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(24.1.30) 東大の秋季入学 日本の教育の再生のために  Fall enrollment in the University of Tokyo

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 東京大学がようやくその重い腰を上げて5年後に秋季入学を導入するとの中間報告をまとめた。
私たち日本人は春に学校に入学するのが当たり前と思っているが、アメリカをはじめとする主要国は秋季入学が一般的だ。

 今まで日本は春入学・卒業でほとんど問題なかったのは、国内に有り余るほどの職場が確保され、企業への人材はもっぱら日本人が独占していたからである。
いわば閉じられた優良な日本市場があったので、わざわざ秋入学に変更して外国人の留学生を受け入れたり、また日本人が留学する必要性も少なかった。

 たとえば東京大学の学部学生で1年以上の留学経験を持つ人は8%程度で、一年未満とすると14%程度だそうだが、ほとんどの学生が日本に留まっていることになる。
今まではそれでもまったく問題はなかったが、今こうした日本の大学を出て日本の優良企業に就職を目指すと言うパターンが急速に崩れようとしている。

 最大の理由が日本を代表していた輸出産業トヨタ、ホンダ、日産、ソニー、パナソニック、東芝等)が日本から逃げ出してしまって、そうした職場の従業員は中国人やタイ人やインド人といった現地の優良な学生を採用し始めたからだ(ユニクロでさえそうしている)。
かつては日本人でありさえすれば日本の優良企業に就職できたのに、今では世界中の優秀な学生と競争しなければならない。

 海外に留学し流暢に英語を話して授業も英語で受けても支障のないような人を除けば、東大生と言えども望むような職場につけなくなりつつある。
鎖国をしていた日本の大学がグローバル競争の荒波に飲み込まれて敗退しているのは企業も大学も同じだ。

 特に海外の日本の大学に対する評価は低く、英国の高等教育専門誌の日本の大学のランキングは東大が30位京大が52位と信じられないような低評価だ。
こうした評価は一方的だと非難することはできるが、外国の優秀な教師や学生はこの順位を見て大学の留学先を決めているのだから無視するわけにはいかない。
世界的な評価では東大京大に行くのは二流で本当に有数な人はアメリカの大学に行ってしまう。

注)40年以上も前になるが、私がいた大学に台湾の留学生がいた。その留学生は「日本に留学したことはキャリアにならず、アメリカに行くべきだった」と私にいつも愚痴をこぼしていた。

 日本に来る留学生は元々少なく、さらにやってくる人が二流の人材では日本との関係強化のための人材としては不足だ。さらに経済的効果という意味でも留学生が少ないのだから海外からの仕送りサービス収支)も少ない。
日本人の人口は今後ますます減少して行くのだから、留学生がいなければ魅力のない大学はばたばたと倒産するだろう。

 東京大学は日本の中ではもっとも優秀といわれている大学だから受験生がいなくなることはないだろう。しかし、文部科学省の予算は財政再建の中で削られていくから、この海外から留学生を受け入れてその授業料で経営を行うことが緊急の課題になるのは確実だ。

 今回の東大の秋季入学の決定はそうした意味で、世界で東大が戦っていくという宣言であり好ましいことだ。
元々は優秀な学生や教授に恵まれていたのだが、鎖国体制の中で教授も学生もただ遊んでいるだけのために地位が低下したというのが実態だ。

 日本の企業がグローバル化すれば大学も学生もグローバル化せざる得ない。いつまでも鎖国体制を続けていれば就職すら間々ならなくなるのだから努力するのは当然だ。

なお教育問題についての記事は以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat47593905/index.html

Google Translation

Fall enrollment is summarized in an interim report of the University of Tokyo.
That's to say the introduction of fall enrollment in five years.
Japanese are usually thought of enrolling in school in the spring. However, the U.S. and other major countries generally fall admission.

In Japan until now, no problem fall admission. The reason is abundantly secured work in Japan, since more people to the company was entirely dominated by the Japanese.
Japanese market had closed a job. Therefore, Japan has fewer foreign students accepted. Also small Japanese study abroad .
Students in the University of Tokyo, for example, people with at least one year experience abroad is about 8%. Less than one year, it's also about 14%. That will remain so for most students in Japan.
Until now there was no problem at all. After graduation, however, Japanese students were aiming to work for blue chip companies in Japan. It breaks the pattern quickly.

The reason was Japan's leading export industry (Toyota, Honda, Nissan, Sony, Panasonic, Toshiba, etc.) ,they fled from Japan. Such workplaces are occupied by students of local good Chinese and Thai and Indian (and it even Uniqlo).
Once the Japanese could work for blue chip companies in Japan. But now the Japanese have to compete with top students from around the world.
Only Person can be qualified, but who can speak English perfectly and study abroad. Without the ability, Tokyo University students are becoming unable to work.
Japanese universities had an isolationist. So college has been swallowed by the rough waves of defeat global competition.

Evaluation of Japanese universities is low. According to the magazine's ranking of Japanese universities in the UK higher education, ranking 30 in Tokyo University, Kyoto University's rank 52.
These evaluations may be unilateral. But Excellent teachers and students of foreign study destination,Thay
has decided the university to look at this position.
Fewer students coming to Japan, but people come even second-rate talent. These people as human resources to strengthen relations with Japan is missing. Furthermore, in terms of economic impact of remittances from abroad (Master Services), if students is fewer .
Japan's population will continue to decline. So unattractive college will go bankrupt one after another.


