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(23.10.28) 第二次交通戦争が始まる 自転車の車道走行

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 第一次交通戦争といわれたのは1970年前後の自動車が極度に増えた時期で、この時期は道路事情も悪く交通事故が絶えず死者も年間17000名を越えていた(現在は7000名前後
当時、道路交通法で自転車は軽車両と定められていたので車道を走ることが義務付けられていたが、そのため自動車と自転車の接触事故が多発し、困り抜いた警察庁は例外として「自転車の歩道走行を認める」通達を出した。

 あれからほぼ40年たって、今度は自転車の歩道走行を原則禁止し、車道走行に切り替える通達を出すことにしたが、理由は歩行者と自転車の接触事故がたえないからだという。
確かに最近自転車と歩行者の接触事故が増えてきている。
理由の一つに東日本大震災以降の自転車通勤の増加があり、私の知り合いでも何人かが自転車通勤に切りかえている。

注)今回の最大の変更点は、従来は歩道の幅が2mまでの歩道は自転車通行を許していたが、今後は3mの道幅のある場合のみ自転車の走行が許される。
実際に歩道を計ってみると分かるが3M以上の歩道などほとんどないから、原則車道を走ることになる。

 昨年の自転車に接触した歩行者の死亡件数は5人だが、一方自転車と自動車の接触事故で死亡したライダーの人数は1000名弱になっている。
圧倒的に自転車乗車中の事故が多い。
 
 私はとても自転車が好きでどこに行くのにも自転車に乗っているが、一歩このおゆみ野の遊歩道を出ると非常な緊張感を強いられる。
この近くには大網街道と言う旧道が走っているがそこの歩道は約50cm程度で、一方自転車が通れる車道に惹かれた線の内側も50cm程度しかない。
ほとんど自動車に接触しそうになったり風圧で飛ばされそうになったり、雨の時は水しぶきでびしょびしょになる。

 日本では自転車道の整備がほとんど進められていらず、120万キロメートルに及ぶ道路の0.02%200km自転車レーンがあるだけだ。
そのほかに自転車専用道路として1300kmが整備されているが、これはほとんどが川の土手や河川敷に整備されたサイクリングロードのことで生活道としては利用されていない。

 自転車はいつも継子扱いだ。40年前に自転車の交通事故が絶えないとして車道から追い出され、今度は歩行者が危ないとして歩道から追い出されている。
西欧諸国のように自転車レーンが整備されていれば問題は解決するのだが、実際は遅々として整備が遅れているので、結局は自転車をどこに追い出すかの選択しかない。

 今回はふたたび車道に自転車を追い出すことにしたが、ここはロードレーサーマウンテンバイクを駆使して颯爽と自転車を乗り回す人にとっては快適な場でも、老人や幼児や子供を後ろに乗せた主婦にとってはほぼ戦場といってよい。
トラックの風圧などは相当強いから老人や幼児はひとたまりもなく倒されるだろう。

 私は今回の道路交通法を厳格に適用する通達はアメリカの1920年代の禁酒法と同じ運命をたどるものと思っている。
次々に自転車事故が発生し、特に幼児を乗せた主婦が幼児もろとも自動車に引かれたりして社会問題になることは確かだ。

 本質的な問題である自転車専用レーンの整備を進めないまま、単に自転車を車道に追い出しても意味がない。
この制度改正を機会に自転車専用レーンの整備を望むが、実際は大網街道のような旧道は歩道を確保するのがやっとで、とても自転車専用レーンなど取れるわけがない。

 今回の措置によって警察庁の意図とは反対に第二次交通戦争が始まると私は思っている。多くの人命が失われた後に、再び反省するのだろうがそのときは後の祭りだ。

なお自転車については「自転車」のカテゴリーにまとめてあります。
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat31899200/index.html 

