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(23.7.8) 菅総理の最後の戦い  再生可能エネルギー法案の成立か国会の解散か

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 こういうのをこけの一心愚者も真面目に仕事をすれば通ずるという仏教用語)と言うのだろう。菅総理が満身創痍の中で打ち出した「退陣3条件① 第2次補正予算、② 特別公債法案、③ 再生可能エネルギー法案)が成立しない限り絶対に退陣しない」という決意は本物のようだ。

 日本の総理大臣は外国の大統領と比較するとほとんど権限を持ってないようなものだが、ただ一つ絶対的と言う天下の宝刀が有る。
衆議院の解散権で「俺の退陣3条件を満たさない限り、衆議院を解散して民意を聞」という手が残されている。

 そんなことをされて一番困るのは民主党で今選挙を行えば地すべり的敗北を喫し、特に前回民主党ブームで当選した新人議員はほぼ全滅することは確かだ。
だが菅総理としては小沢氏に付き従う新人議員など邪魔以外の存在でしかなく、また鳩山派などはまったく居なくなってほしいぐらいだから、負けを覚悟で総選挙に打って出る可能性は残されている。

 選挙の争点が「再生可能エネルギー法案に賛成するか否か」と言うことになれば、多くの有権者が法案に賛成することが予想されるので、まったく勝ち目がないという状況でもなく政党の再編成原発推進グループと自然エネルギー推進グループ)も起こるかもしれない。
そうした読みがあったのだろう、菅総理は突然原発のストレステストを指示した。

 これに一番驚いたのは海江田経済産業相で、海江田氏は経済産業省の意向を受けて、九州電力玄海原発の再稼動のための説得を佐賀県知事玄海町長に行ってきた。
知事と町長の了解をようやく取れたと思ったら、ストレステストが必要だと菅総理が言い出した。
俺の立場はどうしてくれる」海江田氏は怒り心頭だ。

 今原子力発電は風前の灯になっており、稼動しているのは54原発のうち17基で3割にすぎない。
しかも稼働中の17基についても今後1年以内に定期検査に入る予定になっており、現在停止中の原発が再稼動しないと1年以内に原発の稼動はゼロになってしまう。

 経済産業省としては電力の30%を占めていた原子力発電がゼロになっては大変なので、何とか再稼動にこぎつけようと原子力安全・保安院をたきつけて「安全宣言」をださせ、再稼動に前向きだった佐賀県の玄海原発を稼動させようと躍起となっていた。

 これを腹立たしく思っていたのが菅総理で、「安全宣言」も菅総理の許可を得ずにされてしまったことから、なんとしても経済産業省の原発路線を止めようと最後の賭けに出たのがストレステストである。
原子力安全・保安院は経済産業省の手先だ。そんなところの安全宣言など信用できない。ヨーロッパ並みのストレステストを実施する」菅総理が一人でいきまいた。

 今菅総理に残されたカードは原発を停止し再生可能エネルギーだけで国民生活が可能な社会を築くことだ。
ドイツ、スイス、イタリアが原発を捨てた。日本は原発事故を起こしてこんなに苦労しているのに、原発推進なんてありえない。全部止めて再生可能エネルギーで代替しよう

 実は原発再開と再生可能エネルギーの開発は両立しない。原発があれば無理して再生可能エネルギーの設備を建設することもないし、第一コスト的に対抗できない。
特に問題なのは送電設備で、風力発電所を建設したとしても電力会社が送電線を引いてくれるかどうか分からないことだ。
送電線の建設資金がかかりすぎます。そんなことをするくらいなら休止中の原発を再稼動させたほうが安上がりです」必ずそうなる。

 菅総理の言う「再生可能エネルギーで生活する社会」を建設するためには是非とも原発を停止してしまわなければならない。
もちろん電力の30%占める原子力発電がなくなれば、日本の産業に多大な影響を与えるが、菅総理はそれでもいいと判断している。
俺は歴史に名を残したい。21世紀最大の日本の決断だったといわれたい

 総理は現在孤独の最中にある。海江田経済産業省は辞任するつもりだし、今までは何とか菅総理を支えてきた岡田幹事長も菅総理を見放した。
松本前復興相などはほとんどやけっぱちでわざわざ菅総理の足を引っ張っていた。

 菅総理に残された手段は「衆議院の解散権」しかない。
再生可能エネルギー法案可決か衆議院解散か」最後の賭けにでようとしている。


注)菅政権に関する記事については以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43144406/index.html

 

 

 

 

 

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コメント

送電線は国が整備する、となるのではないのかしらん。

投稿: 横田 | 2011年7月11日 (月) 10時38分

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