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(24.2.25) クローズアップ現代 地震保険はおりない。 補償は単なる見舞金

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 やはりといおうか当然と言おうか地震保険がほとんどおりない事例が多発していた。
今回の東日本大震災で仙台市では約100棟のアパートが全半壊したのだが、それに対する保険金の支払いが十分されず住民との間でトラブルになっていると言う。

 元々地震保険は政府と損保会社との妥協の産物として生まれたもので、損保会社は地震保険を引き受けることを嫌がっていた。
それはそうだろう、今回の東日本大震災を見ても分かるようにその被害は甚大でとても民間の損保会社の手に負えるものではない。

 そこで政府と損保会社の間で妥協案が成立したのだが、その内容は損保会社の損失が最小限度になるように補償設計をしたものだ。
まず補償の範囲を3段階区分にし、査定は壊、半壊、一部損にした。そしてここがポイントなのだが、全壊の場合は100%、半壊は50%、一部損は5%の補償にした。一部損を5%にしたのは支払い金額をなるべく少なくするのが目的だ。

 さらに地震保険が支払われないようにアパートの場合は主要構造物のみが対象で、共有部分のエレベーターや玄関ロビーや給水塔等は対象外になっていた。
実際は主要構造物以上にエレベーターや給水塔は崩壊している場合が多く、実際に仙台市で起こっている事例もそうしたものだったがそれは対象になっていない。
これなら損保会社としても引き受けられます

注)1964年に政府が無理やりに導入を図った制度で以下のように決められている。
損保会社が責任を持って支払う金額は1150億円までで、それ以上1兆9250億円までは損保会社と国との折半、さらに1兆9250億以上は国が95%を支払うことになっている。

 約2兆円以上の損害が発生すれば後は国が面倒を見る国家保険のようなもので、そのために特別会計が設置されて、2兆3千億円程度の積立てがなされている(国と損保がほぼ半額づつ出している)。

 番組で放送されたアパートの事例では共用部分の被害が大きく、損害額は約6千万円なのだが、査定された支払い金額は1750万円で、損害額の3分の1程度にすぎなかった。
管理組合の責任者が「地震保険は一体何のためにあるのだ」といっていたが、実際はこのように地震保険は見舞金程度しか出ない。

 もうひとつの千葉県浦安市のアパートの事例はさらに悲劇的だった。ここでは地盤が約50cm程度沈下して建物と道路の間に隙間ができたり段差ができて上下水道やガス・電気等の被害が甚大だったが、査定を依頼したアパートのうち約80棟はまったく地震保険が出なかった

 この理由は建物の主要構造物に被害が出ていないからで、こうしたアパートは地下に杭を打ち込んで地盤沈下がしないような措置がしてあったため、建物自体(本構造)は被害が免れたためだと言う。
水もトイレもガスも電気も使えなくなり、道路はうねって建物とは段差ができても、保険はおりないのかい・・・」管理組合の責任者が嘆いていた。

 さらに問題なのが査定を行った損保会社からは具体的な査定の内容を知らされず「あなたの建物は一部損ですので5%の補償です」と言うような結論だけしか管理組合に来ないのだという。
この一部損と半壊の境目は主要構造物に20%の被害があるかどうかで判断されるそうで、実際は外から見て(内部までは分からないので)壁に亀裂があるかどうかで判断していると言う。

 あるアパートでは主要構造物の19%に被害があると査定され、その結果補償は5%となっていたのを、住民が壁の亀裂をさらに調査して23%の被害と再査定し、50%の補償を勝ち得ていた事例を紹介していた。
この結果当初の補償額は490万円だったのが、最終的には4900万円になったという。

 今回の東日本大震災の結果を受けて、この地震保険については保険設計の問題と、査定技術の問題があることが明白になっている。
現在の保険設計の3区分ではアパートのほとんどが一部損になってしまうことで、その理由は主要構造物だけを地震保険の対象にしていることだ。

 さらに査定技術では一方的に損保会社が査定するので、その査定結果を住民が再査定する必要があることである。
査定表を取り寄せて同じ基準で亀裂を見つけると必ず亀裂が発見されるので、一部損を半損にすることが可能になる。

注)現状ではこの査定表を取り寄せて住民が再査定するのが最も効果的な方法になっている。

 元々地震保険は見舞金程度を目指していたのでこのような結果になったのだが、このままでは震災難民が増加することが確実なので、今回の東日本大震災の結果を受けて地震保険の再設計することが必要のようだ。

なお地震保険についての記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43928128/index.html
 

 

 

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コメント

地震保険はプロが調査すれば震度4でも
65%以上の確率で見舞金はおります!

投稿: 地震保険見舞金サポートセンター | 2018年8月26日 (日) 03時41分

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