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(23.12.22) ダルビッシュ選手とポスティングシステム(入札制度)

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 私のように普段日本のプロ野球にまったく興味を示さないものでも、日本ハムダルビッシュ選手に対しテキサス・レンジャーズがポスティングシステム(入札制度)で、独占契約権を約40億円で獲得したと聞くと興味がわいてくる。
40億円か、たいしたものだ。俺の価格とはえらい違いだ」感心してしまった。

 最も私はこのポスティングシステム成るものの詳細を知らなかったから、この40億円を誰がもらうのか分からなかった。
ウィキペディアで調べてみて、これは日米間のプロ野球の協定で、FA(フリーエージェント)宣言前の選手が日本のプロ野球から大リーグに移るときの協定であることを始めて知った。1998年に締結されている。

 日本のプロ野球界ではFA宣言をすれば自由に他球団に移れるのだが、この宣言をするための必要年限がいる。何か昔の年季奉公みたいだが大リーグに移るためには最低9年間は当初契約したチームに所属していなければ成らない。
ダルビッシュ選手2004年に日ハムに入団したからまだ9年には到達していない

 その場合球団と選手が合意の上で大リーグへの移籍を認める場合はこのポスティングシステムを利用することになる。
大リーグ側で入札を行い、最高金額を提示したチームが独占交渉権を得る。
そして独占交渉権のための入札金額は実際に移籍契約が締結されると旧球団日ハム)に全額振り込まれる。
そうか、これは昔のおいらんの身受け金と同じか・・・・」納得した。

 選手は別にこの独占交渉権の期間30日)の間に、交渉権を得た球団と年収等の契約をしなければならない。現在予想されている金額は6年契約で50億円程度といわれているので、レンジャーズは日ハムに40億円、ダルビッシュ選手に50億円合計90億円程度支払うことになる。

いや、これはすばらしい制度だ。日本の輸出産業だ!!!」再び感心した。
私は長い間日本のプロ野球界がとても経営的には成り立ちそうもない選手年俸を支払っているのを見て不思議に思っていたが、大リーグに選手を売り込むことによって資金の回収が可能であることを知った。
なるほど、これなら日本の優秀な選手を高給で契約する価値はある

 さらになぜこのポスティングシステムと言う制度が日米間で結ばれたかの理由も始めて知った。
すべては野茂英雄選手が始まりだという。
野茂選手はプロ野球界のエースだったが、近鉄の鈴木監督との確執もあって日本のプロ野球界から脱出したがっていた.。しかし当時はそのルールが存在しなかった
そこで野茂投手は任意引退( 実際は近鉄球団からさせられたしその後大リーグのドジャースマイナー契約を結んで大リーグに移った。

注)野茂選手と鈴木監督との確執については以下の記事を参照。この記事は私のブログの中でもとてもよく読まれた記事になっている。
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/20722_6bd4.html

 このとき近鉄FA(日本のプロ野球球団間なら移籍金が支払われる)でもなく、単に引退した選手だった野茂の移籍で一銭の収入も得ることもできなかった
日本を代表する大投手をアメリカに無償で渡してしまったのか・・・・」後で歯ぎしりしたものだ。
この経験をかんがみて日米間で結ばれたのがポスティングシステムである。

 日本のように輸出産業が海外に出てしまい、何を輸出していいか分からなくなってきた国の最後の手段はプロ野球選手サッカー選手も同じ)の輸出だ。
何かドミニカハイチのような国情になってきたが、輸出品があるだけでも幸いだ。
なにしろ今回の契約で日ハムは約40億円の現金を入手できるはずだから、なんとも喜ばしいことだ。

 

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