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(23.11.9) オリンパスの黒い闇 不正経理判明 粉飾決算の実態

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 8日、オリンパス高山修一社長が記者会見をして、過去20年にわたるオリンパスの不正経理(粉飾決算の実態を告白した。
それまでオリンパスではウッドフォード元社長の不正経理の告発に対し、菊川会長森副社長山田常勤監査役は「一切オリンパスに不正はない」と公表していたが、これがまったくの虚偽であることが分かった。

 高山社長によれば、1990年代バブル崩壊有価証券取引に失敗し(おそらく国内の株式投資を大々的に行っていたのだろう)、その損失が巨額にのぼったため、その事実を有価証券報告書に記載せずいわゆる飛ばしと言う手段で損失隠しをしてきたという。

 この飛ばしを行うために国内3社の買収を730億円で行い、またイギリスの医療機器メーカージャイラスの買収に伴う手数料を660億円支払う等の不正経理によって有価証券報告書には損失を計上しないで済ましてきたという。

 高山社長は具体的な飛ばしの方法を、「第三者委員会の正式の結論を待って発表する」として今回明言しなかったがおおよその想像はつく。

 後者のジャイラス買収では、手数料660億円のうち約600億円相当はケイマンにあったダミー会社に入金し、その資金でオリンパスが保有している有価証券を購入時の価格でダミー会社に売却したのだろう。
こうすればオリンパスからは不良資産はなくなるが、実態は自身が作ったダミー会社に不良資産を移しただけで、よく会社を再建するときに不良資産を別会社(バット会社という)に移してしまう方法と似ている。

 前者の国内3社730億円の買収の場合は複雑な経理処理になりそうで、この方法は第三者委員会の発表を待たないと明確には分からない。
オリンパスは09年に3社の買収が失敗に終わったとして560億円の損失を計上している。

 おそらく買収資金は730億円-560億円=170億円程度であったはずで、この560億円有価証券含み損の償却だったはずだ。
この時もダミー会社を作り560億円を入金して、その金で不良有価証券を560億円で買取らせ、同時に買収の失敗という形で不良資産の償却をしたのではなかろうか。

 ジャイラスは完全な飛ばしで、国内3社は企業買収失敗に見せかけた損失処理として、オリンパス本体の有価証券の含み損を消したのではなかろか。
そうなるとオリンパスが抱えていた含み損は1000億円から1200億円規模になるから半端ではない。

 証券等取引監視委員会は有価証券報告書の虚偽記載で調査を開始しており、その事実が判明すればオリンパスは取引所から上場廃止の処分を受ける可能性が高い。
すでにオリンパスの株式はここ1ヶ月の間に70%も低下していて734円8日現在)になっているが、上場廃止になればほぼ無価値になるのだからさらに売り込まれることは間違いない。

 東京地検特捜部も調査に乗り出そうとしており、海外ではFBIも調査をしているからこれは国際的なスキャンダルになってしまいそうだ。
オリンパスは医療用の顕微鏡の世界的なメーカーだが、こうした状況下では金融機関は融資に慎重になるはずで、資金繰りが急激に悪化するからどこかの会社が吸収合併をしない限り生き残れそうもない。

 私はかつてオリンパスのOMⅠと言うカメラを愛用していた時代があった。とても軽くて登山をする時に便利なカメラだったが、そうした素敵な商品を作っていたオリンパスがこのような形で消滅しそうなことはとても残念に思う。

なお先にオリンパスについて記載した記事は以下の通り。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/231022-175b.html

 

 

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