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(23.10.8) 北極海は誰のものか ロシア・プーチン首相の野望

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 4日ワールド・ウェーブ・トゥナイトの特集は北極海をめぐる資源の争奪戦を扱っていた。この争奪戦で最も優位に立っているのがロシアだと言う。
元々は北極海は厚い氷に閉ざされた人を寄せ付けなかった海だったが、ここ30年間の間に北極の氷が4割も溶けてしまい、航行も資源開発もできる海に変わっているのだと言う。

 氷の上でアザラシ狩りをする白熊にとっては死活問題だが、一方北極圏の周辺諸国にとっては願ってもない新たな資源確保が可能な海に変わってしまった。
この北極海に面した国はロシア、ノルウェー、カナダ、デンマーク、そしてアメリカである。
こうした国は自国の領土から200海里までは排他的経済水域として自由に資源開発ができるが、今までは氷に閉ざされていてほとんど開発の手が及ばなかった。

  しかし海が溶ければ話が違う
さっそくこの資源開発に乗り出したのはロシアだが、この海には世界の残された石油と天然ガスの30%眠っていると推定されている。
ロシアは石油と天然ガスで持っている国で、GDPの7割を稼いでいる資源大国だ。この資源大国としての地位を維持するためにも北極海の資源は是非とも必要だ。

 しかしロシアの石油開発技術はアメリカやヨーロッパのそれに比較するとかなり遅れており、シベリアはともかくとても北極海に進出することなどできなかった。
ところがここにきてアメリカやヨーロッパの技術を導入して一気に北極海に進出ができるようになったという。

シベリアの大地の石油は今に枯渇する。次は北極海の石油とガス
今年の8月、石油プラットフォームを北極海に建設した。北海などではおなじみのプラットフォームだが、氷の海の北極海に建設したのはこれが初めてだ。
これで冬のブリザードの中でも石油掘削作業が可能になるのだそうだ。

 この石油プラットフォーム以外にも、北極海上空に気象衛星を打ち上げ天候の変化を刻々と把握しており、また自慢の原子力砕氷船で北極の海を自由に航行できる体制を築き上げている。
プーチン首相は自信満々で「これでロシア国民に富と仕事を約束できる」と演説していた。

 こうしてロシアを始め沿岸諸国が200海里以内の天然資源の開発に着手したが、今問題になっているのは200海里より外の海はどこの国の領有になるかと言うことだ。
国連の大陸棚条約では200海里を越えても大陸棚と一続きであれば国連の承認の元に自国領土に編入できる

 ロシアはこの条約を楯に現在どこの国にも属さない北極圏中心部の海まで自国領にしようと、海底にロシア国旗を打ち立てている。
これには周辺諸国から大ブーイングが起こっており、ロシアの思惑通り行くかどうかは分からないが、ロシアの本音は「北極海の残された海はすべてロシア領だ」と言うことのようだ。

 ロシアからは利害関係のない日本に対し、日本の得意とするシームレス鋼管LNG生産プラントの技術の移転を持ちかけ共同開発の誘いがある。政経分離のもとに日本企業のロシアへの進出が期待されているのだそうだ(他の沿岸諸国に比べ日本とはギブアンドテイクの関係にあるとロシアは見ている)。

 200海里を越えた海の領有については国連の大陸棚条約以外世界的な規約がなく、それも交渉次第と言うことで、ロシアプーチン首相の野望と日本企業のビジネスがうまく結びつくかどうかはかなり未知数のようだ。

 私などはいまさら石油や天然ガスの時代ではなかろうと思うのだが、日本の関係団体や企業はかなり乗り気のようだ。

なお今までのロシア経済に関する記事はカテゴリー「評論 世界経済 ロシア経済」に入っております。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat44368795/index.html

 

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