が補填していた)。
私の職場は金融機関だったので、投資顧問会社を子会社として設立していたが年金基金のかなりの部分をこの投資顧問会社に一任していた。
この投資顧問会社の運用実績が極端に悪いのだ。

 私は検査担当だったときにこの投資顧問会社の検査をしたが、社長が「お前たちは無能か、なぜわが社の運用実績がこれほど低いか検討をしろ」と訓示をたれているのを聞いて思わず笑ってしまった。

 
 実際は21世紀に入ってから政府・日銀が実施した低金利政策によって日本国内ではほとんど高利回りの運用が不可能になっている。
国債利回りは1%程度で、他の預貯金でも同じ程度だし、株式は長期低迷している。
海外のヘッジファンド等に投資をすればそれなりの見返りはあったのだが、子会社の投資顧問会社は海外運用を差し控えていたためどのように努力をしても低利回りの状況から抜け出すことはできなかった。

 一方AIJは反対にITバブルが崩壊しようがリーマンショックが来ようが年間10%~20%の運用利回りを誇ったのだから、ひたすら高利回り商品を求めた企業年金担当者には魅力的だったのだろう。
最近まで専門誌の年金情報で最も人気が高かった投資顧問会社がAIJだったのだから、他の投資顧問会社の担当者はよく言われたものだ。
あんたのところもAIJさんのような高利回りの運用をしてくれれば年金をまわしてもいいですよ

 しかし冷静に考えてみると何があってもプラスの収益が継続するなんてことはありえない。
たとえばリーマンショック前に高利回りだった商品は当然のことにショック後に散々な成績になる。
一方リーマンショックを予期して(この予想ができた投資顧問会社はすごい)、空売りを仕掛けたとすればショック前の成績は相当悪化していなければおかしい。

 だから投資顧問会社がリーマンショックの前後で常に高収益を上げていれば、それは粉飾の可能性が非常に高いのだ。
今回AIJの顧客となったのは中小企業の総合型という年金基金が多いが、こうした中小企業の年金基金は赤字に悩まされていた。

 期待利回りを5%程度に設定していると、どのように努力しても国内にはそのような投資機会はない。
それまで国債や国内株式に投資をしてきた年金基金が国外に目を向けた。
確かにそこには高利回り商品があるが商品構成が難しく、中小の年金基金の担当者はディリバティブなんて言葉を聞けば頭が痛くなる人たちばかりだ。
何でもいいからハイリターンであればいい、AIJさんお任せします」

 AIJから見ればこうした顧客は鴨だ。
たった一つの問題は投資顧問会社は投資した資産の保管を信託銀行に任せなければならないので、信託銀行の目が光っている。
この問題をクリアするには海外の信託銀行を使用すればいい。海外の信託銀行は日本の金融庁の管轄外だから文句など一切言わない。

注)元々投資顧問会社ができた頃は運用は日本国内だけでするものと思われており、信託銀行も日本国内の信託銀行が利用されると思われていた。

 いま年金担当者は枕を高くして眠ることができないだろう。
もしかしたらわが基金の年金もAIJのように中身がすかすかになっているのではなかろうか・・・・・・・・・・
金融庁は260余りの投資顧問会社を一斉に調査するといっているが、その人員規模からみて調査票を配布して回答を分析することぐらいがせいぜいだろう。

 海外での運用が多い投資顧問会社や運用利回りが常に高利回りの会社がより詳細な調査の対象になるはずだが、調査完了までには時間がかかりまた投資顧問会社が虚偽の回答をすることも考えられる。

 基金担当者の一般的な常識としては過度に海外取引のウェイトが高く、かつリーマンショックの前後でまったく高収益の運用実績が変わらない投資運用会社からは資金を引き上げておくのが賢明だろう。

注)3日の毎日新聞の夕刊を読んでいたら「社会保険庁のOBがAIJへの勧誘」をしていた事実がすっぱ抜かれていた。
このOBはAIJから年間600万円のコンサル料をもらって年金基金にAIJを紹介していたのだが、社会保険庁の職員が金融センスがあるとは思われないからコンサルでなくエージェントとして働いていたのだろう。


