(23.10.11) ちはら台走友会の秋の登山 尾瀬燧ケ岳
(尾瀬ヶ原から見た燧ケ岳全景)
ちはら台走友会の秋の登山は8日からの連休を利用した尾瀬の燧ケ岳(ひうちがたけ)2346mだった。
走友会では毎年2回登山を行っており、夏は奥穂高岳であったが、秋はあまり標高が高くなく楽しめる登山を目指している。
走友会と登山との結びつきは若干奇妙だが、ランナーは意外と登山好きが多い。私もランニングを本格的にする前はもっぱら登山に熱中して、一時は登山家になろうとしたぐらいだ。
走友会の登山では思いっきり登山好きのOさんが計画を作成してくれる。
実は昨年も尾瀬の至仏山(2228m)に登っており、今度は尾瀬ヶ原を挟んで反対側にある燧ケ岳に登ることになった。
実際尾瀬ヶ原から至仏山と燧ケ岳をながめるとどちらも登山したくなる山で、至仏山だけ登って燧ケ岳を残してしまうのはなんとも心残りになるものだ。
私はこの燧ケ岳には30年ほど前に家族登山をしたことがある。当時長女は6歳、長男は4歳で、かみさんと4人でこのこの燧ケ岳に登っていたら「まあ、こんな小さな子が元気に登るのね」と驚かれたものだ。そう言われると子供はより張り切って登っていたが、当時の写真が我が家に飾ってある。
今思うと私にとって最も幸せであった時代の記念写真だ。
注)親にとって子供が小さく親だけを信頼して登山をしていた時代が、幸せを一番感じる時だと今になって思う。
(尾瀬ヶ原のチトウ 遠くの山は至仏山)
今回の走友会の登山は当初9名の予定だったが、直前になって8名になった。Oリーダーの下に詳細な登山計画を立てていたM副リーダーが身内のご不幸のために急遽登山をとり辞めためだが、M副リーダーにとっては残念なことだっただろう。
走友会の登山のパターンは金曜日の夜に出発して朝方登山口に到着し、その日のうちに登山を行い山小屋に一泊して翌日帰ることが多い。
今回はレンタカーをチャーターして8日の夜中の2時に出発した。登山口の尾瀬御池までは5時間程度かかる。
今回のルートである福島県側の尾瀬御池からの登山道は尾瀬に入るポピュラーな登山口ではないが、ここからは燧ケ岳に直登するルートがある。
燧ケ岳に山の裏側から登って、尾瀬ヶ原に下りるルートをとり、帰りは尾瀬沼から尾瀬ヶ原を経由して流れる只見川沿いに下り三条の滝を見て尾瀬御池に再び戻るコースを取った。
首都圏の人は群馬県側の鳩待峠や三平峠から入って尾瀬ヶ原に入り尾瀬ヶ原を散策するのが普通だから、このコースはやや特別なコースだが、今回ルートでは三条の滝を見るのが燧ケ岳登山と並ぶハイライトになっていた。
私は過去3回尾瀬周辺の山に登山をしていたので、今回の登山については「まあ、秋の尾瀬を見るのも悪くないし、写真が撮れるからいいだろう」程度の気持ちで、始めて登山を行った時のような気持ちのはやりはなかった。
しかしそれは間違いだったと気づいたのは三条の滝を見たときだった。
(只見川の流れ)
前日からの雨で只見川の水量は非常に多く、見下ろすと実に堂々とした川だ。
この川は過去に水力発電所建設の計画があって、その場合は尾瀬の湿原は水没する運命になっていたらしい。
しかしこの尾瀬の土地(特別保護区の70%相当)を所有する東電が、ここに水力発電所を作るよりも自然保護区として保全したほうが良いと判断して、積極的に保全活動を行ってきた。
尾瀬が原周辺の木道を整備して植物が登山客に荒らされないようにしたのは主として東京電力である(県も木造整備を行っている。誰が整備したかは木材にマークがあるので分かる)。
尾瀬の国立公園の指定は平成19年だから、それまでは東京電力が主体的に自費でこの尾瀬ヶ原周辺を守ってきたのだから実に立派な行為だ。
東電は福島第一原発の事故により現在は針の莚の上にいるが、尾瀬ヶ原の自然保護運動について東電が果した役割は十分に評価できる。
注)正確に言うと尾瀬のダム建設に反対して尾瀬に仮小屋を建てて反対したのは平野長蔵氏である(現在も長蔵小屋が残っている)。東電はこうした動きに触発されて、ここにダムを作るのではなく自然保護のメッカにすることを決断した。
おかげで今回水量豊かな三条の滝を堪能するまで見ることができた。三条の滝に行くには只見川沿いに沿って下るのだが、結構タフな道だ。
それでもこの滝を見るとそれまでの苦労を忘れてしまうぐらいだから、その景観は絶景と言える。
尾瀬ヶ原もなかなかの景観だが、この只見川沿いの水の美しさは特別だ。
私自身、何回もこの尾瀬に入りながらこの只見川と三条の滝を見ていなかったことを恥じた。
天候は二日間とも快晴で、尾瀬の朝方は相当の厚着をしないと寒さが身にしみた。
こうして今回はこのルート選択をしてくれたM副リーダーに心から感謝をしながらの登山になった。
三条の滝の映像は動画で見るほうが迫力があるので、以下のURLをクリックしてください。
https://picasaweb.google.com/yamazakijirou0/231010?authkey=Gv1sRgCK27-uv_1O6-Tw#5661709882047950626
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