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(23.7.28) 写真集 しまなみライフ 阿部高嗣 

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 私が参加している読書会のメンバーであるKさんがプロジュースした写真集が雷鳥社から出版された。「しまなみライフ」と言い副題は「船長が撮るふるさとの子どもたち」である。
作者の阿部高嗣さんは現役の貨物船の船長さんで、瀬戸内海をまたぐしまなみ街道伯方(はかた)島に住んでいる。人口8千人弱の島だが、そこに阿部さんの家族が住んでおり夫婦と子供3人の5人家族だそうだ。

 阿部さんは船長さんだから3ヶ月乗船し、1ヶ月休むという生活パターンなのだそうだ。島に帰ってくると子供たちと島で遊ぶのが楽しみだが、それだけでなく子供たちの生き生きとした行動を写真に収めてきた。
そうして撮ってきた写真10万枚に及ぶ写真のなかから、著者の好きな写真を選んで出版したのがこの「しまなみライフ」である。

 私がこの写真集のことを知ったのはこの本のプロジュースをしたKさんに教えてもらったからだ。
Kさんは「企画のたまご屋さん」というNPO法人のメンバーの一人で、出版社と著者の間を取り持って本として出版にこぎつける仕事をしている。

 出版業界は現在不況業種の一種で、売れる本を出版することが極度に難しくなっている。そのため担当者は売れる企画に血眼になっているが、自分でそうした企画を見つけ出すことが時間的人的制約があってとても難しい。
そこでNPO法人「企画のたまご屋さん」が売れる企画を一種のボランティアで探し出して、出版社に紹介し出版にこぎつける作業をしている。

 この「しまなみライフ」はKさんがプロジュースした第一号だそうだ。
一般に写真集というとプロの写真家が撮る物だが、阿部さんはセミプロで本職は船長だから写真そのものは楽しみに撮っている。
そして何より子供たちがかわいくて仕方がないらしい。子供の表情が非常にいい。
伯方島は日本の中では相当の田舎だが、そうした環境で生き生きと過ごしている子供たちを見て私はびっくりしてしまった。
こんな世界がまだ日本に残されていたのだ」と言う驚きだ。

 私の知っている日本ではGDPを引き上げることが何よりも善で、その制約になることは悪とみなされてきた。
効率が何より優先され、都会に人々が集中し田舎でのんびりと生活などをするなどと言うことは落ちこぼれになるのと同義語だった。

 もっともかなり前から倉本聰氏が「北の国から」でそうしたGDP優先生活に警鐘を鳴らし、宮崎駿氏が「風の谷のナウシカ」で効率一辺倒の原子力政策を批判していたが、東日本大震災が発生するまでは私を含め誰も耳を貸さなかったのが実態だ。
今でも「原子力がなくなったら日本の経済が崩壊する」と言う人が多い。

 この「しまなみライフ」も倉本聰氏宮崎駿氏の系譜に入る写真集である。
こんなすばらしい生活があるのに、それでもあなたは都会に住みたいか」とこの写真集は訴えている。見ているとなんとも懐かしい気持ちになる写真集だ。

 この写真集は一般の本屋に置かれていないので、購入希望者はアマゾンで購入することを薦める。定価は1500円+税だ。
なお、著者はデジブックでも写真を公開しているので以下のURLをクリックすると見ることができます

http://www.digibook.net/c/a95165f90a3631bcb697207209e47041/

注)またこのブログの読者で自身が書いた小説、評論、シナリオ、写真集等で出版希望がある方は「企画のたまご屋さん」に相談することを勧めます。
このブログのメール送信機能で私あてメールをしてくだされば、Kさんに伝達いたします。

 なお「企画のたまご屋さん」に関する記事は以下の通り
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat45017127/index.html

 

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