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(23.6.6) 台湾経済の繁栄 どこにも欠点はみあたらない

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 台湾はとても親日的な国だ。私が台湾に旅行したのは20年ぐらい前のことで、台北から基隆に向かうバスに乗っていたのだが、後ろの席から日本の軍歌が聞こえてきた。
思わず振りかえると老年の台湾人の夫婦が互いに知っている軍歌を歌いあっていた。
それも一つではなく次々に歌うものだから私の方が驚いてしまった。

 台湾の親日ぶりは今回の東日本大震災の日本に対する義援金でも際立っていたし、又元総統の李登輝氏などは日本人以上に流暢に日本語を話す。

 しかしこと経済に限ると台湾経済はほとんど中国経済と一体化したのではないかと思われるほど中国との関係が深い。
5万社以上の台湾企業が中国に進出して、100万人の台湾人が中国に常駐していると言われている。

 台湾のメーカーは日本やアメリカから注文をとってそれを中国本土で生産して販売するスタイルがほぼ定着している。
エイサーアスースといった世界に誇るIT産業もほとんどがそうした生産形態をとっており、中国は台湾の工場みたいだ。

 おかげで台湾は中国経済の発展を完全に取り込んでGDPは毎年6%前後の伸び率だし、外貨準備は中国、日本についで世界第3位だ。
物価も安定していてまったく問題はなさそうだが、ここも少子高齢化の人口問題が将来の不安材料になっている。

 台湾はほぼ韓国と同様な人口動態推移をたどっている。高齢化率は10%を越え、いわゆる出生率は日本より低く韓国といいとこ勝負だから、高齢化の速度は日本を上回ることは確かだ。

 現在の推定では高齢化率が14%(これを高齢社会と呼)を越えるのは2018年頃と予測されているが、ここでも予測値を実績が上回っているから韓国と同様に2015年ごろには高齢社会に突入しそうだ。

 問題は高齢社会になると福祉予算や医療保険が増大し、一方で働く若者が少なくなって社会が停滞するのだが、台湾の場合はどうなるのだろうか。
台湾社会の特色は日本と異なり家族福祉が基本となっており、一方で公的保険制度が遅れていることに有る。

 老人は子供が面倒を見るのが当然で年長者は相対的に敬われて、子供との同居率も約6割と高く、子供が働くようになると親はさっさと働くのをやめてしまう。
なにしろ65歳以上の就業者は10%程度だが、これは韓国の40%程度、日本の30%程度に比較すると極端に少ない。
息子が働いてくれるから後は日本軍歌でも歌って余生を過ごそう

 台湾経済は現状順風漫歩というところで、ほとんど問題は見られない。
台湾ドルはドルにペッグしているが為替操作を中国や韓国のようにはしていないから日本円に対して25%程度の値下がりに止まっている。
株式市場もリーマンショック前まで戻っており、経済の順調さを反映している。

 少子高齢化といっても家族福祉が中心だから、公的資金は相対的に少なくて済むので財政事情の悪化もマイルドになるだろう。
どう見ても台湾経済に弱点は見られないが、あえていえば中国の景気減速が台湾経済にも影響が出ると言ったところだろう。

 日本と北朝鮮以外のアジア経済はどこもかしこも元気いっぱいと言った感じだ。

注)リーマン・ショック直後の台湾経済の状況については以下の記事参照
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/201219-78aa.html

 

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評論 世界経済 台湾経済」カテゴリの記事

コメント

台湾からの義捐金は本当に驚かされました。
九州ぐらいの面積に2000万人の人口で、160億円以上とは、無理している人がいないか、こちらが心配になるほどです。
そして、そこまで日本を思ってくれて感謝です。
台湾は確かに、障害者もお年寄りも家族親戚みんなで面倒をみます。
政府はほとんどなにもしてくれませんから。
その代わり、家族に見捨てられると悲惨です。
女の子が市場で地面にはいつくばって物乞いをしていたりします。
福祉も政府でなく、民間企業がしていたりします。
台湾人が日本人にどういう感情をもっているのか、参考になる映画があります。
2009年に台湾で大ブレイクした「海角七号」です。
去年、日本語でもDVDがでて、レンタルできますので、
よかったら見てください。

(山崎)早速レンタルしてみることにします。教えてくださってありがとうございます。

投稿: 抹茶 | 2011年6月 6日 (月) 08時25分

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