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(23.7.27) 中国高速鉄道の追突事故と隠蔽体質 裸の王様の高速鉄道

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 中国の隠蔽体質がこれほどのものだとは知らなかった。もともと社会主義国は報道管制を引いているので隠蔽体質になるのだが、昨今のように事故の模様がインターネットで世界中に駆け巡っても隠蔽体質自体は変わらないらしい。

 7月23日に温州市海を挟んで沖縄の対岸に有る)で高速鉄道の追突事故が発生し、死者39名、負傷者200名あまりの大惨事が発生した。
止まっていたD3115車カナダ製)の車両に後から来たD301号車日本)の列車が追突したのだが、原因は「落雷による設備故障によって制御システム(中国製)が正常に働かなかったからだ」と報道官が発表した。

注)なお中国では車両を若干改良して中国製だと国内には発表している。

 とてもすごいと思ったのは事故調査もせずに事故原因が発表されたことで、さらにびっくりしたのは追突し高架橋から地上に転落していた一番先頭の車両を壊して地下に埋めてしまったことだ。
ここは運転席であらゆる計器類があり、日本だったら最も念入りに調査され原因が特定される場所だが、そこを壊して埋めてしまったという。
そして、なんと2日後の25日にはさっさと運転再開をしてしまった。

注)08年4月には山東省で70人が死亡した列車事故があったが、翌日には再開されていた。

 さすがに中国内でも批判が出て「証拠隠滅ではないか」との書き込みがインターネット上に飛び交っている。
日本の鉄道関係者もあっけにとられていたが、それはJR西日本の福知山線の事故のときは運輸安全委員会が事故車両の保存と移動禁止を命じ、55日間の現場検証が行われたからである。

注)実際の原因究明にはこのように日数がかかり、かつ安全対策が施されない限り再開が許可されないのが先進国の常識になっている。

 なぜ中国では原因調査もせずさっさと運転再開をしてしまうのかといえば、調査などをするとあらゆる汚職体質が明るみに出て北京政府も鉄道省もそして地元の省もテンヤワンヤの大騒ぎになってしまうからだ。

 中国ではワイロなしに何事も動かない。
この高速鉄道ではカナダ製、日本製の車両が運行されていたが相応のワイロが支払われていたはずだし、高架橋の建設でも建設業者からの多額のワイロが有ったはずだ。
そしてなにより制御システムが中国製だということは、遅れた中国の制御システムを導入させるために多額のワイロが飛びかったはずだ。

 こんなことがあかるみにでると「世界で一番の安全で早い高速鉄道」と国民に宣伝していたのに、実際は「世界一穢れた汚職鉄道」だったことがばれてしまう(たとえば建設業者はワイロ分だけ高架橋の品質を落としているのでそのことがばれる)。
一番問題なのは中国自慢の制御システム世界で最も危険な制御システムだということが白日のもとにさらされて、鉄道省だけでなく中国政府そのものの面子が丸つぶれになる。

 「証拠はすべて隠して、何事もなく運転再開しろ」中国社会の暗黙の了解になっている。
そして都合のいいことに中国では遺族からの訴訟など起こらない。訴訟をしようとすると政府筋から圧力がかかり、それでも訴訟をしようとすれば、訳の分からない罪状で監獄いきだ。

注)現在、遺族の関係者は別々のホテルに泊まらされて遺族同士の接触が禁じられている。しかし遺族は当局の制止を振り切って駅に集まり抗議行動をしていた。

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 今回特に収拾を急いだもう一つの理由は中国製新幹線の営業活動に支障が出るからだ。
鉄道当局は大見得を切って言った。
事故なんか大したことなかった。その証拠に2日後には運行しているだろう。中国の事故隠蔽技術は世界一だ!!
安さが売り物の新幹線が張子の虎だと世界中に知れ渡ったら大変だ。

 今回の事故で明確になったことは、中国自慢の独自開発の制御システムに欠陥があったということで、前に列車がいるのにそれを察知できず後続列車が追突してしまうことだ。

 日本の新幹線の場合の制御方法は線路を1km間隔で監理して、その中に列車は1台しか存在できないようにしてある。3km前ぐらいから減速の指示が出て、1km以内に近づくと自動的に停止するというシステムだ。
中国では落雷があって停電してしまうと、制御システムがまったく効かなくなるので衝突事故が発生する(日本の場合は落雷があって設備に異状が発生すると全車両が停止する)。

 中国GDPの急成長は世界の注目の的だが、実際はワイロ相当分の手抜き欠陥があり、高速鉄道であればいつ事故が発生してもおかしくない状況だ。
だから原因追求などしたら構造的汚職体質が明確になってしまうので、何事もないように再び車両を走らせるのが中国流だ。

注)2008年の四川省の大地震では手抜き工事の校舎が次々に倒壊し、大問題になった。

 かつては中国の国内ニュースはほとんど世界が注目しなかったが、今は違う。世界第2位の経済大国だし、世界経済の牽引役だ。
それでも中国当局は昔のままの隠蔽体質を保持して「中国鉄道は世界一安全だ」と言い放っているのだから裸の王様といえる。

注)なお中国新幹線の実態の記事は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-656c.html



 

 

 

 

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コメント

それでも中国のメディアは埋めて隠蔽しようとしたことを指摘し、批判し、デモも報道するだけまだマシかもしれません。
日本ときたら東電でしょ、SPEEDI隠蔽でしょ、藁汚染でしょ、被曝牛でしょ、被曝豚でしょ…まだまだ続くでしょう。
日本のデモは毎週のように行われていることさえも殆ど報道されてないです。

投稿: 横田 | 2011年7月27日 (水) 20時42分

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