なお、AIJ関連の他の記事は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-656c.html

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(24.3.3) コズミックフロント 冥王星そして最果て

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 私は日常宇宙のことについて考えることも興味を示すこともないのだが、たまたま見たNHKのコズミックフロントという番組に魅せられてしまった。
この番組はシリーズものになっていて、私が見たのは「太陽系の歩き方 冥王星 そして最果て」と言う番組である。

 しばらく前といっても2006年のことだが、天文学者の会議で「冥王星は惑星でない」と結論付けられた。
嘘だろう、何でだい????」
当時私はそう思ったがすぐにこの冥王星の惑星落ちの話は忘れてしまった。
だから、なぜ冥王星が惑星でなくなったかの理由は知らなかった

注)なお冥王星の英語名はプルートでこれは手塚治虫氏の漫画鉄腕アトムに出てくるロボットの名前にもなっている。

 今回番組を見て冥王星が非常に小さな天体であることを始めて知った。直径が2400kmと言うから北海道から沖縄あたりまでの距離だ。ほとんど小惑星の規模だ。
そしてなぜ冥王星が惑星でなくなったこの理由は、その前年に冥王星より大きな天体が発見されたからである。
なんということだ、冥王星より大きな天体がいくつもあり、同程度だったら無数ではないか・・・」天文学者が色めき立った。

 私はまったく知らなかったが太陽系の最果てにはこうした小さな小惑星や氷の塊が無数といっていいほど存在していると言う。
この無数の天体群をエッジワース・カイパーベルトというのだそうだ。
冥王星はこのカイパーベルトを形成している天体の中で比較的大きな小惑星に過ぎないことが分かって天文学者は惑星の定義を修正することにした。

 2006年の会議で決まった惑星の定義は以下のとおりだった。
① 太陽の周りを回っている。
② ほぼ球形をしている。
③ 軌道上に他の天体が存在しない。

 この中で冥王星はいわば土星のリングのように無数の小惑星や氷が帯状に回っている天体のひとつに過ぎないので(したがって③の条件に抵触する)、惑星の定義から外れるのだそうだ。
そうなのか、太陽系の最果ては実ににぎやかなんだ」納得した。

 通常はこうした小惑星や氷はエッジワース・カイパーベルトに沿って太陽の周りを回っているのだが、たまに軌道がそれて異なった軌道で太陽の周りを回りだすと彗星になるのだと言う。
そして彗星のあるものが地球にぶつかると大惨事が発生し、6500万年前の恐竜の絶滅がその例だと多くの学者が考えていると言う。
そうか、人類の歴史も恐竜のように何億年も続くかもしれないが最後は彗星の衝突で終わりを遂げるのか・・・・・・」宇宙のロマンを感じ感慨深かった。

 現在アメリカの探査機が冥王星に向かって飛行している。打ち上げは2006年で探査機が冥王星に接近するのは2015年と言うから後数年後だ。
いままではこうした知識がなく興味もなかったが急にこの探査機のことが気になり始めた。
がんばれ、おれに冥王星の姿を明確に見せてくれ」応援している。

 いままで分かっている冥王星の表面には窒素の雪が降り積もってそれが氷になっているのだそうだ。水が氷になるのは分かるが窒素も氷になるらしい。
そして望遠鏡で見ると明るい場所と暗い場所があるので、暗い場所は有機物の薄い膜ではないかと推定されている。

 こうして冥王星は惑星からエッジワース・カイパーベルトにある星屑になってしまったのだが、それには今まで冥王星を惑星と学んできた人が納まらなくなってデモを繰り返していた。
この動きにおされて天文学者は比較的大きな星屑を準惑星となずけて人々の気持ちを斟酌したのだが、太陽系の外側にそうした星屑が無数にあるとは本当に驚きだった。

 このシリーズを私は見過ごしてきたが再放送されるので、しばらく遠い宇宙の最果てに思いをはせることにした。

 

 

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(24.3.2) ためしてガッテン 夢に潜む病 レム睡眠行動障害

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 今回のためしてガッテンは思わず笑ってしまった。
夜寝ているときに大声で結婚式の司会を始めたり、パンチを繰り出して「オサダ~~~」なんて叫んだりしていたからだ。

