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(23.9.27) 不動産価格はいつまで下がるのだろうか 基準地価の低迷

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 国土交通省
が発表した7月1日現在の基準地価を見て、あらためて日本の地価はどこまで下がるのだろうかと考えてしまった。
バブルが崩壊した1992年以降一貫して下がり続けてはや20年になる。
日本経済の失われた20年とこの地価の動向はパラレルだ。

 私が学生だった頃父親は不動産関連の仕事をしていたが、「次郎、家を建てる土地を購入するときは必要な面積の2倍の土地を購入するんだ。そして家を建てるときは半分を売ればその金で家が建つ」と言っていたものだ。
確かにバブルが崩壊するまではこの法則が成り立っていたが、今では土地を持てば持つほど資産価値の低下に悩まなければならない。

 バブルが崩壊してしまえば不動産もただの商品だから需要と供給で価格が決まる
日本全体では05年前後から人口が停滞し減少局面に入ったが、個別に見ると都市部の人口がほぼ同じなのに対して地方の人口減少が激しい。
若者が職を求めて都市部に集まり、一方地方は老人比率が高くなり老人の寿命がその地方の寿命になってしまった場所も多い。

 不動産価格を見てみると、全国平均では▲3.4%だが、都市部では商業地が▲2.2%、住宅地が▲1.7%なのに対し、地方圏では商業地が▲4.8%、住宅地で▲3.7%と圧倒的に地方圏の価格低下が激しい。
そしてこの傾向がほぼ20年にわたって続いていて、都市と地方の価格差が開いている。

 住宅地に比べて商業地の地価の低下が激しいのは、企業が日本から消えているからバブルの頃進出してきた高級ブティック金融機関投資会社が、この20年間に潮が引くように日本から撤退してしまった。
銀座にユニクロが出店できるほど地価は低下している。

注)企業の国外への移動のほうが人の国外への移動より早いので、商業地の価格の低下が住宅地の価格の低下を上回る

 また日本の輸出産業も生産拠点を中国や東南アジアにシフトさせているから、バブルの時期に開発した工業団地も閑古鳥が鳴いている。
おかげでこうした団地の開発を行ってきた第3セクターは次々に解散に追い込まれているし、工業団地にはぺんぺん草が生えひばりが飛んでいる。
なれや知る、都は野辺の 夕雲雀 ( ゆうひばり ) 、あがるを見ては落つる涙は」は応仁の乱で廃墟になった都を歌った歌だが、工業団地はまさにそうした状況だ。

 ここ千葉もご他聞にもれず地価の低下が進行しており、今年は9割以上の地点で下落して平均で住宅地で▲2.5%商業地で▲2.4%だという(住宅地の低下のほうが大きいのは東日本大震災で湾岸の住宅地に液状化現象が出たため)。

 私の住んでいるおゆみ野は人口が増加している場所なので地価は上がるかと思っていたら、ここでも下がっている。
一番近い場所の基準地価が930千円で昨年が950千円だから、▲2.1%だ。
なんでだろう、人口増加地帯で価格が下がるなんてことがありえるのだろうか
とても不思議な気がしたが、周りの価格が下がっているときは人口増加地帯と言えどもそれに引っ張られて価格が下がることに気がついた。

注)反対に価格上昇期には本来は価格が上がりそうもない場所の価格も上がっていた。
こうした周りの影響を受ける現象を地価の波及効果と言う。


 不動産価格は日本経済の現状からみて、今後とも傾向的に下がっていくことは確かだ。
あがる要因がまったくなく、人口が減少企業が海外に出て行けば不動産に対する需要が低下するのは当然だ。
だから、この下がっていく価格をせめて現状維持程度に止めるためには、住環境をよくして住みたいと思う人を増やすしかない。
幸いここおゆみ野の人口は毎年2000人程度増加して、45000人規模になっている。
日本でも人口が増えている稀有な場所の一つだ。

 遊歩道や公園はUR都市機構が最後の大規模開発と思ってそれまでのノウハウをすべて投入したような場所だからとても美しい。
問題はそのメンテナンスが十分に行われないことで、ベンチのペンキがはげていたり、せっかくの芝生が手入れをされないために雑草だらけになっていたりしている。

 景観もメンテナンス次第だから、私は毎日清掃活動をしてゴミを遊歩道沿いに残さないようにし、ベンチや街路灯のペンキ塗りをしたり、落書きはすぐに消しこむようにしている。
また街路樹の景観維持についても千葉市のみどりの協会とタイアップして維持に努めている。

 こうした活動はかなり効果を挙げてはいるものの、おゆみ野を組織として守っているわけでないので、私が疲れてしまうと一気に環境は悪化してしまいそうだ。
そうなると地価も大幅に低下することは確実で、現状維持などは夢のまた夢だ。
現在は不動産の価値すらこうした維持活動をしなければならない状況になっている。
幸いおゆみ野では景観を守る運動を組織化する機運が出てきているので、市民運動のひとつの形態として実現できたら幸いだ。


なお、最近のおゆみ野の状況は以下のブログ参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/post-6213.html


別件)「おゆみ野四季の道」、「おゆみ野四季の道 その2」のカウンターを10000加えました。

 

 

 

 

 


 

 

 

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コメント

そもそも国家の公共資本である土地が私有地になることを問題視している自分にとっては、私有地の地価が下がることに大歓迎です。

中国のように、一党独裁で無理やり立ち退きさせる行政には反対ですが、基本的に土地は国有で、民間人には借地権を与える制度の方が、地価は安定すると思っています。

日本国民として、借金をしてまで土地を購入したり、誰かに借りなければ住居を得られない、という制度になぜ、端的に言うと、公共資本であるはずの土地なんだから、土地に値段をつけるべきではないはずであって、低所得者でも住居を得られるような制度への変革を希望しています。

(山崎)土地が公共物になっても価格(あるいはそれと同等のもの)はつきます。価格は公共物か否かとは関係ない経済現象です。
たとえば北海道の原野と銀座の土地があったとしたら、ほとんどの人が銀座の土地を求めます。

その場合の入手方法は、① 日本のように価格をつけて最高値をつけた人が入手する、② 中国のように使用権を販売して最高値をつけた人に販売する、③ かつてのソビエトのように権力者の上位の人が入手する、④ かつての公団のようにくじにするがこの場合は銀座の土地にくじが殺到する。

これは土地の使用価値に対する評価方法が違うだけで、誰もが使用価値の高いほうを選択することは間違いないのです。

投稿: ふくだ | 2011年9月27日 (火) 19時05分

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