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(24.2.13) 日本再生のために 医療・介護産業の振興を!! 再録

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  信じられないかも知れないが、私が医療・介護産業こそが日本の唯一の成長産業だと確信している証拠がある。
私の住んでいるおゆみ野の最寄の駅はJR鎌取駅なのだが、鎌取駅に設置してある広告掲示板線路をはさんでホームの反対側にある)のほとんどが医院の看板なのだ。
かつてはここに予備校大学消費者金融不動産会社の広告が掲示されていたのに、今では病院以外の広告を見つけることが難しい。
なんだい、おゆみ野には病院しかないのかい!!!」笑ってしまった。

注)さらに言うとこの19日に「四季の道駅伝」が開催されるが、そのスポンサー50社のうち30社が医療関係だった。

 実際日本においては医療・介護産業以外の成長産業は見当たらない。
長い間日本は輸出産業により収益を稼ぐ構造だったが、11年度はとうとう貿易収支約2兆円の赤字に転落してしまった。
輸出産業があまりの円高や、東日本大震災の影響を見て日本から逃げ出してしまったからで、日本はすでに貿易立国ではなくなっている。

 唯一の稼ぎ頭は蓄えた資金の投資収益で、アメリカ国債の利息や、直接投資をした結果の配当金や、株式や投資信託の利息がそれに相当する。
11年度の経常収支約10兆円の黒字になったのはこの投資収益所得収支という)の14兆円があったからで、これがなかったら日本は経常収支の赤字国になっていたところだ。

注)経常収支=貿易収支+所得収支+サービス収支+その他(ODA)

 しかしこの状態も楽観視できないと週刊エコノミストが警告を発した。早ければ2015年にも経常収支の赤字転落が予想され、そうなると日本はギリシャ並みの経済になってしまうと言う警告だ。
貿易収支の赤字が拡大し、一方所得収支がアメリカ国債のような低利回り商品(3%程度)への投資ばかりだと、所得収支で貿易収支の赤字を埋めることができなくなるという。

 実際問題として輸出産業が崩壊した後に残された成長産業は医療・介護産業だけだろう。
これは少し考えてみれば誰でもわかることで、日本は現状でも65歳以上老人人口が23%で世界最高で、しかもこの比率は平均寿命が伸びることによってますます高くなっていく社会だ。
すでに過疎の村や地方の小さな町を見てみるとどこでも現れている現象で、歩いてみると老人しかいない。

 私の住んでいるおゆみ野毎年500人程度の人口増があるまれな町だが、それでも整形外科医に行ってみると老人がわんさと押し寄せており、スポーツジムのような器具を使ってリハビリを行っている。
そこにいる人が老人でなければほとんどスポーツジムと見間違うぐらい壮観だ。

 厚生労働省は少子高齢化年金医療保険制度問題としてのみ捉えており、年金がパンクして医療費で国家財政が崩壊すると警鐘を鳴らしている。
しかし、この高齢化をそのようにマイナスに捕らえるのは間違いだ。
老人は病気がないほうが不思議と言うくらい病気持ちなのだが、これは医療・介護産業にとっては増大する需要が無尽蔵に存在していることを意味する。

 産業にとっては需要があることが絶対の条件で、病気であってもそれが需要であれば大歓迎だ。
日本は世界最速の高齢化社会なのだから、結果的に医療・介護産業は世界最大規模で栄えることができる。
石を投げれば老人に当たってもいい。それが需要者ならば!!」経済学的にはそうなる。

注)ただし詳細に見ると医療産業と言っても小児科や産婦人科は衰退産業と言える。何しろ子供が少なくなっていくのだからここには需要がない。

 さらにこの世界最高水準の医療・介護産業を世界に開放すれば、世界中の金持ちが日本にやってくる。
こうした人々は自由診療の世界だから最高のもてなしをすればいい。

 現在日本のサービス収支は海外旅行等で赤字だが、海外の金持ちの患者を受け入れれば医療サービスで黒字化が可能になる。
貿易収支の赤字を所得収支とサービス収支で埋める構造が定着するので、日本経済の崩壊をとどめることができるだろう。
何事も「禍福は転ずる」のだ。

 世界最大の老人大国がもっとも豊かな国になるのはこの医療・介護産業の振興と国際化しかないと私は思っている。

注)医療従事者は医師と看護師と薬剤師とレントゲン技師だけかと思っていたら実に広い裾野があることを知った。
助産師、理学療法士、作業療法士、カイロプラター、歯科衛生士、細胞検査士、診療情報検査師、整体師等上げればきりがない。
さらにそうした専門家を育てる教育機関や、製薬会社群を含めると一大産業と言える。


なお経済成長に関する記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43696146/index.html

 

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コメント

山崎さんの指摘は正しいと思います。
しかし、違う視点からも考えてみる必要があると思います。

ちょうど10年前、高校時代の同年会があって、そこで開業医をやっている連中と話す機会がありました。
彼らの目下の関心事は、保険料の自己負担率が2割から3割になることの影響でした。
隣にいた内科医は具体的な例をあげて説明した。

風邪を引いて通院した場合、だいたい5000円程度の点数が発生する。
2割負担なら1000円だから、薬局で薬を買わずに来てくれる人もいるが、3割となると確実に減少する、と。
もし将来4割になれば激減して経営を直撃するが、医師会が阻止するから大丈夫だろう、と。

同じようなことは整形外科でも言え、
整形の場合、冬場の来院率が下がるのですが、その事実がすべてを表しているそうだ。
老人の関節痛は冬場が正念場らしいのですが、この時期に減少するのは何故か。
冬は寒いから出歩きたくない。
出歩きたくない程度の痛みなら家でじっとしていよう、と。

結論からいえば、介護にしろ医療にしろ、産業として繁栄しているのは保護産業であるからではないでしょうか。
少なくとも、そういう側面があるのは確かだと思います。

・・・10年前の彼の予測通り、医療費の自己負担率上げは医師会の猛反対で実現せず、
消費税でまかなう方向で決着するようです。
70~75歳の負担率上げも見送りになりました。

以上、過去の記憶がよみがえりましたので書き込んでみました。
(山崎)いつも貴重な情報をありがとうございます。


投稿: 三太郎 | 2012年2月13日 (月) 15時39分

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