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(23.6.30) 日本の新幹線技術を盗み取れ 中国南車の戦略 「 日本のものは俺のもの」

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 やはりといおうか当然といおうか、中国の北京と上海を結ぶ新幹線1318kmの車両は日本とドイツのコピーだが、中国政府は独自技術による開発だと胸を張った。
車両は2系列あり、CRH30Aは日本の川崎重工業の車両、CRH30Bはドイツのシーメンス社の車両である。

 中国が独自技術だといったのは、「時速380kmをスムーズに走行できるように、台車や車両の先端部、車体の外板を改良し、その費用に12億円以上をかけた」のが根拠だという。
その証拠は中国の新幹線は川崎重工業の車両の安全速度が300kmであるのに対して、中国の車両は350kmで営業運転するからと公表していた。

 しかしこれを公表した前鉄道相約120億円の賄賂を受け取った疑いで解任され、同じく解任された副チーフ・エンジニアがメディアに「前鉄道相が300kmが安全速度としていた車両で勝手に高速運転を指示しただけで、中国の独自の技術などない」と公表したため大騒ぎになってしまった。
あわてた現鉄道相チーフ・エンジニアはこの副チーフ・エンジニアの証言は「妄言だ」と否定したが、底が割れている。
その証拠は350kmで営業運転をすると言っていたのに、実際の営業運転は300kmだと修正したからだ。
川崎重工業の車両の安全保障速度が300kmだから安全を考慮すれば当然の措置だ。

 中国はいつでも日本を侮るが今回も同じで、川崎重工業のコピー車両を作った中国南車がアメリカでこの車両の国際特許の申請をしている。
日本はいつものように文句を言うまい。シーメンスはタフだからまず川崎重工業の技術を中国のものとして奪ってしまおう」という計算らしい。
中国南車はアメリカのGEと組んで、カリフォルニア州等で建設が計画されている新幹線の入札に参加する予定だ。
GEを巻き込めばアメリカは文句を言うまい。これで日本の新幹線技術は中国のものよ!!!」高笑いが聞こえる。

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 この川崎重工業の車両はJR東日本で使用されている「はやて」でJR東日本の許可の下に中国に9両輸出したものだが、中国南車がこれに改良を加えて51両製造している。
JR東日本が「はやて」を中国に販売した時JR東海の葛西社長が「中国はすべての技術を無料で移転しようとしている(中国に新幹線を売るなんてJR東日本はきちがい沙汰だ)」と警告していたが、それが現実になってしまった。

 川崎重工業は「移転した技術は中国国内だけで使用する約束なのに、米国やサウジアラビアやブラジルで使用するとは約束違反」と言っているが犬の遠吠えになるだろう。
日本製品より20%程度割安で、すべて日本の技術ならば、世界各国とも導入にやぶさかでないだろう。
もっとも日本の部品メーカーは「どうせ部品は日本から調達するのだから、まあいいじゃないか」という態度だ。

 それに何より日本政府が東日本大震災対応で脳死状態になっているから、今なら何をしても日本政府は対応を取れまいという読みも有る。
中国は実にタフな国だ。他国の技術を無料で奪取しながら、独自技術だと公言してアメリカのメーカーを巻き込んで売り込みを図っている。
おまけに担当の鉄道相は賄賂を取り放題なのだから、個人的にも国家的にも儲かって仕方がないというところだろう。

 本来日本はアメリカと共同で特許侵害を訴えるべきだが、すでにGEは中国の手の内に取り込まれている。後はドイツのシーメンスとの共同対応だが、中国は用心して特許申請は日本のメーカーだけに絞っている。
どうやら中国は日本を食い尽くす戦略に出てきたようだ。
JR東海の葛西社長の読みは完全に当たってしまった。

注)なお私は中国がことさらひどい国だといおうとしてこの記事を記載しているのではない。そうではなくて中国のような対応が国際社会では普通で、油断をすればすぐに足元を見られるという例に過ぎない。
中国は口で友好をといて足で蹴っ飛ばすのだが、それが当たり前だという感度を持たないと、日本は永遠に中国のカモにされる。

 アメリカもトヨタを理不尽な理由で陥れたが、これはGMとクライスラーを復活させるための実に有効な手段だった。
中国やアメリカはこうした行為を戦略と呼んでいるが、日本も国内的な感度で相手を信頼するのではなく、国際的な感度で戦略を練る必要があると何回も実地教育をされているのだ。

なお過去に記載した中国経済に関する記事は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43974941/index.html

 

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