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(23.10.3) 補聴器革命が始まった Victorのボイスレシーバー

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 私の日頃の不満はまともな補聴器が入手できないことだった。耳の正常な人にとっては補聴器など考えたこともないだろうが、この補聴器ほど現代文明の恩恵の外にある機器はない。
なにしろコストパフォーマンスが極端に悪い

 補聴器にはいろいろな形があるが、耳の中にすっぽりはまって外からは見えづらいカナル型と言うのが人気の製品だ。
ほとんどがデジタル化されていて大きな音を抑えて耳に優しいと言うのがうたい文句だが、このうたい文句どおりの製品にお目にかかったことがない。

 通常こうした製品は片耳だけで20万円前後し、両方だと40万円する。補聴器専門店に行くと片耳だけでは音を拾うことが難しいので必ず両方の耳にかけることを勧められるが、なんとも煩わしい上にまともに音が聞こえたことがないので腹立たしい。

 近眼や老眼の眼鏡などはかけると急に鮮明に見えるようになり、こんなことなら早くから眼鏡をかければよかったと思うほどだが、補聴器はその対極にある機器だ。
耳は目よりも調整が難しいのは、難聴と言っても大きく分けて伝音性難聴感音性難聴があり、前者はただ音を大きくすれば音が聞こえるが、後者は音の判別ができなくなっているのでただ音を大きくしても雑音となんら変わりがないからだ。

 通常難聴は伝音性難聴から始まり徐々に感音性難聴に移って行くそして感音性難聴になると、単に音を大きくするだけでなく聞こえない音を増幅しなければならない。
通常は高い音低い音が聞こえなくなるのだが、さらに進むと子音が聞きづらくなってくる。
そうなると「OHAYOU」と言う言葉が「OAOU」となるので何を言っているのか分からないのだ。

 私の難聴は感音性難聴で、最近は子音がとても聞きづらくなっている。補聴器を装てんしてもこの子音を増幅する機能は低いから相手の言っている言葉が理解できず、最近は適当に相槌を打つことが多くなった。
そのためしばしば「山崎さんにそのことはもう言いましたよ」なんていわれることが多く、「ああ、そうだったね」なんて答えているものの、相手からは「とうとう山崎さんはもうろくしたのだ」と思われている。しかし、実際は最初から聞こえていないのだ。

くそ、なんとか機能のいい補聴器が現れないものか、このデジタル技術万能の時代になぜ補聴器だけはまともなものがないのだ、企業は努力がたりん」このところ不満が鬱積していた。
ところがこうした状況を見て、とうとう音響メーカーのVictorが集音器の「ボイスレシーバー」を開発してくれた。
これは医療器具の補聴器でないがなんとも優れものなのだ。

 通常補聴器をかけると金属音がやたらと甲高く聞こえるのだがそれを抑えてくれるし、集音機能が革命的といえるほど優れている。
なぜ集音機能が良いかと言うとこのレシーバーではマイクが本体にあるのではなくイヤホンと本体とつなぐコードの途中にあるからだ
従来のボイスレシーバーはマイクが本体の内部にあったため、本体をポケットに入れようものなら服のこすれる音をマイクが拾ってしまい、聞きたい言葉がまともに聞こえなかった。

 それを避けるためコードの途中にマイクをつけており調度耳の下辺りで集音してくれるので実に自然な感じで音が聞こえる
先日からこれをつけて四季の道を歩いているが、見た目は補聴器ではなく音楽のイヤホンのようなので外見上もまったく違和感がない。
いいじゃないか、ようやく念願の補聴器が見つかった」嬉しくなっている。

 さらに、価格が3万円程度と実に手ごろな値段で、一方で40万円の補聴器と機能ではそん色ないし、第一補聴器と見られることもない。
音楽を聴いているのだろう位に見られている。

 Vivtorのこの集音器は難聴者にとって革命的な製品だ。
うれしいことに電池は充電が効いて何回も使用でき、補聴器の電池のように直ぐに電池切れになって買い換えることもない。これも普通の人は知らないが補聴器の電池はやたらと高い

 日本のように老齢者が世界で最も多い国なのにまともな補聴器がなく、ただコストパフォーマンスが圧倒的に悪いカナル型の補聴器を販売しつづけてきた補聴器メーカーの淘汰が始まりそうだ。
よくやった、Victor、実に立派な企業家精神を持った企業だ。これで暴利をむさぼっていた補聴器業界は悲鳴をあげるだろう!!」いくら褒めても褒めたらないぐらいだ。

なお私の難聴の苦悩史はいかにまとめてあります。
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat39159143/index.html

 

 