In the global assessment, go to Tokyo University and Kyoto University has been regarded as inferior. Leading people really have gone to college in America.
University of Tokyo in Japan is said to have the most talented.
However, the ministry's budget will not cut in fiscal consolidation. So the University will be doing businessto accept tuition students from abroad.

Tokyo's decision to enroll this Fall, it is preferable that the declaration that the University of Tokyo will battle in the world .
Tokyo University was originally blessed with outstanding students and faculty. However professors and students were playing in the isolation system, . As a result o, Tokyo's position was reduced.

Japanese companies are becoming global. So a university student would must
be globalization. If universities continue indefinitely isolation system, student employment is not possibley. So universities need to change.

 

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コメント

東京大学の秋入学は、日本の大学の国際化という点では一歩前進といえます。しかし、何故秋入学だけにするのかが分かりません。私はオーストラリアの大学で修士課程を修了し学位をとりました。オーストラリアでは2月と8月に入学できます。また卒業式も2回あります。日本でも春と秋に入学できるようにすればいいのではないでしょうか。日本の学生にとっては選択肢が広がりますし、秋入学を実施していない外国の留学生の便がよくなります。

日本の大学のレベル向上には秋入学は関係ないと思います。日本の大学でいけないのは正当な学力を身につけていない学生を卒業させることです。留年率、退学率ともに海外の大学と比較し、著しく低いのではないでしょうか。ここを改めないと世界に認められた大学にはならないでしょう。オーストラリアでは留学生であっても甘えはまったく許されません。必死に勉強しないと学位は取れません。日本の一流企業社員、若手官僚が公費で留学していますが学位取得率はそんなに高くないのではないでしょうか。日本の場合は学位を取得しなくても留学経験者として所属団体内では通用しますから、どうでもいいことなのでしょうが、これを改めないといけません。
日本では大学中退という中途半端な経歴が通用する奇妙な国です。「東大中退、すご~い」などという国ですから、大学で学ぶということに重点をおかずに、難しい入学試験を通ったことのみに価値を見出す異常な精神構造を持った国民です。大学中退は高卒なんだという、海外では当たり前の感覚を国民が身につけないと、入学時期をずらしても何も変わらないでしょう。

さらに日本で必要なのは大学入学年齢制限の撤廃です。日本で初等、中等教育段階から留年が少ない理由は教育を年齢によって制限しているからです。私のような低レベルの人間を基準として教育が組み立てられているのです。私にとっては都合のいいものでしたが、頭のいい人は苦痛を強いられる制度だと思います。留年がない代わりに飛び級もない。みんな一緒。この考え方が日本の教育の最大の欠点ではないでしょうか。人はみんな違うんだという考えで社会制度を組み立てないと海外との関係はうまくいかないでしょう。

「数学は暗記だ」という趣旨のブログが何ヶ月か前にありました。入学試験対策にはこれもひとつの方法だと思いますが、高校数学の段階で決め付けてほしくないし、高校数学のレベルで、数学の勉強を終えてほしくはありません。できれば複素関数論、ガロア理論、微分幾何学等の大学学部レベルの数学を学んで数学の真の姿を認識していただきたいと思います。そうすれば数学は暗記ではないことが分かります。私は大学では生物学を学んだものですから、数学とは距離がありました。しかし、何となく数学が好きで、独学で大学レベルの数学を勉強しています。新しい概念を理解するたびに目の前が大きく広がるような気がします。メディアを通して、いろいろな人が意見を述べていますが、数学の少し深い知識を持っていれば違った意見になるかも、と思うことがあります。数学嫌いを公言している人の意見は元から信用しないことにして間違いは無いとまで思っています。暗記で無い数学を学ぶ喜びを多くの人に知っていただきたいと切に願います。

(山崎)貴重なご意見ありがとうございます。オーストラリアの大学の事例はとても参考になりました。

また後半の数学は暗記二ついては、大学入試レベルの数学をさして言っているつもりで、反対に大学院レベルの数学が暗記であったら何の価値もありません。あくまで大学入試に限った戦略論として述べております。

投稿: かさなま | 2012年1月30日 (月) 22時26分

初めまして。今回のトピックについて私もずっと考えていました。オーストラリアで修士を取得した上記の方と全く同意見です。
私の場合は、学士を北米で取得しました。いま、日本の大学関係者ですが日本の大学の教育システムに驚きを隠せません。上の方が言っているように
日本で有名な国立大学でさえ、簡単に学生を進級させてしまっています。 

テストで悪い点をとっても何度でも追試が受けられます。また、留年をださないように試験が通らなくてもレポートさえ出せば単位取得可能などと言っており本当に驚きです。オーストラリアでもそうだと思いますがカナダやアメリカでもテストがダメならばもう一度その教科を受け直します。お情けで単位がとれたりすることはありません。なので本気で勉強しない学生はパスできず退学していきます。なので卒業率も日本に比べればかなり悪いです。アメリカでもアイビーリーグのようなトップ校はもともと勉強をする学生が入っているので卒業率は日本同様に高いようです。とにかく本気で勉強しなければ卒業できません。私が疑問に思うのはなぜ日本の大学は、簡単に進級させたり、卒業することを前提とした教育をするのでしょうか?わからないままお情けで学生に単位を与えることは本人のためにはならないのではないでしょうか?それとも、企業が大学の学位のみを求め、中身を求めない社会的システムに問題があるのでしょうか?

投稿: S | 2012年5月 6日 (日) 23時55分

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