« (23.12.20) なんともさえないFX(次期戦闘機)F35の選定方法 | トップページ | (23.12.22) ダルビッシュ選手とポスティングシステム(入札制度) »

(23.12.21) キム・ジョンイル氏の死去と難民問題

231_008

 歴史が動く時は一気動くものだ。この所の世界は完全に激動期に入ってきた。
アラブの春がアラブ諸国に吹き荒れ、西欧諸国はEUの崩壊の瀬戸際に立たされている。
いままで経済成長が著しかった新興国にも急にブレーキがかかり、中国の不動産バブルは崩壊し、ロシアではプーチン政権に黄色ランプがともった。
そして日本もアメリカも長期停滞から抜け出ることができず衰退している。

 そして今回とうとう真打が登場してきた。歴史の汚点とも言われてる独裁国家金王朝金正日党総書記が死亡したからだ。ピョンヤン放送によると17日、地方視察の途中で急病で死去し、享年は69歳だという。
金正日氏は以前から心臓病肝臓病を患っており、余命いくばくもないと予想されていたから死去そのものには驚かないが、そのタイミングには驚いてしまう。
やはり歴史には激動期と言うものがあるのだ・・・・・・・

 北朝鮮は国家といわれているが実際は金一族のヤクザ組織に過ぎない。ヤクザが国家を運営していると思えばいい。
この言葉が言いすぎでないのは歴史が何回も実証している。
韓国の高官を狙ってテロを繰り返し(ラングーン事件等)、大韓航空機を爆破し、最近では韓国の哨戒艇を撃沈したり、ヨンビョン島に砲撃を加えていたりしていた。
日本に対しては日本人スパイを仕立てるために多くの日本人を拉致している。

 経済的には全うな商売ができずまったくヤクザのしのぎで生きてきた。
アメリカの偽ドル札を印刷して東南アジアで使用しては外交官が捕まったり、日本には高品質の覚せい剤を漁船を使用して密輸出していた。
偽ドルについてはアメリカが取締りを強化し、覚せい剤は海上保安庁が厳しく取り締まったので、今度は核兵器とミサイルをこれも世界のヤクザ国家と言われるイランやシリアに輸出して何とか外貨を入手していた。
極めつけはなんと中国を脅して食料を入手していたことだ。
食料をくれなければ核兵器をぶっ放すぞ!!!」

 その北朝鮮の大親分が死去したのだから跡目争いが激化するのは当然だ。
東映のヤクザ映画のような血で血を洗う抗争が始まるだろう。
後継者のジョンウン氏が単なるお坊ちゃんで、政暦も戦歴もないことでとても跡目を継ぐ力量はない。

注)北朝鮮国内では韓国の哨戒艇を撃沈したのはジョンウン大将の功績と言うことに一応なっている。

 しばらくは北朝鮮のNO2だった行政部長で軍事委員会副部長の張成沢氏(キム・ジョンイル氏の妹の夫)が実質的な後継者となってジョンウン氏を守り立てるだろうが、無能な(能力がないと言う意味でなく経験がないという意味ジョンウン氏をいつまで支えるかは分からない。
やはり北朝鮮も世界の激動の波にもまれることになるものの、どのような形で収束するかは予断を許さない。

 しばらく前まで私は中国が北朝鮮を支えていくから崩壊は当面ないだろうと思っていたが、中国経済が曲がり角に差しかかりとても他国の面倒を見ることができなくなれば、北朝鮮は経済的に成り立たない。
今でも餓死者脱北者があとを絶たないのに中国からの食料が途絶えたら完全にピンチだ。

注)「独裁国家はなぜ永続するのか」を参照
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/22124-4aeb.html

 一番ありそうなことは軍や警察の監視体制が弱まって多くの北朝鮮人が逃げ出すことだろう。中国には鴨緑江を越えればいいし、韓国には漁船で逃げ出す手がある。船に乗りさえすれば韓国にいけなくても日本にはこれるから脱北者は激増するだろう。
アフリカ大陸ではおなじみの大量難民が発生するわけで、こうした人々の面倒を韓国や中国、そして日本が見なくてはならなくなる。

 野田総理はさっそくイ・ミョンバク大統領と電話でこうした対応を話し合い、両国で共同で対処することにした。
先日の日韓首脳会談ではイ・ミョンバク大統領は「従軍慰安婦問題が両国間の最大の懸念だ」と言っていたが、実際はこの北朝鮮問題こそが最大の懸念であることが誰の目にも明らかになっている。

注)私はイ・ミョンバク大統領の政治センスを高く評価しているが、この従軍慰安婦問題を首脳会談のテーマにしたのは失敗だと思っている。すっかり両国間は過去志向にとらわれてにっちもさっちも行かなくなったところに「今そこにある危機」が発生した。

 北朝鮮が暴発するとは思われないが、北朝鮮の難民問題は東北アジア一番の懸念材料になり、日本海を渡って難民が押し寄せてくることを覚悟しなければいけなくなった。

なお北朝鮮関連の記事は以下に纏めてあります。
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat33268425/index.html

 

 

 

 

 

 

 

|

« (23.12.20) なんともさえないFX(次期戦闘機)F35の選定方法 | トップページ | (23.12.22) ダルビッシュ選手とポスティングシステム(入札制度) »

評論 世界経済 北朝鮮経済 政治情勢」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (23.12.20) なんともさえないFX(次期戦闘機)F35の選定方法 | トップページ | (23.12.22) ダルビッシュ選手とポスティングシステム(入札制度) »