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健康 難聴」カテゴリの記事

コメント

大変なご苦労をされているとお察しいたします。難聴の人をみていますと、どうしても人付き合いが悪くなるようですね。声をかけても返事がないので、返なヤツだ、シカトしやがって、などと思われることもあると思います。
私は若年のころから視力が弱く、すれ違った相手が知り合いと解らず、知らん顔して通り過ぎるので生意気なヤツだとよく思われました。
ところでテレビなんか捨てて、情報収集はネットだけにしてはいかがですか。実はわが家は、10年以上前からテレビがありません。新聞はまったく読んでいません。直接的には子供の勉強の邪魔になるというのが理由でした。しかし、今時の劣等生はテレビも見ないようで(隠れてゲームをしている)、子供たちはまったく抵抗しませんでした。親が新聞を読まないのですから、子供も読む訳がありません。
テレビもみず、新聞も読まず、ネットだけで情報を収集していると、相手の考え方のソースが解ってきます。テレビのニュース番組で情報を集めている人(女性に多い気がします)。新聞や雑誌で情報を得ている人などがわかります。考え方に型があるのがわかるのです。またネットでも奈辺のブログ等から情報を集めているかも推測できる場合があります。ネットだけで不自由しませんよ。

(山崎)実は私はテレビが好きで映像としてみるのが頭に入りやすいのです。新聞も読みますし、雑誌も本もネットもあまりメディアにこだわらず情報収集の手段にしています。

投稿: 縄文人 | 2011年10月 4日 (火) 17時53分

カナル型(耳穴にすっぽり入る)が人気なのは、目立たないのが大きいんでしょうね。
他の形では、耳掛け型、眼鏡一体型、それからポケット型。
ポケット型で一番の欠点は衣類の形状に大きな制限が出来てしまう点でした。胸ポケットが必須になります。
構造上、頑丈で電池も再利用しやすいのはメリットでしたが。

確かに、携帯電話のイヤホンマイクで少しずつ台頭してきた、マイクをイヤホンコードの途中に付ける発想が起こらなかったのが不思議なくらい。
(もしかしたら特許で押さえられてたのかも)
なお、イヤホンを装着したまま声をかけられて、外さずに応答して怪訝な顔をされませんでしょうか。
音楽を聴いていた学生に声を掛けたら、丁寧にイヤホンを外して聞き直してくれた、という経験がありますので。

カナル型についてちょっと弁護しておくと、耳たぶで自然な音の採集ができるという利点があります。
もっとも、イヤホン部分に、マイクも仕込んでしまったら、ポケット型でもOKとなりますねえ。
(ただし、イヤーモールドはオーダーメードの密着型にしないとハウリングの問題があります)

新聞といえば自宅では、朝日新聞を止めて、東京新聞にしました。
千葉日報も併読ですが、10/2の柏で行われた子供を守るデモの報道が東京(千葉中央版)だけだったとは。

(山崎)このボイスレシーバーをつけていると「何の音楽を聴いているのですか」といつも言われます。
そのときは「今は止めています」と答えています。

投稿: 横田 | 2011年10月 6日 (木) 01時09分

山崎次郎様こんにちわ。
私も71歳ごろから難聴がひどくなり、補聴器が手放せなくなりました。
そこで、補聴器を自分で製作しようと思い立ち、2年がかりで造ってしまいました。
汎用部品を使用した非常にシンプルなもので、本体ケースは100円ショップの台所用品のプラスチックケースを使用しています。

“これは良く聞こえる”と何人かの人に褒められたので、ネットで発売をしたところ、10数台売れましたが、返品は今のところありません。
素人でも補聴器は作れるのに、何故バカ高い値段なのかを問いたかったこともあります。

(山崎)信じられないような話ですね。自分で作れると言うのには驚きました。どんなメカニズムなのでしょうか?

投稿: 安達謙治郎 | 2014年5月21日 (水) 14時46分

早速お返事をくださいましてありがとうございます。
音の大きさは、小さな音から大きな音までの幅が極端に大きいので、小さい音は100倍にしないと聞き取れない、とすれば、100倍の増幅率のアンプで出力を“1”にするわけです。

ところが、たとえば、大きな音を増幅率が100倍のアンプで増幅すると、アンプの出力は“1000”となります。
つまり、小さな音では、イヤホンの出力は10ミリワット必要とすると、おおきな音では、その1000倍の10000ミリワットになるわけです。

これでは、大きな音では、耳がもちませんので、アンプの増幅率を、小さい音では大きく、大きな音では小さくするように、自動的に制御しなければなりません。
その自動制御信号は、音声をログアンプを通して、その出力でアンプを制御するのです。

補聴器の基本は、自然の音を忠実に増幅することだと思います。
ご存知のように、スピーカーの周波数特性はかなり山あり谷ありしていますが、人間の耳も加齢とともに周波数特性は山あり谷ありです。
あまり、周波数特性にこだわらずに、十分なパワーのあるファイファイセットがよいと思います。

(山崎)丁寧な解説、ありがとうございます。

投稿: 安達謙治郎 | 2014年5月21日 (水) 17時01分

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