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(23.9.26) アジア危機の再来か!! 新興国の通貨防衛策

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 信じられないような為替相場の変動が起こっている。
新興国が相次いで為替に介入しているのだが、それも自国通貨を高めに維持するためだ。
通常新興国は輸出振興のため自国通貨を安くする方向に為替相場を誘導する。
韓国が典型的にそれで、「ウォン安こそが自国の利益」と思っている。

 ところがギリシャ危機を発端とするユーロ圏の動揺が、市場の動きを狂わしてしまった。
市場の資金はとてもナーバスで危ないと思ったところからは怒涛のごとく資金が引き上げられる。
現在新興国といわれていた韓国、インド、タイ、フィリピン、ブラジル、ロシア、シンガポール、インドネシア、台湾から資金が逃げ出した。

 逃げ出した先の運用は当面は現金で保有するか、最も安全と言われている資産に逃げ込む。
アメリカ国債日本国債スイス国債あたりが最も安全で、さらに安全なのはだ。

注)現在は金価格は低下しているがこれは新興国の株式投資で損失を出た分を、利益のある金の売却を行うことで調整しているためで、調整が終われば再び金価格は上昇に転ずる。

 現在新興国の株式市場からは資金が引き上げられて、どこの株価も急落だし、通貨は低下の一途をたどっている。
この状況に驚いた新興国は自国通貨防衛のための買い上げを行い、ドルの売却に乗り出した。

注)インドのルピーは対ドルで2年4ヶ月ぶりの安値になり、ブラジルのレアルはここ4営業日で10%下落した。他の新興国もほとんど同じ。

 これは何か1997年に起こったアジア危機を彷彿とさせる。当時はどこの通貨もドルにペッグしていたが、当時のアメリカは今とまったく反対にドル高政策をとっていた。
このため新興国の通貨はどこも割高になり、輸出が振るわなくなってきたがそれでもドルペッグをやめなかった。
チャンスだ、タイとインドネシアと韓国の通貨を売りまくれ
ヘッジファンドが空売りを仕掛けた。タイや韓国の通貨は必ず下がると読んだのである。
その結果アジア通貨は低下の一途をたどり、外国資金は逃げ出して韓国はIMFに支援を仰がざる得なくなった。

注)から売りはたとえば円が安くなることを見越して将来のある時点で円を100円で売る約束をする。この円がさらに大幅な円安になって150円になれば、100円渡して1ドル入手し、このドルを再び円に変えれば150円になり差し引き50円の儲けになる。
下げの局面で利益を上げる特別な方法。



 今回は空売りとは無関係だが、ユーロに端を発する世界景気の悪化で市場の資金が安全を求めて津波の引き潮の勢いで引いている。
新興国の命綱はアメリカや日本やユーロからの投資資金だ。
中国のように十分な外貨があるところは別だが、外貨準備の薄い国は外国からの投資資金だけで持っているようなものだ。

 あわてて自国の通貨防衛に乗り出した。しばらく前までは新興国に湯水のように資金が入っていたのに様変わりで、経済の潮の変わり目にはいつも驚かされる。

 今世界経済はリーマン・ショック後の二番底をじっと伺っている。
あの時はまだアメリカとEUが財政・金融出動をする余裕があった。今その余裕があるのは中国等一部になってしまった。

 世界経済はアメリカ・EU・日本といった先進国は完全に成長余力がなくなり、一方中国やインドやブラジルが世界経済を引っ張るのは力不足だ。
おそらくこれからの10年間はアメリカとEUが日本の失われた10年の後を追い続け、新興国も成長率が鈍化して世界経済全体としたら停滞局面に入っていくのだろう。

注)私の正直な予測はEUは日本に続いて中世に入ってきたと言うものだ。中世とはGDPの成長を求めない社会で、足るを持ってよしとする社会である。
このことは何回もブログに記載しているので詳細は以下参照

http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-4a0a.html

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