 私も最近かみさんからいびきがうるさいと再三に渡って苦情を受けているし、息子と登山をしてテントに寝ているときには、夜中に蹴っ飛ばされて「おやじ、いびきがうるさい」なんてよく言われる。
だからいびきがひどいことは知っていたが、今回映像に出た人のような明確な寝言や、パンチや徘徊はさすがにしていない。

 こうした症状は50歳を過ぎた男性に圧倒的に多く見られる症状だそうで、病気の一種だと今回はじめて知った。
病名は「レム睡眠行動障害」と言うのだそうだ。
レム睡眠」とは心理学の本などに良く取り上げられているが、睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があることが知られている。
レム」とは「まぶたが動く」と言う意味でこのときの睡眠は浅い(脳が働いている)。
一方「ノンレム」とは「まぶたが動かない」と言う意味でこのときはぐっすり寝ている(脳が休んでいる)。

 私は夢は「レム睡眠」のときにだけ見ているのだと思っていたが、「レム」でも「ノンレム」でも夢は見ているが内容が違うのだと言う。
レム睡眠」の時は明確な内容の夢を見ており、一方「ノンレム睡眠」の時の夢は定かでなく漠然としていると言う(一方は脳が活動し他方は活動していないため)。

 夢そのものにはとても重要な働きがあって、夢を見ることによって記憶の整理をしており「必要な情報」と「不要な情報」をより分けて記憶に固定させている。
だから夢を見ることは必要なのだが、あくまでも脳の中の動きとして夢を見るのが大事で、それが身体まで動かしてしまうと大変だ。

 人間の身体には夢にあわせて身体が動かないように、寝ている間は脳の働きと身体は遮断されるメカニズムがある。
それは脳幹脳と身体をつなぐ場所)にある遮断スイッチレム睡眠中に動き出さないようにこのスイッチが入っている。

注)一方ノンレム睡眠のときは歯軋りや手をかすかに動かすことがあるが、これは脳が休んでいるので身体がアイドリング状態になっているからだと説明されていた。

 ところが夢と肉体の動きを遮断するこのメカニズムが機能しなくなると、夢に合わせて大声を出したりパンチを繰り出したり、徘徊をしてしまうのだそうだ。
この症状が出るのは脳の老化の一種で、しかもレビー小体型認知症パーキンソン病と深い関係があるのだそうだ。
脳にαシヌクレインというたんぱく質がたまるとスイッチが利かなくなるそうで、そうならないようにてんかんパーキンソン病の投薬の一種を飲むことによって8~9割の人が症状を回復するのだという。

 この「レム睡眠行動障害」の患者は推定で50万人程度いるらしく、家族は大弱りになって離婚問題にも発展していた。
この病気を診断する決め手は以下のとおりだそうだ。

① 自覚症状
・起こされるとはっきり夢を記憶している(
レム睡眠のときに起こる症状
・不快な夢が増える。
・身体に覚えのない傷ができていたり周りの物が壊れていたりする。

② 家族が気づく症状
・鮮明な寝言が続く(
レム睡眠時の夢のため)。
・手足を激しく動かす。
・寝言や手足の動きが夢の内容と一致する。


 番組そのものはいたって面白く、「オサダ~~~~」なんて叫ぶのを聞いて噴出してしまったが、これは明確な病気なのだ。
私の場合はまだいびき程度なので「レム睡眠行動障害」までにはなっていないが、注意にこしたことはなそうだ。

なおためしてガッテンのシリーズは 以下にまとめてあります。http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/nhk_4/index.html

 

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(24.3.1) なぜ日の丸半導体は撃墜されたのか? エルピーダの会社更生法申請

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  日の丸半導体メーカーのエルピーダメモリが倒産した。
普通の人はエルピーダと聞いてもなじみがないが、NEC日立三菱電気と言う日本のトップ企業が連合しDRAM(ディーラムと読む)の市場奪回を狙った会社だ。しかし、韓国のサムスンの前に会社更生法を申請し、あえなく倒産してしまった。

