« (24.1.15) 2012年世界はどう動く 中国とインドのノックアウト症候群 | トップページ | (24.1.17) 冬場は私も大忙しだ。 マラソン指導と森の活動 »

(24.1.16) ホルムズ海峡波高し イランとイスラエルの闘い

Dsc01344

 イスラエルイラン核開発競争がついにホルムズ海峡の封鎖騒ぎにまで発展してきた。
イランはイスラエルの核の脅威におびえており、なんとしてもイスラエルに対抗できる核保有国になろうとしている。

注)イスラエルは対外的には公表していないが核を保有している。「イスラエルは最初に核を使用する国にはならないが2番目に甘んじることはない」というのがイスラエルの立場。「いつでもぶっ放すぞ」と言う意味。

 一方イスラエルは中東における核保有がイスラエル一国である限り安全保障が保てるが、イランが核保有国になれば中東から追い出されてしまうとの懸念を持って、断固としてイランの核保有阻止に動いてきた。
イスラエルが行ってきたイランの核開発阻止とは次のような行動だ。

① イランのウラン濃縮施設に対するサイバー攻撃

イスラエルによる攻撃内容については以下の記事にまとめてある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/23127-nhk.html

② イラン原子力科学者の暗殺(
過去3名の科学者が暗殺された

③ アメリカのイスラエル・ロビーを使ったイラン原油輸入国に対するアメリカの金融機関との取引停止。


昨年11月アメリカ政府はイラン中央銀行をマネーロンダリングの懸念先に指定し、ここと取引のある金融機関とアメリカの金融機関との取引を禁止する措置を講じた。実行に移されると日本のメガバンクはアメリカ市場から追い出される。

 現在最も問題になっているのが上記の③で、中国、インド、日本、韓国といったイラン原油の主な輸入先に対し、原油輸入をアメリカの圧力で止めさせようとしている。
ガイトナー財務長官が中国、日本を歴訪してこの措置の徹底を図ろうとしたが、中国は明確に反対し、日本は条件闘争に入っている。

 EUもイラン原油の禁輸措置に動いているが、これはフランスが禁輸措置に賛成する意向を示したためだ。
何かと言うとアメリカの政策に反対するフランスがアメリカに同調するのは、フランス経済にヘッジファンドが襲い掛かっているのを何とかアメリカの協力で防ぎたいからだ。
イラン石油禁輸措置に賛成しますから、IMFからのフランスへの資金援助に同意してください」フランスも背に腹は変えられない。

 もともとはイスラエルイランの核開発競争のとばっちりを世界中が受けているのだが、特にイラン原油の輸入量が多い中国、インド、日本、韓国と言ったところは大弱りだし、EUでもイタリアとギリシャが当惑している。
本当はイスラエルとイランが勝手に反目しあってほしいのだが、イスラエルはアメリカに強力な支持基盤を持っており、特に選挙の年は金を散らつかして議会や政府に圧力をかける。
その結果アメリカ政府はすっかりイスラエルの言いなりだ。

 たしかに核拡散防止条約はそれ自体は正しい条約だが、今まで核開発を行ってきて保有している国に対する締め付けがまったくないのは片手落ちだ。
中国や北朝鮮、パキスタン、それにイスラエルの核は自身が言うような防衛的なものとは言えず、絶えず周辺国に対し核の脅しに使われている。
やくざ国家の核をのばなしにしたまま、新たな国の核開発を措置しようとしても説得力はない。

 果たしてホルムズ海峡は封鎖されるのだろうか。もしそのようなことがあれば世界の原油の約40%が輸出ができなくなり、再び石油ショックが世界に襲い掛かるだろう(イランが封鎖措置をとれば原油価格は一時的に200ドル{現在は100ドル}程度にまで跳ね上がる可能性があると業界で噂されている)

 現在イランとイスラエルの意を受けたアメリカはチキンレースをしており、一触即発の状況にある。
世界経済が大失速しているときにホルムズ海峡で紛争が発生すれば、世界経済の息の根は完全に止められてしまいそうだ。
それにしても大国アメリカを動かす政治力を持ったイスラエルはたいしたものだと感心してしまった。

なお過去の石油問題に関して記載した記事は以下のとおりhttp://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat45555910/index.html

|

« (24.1.15) 2012年世界はどう動く 中国とインドのノックアウト症候群 | トップページ | (24.1.17) 冬場は私も大忙しだ。 マラソン指導と森の活動 »

評論 世界経済 石油問題 イラン関連」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (24.1.15) 2012年世界はどう動く 中国とインドのノックアウト症候群 | トップページ | (24.1.17) 冬場は私も大忙しだ。 マラソン指導と森の活動 »