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(23.7.16) NHKスペシャル 世界最大の液状化現象

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 液状化現象
がこんなに恐ろしいものだとは知らなかった。せいぜい地下から砂が噴出すことぐらいだと思っていたからだ。
しかし今回の東日本大震災に伴う液状化で私の住んでいる千葉県の埋立地帯で大規模な液状化が発生し、家が傾いて人が住めなくなったのには驚いた。
浦安・習志野・幕張といった風光明媚な住宅地がいずれもひどい被害にあった。

 特に浦安は日本でも有数の住宅地で、かつてバブルの頃私の同僚がここにマンションを持っていたが、「毎日のように業者が来て売ってくれと言われるのに困る」と言っていたのを思い出す。当時は毎日値段が上がっていた。

 この浦安で大規模な液状化現象が発生して市の4分の3に被害が発生したという。住宅が傾いたり沈んだりしただけでなく、地下に埋めていたパイプラインが浮き上がりまたマンホールが最高で3mも浮き上がったのだそうだ。
私も幕張でこの浮き上がったマンホールをずいぶん見たが、当初は周りの地盤が沈んだため相対的にマンホールが高くなったのだと思っていた。

 しかしこれはまったくの誤解で、地面が液状化したため空洞のマンホールが軽くなって、いわゆる浮き輪のような状態になって浮き上がったのだという。パイプラインも同様で浮き上がる時に崩壊したため、習志野市の担当者は復旧に5年程度はかかると言っていた。

 地盤の液状化現象とは砂粒が互いに絡み合ってかろうじて安定している地盤で、地震のためにその絡み合いがなくなり砂交じりの水状になる現象だが、こうなるためには地震の強さと長さが関係するという。
阪神淡路大震災では深度6以上の場所で液状化が発生したが地震のゆれは15秒間だった。直下型地震だったからだ。

 一方今回の東日本大震災震度5弱・強の地点でも液状化が発生しているが、この理由はゆれの長さが1分間も続いたためだという。
実験では震度5弱程度のゆれで1分間たつと液状化が発生していた。時間がたてばたつほど砂相互間の繋がりが切断されるためだという。

 確かに今回の地震の揺れの長さには驚いた。私はたまたま八王子市の実家に帰っていて、浅川の土手の上でJOGをしていたのだが、突然身体が揺れだしどうやっても制御できないのには驚いた。
当初は私の頭の血管が切れてふらついているのだと思って座り込んだのだが、そのときゆれているのが自分でなく地面だと気づいた。しかしその状態がいくらたっても終わらないのには驚いたものだ。

 さらに今回の液状化現象の発生場所は埋立地だけでなく、利根川周辺と言う内陸部でも発生していた。かつて利根川は曲がりくねって流れていたがその後堤防を設置して現在はほぼ直線になっている。利根川のかつての流れは三日月湖として残っていたがその後埋め立てられ、現在は住宅地となっている場所が多い。
そうした場所で液状化現象が発生し、住民は一様に驚いていた。

 液状化現象は三陸海岸の都市でも発生していて宮城県女川町では鉄筋コンクリートの建物が横倒しに倒れていた。
一般に鉄筋コンクリートの建物は地中に深くくいを打ち込んでいるので津波が来ても安全といわれていたが、実際は横転してしまう事例が出ていた。
調査をしてみるとかつての埋立地に建設されていた場合が多く、この場合はくいを打ち込んでも液状化すればスカスカの状態になってしまい、津波で横からの圧力と、水に浸かった場合は浮力が生じて、簡単にくいが抜けてしまうのだという。
鉄筋の建物と言っても液状化する地盤に立っている場合は危険です」と言うことだ。

 さらに今回のレポートは側方流動と言う現象が、特にコンビナート周辺で発生していた。側方流動とは聞きなれない言葉だが、地面が護岸に向かって数m移動してしまうのだという。
メカニズムはこれも流動化現象で、地面が液体状になって動くために特に護岸に向かって圧力がかかって護岸を崩壊してしまうのだそうだ。

 側方流動が発生するとコンビナートでは縦横にパイプラインが張り巡らされているため、この継ぎ目が壊れて火災が発生することが多いという。私の住んでいる近くの千葉県市原市では石油コンビナートの火災が発生し10日間燃え続けていたが、もし関東大震災並みの地震が発生すればこうした火災がいたるところで発生するという。

 研究者は護岸を強化するためにくいを打てといっていたが100m単位で約3億円の費用がかかるとのことで予算不足に自治体にとっては重荷だろう。

 しかし今回の地震でこんなにも広範囲に液状化が発生するとは驚きだ。史上最大の液状化と言っていたが、地盤のゆるいところはすべて液状化したというような感じだ。
来るべき関東大震災では一体どうなるのだろうか。
ここ関東地方では100年に1回程度の割りで大震災が発生しており、私が生きているうちに関東大震災並みの地震が発生する可能性が高い。

 一度液状化した場所は再度液状化するのは確実だから、東京湾沿岸の埋立地帯は再び大規模な被害にあうことは確実だろう。
対策を進めなければ大被害にあい、一方対策を進めようとしても予算不足に悩まされる。
人が住む場所の選定についてもかつてのような海岸に近い風向明媚な場所と言う選択基準ではなく、地盤がしっかりしている場所と言うような基準が重要視される時代になってきた。

 ここでも便利さより安全が求められるようになってきたといえる。時代が変わってきたのだ。

なお浦安の液状化については以下の記事を参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/23418-c8fd.html

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