 負債総額は約4480億円、うち社債は1385億円だという。リーマンショック後のDRAMの供給過剰で急速に業績が悪化して、09年6月には政策投資銀行を通じて政府資金300億円の導入を図ったが、この程度ではすずめの涙だったようだ。
エルピーダが今回会社更生法を申請したのは、この政府資金の返済と金融機関への770億円の返済が迫ったものの、その資金手当ができなかったからである。

 
 かつて日本の半導体のシェアは圧倒的で一時は世界の約80%を占めており、NECがいまのサムスンのように世界を席巻した時代もあった。
その地位が脅かされたのは85年のプラザ合意後の円高に加え、日本の半導体メーカーが大型汎用コンピュータの半導体の生産にこだわり、95年ウィンドウズ95の成功によるパソコン市場の急成長と言う時代の流れを読みそこなったことによる。

 その頃の状況は良く覚えている。私は当時システム部門にいたが使用されていたコンピュータはNECや富士通やIBMの汎用コンピュータで、一方ユーザが導入していたパソコンを馬鹿にしていたものだ。
あんなものはおもちゃで、まともな仕事に利用できるわけがない

 一般に半導体といっても3種類あって、DRAMフラッシュメモリシステムLSIに分かれる。
このうちDRAMといわれているものはパソコンのメモリーに使用されているもので、見ると黒いムカデのような格好をしておりかつては非常に高価なものだった。
しかしDRAM構造が単純なのと集積技術が向上したためあれよあれよと言う間に価格が低下し、今は一体どこまで低下するのか分からないような状況になっている。

注)たとえば現在主流の2GbitのDRAMは昨年前半は約2ドルだったが、後半には約1ドルになり半値になってしまった。
日本の場合はこの価格低下に加えて円高が追い討ちをかけている。

 このためDRAM部門はどこの企業も大赤字で特にエルピーダの様なDRAM専業企業は他の製品を持たないためほとんど生き残ることができなくなってしまった。
世界のDRAMシェアは韓国のサムスンが約5割、同じく韓国のハイニックスが約2割、そして日本のエルピーダが約1割だが、この中でDRAM専業メーカーはエルピーダだけだ。

注)サムスンは半導体以外に携帯電話等のウェイトが大きい。またハイニックスはDRAM以外にフラッシュメモリーを生産している。

 会社更生法を申請し4500億の債務をチャラにしたとしてもDRAM専用メーカーとしてのエルピーダの未来は暗い。
コスト競争ではとてもサムスンに対抗できないので、安価なパソコン用DRAMから撤退してスマートフォンやタブレット型端末のDRAM生産に生産を移すことや、フラッシュメモリーの生産会社東芝と合併して、DRAM専業メーカーからの脱皮を図ることが検討されているが、その程度ではとても再生できそうにない。

 一番大きな問題は日本に工場がある限り円高の影響が避けられず、ライバルの韓国企業がウォン安のメッリトを生かして世界市場を席巻することを阻止できない。

注)リーマン・ショック後ウォンは円に対して約4割程度減価しているので、その分生産性の向上で対抗しなければならないが、実際はサムスンのほうが生産性が高い。

 世界シェア4位のアメリカのメーカーとの合併も検討しているが、これでは弱者連合に過ぎない。
エルピーダの坂本社長が会見で「シェアが30%程度ないと生き残ることが難しい」と述べていたが、30%確保するには韓国のハイニックスの軍門にくだり、その連合体としてサムスンに対抗するぐらいだろう。

 経済産業省はエルピーダを救うことに及び腰だ。政府資金300億ではまったく効果がなかったが、それならいくらあれば救えるのか見当もつかないからだ。
DRAMを購入するなら韓国から購入すればいいのではないか・・・・」と言うのが経済産業省の本音だろう。

 もはやパソコン用DRAMはサムスンの一人勝ちでエルピーダの未来はない
スマートフォンやタブレット型端末のDRAMの市場は急拡大するが、ここもサムスンがいくらでも設備投資を増やして増産体制を整えている。

 円高が続く限り韓国製品の安値攻勢は続き、DRAMをいくら生産しても無駄ではないかと言う状況になってきている。

なお韓国経済の現状については以下にまとめてあります
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat44234699/index.html

 

 

 

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