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個人生活 自転車」カテゴリの記事

コメント

残念ながら自身をエリートと誤解している人は反省しないのです。

投稿: 縄文人 | 2011年10月28日 (金) 10時32分

自転車暴走族のオバサマ方は、身の安全には天性の感が働きますから、きっと車道など走らないでしょう。
従って、山崎さんの心配する事故は、あまり起こらないでしょう。

女子高生も、未来のオバサマ暴走族としての感性を、すでに若くして体得していますから、似たようなものです。
この頃は、男子高校生も女の子のように横に並んで走ったりしますので、これも野生動物と一緒です。

相変わらずの、自分が宇宙の中心のこれらの方々は、群れ走り、無灯火、逆走、唯我独尊を変えることはないと、私は思います。
またこれらの方々は、野生の感をお持ちです(ほぼ動物のメンタリティです)ので、心配する必要はありません。
あの人たちの教育ができなければ、通達など何の意味もありません。

むしろ警察には、自転車走行帯に駐車して事故を誘発する車を取り締まってほしい」と思いますね。

投稿: バイオマスおやじ | 2011年10月28日 (金) 21時56分

駅周辺は信号も多く、流れも遅いのと、自転車放置禁止指定と重なることも多いことから、クルマの路上駐車取締と兼ねてやったほうが判りやすそうです。
ついでに、「流れが遅い」分、自転車も車も「追い越さない(追い抜かない)」ようにしても良さそうな気もします。
車道に出るのがコワイのが「追い越されるから」なので、追い越さない、ということにするわけ。

大網街道ですが、鎌取駅~保健福祉センター間は歩道拡幅がかなり進んでおり、南側(千葉行き)はあと1軒の残すのみとなってます。
先に拡幅が完了しそうな南側の歩道を、どう振り分けるのか気になるところです。時間帯によって流れが大きく変わるので、当座は一列走行を奨励するくらいかな…
少し前までは、駐車場と1軒が未買収でしたが、住民が市議を通して(だったと思う)地主さんに聞いたら「(行政から)音沙汰ないんですよ」と判り、そこから話が進んだそうです。職員もあちこちで忙しかったのかな。
よその自治体では、サボってる、という風評もあるそうなので、そう思われないようにしたいものです。

とはいえ、この様子を見てると、国交省内の内規で「用地買収がほぼ完了してから着工する」となっているのを無視して進めている、某自動車道の進め方には「なんだかなー」とも思えてしまいます。取り残されている用地の地主が悪く思われるように見えてしまいます。(並行国道の改良を進めた方が地域還元にもなりそうなのですが)

中には交差点の角で商業施設を置けば長期的には行政に税も入るのに、元が山林だからとそのまま地目を低く評価され、交渉に応じる気になれなかった、という元地主さんの話もあります。(伝聞なので話半分に)

投稿: 横田 | 2011年10月29日 (土) 11時25分

かつて自動車との接触事故が多発したから自転車を車道から歩道に移住させたのに、
40年前と同じく道路が未整備な状態のまま自転車を車道に戻したら、
また自動車と自転車の事故が多発して時代を逆戻りするだけですよね、、、

仮に今のまま自転車を車道に移住させたら、
主婦(ママチャリ)、学生(ママチャリ)、通勤会社員(ロードバイク)、趣味で乗る人(ロードバイク)etc、
ロードバイクだけでも危険だったのに更に追加で大量の自転車が車道に追加されるでしょう
もしそうなったらロードバイクがママチャリを追い抜く時に車道の中心側にはみ出るとか、
通学の中高生が大量に一列に並んだせいで自動車がそれを追い越しづらくなったり、
いくらルールやマナーを守っても危険度は増加せざるを得ない訳で

今はまだ車道を走る自転車が少ないからマシですけど、
これから意識改革が進んで車道を走る自転車が増えれば増えるほど事故が増加していくと思いますね

投稿: 最近クロスバイクに乗り始めましたが、、、 | 2018年2月 8日 (木) 04時46分

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